キックボクシング
レポート

【ONE】アーセルが46秒KOでライト級ムエタイ王座戦防衛。ルオトロがランガカーに判定防衛、MMAフレイマノフが1Rフィニュシュ、スーパーボンがオズカンKOで「アラゾフにリベンジを」

2023/06/10 09:06
 2023年6月10日(土)タイ・ルンピニースタジアムのリングにて『ONE Fight Night 11: Eersel vs. Menshikov』が開催された。 ▼ONEライト級 ムエタイ 世界タイトルマッチ 3分5R〇レギン・アーセル(スリナム)[1R 0分46秒 KO] ※左フック×ドミトリー・メンシコフ(ロシア)  アーセルは15歳でムエタイを始め、プロに転向するとすぐにオランダ国内には敵がいなくなり海外へ相手を求めた。2016年11月に『Lion Fight』にて世界スーパーミドル級王座をTKOで奪取すると3度の防衛に成功。2017年5月には『Mix Fight Gala』の78.5kgトーナメントでも優勝している。  ONEには2018年4月から参戦し、2019年5月にニキー・ホルツケンに判定勝ちでONEキックボクシング世界ライト級王座を獲得。その後、4度の防衛に成功すると2022年10月にはONEムエタイ世界同級王座決定戦で勝利、キックボクシングルールとムエタイルールの統一王者となった。3月にシンサムットをKOして初防衛にも成功。最後に黒星が付いたのは2016年3月で、7年間無敗・21連勝中だ。  メンシコフはロシア国内で7戦を経験した後、2018年9月からGLORYに参戦。3戦全勝をマークしたが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議としてGLORYがロシア戦士全員との契約を解除したため、その後はムエタイファクトリーやフェアファイトなどロシア国内の大会で試合を行っていた。今大会からONEに初参戦する。現在11連勝中で戦績は27勝(19KO)2敗。  リングでのオープンフィンガーグローブのムエタイ戦。  1R、オーソドックス構えで先に圧力をかけるメンシコフに、サウスポー構えのアーセルは、長いリーチ・コンパスから、右ジャブで押し返すと、左ミドル。  そのまま足を戻さず、同側の左フックをメンシコフのガードを超えてテンプルに当てると、メンシコフがダウン! 立とうとするも足が泳ぐ姿に、レフェリーが止めた。  ムエタイ王座の2度目の防衛に成功したアーセルは「どんどん良くなっているから“チャンプ・チャンプ”なんだ。レガシーは重要だ。名前を思い出してもらえるから。“ジ・イモータル・イズ・バック”。もっとパワフルなところも見せたい。キックの王座も防衛して、10回王座を防衛したい。相手? 誰でもいい」と語り、5万ドルのボーナスを獲得した。 [nextpage] ▼ONEライト級 サブミッション・グラップリング 世界タイトルマッチ 10分1R〇ケイド・ルオトロ(米国)[判定3-0]×トミー・ランガカー(ノルウェイ)※ルオトロが2度目の王座防衛  ケイド・ルオトロは、ADCC2022の77kg級で4試合連続一本勝ちを飾り、19歳9カ月という最年少ADCC世界王者に輝いたONEサブミッショングラップリング世界ライト級王者。  ONEグラップリングでは、青木真也に判定勝ち。ウアリ・クルジェフを内ヒールに極めてベルトを巻いた。2022年12月にWJJC2019フェザー級王者のマテウス・ガブリエルに判定勝ちで王座初防衛に成功している。  ランガカーは、北欧ノルウェーから世界を舞台に戦う柔術家。キムラ/ノヴァ・ウニオンでホセ・カルロスの指導の下、トレーニングを積み、2022年IBJJF世界柔術選手権ミドル級(82.3kg)3位。2023年12月のIBJJFノーギ世界選手権79.5kg優勝。2021年11月の『Polaris18』では、道衣90kg契約でイゴール・タナベとも対戦している。  1R、シングルレッグを見せるルオトロ。スタンドにつきあうランガカーは引き込まず組み手争い。