トーナメント準決勝で対戦する山田と花岡
岡山県のキックボクシングジム・岡山ジムが創設50周年記念大会を、5月21日(日)東京・豊洲PITにて開催。NO KICK NO LIFE バンタム級賞金トーナメント準決勝戦で対戦する山田航暉(キング・ムエ)と花岡⻯(橋本道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)の試合直前インタビューが、主催者を通して届いた。
優勝賞金は100万円。ルールはヒジ打ちあり、首相撲無制限の純キックボクシングルールで行われるこのトーナメントは2月11日の『NO KICK NO LIFE』で開幕。山田は日本ムエタイ界の名門キング・ムエで幼少期から活躍し、20歳で引退するも24歳で復帰。1回戦では平松弥をヒジ打ちでKOした。
対する花岡はアマチュアで28冠王を達成し、122勝20敗15分という驚異的な戦績を引っ提げて2019年春に中学卒業後すぐにプロデビュー。2020年8月の『INNOVATION』でフライ級王座認定戦を行い、勝利して無敗のまま王座に就いた。2021年9月にはトーナメントで空龍と濱田巧を破り初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王座を獲得。2022年3月には岡山で開催されたオープンフィンガーグローブ着用トーナメントで優勝。6月からはRISEに参戦して2連勝も10月の翼戦で負傷判定ながらもプロ2つ目の黒星を付けられた。1回戦ではサンチャイ・TEPPENGYMに判定勝ち。
今大会では準決勝、決勝戦の1日2試合を行うワンデートーナメントとなり、山田と花岡の勝者は、反対ブロックの麗也(治政館)vs.HIROYUKI(RIKIX)の勝者と決勝戦で戦うことになる。
山田「花岡選手は強いから穴がある。そこを狙う」
──調子の方はどうですか?
「メチャメチャいい感じです。一回戦と比べても、いい感じです」
──先日ムエタイスーパーファイトが所属するキング・ムエの本拠地名古屋で開催されました。いい刺激になりました?
「(福田)海斗は負けてしまったけど、伊藤(勇真)の方は強いタイ人に対してしっかり勝つことができました。自分もセコンドに就いていたので、間近でいい刺激を受けました」
──この間は開幕戦ということでワンマッチでしたが、今回は優勝するために1日に2回勝ち抜かないといけません。
「正直、準決勝しか考えていません。勝てば決勝戦だけど何とかその勢いでやってやろうという感じですね」
──プロになって1日にトーナメントによる連戦経験はありますか?
「ないですね。初めてです。ウチでやっている人の中にワンデートーナメント経験者はいないと思います」
──準決勝で当たる花岡選手の印象は?
「何回も映像を見ているけど、早くてうまいしメチャクチャ手数もあるなと。いい選手ですね。でも逆に強いから穴はあるという感じです。逆に今回はそこを狙っています」
──穴狙いの対策を練っている、と。
「そうですね。ハマッたら、バッチリいくと思います。パラメーター(パワー、スピード、技術などの戦力分析)で見れば向こうの方が上だと思うけど、逆に強いところがあるからこそ、そこが弱点かなという感じですね」
──ルールは違うけど、昨年花岡選手はRISEで一度負けています。そこからもヒントを得られましたか?
「そうですね。翼選手に負けているというのもあるけど、花岡君が勝っている試合、あと以前NO KICK NO LIFEで吉成士門君に負けているじゃないですか。その試合も結構参考になったので、そういうところで弱点を見つけ出した感じですね」
──SNSに「自分が勝つことを予想している人は少ないですけど」と書き込んでいましたが、そのへんの予想を覆すことを狙っていますね。
「正直、ほかの3選手のことを知っている人は多いと思います。でも僕のことを知っている人は少ないと思うので、逆においしいと思いますね」
──先程「決勝のことは考えていない」という発言もありましたが、もう一方のブロックはどちらが勝ち上がってくると予想します?
「難しいですね。う~っ、どっちもどっちという感じですけど、僕的には麗也君に勝ち上がってきてほしいです。一度負けているので」
──麗也選手との一戦は微妙な判定でした。「山田が勝っていた」という声も聞きます。それでも公式記録には負けがついているので、リベンジを果たしたいと?
「そうですね」
──優勝賞金の使い道は?
「いま格闘技をやっているけど、それを支えてもらっている人たちに還元したいですね。そして、余ったお金で自己投資をしたいです。具体的にですか? 半年ほど前に車をぶつけてしまったので、修理費に回したいと思います(微笑)」