キックボクシング
レポート

【RISE】大﨑孔稀と寺山遼冴は負傷判定で不完全燃焼のドロー、シュートボクサー魁斗が前王者・梅井泰成を破り王座挑戦アピール、数島大陸が予告通り“神の左”でKO勝ち

2023/02/23 12:02
RISE 1652023年2月23日(木・祝)東京・後楽園ホール ▼メインイベント バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R△大﨑孔稀(OISHI GYM/同級2位、BOMバンタム級王者)ドロー 3R負傷判定1-0 ※30-30×2、30-29△寺山遼冴(フリー/同級12位、CKC2021 -54kgトーナメント優勝)  大﨑はパンチ、蹴り、ヒジ、ヒザいずれでもKOできる破壊力を持ち、タイ人と渡り合うテクニックも持っている。特にボディブローは強烈。様々な団体で活躍し、RISEには2019年11月から参戦。2022年3月に一気にフェザー級に階級を上げて龍翔に判定勝ち、5月に55.5kgで加藤有吾にTKO勝ち、7月に56kgでJyoseiにKO勝ちと3連勝を飾ったが、10月に志朗と対戦して延長戦で敗れた。12月にはSB王者・植山征紀から勝利を奪っている。戦績は29勝(18KO)7敗1無効試合。  寺山はわずか5戦目にしてDEEP☆KICK 53kgCK王者となった。2020年11月には有井渚海にプロ初黒星を付けられ、2021年5月に京谷祐希とドロー。7月にはCKC2021-54kgトーナメントに出場し、決勝で有井にリベンジを達成して優勝した。さらに9月にはDEEP☆KICK王座を2度のダウンを奪う完勝で初防衛に成功すると、11月にはRIZINに初参戦して弘樹から4度ものダウンを奪う圧勝。2022年10月は京介に勝利して現在6連勝中。戦績は9勝(1KO)1敗3分。  共にテクニシャン。実績やキャリアでは大﨑が上をいき、寺山にとってはチャレンジマッチとなるが、寺山のカウンターの技術は侮れない。大﨑はここで勝てば王者・鈴木真彦への挑戦も見えてくるだけに確実に勝利したいところだ。  1R、大﨑はサウスポーの寺山に右インロー、寺山は大﨑のローをカットすると同時に左を打つ。寺山はジャブを突き、大﨑の入り際にヒザを合わせる。大﨑は右ミドルと右ストレート。寺山に左ミドルを蹴られると、大﨑も右ミドルを返す。寺山が右フックを打ったところで大﨑の右インローが急所に当たってしまい試合は中断。再開後、すぐにラウンド終了となった。  2R、寺山の右から左フックに大﨑も左フック。大﨑のヒザは寺山がプッシュして崩す。大﨑が右ボディから右フック、寺山はステップで離れる。大﨑の右インロー2連発がまたも寺山の急所に入り、試合は中断。再開後、前に出る大﨑の右ミドルに左右ボディを返す寺山。大﨑は圧を強め、右ストレート、右ミドル、右ローと攻撃を多く繰り出し、寺山は返すが手数が少ないか。  3Rも圧をかけて前に出ていくのは大﨑。右ミドル、右ヒザ、さらに右ストレートと手数を増やしていく。これにジャブで対抗する寺山だったが、またしても大﨑の右インローがローブローに。大﨑には警告が与えられ、寺山にはインターバルが与えられたが回復はせず、ドクターからストップがかかったため負傷判定で試合がストップするまでの採点に。  判定はジャッジ1名が大﨑を支持したものの、判定1-0でドローに。寺山はダメージで立ち上がることもなかなか出来ず、セコンドに支えられてようやくリングを降りた。 [nextpage] ▼セミファイナル フェザー級(-57.5kg) 3分3R延長1R×梅井泰成(Mouton/同級1位、第4代RISEフェザー級王者)判定0-2 ※29-29、29-30×2〇魁斗(立志會館/同級3位、HOOST CUP日本フェザー級王者、RKSスーパーフェザー級王者)  梅井は4歳の頃より始めた空手、中学一年から始めた柔道、そして高校ではレスリングと、様々な格闘技経験を持つ。柔道では全国中学柔道大会に出場し、レスリングでは近畿大会で3位入賞。19歳でキックボクサーを志し、2019年10月にはRIZINで植山征紀と対戦(判定負け)。その後、TEPPENに移籍して2021年7月大会ではランキング上位の山川賢誠をKO、11月には宮崎就斗に初回TKO勝ちして4連勝を飾ると、2022年3月に平野凌我との王座決定戦を制して第4代王座に就いた。しかし、8月の初防衛戦で門口佳佑に敗れて王座を失い、今回が再起戦。戦績は13勝(3KO)7敗。  魁斗は立志會館・坂口立起館長の実子で“西の天才”と評されているテクニシャン。2020年2月のSB後楽園大会で笠原友希に再延長戦で惜敗するまでは負けなしの8連勝を記録。再起戦となった11月のRKSスーパーフェザー級タイトルマッチで王者・兼田将暉に勝利し初戴冠。2021年7月にはRISEフェザー級2位・門口佳佑からも勝利を収めた。