松倉(左)と神保(右)の大激闘がきっかけで新設されたミドル級で王座決定トーナメントが行われる
2023年6月3日(土)神奈川・横浜武道館『K-1 WORLD GP 2023』の第一弾対戦カード発表記者会見が、4月14日(金)都内にて行われた。
同大会で今年新設されたK-1ミドル級(-75kg)の初代王座決定トーナメントが、8選手によるワンデーで行われることが発表された。
同階級は神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)が2021年から新階級としての新設をアピールし続け、2022年9月の神保vs.松倉信太郎(team VASILEUS)が大激闘となって盛り上がったことから新設が決定。2023年3月大会から本格的に始動した。
中村拓己K-1プロデューサーは「ミドル級は神保選手と松倉選手が中心になって盛り上げてきた。2年前の横浜武道館大会ではシン・K-1というキャッチコピーを付けてやった大会でした。その横浜武道館で新しく出来たミドル級、初代王者を決めるのがふさわしいと考えました」と説明し、「出場選手は現在調整中。4月中には整えて発表したい」としている。
神保と松倉の出場は決定的。3月大会で神保の連勝をストップしたヴィニシウス・ディオニツィオ(ブラジル/ブラジリアンタイ)も有力な出場候補か。-75kgとなると海外から強力な選手が参戦してきそうだ。
また、同大会ではスーパーファイトのフェザー級3分3R延長1Rで第4代K-1 WORLD GPフェザー級王者・椿原龍矢(月心会チーム侍)vs.Krushフェザー級王者・森坂陸(エスジム)も決定。
椿原は幼少期から空手を始め、2017年のK-1甲子園で3度目の挑戦で優勝。2020年9月と2021年3月に江川優生から勝利を収めて第4代K-1フェザー級王座に就いた。同王座は12月の初防衛戦で軍司泰斗に敗れて失う。2022年8月の「フェザー級世界最強決定トーナメント」では1回戦で斗麗に敗れた。同年12月には兼田将暉に敗れてキャリア初の連敗を経験。今回復活を懸ける。戦績は13勝(3KO)6敗1分。
森坂は2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、ムエタイ仕込みの蹴り技とバックハンドブローなどの回転技を駆使するトリッキーなファイトスタイルで戦績は16勝(3KO)12敗2分。江川優生、椿原龍矢、軍司泰斗ら後にK-1王者となる選手たちとしのぎを削り、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準優勝。2022年は4戦全勝して2023年3月、玖村修平を判定3-0で破り、第7代Krushフェザー級王座に就いた。戦績は17勝(3KO)12敗2分。
「とりあえず試合が決まって『よっしゃ試合が出来るよかったな』という感じです。しっかり今回勝って連敗を脱出しようと思っているので、応援よろしくお願いします。(対戦相手の印象は?)あの時はお互い体も出来上がっていない時だと思うんですけど、しっかり体幹やパワーもつけて、階級を上げてさらにお互い強くなっているのかなと思います。(トップ戦線に食い込む重要な一戦だが)ここ2戦は先を見て『これ勝ってもっと上に』という話をしてコケてしまっていたので、今回はまず目の前の一戦をしっかり戦います。言っても相手はKrushの王者なので、挑戦する気持ちでいこうと思います」
「ちょっと試合間隔が短くてびっくりされている方もいるかもしれませんが、チャンピオンになっても変わらずこのスタンスでいきます。僕的にはオファーをいただけてうれしかったですね。今回はK-1なんですけど、前回3月にちゃんとKrushのベルトを獲れたので、KrushチャンピオンとしてKrushのプライドを持ってK-1で活躍していく選手に挑む図式でがんばります。僕が負ける=Krushなめられるみたいな、K-1を知っていてKrushを知らない選手も多いと思うので、(KrushはK-1の)二軍じゃねえぞと見せなきゃいけない役割かなと思っています。注目お願いします。
(対戦相手の印象は?)スピードとテクニックはあの頃から段違いだったんですけど、今はそれプラスフィジカルとパワーが着いていると思うので、余計強くなっているんじゃないかと思っています。(トップ戦線に食い込む重要な一戦だが)僕が今やるべきことはKrushのベルトの価値を上げることだと思うので、K-1でもKrushでもとりあえず連勝して。K-1でベルトが懸かっていない試合でもKrushチャンピオンの僕が勝てばKrushの価値が上がると思いますし、あとはKrushで防衛していけばもちろんKrushの価値は上がりますし。ただK-1で組んでもらって勝っていけば最終的に狙っている人は一人(軍司)しかいないので、そこにたどり着けるかなと。今回は第二章のスタートというか、王者としての新たな幕開けなので、何が何でも負けられない試合ですね」