右で脇を潜ろうとしたルオトロが崩して上に。ランガカーはツーオンで引き出して足関節、ヒールフック狙いもヒザは固定されないルオトロは横回転して外して上に。レフェリーのシャオリンはこの攻防でキャッチのコール。  ハーフガードのランガカー。足を効かせてルオトロのパス狙いにニーシルドもそこにルオトロはヒール狙い。股関節を固められず外すランガカー。  かつぎパスを狙うルオトロだが、かつがれず。右足首をつかみながら潜ろうとするランガカーに上から強引にアンクルを狙うルオトロにキャッチコールもすぐに抜いたランガカー。ルオトロのバック狙いに、ランガカーはうつ伏せからのヒザ十字狙い。ヒザを抜いたルオトロ。  激しいパスのアタックのルオトロ。それを足を効かせるランガカー。ルオトロはポジションを制せずもストレートアームバー狙いも、ここは極めさせないランガカー。  判定は3-0でルオトロが勝利。トップからアタックしたルオトロが接戦を制した。  ベルトを防衛したルオトロは、「とても嬉しい。ランガカーはダイナミックでフレシキブルで、予想していたけど、どう展開していいか難しかった」と語ると、MMAトレーニングをしていることをあらためて語った。 [nextpage] ▼ONEフェザー級 MMA 5分3R〇イリヤ・フレイマノフ(ロシア)[1R 2分18秒 リアネイキドチョーク]×シネチャツガ・ゼルトセトセグ(モンゴル)  フェザー級3位のフレイマノフと、ONE Warrior Series 3連勝から本戦で1勝1敗のゼルトセトセグが対戦。  ロシアのフレイマノフは、2022年9月のONEデビュー戦でいきなりマーティン・ニューイェンに1R TKO勝ち。モンゴルのゼルトセトセグは、ONE初戦で55秒 KO勝も、2021年4月の前戦で中原由貴に2R グラウンドでの反則の蹴りで黒星となっている。  1R、サウスポー構えからワンツーの左で詰めるゼルトセトセグは、左で先にダウンを奪うとパウンド! すぐに立ち上がったフレイマノフは右で小手に巻くが、左で差したゼルトセトセグがテイクダウン。しかしフレイマノフは腕十字へ。抜いて立つゼルトセトセグ。  左を振ったゼルトセトセグを首相撲に捕まえてヒザ蹴りでダウンを奪うフレイマノフは、マウントからパウンド、ヒジ! たまらず後ろを向いたゼルトセトセグにバックマウントから身体を伸ばしてリアネイキドチョークを極めてタップを奪った。5万ドルボーナスを獲得したフレイマノフは「これはボーナスではなく、今後もケージでもリングでもみんなを楽しませるために」と語った。 [nextpage] ▼ONEフェザー級 キックボクシング 3分3R〇スーパーボン・シンハ・マウイン(タイ)[2R 1分46秒 KO] ※左ハイキック×タイフン・オズカン(トルコ)  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるのはやはりオズカン。中央に戻すスーパーボンは右前蹴り、ミドル。オズカンは左右フックでコーナーに詰める。  左ミドルのダブルにルンピニースタジアムの観客は大歓声。さらに間合いを取って左の蹴りを上下に打ち分けるスーパーボン。オズカンの入りにはヒザを狙う。  左ミドルハイをガードの上に当てるスーパーボン。すでにオズカンの右腕は赤く腫れる。スーパーボンの右ローに左右で詰めるがさばくスーパーボン。オズカンは右アッパーも空を斬る。  2R、右ミドルのスーパーボン。さらにオーソから左ハイも。オズカンも左ミドルを打つが、すぐに蹴り返すスーパーボン。互いに左フックから右ハイはスーパーボン。  かわしたオズカンは左右から右フックで前に詰めるが、そこに下がりながらスーパーボンは左ハイ! 見えずにもらったオズカンは後方に糸が切れたように倒れた。  1月のアラゾフ戦のKO負けから再起を果たしたスーパーボンは「みんなパワーをありがとう。ジャブで頭を下げさせて左ハイを決めた。次? リマッチがしたい」と語った。 [nextpage] ▼ONEストロー級 MMA 5分3R〇マンスール・マラチエ(ロシア)[1R 4分31秒 ダースチョーク]×ジェレミー・ミアド(フィリピン)  ストロー級のダゲスタン、マラチエフは10戦全勝。EFCフライ級王者から約2年のブランクを経てONE初参戦となる。  フィリピンのミアドは、ONE4連続KO勝利中。デーダムロンに敗れた後は、リタオ・ミアオに2連勝後、リト・アディワン、ダニエル・ウィリアムズに勝利している。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右バックフィストはマラチエ。さらに低いダブルレッグから持ち上げテイクダウン。すぐにコーナーで立つミアドはヒザを突いて離れる。  ワンツーで前に出るマラチエに、左フックでフラッシュダウンを奪うミアド。すぐに組むマラチエフはダブルレッグテイクダウン。サイドにパスしたところでミアドは亀になって立つ。  ダブルレッグに入るマラチエフを切るミアドは右カーフ、さらに右アッパーを突くが、そこにダブルレッグテイクダウンはマラチエフ。両足をまとめて離し際にヒザ蹴り! 首をがぶってダースチョーク! 相手の足をロックして絞りタップを奪った。  マラチエフは11戦全勝に。次はランカーとの対戦になるか。 [nextpage] ▼ONEライト級 キックボクシング 3分3R×ニキー・ホルツケン(オランダ)[判定0-3]〇アドリアン・サディコビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)  1R、39歳・ホルツケンの体重超過でキャッチウェイト戦に。ともにオーソドックス構え。左ローから入るホルツケン。その蹴り足を掴んでのサディコビッチの左に注意。前手の左フック、左右ボディ、右ローと前に出るサディコビッチ。  2R、いきなり二段跳びヒザで詰めるサディコビッチ。ガード固めて、跳びヒザを返すホルツケン。左前蹴りも、その打ち終わりにサディコビッチは左ジャブを当ててホルツケンのアゴを上げさせる。左右ボディ、左バックフィストを突くサディコビッチ。右ローはローブローに。再開。左ジャブを当てるサディコビッチ。ホルツケンは左前蹴り。サディコビッチは右アッパーを突き上げる。  3R、ガード上から左右フックを叩くサディコビッチ。ホルツケンのヒザがローブローも再開。手数で勝るサディコビッチは後ろ廻し蹴りも。ともに右ローの打ち合いから右フックのサディコビッチに、ホルツケンも自身のターンでワンツーからローの対角線攻撃。  互いに跳びヒザの後、左右で詰めるサディコビッチにヒザ、右アッパーはホルツケンもロープを背に回る。最後は左ボディ、右フックのサディコビッチがロープに詰めてゴング。  判定は3-0でアグレッシブに前に出て手数を出した28歳のサディコビッチが勝利した。 [nextpage] ▼ONEバンタム級 MMA 5分3R×アルテム・ベラー(ロシア)[2R 3分57秒 TKO] ※パウンド〇クォン・ウォンイル(韓国)  テコンドーベースの韓国のウォンイルは、今成正和、松嶋こよみ、佐藤将光敗れた後にケビン・ベリンゴンにKO勝ちするなど3連勝。2022年6月に現王者ファブリシオ・アンドラージに3R TKO負けも、2022年11月の前戦でマーク・アベラルドにカウンターのヒザ蹴り、アッパーでTKO勝利、復活を遂げている。  ロシアの柔術家ベラーは、MMA3連勝後の2022年10月にONEデビュー。レアンドロ・イッサに判定勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。ウォンイルの右ミドルを掴んですぐにダブルレッグテイクダウンのベラーは立ち際にスタンドバック、4の字ロックでグラウンドに。座って凌ぐウォンイルに、背後からパンチ。  外して正対して立つウォンイル。長い左右から左ボディ、右アッパーとテイクダウン狙いのベラーに下から突く。右から左、さらに左ミドルも当てる。  2R、左ボディ、右アッパーのウォンイル。さらに左ボディを効かせるとベラーの身体はくの字に。さらに三日月蹴りも腹に突く。