タイチームを迎え撃ち、日タイ5対5対抗戦に臨む(左から)MIKE JOE、名高、竜哉(C)BOM
2023年4月9日(日)東京・大田区総合体育館『ROAD TO ONE & Shimizu presents BOM OUROBOROS 2023』の記者会見が3月14日(火)に行われ主要対戦カードが発表された。
今大会は3部制となり、第1部ではBOMのナンバーシリーズ『BOM 39』、第2部では『ROAD TO ONE JAPAN』、第3部ではBOMのビッグマッチ『BOM OUROBOROS 2023』を行う。
『BOM OUROBOROS 2023』ではBOMならではの日タイ5対5対抗戦が組まれ、会見冒頭でBOM・中川夏生代表は「BOMではタイ人のジャッジを付けます。タイ人はただでさえ飛行機に乗って長い道のりの中、日本に来てくれるのに、日本人選手との体重のハンデをつけさせて日本人に勝たせても何の意味もないと思っているので真っ向勝負でいきます。もちろんBOM代表としてムエタイに通用する日本人たちを用意しました」とあいさつ。
日本からは名高・エイワスポーツジム(吉成名高)、竜哉・エイワスポーツジム(ともにエイワスポーツジム)、MIKE JOE(BATTLE FIELD/TEAM J.S.A)、ジュライ・ウォーワンチャイ、コウシ・ウォーワンチャイ(ともにウォーワンチャイプロモーション)の5名がムエタイ強豪に挑む。会見には名高、竜哉、JOEの3選手が出席。
名高の相手ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)はS-1スーパーフライ級王者の肩書を持つパンチャー。日本では昨年9月にNJKFのリングで塚本望夢から1Rに2回ダウンを取ってKO勝ちしており、今年1月の『ONE Friday Fights 2』ではヨットーイ・カウサムリットから左フックでダウンを奪って勝利している。
その試合ではしつこい首相撲も使って相手の攻撃を許さず、崩し技で相手を何度もぶん投げたことから“ビースト(野獣)”とのキャッチフレーズが付けられた。
2月25日の『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ(RWS)』で前オムノーイスタジアム・スーパーフライ級王者のパタックシン・シンヴィームエタイを3Rに左ハイキックで豪快にKOし、今大会では大将として出陣する名高は「BOMは本当に強いタイ人選手を呼んでくるので日本人選手には厳しい試合になりますが、日本にも強いムエタイの選手がいっぱいいることを証明したい」と意気込む。
ソンチャイノーイについては「背は低いのですが、瞬発力、一発の力があって、それをもらうと自分も倒れてしまう」と警戒するが、「僕はどの試合も勝つことを重視していますが、倒すことを常に考えています。しっかり相手のパンチを見切って自分の攻撃を当てて最終的にKOにつなげたい」とKO決着に自信。
現在、タイでは、驚異の35連勝中のクンスックレック・ブームデックシーン(クンスックレックの双子の兄弟のクンスックノーイは1月のRISEで田丸辰と対戦した)と、20連勝中の名高のどっちが強いのかが話題になっており、今後タイで対戦する可能性が高いという。
この夢の一戦に向けて名高は「ソンチャイノーイ選手はクンスックレック選手とも戦っていて、クンスックレック選手が勝っています。僕もクンスックレック選手とやりたいので絶対にこの試合は落とせないし、勝ち方も求められます。パンチ力のある選手を相手に自分が全部で圧倒する試合展開を見せて勝ちます」とクンスックレック戦実現に向けても負けられないとした。
そして、竜哉の相手サンデー・ブンレックシアン(タイ)は、オムノーイスタジアム認定フライ級王者でラジャダムナンワールドシリーズで名高が対戦したパタックシンと1勝1敗の戦績があり、タイではS級クラスの強豪だという。副将の竜哉は「自分が勝って、しっかり名高につなげられるように頑張ります。サンデー選手はタイでも有名で現役のチャンピオンで首相撲が凄く強い。気持ちの強い選手でもありますが、心を折る勝ち方で世界で自分が知られるように頑張りたい。RWS、ONEルンピニーも目指したい」と意気込む。
JOEの相手ヨックペット・カノムチーンモォーペンヴィパ60(タイ)はプロムエタイ協会、BBTVトーナメント王者の肩書を持ち、「めちゃくちゃ強く、MIKE選手にとっては試練の一番になりました」と中川代表。中堅として出陣するJOEは「大一番なのでめちゃくちゃ気合いが入ってます。相手選手の映像を見たところ、めちゃくちゃ強く、やりがいがある相手なので当日はぶっ倒したい。相手はヒザが鋭く、タイミング、バランスの取れた攻撃をします。前回の試合が終わってから練習方法を変えて、秘策を練っているのでそれを当日出せれば。ここで勝って、強い選手が揃っているONEで戦っていきたい。やりたいのは数名いるのでニキー・ホルツケンらとやりたい」とした。
そして、次鋒戦に出場するジュライの相手ゴーライアス・ソーサラシー(タイ)はムエカオ(膝を得意とする選手)で、中川代表は「日本でウケない選手かもしれませんが、パンチが得意なジュライはどのような戦いを見せてくれるか楽しみです」と期待を寄せる。また先鋒戦に出場するコウシの相手ペッドゥア・V.K.カオヤイ(タイ)は現タイプロムエタイ協会の王者。「めちゃくちゃ強い選手を相手にコウシがどのような戦いを見せてくれるか期待したい」(同)。