2023年6月10日(土)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Fight Night 11: Eersel vs. Menshikov』にて、グート・イノセンテ(ブラジル)と対戦するラーデ・オパチッチ(セルビア)のインタビューが主催者を通じて届いた。
オパチッチはテコンドー、キックボクシングを学び18歳までアマチュアで戦い2015年にはWAKO欧州ジュニア選手権で優勝。2016年2月にプロデビューすると、2戦目でK-1 GLOBAL WORLD GPに出場して準決勝へ進出。2019年のKunlun Fightヘビー級トーナメントと2019年のEnfusionヘビー級トーナメントでも準決勝へ進出している。2020年12月のONE初登場ではエロール・ジマーマンを2Rに後ろ廻し蹴り一発でKOし、大きなインパクトを残した。その後も全て2RでKO勝ちし、ONEで4戦全勝だったが。6月に今回再戦するグート・イノセンテにまさかの初回KO負け(ONEで唯一の黒星)。10月にヤニス・ストフォリディスにKO勝ちして再起を果たしている。戦績は17勝(15KO)6敗。
イノセンテはアマチュアキックボクシングでブラジル選手権5度優勝、パンアメリカン選手権とサウスアメリカン選手権で3度ずつ優勝という実績を残し、2005年にMMAでプロデビュー。2010年9月に修斗南米ヘビー級王座に就くと、2012年5月にStrikeforceで勝利。その後はUFCと契約したがデリック・ルイス、アンソニー・ペロシュに連敗。リリース後はBRAVE FCやKSWに参戦し、2021年7月までのMMA戦績は10勝6敗。2015年からはキックボクシングの試合も並行して行い、2016年9月にはGLORYでヘスディ・ゲルゲスに勝利。2018年9月にリコ・ヴァーホーベンと対戦(判定負け)するなどGLORYで7勝3敗の戦績を残す。2022年2月のONE初登場ではブルーノ・スサノに2RでTKO勝ち。6月にオパチッチを1Rに左ボディストレートでKOして連勝したが、ONEヘビー級キックボクシング・ワールドグランプリの準決勝でローマン・クリークリャにTKO負けをきっした。戦績は40勝(19KO)11敗。
これまでで最も大切な戦い
――前回のグート・イノセンテ戦を振り返って。
「彼は百戦錬磨の選手で、自分のセーブの仕方も、いかなる状況にも対処する術を持っています。それに型破りなファイトスタイルの持ち主ですね。それが他の選手と彼の違いでした。あの試合の最初の方では彼を倒せると感じたし、自分の方が優れたファイターだって思っていましたが、彼は経験を活かしてうまく力をセーブしていたんですね。自分が少し焦ってしまった部分もあると思います。なので、今回の試合では彼をうまく感じ取り、より集中しスマートに戦います」
【写真】前回の対戦、イノセンテの右ボディストレートに崩れ落ちるオパチッチ――気持ち的には「雪辱戦」という思いはあるか?
「そうですね。自分にとってこれは雪辱戦、リベンジです。これまでで最も大切な戦いだと思っています。彼よりも自分が強いってことを証明しなくてはならないですし、ただ勝つだけではなく、彼をフィニッシュして自分が勝利を掴みます」
――自分の強みは何だと思う?
「自分はスピードを持っていますし、若さも、ハングリーさもあります。彼とは一度肌を合わせたので、次戦では相手の動きを感じ取り、予想もできます。なので、今回は相手に対してきちんと対処できるかなと思います。距離を使って彼を徹底的に攻略し、自分のメリットをしっかりと活かします。集中力を失わず、今週土曜日に自分の方が強いんだってことを証明しますよ」
――試合後の展望は?
「ここでしっかりと雪辱を果たした後は、やはりONEの世界王者になることが目標です。今の時点では、グート・イノセンテが自分が一番越えるべき壁。この試合に向けて100%集中しています。勝利した場合、(ローマン)クリークリャや、イラジ・アジズプールとタイトル戦を戦いたいという気持ちはありますけど、まずは物事を良い方向に持っていかないといけないですね。その時が来たら、相手が誰であろうと自分は選ばずに戦いに行きます」
――日本のファンへメッセージを。
「日本からONEを、そして僕を応援してくださる皆さん。素晴らしい試合をしますので、ぜひこの試合をABEMAで観ていただきたいです。日本のファンは本物のキックボクシングを知っているから、きっと楽しめるはずです。将来ONEが日本大会を開催したときは、自分もそこで戦っていることを期待している。キックボクシングは日本で生まれたものなので、そこで戦えたら光栄です」