組みつきを切られるベラー。ウォンイルはヒジ、ヒザも当てて左ハイで前に。ベラーはウォンイルの前進にバック狙い、降りてスタンドバックもバックヒジを打って離れる。  スタンドになり右ストレートでダウンを奪うウォンイル。ベラーは立とうとするがそこに右ヒザ! 再びダウンしたベラーに右ヒジを落としたところで、ハーブ・ディーンレフェリーが間に入った。  5万ドルのボーナスを獲得したウォンイルは試合後、「俺がベストボクサーだ。プリティボーイは終わってない。タイトルショットを俺に。(アンドラージ?)来いよ!」と叫んだ。 [nextpage] ▼第3試合 ONEストロー級→キャッチウェイト ムエタイ 3分3R〇マルティーヌ・ミキエレット(イタリア)【判定3-0】×アンバー・キッチン(英国)  ミキエレットはONE初参戦。キッチンは3連敗中でジムを移籍して再起に臨む。  1R、ミキエレットはサウスポー。開始と同時にキッチンが右を叩き込み、一気に連打でロープまで詰める。ブレイクで離れるとムエタイスタイルのミキエレットは右ローと左ストレート。  キッチンは再び攻め気を見せるが、左ストレートを当てながらミキエレットが前へ出ていく。ミキエレットが組み付くとキッチンはヒジでミキエレットの左目上をカット。ミキエレットは左ストレートをボディにも打つ。次第にミキエレットのワンツーに押されるキッチン。  2Rも前に出るのはミキエレット。キッチンは蹴り足をキャッチしていくが、ミキエレットの左をもらって顏の左側が腫れる。キッチンも中盤を過ぎると右を当て始める。  3R、ミキエレットの左に下がらず右で打ち合いに行くキッチン。前蹴りの打ち合いから、キッチンが蹴り足をキャッチするとミキエレットはバックハンドブロー。  ミキエレットは左のパンチを見せ、首相撲に持ち込むと離れ際には左ミドル。組み際にはヒジ。離れるとまた左ミドル。キッチンはワンツーで反撃するが、ミキエレットの首相撲を明らかに嫌がっている。  判定は3-0でミキエレットが勝利。跳びあがって涙を流して喜ぶミキエレットに対し、4連敗を喫したキッチンはガックリと肩を落とした。ミキエレットは「この試合に勝って自由でハッピーで、厳しい練習をしてきたので本当に嬉しいです」と語った。 [nextpage] ▼ONEフライ級 MMA 5分3R〇フー・ヨン(中国)[判定2-1]×ウ・ソンフン(韓国)  若松佑弥と対戦しているフライ級の両者。フー・ヨンは、2021年3月のONEデビュー戦でヨッカイカー・フェアテックスに判定勝ち後、2021年12月に若松に判定負け。2022年12月に元フライ級王者のゲヘ・ユースタキオを1R、右オーバーハンドでKOに下している。  韓国のソンフンも同じく2022年2月のONEデビュー戦でヨッカイカー・フェアテックスに1R 18秒KO勝利。同年4月にウィドソン・ラモスに判定負けも、2022年11月の前戦で若松佑弥に1R KO勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。詰めて力強いボディロックテイクダウンはフーヨン。右から左でダウンを奪う。立つソンフンにワンツーの右も当てるが、タフなソンフンも右を返すと、ダブルレッグテイクダウン!  すぐさまバックを奪うとリアネイキドチョーク狙い、マウントへ。半身で防ぐフー・ヨンは脇差し立ち上がり。バッティングで中断後、再開。サウスポーに構えて左ミドルを当てるソンフン。しかしフー・ヨンも右フックを振る。  2R、左インローを当てるソンフン。コーナーに詰めるが、そこからフー・ヨンはダブルレッグでドライブしてテイクダウン。しかしロープ際で立つソンフン。  すぐにシングルレッグで尻を着かせるがバッに回るソンフンがコントロールして背中に乗る。ツーオンで首をディフェンスするフー・ヨン。正対して立つと、すぐに左右で詰める。  ワンツーの右で前に出るフー・ヨン。右アッパーも。ソンフンは組んでボディロックからダブルレッグも切るフー・ヨン。最後も打ち合いで強振する。  