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【NEXUS】渡部修斗が一本勝ちで8月後楽園大会で小倉卓也のPFCバンタム級王座に挑戦アピール、54歳・大石真丈は56秒TKO負け。初参戦の荻窪祐輔が完勝、ストロー級・木内が一本勝ち、元K-1小久保裕気が1R TKO負け

2023/06/06 22:06
 2023年5月21日(日)東京・GENスポーツパレスにて『Fighting NEXUS vol.31』が開催された。 ▼第11試合 トリプルメインイベント3 バンタム級 5分2R(延長1R)○渡部修斗(FIGHT LYNX)[1R 2分18秒 リアネイキドチョーク]×アオキング一輝(T-BLOOD)  MMAは残り2試合で引退を表明している初代Fighting NEXUSバンタム級王者の渡部修斗(FIGHT LYNX)。  修斗初代ウェルター級王者の渡部優一を父に持ち「マジカルチョーク」と武器とする修斗はRIZINにも参戦。2023年2月の前戦『DEEP 112 IMPACT』では、力也に1R TKO負けを喫している。  対するアオキング一輝(T-BLOOD)は、2月の前戦で中里侠斗に延長判定で勝利。プロ戦績を2勝2敗の五分としている。  1R、いきなり詰めた渡部は、ダブルレッグで金網に詰めてテイクダウン。そこにネルソンを合わせようとするアオキングに正対してサイド。脇を差して立とうとするアオキングをがぶりダースチョーク狙い。  亀から金網背に座ろうとするアオキングだが、首はがぶられたまま。再び寝かせた渡部に下から外掛けのアオキングだが、ヒザは抜けている。  回ってすぐに足を外した渡部は上からパウンド、ギロチン狙い。そこに亀になりつつバックに回ろうとした渡部の股をすくいあげるアオキングだが、渡部は着地しバックへ。ボディトライアンゲルに組み、リアネイキドチョークを極めてタップを奪った。  試合後、渡部は「皆さん、こんばんは。初代バンタム級チャンピオン・渡部修斗です。PFCのバンタム級のタイトルマッチを、僕の身勝手なわがままで申し訳ないですけど、小倉(卓也)さんと後楽園大会(8月20日)で出来たらなと。5分5Rですね。1Rで極めたいですけど、燃え尽きる戦いをしたいなと思うので、山本喧一PFC会長、もし聞いてたらお願いします」とリクエスト。  現PFCバンタム級王者で、2022年11月の後楽園大会で大石真丈に1R一本勝ち、この日も小林博幸(T-BLOOD)に1R 腕十字で一本勝ちした小倉卓也(スカーフィスト)がケージイン。「勝手に決めないでよ」と苦笑しながらも、「俺はいいよ」と快諾した。  なお、渡部は6月4日(日)の『ACF 89th』で「ACFグラップリングフェザー級タイトルマッチ」(3分3R)にも出場。小杉たけし(谷柔術)を1R 2分25秒、リアネイキドチョークで極めて第2代王者に就いている。 [nextpage] ▼第10試合 トリプルメインイベント2 バンタム級 5分2R(延長1R)○吹田 琢(スカーフィスト)[1R 0分56秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×大石真丈(フリー)  54歳の大石は、元修斗世界バンタム級(60kg)王者。2022年11月の後楽園大会で小倉卓也に1R 腕十字で一本負けしている。  スカーフィストの吹田は「Nexus SPROUT North vol.1」プロ昇格トーナメント優勝の29歳。プロデビュー戦となる。  1R、ともにオーソドックス構え。最初の吹田の右ストレートを被弾した大石は後退。さらに右ストレートのダブルを受けて腰が落ちた大石は、ダブルレッグに入るが、スプロールしてパウンドを入れる吹田は離れる。  スタンドで前に出る大石はジャブを伸ばし右ロー。吹田が左ジャブを伸ばすと、スタンドを避けてシングルレッグへ。  スプロールして切って、すぐにヒザ立ちの大石に右アッパーを効かせた吹田は、さらに大石の立ち際にワンツーをまとめて崩れたところに鉄槌1発。すぐにレフェリーが間に入った。  ファーストコンタクトから打撃をもらった大石にとっては耐性も含め、厳しい内容の3連続フィニッシュ負けとなった。 [nextpage] ▼第9試合 トリプルメインイベント1 フライ級 5分2R(延長1R)○荻窪祐輔(K-PLACE)[判定3-0] ※20-18×3×小林 優(パラエストラ吉祥寺)  PANCRASEの元フライ級ランカーで、1月のGLADIATOR大阪大会に参戦予定井も相手の吉村友菊の負傷欠場により試合がキャンセルされていた荻窪祐輔が、2連続フィニッシュ勝利中の小林優と対戦。  1R、ゴングと同時に詰めて組んだ荻窪。右で差して小林をテイクダウンすると、右に片足をパス。小林は左腕で荻窪の首を抱えるが首を抜いた荻窪。小林の潜りを潰して背中を着かせる。  ハーフガードの小林は潜りから片足を手繰るが、ここも潰した荻窪が小林のサイドバックからパウンド。小林が金網使って立ってゴング。  2R、互いに右ミドルが交錯。右を突いた小林の打ち終わりに荻窪がシングルレッグテイクダウン。小林の立ち際にシングルバック、前転についていく荻窪はハーフからパウンド。再び背中を着かせ。