練習したカーライルや、チームで戦ったサトシ選手とも組まれたら「試合は試合」なんで(武田)
──武田選手はケージでは、2019年12月の大原樹理戦以来、RIZINでは初めてのケージで、リングとケージでどちらの方が自分は向いてるなとかありますか。
武田 やっぱケージのほうが向いてるじゃないかなと思うんですけど。だけど久しぶりっちゃ久しぶりなんで、しかもRIZINで初めてケージで試合をするし。だからまあ最終的にはどっちでもいいんじゃないのかなっていうのが……今の自分は思ってんですけど。だけど試合してみたらやっぱりケージのがやりやすいんじゃないのかなと思うし、実際に三郷BRAVEに(背後のケージを叩き)ケージがあって練習はしてるんで、だからもう慣れてきたなっていうところです。
──プーケットでは主にどういう練習をしていましたか。
武田 身体づくりを1日に必ず1個入れるようにもしていて、あとはもうテクニックをひたすらやって、打ち込みして。週2回、ちょっと強めのスパーリングをして。で、ただこうやるだけじゃなくて、何だろうちゃんと目的意識を持って、こうなったらこうするとか、この展開からの展開、ドリルスパーリングをやるとか、主にそういう練習をしてましたね。
──なるほど。大晦日では対抗戦でチームとして一緒に戦ったホベルト・サトシ・ソウザ選手が、武田選手も以前対戦して、一緒に練習もしたスパイク・カーライル選手と対戦をしますが、そのあたりで意識したりもしますか。
武田 いや特にないっすね。別にそこら辺はないです。まあ、プーケットでスパイク・カーライル選手と練習していて。で、クレベル選手とも会って、クレベル選手と僕が話していたら、カーライルが『お前はスパイか』みたいに言われて(苦笑)、すげー気まずくなって『俺、どこの立ち位置にいればいいんだろう』っていう、ちょっと気まずい関係になりましたね。
ただ別にサトシ選手とカーライル選手がどうこうっていうのは特にないですね。カーライル選手は、俺が(グスタボに)勝って、今回タイトルじゃないですけど、じきにチャンピオンになるって言ってたですけど、『君とは試合はしたくない、君は仲間だ』みたいに言われたんです。僕ももちろんすごく良くしてくれてるし、選手だからいろいろお世話になってる部分もあるし、感謝の部分もありますけど、試合は試合なんで。
だからもし仮に組まれたら僕はカーライル選手ともやるし、サトシ選手に対しても──対抗戦ではやっぱり一緒のチームになって『一致団結して頑張りましょう』という話になって、チームだったんですけど──今じゃあ別に敵なので、だから別にそういった感情は“それはそれ、これはこれ”って感じで割り切れると思ってるんで。だからそういう思い入れは特にないですね。
──ベルトの話が出ましたが、今回勝てばライト級のベルトが見えてくると思います。いまベルトに対しての意識は?
武田 ないですね、僕は1ミリも。“強い人と試合をしたい”っていうテーマを去年も僕は持ってやっていて、今年もそれは変わらなくて、それがたまたま僕がやる対戦相手の強い人がベルトを持ってたっていう感じだったら別にいいですけど、ただそのベルトを取りたいから、ベルトに向かって頑張ります、とかそういうのは特には無いですね。
でも今年、僕はちょっと海外でも試合をしたいなって考えていて。海外で試合をするために、次の対戦相手のグスタボ選手だったり、海外で活躍されてる選手とかに勝たないとそういうところに出たいという発言権はないと思ってるんで、だから今回しっかり勝って、RIZINを代表してBellatorとかに乗り込みたいです。僕はそう考えてますね。
──大晦日に対戦したガジ・ラバダノフ選手からも練習に誘われた武田選手は、ロシアに練習に行くことはありそうですか。
武田 ありそうです。今年ですね。(竿本に)なんで笑ったの?
竿本 いや、帰ってこれなくなるかと思って(笑)。
武田 そしたらあっちの人になって帰ってくるから。……真面目に、ありそうです。ある方向性で、今、もちろん国の情勢もあるし戦争の関係もあるんで、絶対行くとは言えないんですけど、まあでも行きたいですね。揉まれて。“行きたい”っていう人いないと思うんですよ、僕も心の奥底の、何だろう自分の意見をちゃんとパンと出したら“行きたくねえよ”って言うかもしれないですけど、やっぱ行きたくない場所とかそういう場所に行くからこそやっぱりこう、進化するところはあると思ってるんで。人それぞれ考え方も違うし価値観も違うから僕の考えが全て正しいワケじゃないですけど、まあ行きたいですね。
──竿本選手はロシアに修行となったら行きたいですか?
竿本 いや絶対行かないですね、速攻断りますね(笑)。