3R、手数は若干減ったものの右を強振するフー・ヨン。ソンフンの左ジャブ、右ローににバランスを崩すが、ともに強い身体で近い距離で戦う。右の打ち合いを当てるソンフン。さらに左ミドルを腹に当てる。もらいながらも右を返すフー・ヨン。ソンフンは右カーフ。フー・ヨンも左ボディ。最後はソンフンのバックフィストをかわしてフー・ヨンが右を入れてゴング。判定は2-1で割れてダウンを奪ったフー・ヨンが勝利した。 [nextpage] ▼第1試合 ONEヘビー級 キックボクシング 3分3R〇ラーデ・オパチッチ(セルビア)[判定3-0]×グート・イノセンテ(ブラジル)  オパチッチはテコンドー、キックボクシングを学び18歳までアマチュアで戦い2015年にはWAKO欧州ジュニア選手権で優勝。2016年2月にプロデビューすると、2戦目でK-1 GLOBAL WORLD GPに出場して準決勝へ進出。2019年のKunlun Fightヘビー級トーナメントと2019年のEnfusionヘビー級トーナメントでも準決勝へ進出している。2020年12月のONE初登場ではエロール・ジマーマンを2Rに後ろ廻し蹴り一発でKOし、大きなインパクトを残した。その後も全て2RでKO勝ちし、ONEで4戦全勝だったが。6月に今回再戦するグート・イノセンテにまさかの初回KO負け(ONEで唯一の黒星)。10月にヤニス・ストフォリディスにKO勝ちして再起を果たしている。戦績は17勝(15KO)6敗。  イノセンテはアマチュアキックボクシングでブラジル選手権5度優勝、パンアメリカン選手権とサウスアメリカン選手権で3度ずつ優勝という実績を残し、2005年にMMAでプロデビュー。2010年9月に修斗南米ヘビー級王座に就くと、2012年5月にStrikeforceで勝利。その後はUFCと契約したがデリック・ルイス、アンソニー・ペロシュに連敗。リリース後はBRAVE FCやKSWに参戦し、2021年7月までのMMA戦績は10勝6敗。2015年からはキックボクシングの試合も並行して行い、2016年9月にはGLORYでヘスディ・ゲルゲスに勝利。2018年9月にリコ・ヴァーホーベンと対戦(判定負け)するなどGLORYで7勝3敗の戦績を残す。2022年2月のONE初登場ではブルーノ・スサノに2RでTKO勝ち。6月にオパチッチを1Rに左ボディストレートでKOして連勝したが、ONEヘビー級キックボクシング・ワールドグランプリの準決勝でローマン・クリークリャにTKO負けをきっした。戦績は40勝(19KO)11敗。  1R、圧をかけていくのはオパチッチ。イノセンテが右ローを蹴ると、オパチッチはワンツー・スリーを打っていく。右ミドル、右ローと蹴り主体のイノセンテに、オパチッチは左右フックで仕掛けていく。オパチッチは右ハイを蹴ってからの右ストレートをクリーンヒットさせる。左右ボディで対抗するイノセンテだが、ラウンド終了間際、オパチッチが右ストレート直撃から左フックをフォローしてイノセンテがダウン。  2R、イノセンテは接近しての左右ボディ。ローを蹴ってくるとオパチッチが右から入っていく。この右を当てて左右フックにつなげ、左フックをヒットさせるオパチッチ。KOは時間の問題かと思われたが、イノセンテをロープに詰めたところでイノセンテの左フック2連打でグラつく。チャンスと見たイノセンテは左右フックと右ボディ。オパチッチも強打を打ち返すが、イノセンテのボディ攻めに身体を丸める。  3R、オパチッチは左ハイ、イノセンテは右カーフ。オパチッチは警戒して不用意に入らず距離を開けて前蹴り、ミドルを蹴る。それでも飛び込んでの左フック、バックキックを見せるオパチッチ。両者とも疲れが明らかな中、スピードが落ちたイノセンテにオパチッチが左ミドル、飛び込んでの左フック。イノセンテが前に出てくるとオパチッチは回り込んで距離をとり、前蹴りで突き放した。 判定は3-0でオパチッチが勝利。苦しい展開ながらもリベンジを果たした。
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