サイドバックから河津がけ。  立つ小林に右足をかけようとするが、小林が体を入れ替え押し込みシングルレッグに。それをネルソンから上を取る荻窪。バックマウントからパウンド。小林は正対してフルガードも、荻窪がインサイドからパウンドを連打し、ゴング。  判定3-0(20-18×3)で荻窪がNEXUSデビュー戦を白星で飾った。 [nextpage] ▼第8試合 ライト級 5分2R(延長1R)○岸野“JUSTICE”紘樹(トイカツ道場)[判定2-1] ※19-18×2, 18-19×泰斗(高本道場/真月流) [nextpage] ▼第7試合 無差別級 5分2R(延長1R)○Guts(リバーサルジム立川ALPHA)[1R 0分37秒 TKO]×田馬場貴裕(IMPACT)  1R、ともにオーソドックス構えから。序盤から激しく打ち合う両者。Gutsの左右に田馬場はケージ背に詰まるが、右を返した田馬場も前に。しかし、要所になるとサウスポー構えになるGutsは、右ジャブのトリプルから左を効かてダウンを奪うと、左のパウンドを連打。レフェリーを呼び込んだ。 [nextpage] ▼第6試合 ストロー級 5分2R(延長1R)○木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(和術慧舟會GODS)[1R 3分16秒 リアネイキドチョーク]×宮國 要(ALAVANCA柔術)  11月の後楽園大会で楠美貴嗣にギロチンチョークで21秒勝利した修斗世界7位の木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅が再登場。ZSTを主戦場としていた宮國要と対戦する。  1R、サウスポー構えの木内に、オーソドックス構えの宮國。ワンツーからスリーフォーとつないで前に出る木内に、左右で押し戻す宮國。そこで両脇を差して組む木内は、ボディロックから小外がけで中央に向かってテイクダウン。  クローズドガードの宮國のインサイドから鉄槌。足を外した木内の右足を超えて右で脇差しハーフにするが、宮國もフックガードに戻す。蹴り上げの足をさばかれた宮國が亀から立とうとするが、そこでバックを奪う木内。4の字ロックからリアネイキドチョークへ。腿にヒジを落とす宮國だが力が抜けて失神。木内が一本勝ちした。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級 5分2R(延長1R)○森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘)[判定3-0]×チョ・ソホ(韓国/コリアントップチーム) [nextpage] ▼第4試合 キック スーパーフェザー級(60kg)3分3R○渡邉奎介(HIDE'S KICK)[1R 1分33秒 TKO] ※左フック、3ノックダウン×小久保裕気(フリー)  元K-1ファイターの小久保は復帰戦。SPROUTで経験を積んだ渡邉はプロデビュー戦となる。  1R、オーソの小久保にサウスポー構えの渡邉はいきなり右前蹴りで小久保を後退させると、渡邉は一気にラッシュ。クリンチして体を入れ替えた小久保。なおも左ヒザから長い左ストレートで飛び込む渡邉。クリンチから小久保は圧力をかけ直すが、そこに右前蹴りの渡邉。小久保は右から鋭い左フックも、かわした渡邉は左ミドル、右前手フック!  もらった小久保が後退しダウン。立ち上がり再開。左前蹴りを当ててまたも左右ラッシュで金網まで詰める渡邉は首相撲ヒザでイエローカード。  再開。小久保の左をかわした渡邉は猛ラッシュでスタンディングダウンを奪う。左ミドルを起点に詰める渡邉に、小久保は左フックを返し渡邉の腰を落とさせると、渡邉の右にカウンターの右ストレートも当てて詰めるが、ここで渡邉は左フック! 小久保が3度目のダウンで、渡邉がTKO勝ちした。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分2R(延長1R)○小倉卓也(スカーフィスト/PFCバンタム級王者)[1R 2分34秒 腕十字]×小林博幸(T-BLOOD)  1R、ともにオーソドックス構え。右ローを当てる小林に小倉は詰めてワンツーの右でダウンを奪う。すぐに立つ小林に首相撲ヒザを突き、シングルレッグの小林にバック、落ち際に腕十字を狙うが、正対する小林。すぐに立つ小倉にシングルレッグへ。  しかしそこにヒジを落とし、シングルレッグで崩そうとする小林をまたぐ小倉はバックから腕十字へ。タップを奪った。 [nextpage] ▼第2試合 バンタム級 5分2R(延長1R)○唐沢タツヤ(GRABAKA/T-GRIP TOKYO)[判定3-0] ※20-18×3×堀 友彦(フリー) [nextpage] ▼第1試合 フェザー級 5分2R(延長1R)○村井和道(FIGHT BASE都立大)[2R 3分56秒 TKO] ※パウンド×石塚 一(神龍ワールドジム) 両脇差して小外がけテイクダウン。サイド奪う村井がヒジ。石塚は足を戻すが、村井がインサイドガードから強いパウンドを当てて2R TKO勝ち。
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