地元から遠く離れてAKAでトレーニングをするようになって2年。ホームのような感覚に
──コーナーには誰が?
「イスラム・マカチェフ、イスラム・マメドフ、兄のウマル・ヌルマゴメドフと、(AKAの)ハビエル・メンディスコーチです」
──ハズブラ・マゴメドフさんも来ますか。
「いや、来ないと思う。彼は忙しいから(笑)」
──2月のUFCで、同門のUFC世界ライト級王者のイスラム・マカチェフ選手と、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー選手の階級を越えたすごい試合がありました。あなたの見解を聞かせてください。
「自分としては、イスラムの勝利に何の疑う余地もない。彼はほとんどの時間ドミネイトしてたからね。ただ最後の瞬間を除いて。あの時、彼はパンチをミスして、バックを取らせてしまった。とはいえ彼が支配していた試合です。それは自分が彼の友人だから言っているわけじゃなくて、あの試合を見てそう思ったし、ヴォルカノフスキーが素晴らしい選手であることも僕は分かっていて、その上で分析してみて、マカチェフの勝利を確信している」
──ライト級王者vs.フェザー級王者という試合、しかもそれが彼のタイトル初防衛戦だったマカチェフ選手から、どんなアドバイスがありましたか。あの試合を経たチャンピオンとして特別なことは何か?
「メンタル面で、チャンピオンとして、リラックスして自分の出せるものをただ出し切ればいい、ということ。そして、初心者であろうが、チャンピオンであろうが、しっかりとわきまえて謙虚に、そしてとにかく練習に一生懸命励むこと。僕たちがジムで一緒に練習しているとき、いつも彼がアドバイスをくれる。彼は言うまでもなくグラップリングにめちゃくちゃ長けているから、練習している時、いつもいろんな、グラップリングのテクニックを見せてくれるんだ。彼がこれまで発揮してきたものなんかをね。ジムで、そうやって全てを分け与えてくれている」
──ジムで、イスラム・マカチェフ選手との間ではどんなトラッシュトークを繰り広げているのですか。
「一緒にふざけ合ってちょっとジョークを言ったりするくらいかなあ。彼に『ナンバー3だったっけ? え? ナンバーワンだったっけ?』みたいな(笑)。いまや彼はパウンド・フォー・パウンドNO.1だから、ちょっかいだしたりしないよ」
──ところで、今週の初めに、アブバカル・ヌルマゴメドフ選手が、病気でUFCを離脱したという話が入ってきました。が、調子は問題ないのでしょうか。状況をご存知ですか? 何か言葉を交わされたりは?
「一緒にトレーニングキャンプを張ろうとしていたのだけれど、彼が病気になってしまって。彼が病気でジムに来られなくなったんだけど、彼はちょっと回復の時間を持ってから戻ってきた。だけど、また罹ってしまって……、今度はもう病床に留まるしかなくなってしまった。すごく弱ってしまって、何か免疫系の問題のようなのだけれど、よくは分からない。インフルエンザなのか他の病気なのか。どうあれ、起きたことは起こるべくして起きた、それは神の御心によるもの。だから自分としては、彼が良くなることを祈り、彼の今後を祈ってる」
──お兄さんのウマル・ヌルマゴメドフ選手はあなたがチャンピオンになってから厳しいのか、あるいは讃えてさらに愛情を持って接してくれているような感じなのか、ダゲスタンの兄弟というのがどういうふうに敬意を示すものなのでしょうか。
「ウマルとの間に、何かプレッシャーを感じたりというようなことはない。自分のほうが何かで勝るというようなことがあったとして、(従兄弟の)ハビブ(ヌルマゴメドフ)とともにウマルもいつも落ち着いて、すごく自分を支えてくれているし、とっても兄弟関係は良好だと思うよ」
──ウマル選手とあなたは息抜きに「FIFA」(ゲーム)をやるとか。お気に入りや、どういう編成でプレーしてるのでしょうか。
「特別ひいきのチームというのは、言わないよ(笑)。みんなFIFA好きでプレイしていて、ウマルはそんなにいい対戦相手ではないかなあ。自分がいつも一番だよ、FIFAで(笑)」
──あなたの故郷ダゲスタンはとても離れているけれど、サンノゼのAKAでトレーニングをすることで、そしてSAPセンターでの大会で、ホームのような気持ちで試合に臨める、という感じでしょうか。
「そうだね、確かに2年になるからね、地元から遠く離れたここ(サンノゼのAKA)でトレーニングをするようになって。みんないい人だし、もう土地勘もあるし、ホームのような感覚にはなってきたかな」
──インスタグラムに元UFC王者のケイン・ヴェラスケスとトレーニングしている動画をアップしていましたが、何かアドバイスをもらいましたか。
「彼は僕が出会ったなかでも、いちばん良い人の一人。彼はいつもいつも、練習すると最高の面を見せてくれていて、ジムで彼を見ると驚くけど、いったいどれだけ顔を出すんだと。住んでるのかと思う。彼の身に起きたことはとても不幸なことで、彼に恩赦が与えられて、彼と彼の家族の状況が何もかもいち早く良くなってほしいと思ってる」