10月にはHOOST CUP日本フェザー級タイトルマッチで泰良拓也との再戦を制して二冠王になったが、2022年4月のSB日本フェザー級王座決定戦では川上叶に敗れ王座戴冠ならず。同じく今回が再起戦となる。  1R、サウスポーの梅井は左ミドル&左ロー、左ミドルをバンバン蹴って魁斗の右腕を狙う。前に出てくる魁斗には左ストレート。梅井はよく見て魁斗の攻撃はほぼかわしている。焦りからか、魁斗は右ローで梅井の急所を蹴ってしまい、梅井は吹っ飛ぶようにして悶絶。再開後も魁斗は臆せず右インローを蹴り、梅井は右へ回り込みながら左で蹴っていく。梅井の左ミドルに魁斗は右インローを蹴り返す。  2R、左ストレートと左ミドルを的確に当てていく梅井。スピードもある。魁斗は間合いを詰めて右ストレートを打つが、梅井は右フックを返す。左ストレートを顔面とボディへ打ち分ける梅井に惑わされる魁斗は、前へ出て右ストレートで勝負。距離をとって左を蹴る梅井になかなか魁斗は攻撃が出せない。逆に間合いを操作している側の梅井は出入りもして攻撃を放っていく。  3Rも前に出る魁斗に梅井がスピードのある左ストレートと右フック、左ミドルを当てていく。魁斗も接近して左右フックを当てに行くが、梅井の手数が目立つ。それでも魁斗の右ストレートで梅井は鼻血。これで動きが落ちた梅井に魁斗の右がさらにヒット、梅井は組みを繰り返す。  判定は2-0で魁斗が勝利。第2代RISEフェザー級王座・花田元誓からトロフィーが贈られた。マイクを持った魁斗は「また倒せなかったんですけれど正直差はあるかなと思って。1位を倒したので王者に挑戦させてください」と、前王者を破ったことでタイトル挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第9試合 スーパーフライ級(-53kg) 3分3R延長1R〇数島大陸(及川道場/フライ級1位)KO 2R 2分49秒 ※左ストレート×PRANDAM BRAVELY(BRAVELY GYM)  数島は2020年9月にプロデビューすると軽量級でも倒す選手として注目され、2021年7月大会にはラジャダムナン王者の竜哉・エイワスポーツジムと対戦しドローとなったもののダウンを奪い一躍名を挙げた。2022年4月から開幕したフライ級王座決定トーナメントでは準決勝で当時無敗の塚本望夢とダウンの応酬の末の判定勝ちで決勝進出を決めたが、10月の決勝戦で初代スーパーフライ級王者の田丸辰に敗れて王座戴冠を逃した。フライ級でのタイトル奪取を見据えているが今回はスーパーフライ級での一戦となる。戦績は8勝(5KO)2敗2分。  今回の再起戦で対戦するPRDNDAMは、大分県のBRAVELY GYMでトレーナーをしながら試合をこなし、小柄ながらパワフルなファイトスタイルでルンピニースタジアム、ラジャダムナンスタジアムで活躍した経験を持つ26歳。RISE初参戦でどのような戦いを見せるのか。  1R、右ロー、右ミドル、右ストレートと右の攻撃を多用するPRDNDAMに数島は序盤は慎重。数島が左フックを叩き込むとPRDNDAMは大きくグラつき、ラッシュをかける数島が右アッパーの連打を叩き込む。さらに左右ボディ。PRDNDAMはディフェンスを固めて耐えるが、数島のヒザ、左ボディ、左ストレートと強打をもらう。しかし、回復すると右フックを返した。  2R、ジャブをしっかり当てていく数島にPRDNDAMは前へ出ていく。数島のパンチに右ヒザを合わせに行くPRDNDAM。どんどん前へ出ていき攻めていくPRDNDAMだったが、数島が左三日月蹴りからの狙いすました左ストレート一閃! 予告通りの“神の左”でKOしてみせた。  数島には第2代RISEスーパーフェザー級王者・板橋寛からトロフィーが贈られた。板橋は「去年10月タイトルマッチをさせていただいて実力不足で獲れませんでした。夜のトーナメントで、内容が良ければタイトルに挑戦できるってことですが、今日の試合を見て僕を差し置いてタイトルマッチってありえないでしょう。僕はいつ組まれていつでも大丈夫です。誰がタイトルマッチにふさわしいか考えて欲しいと思います。久しぶりの神の左が降臨したということで、僕が必ずベルトを獲ってフライ級を引っ張っていきます」と、タイトル挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第8試合 フェザー級(-57.5kg) 3分3R延長1R〇拳剛(誠剛館/バンタム級4位、第5代王者DEEP☆KICK 55kg王者)判定3-0 ※30-29、30-28×2×山元剣心(FAITH/同級9位)  拳剛は2022年1月に鈴木真彦のタイトルに挑戦して敗れて以来の参戦。今回からフェザー級に階級を上げる。山元は前回1RでのKO勝ちで勢いに乗っているサウスポー。  1R、前に出る山元に拳剛はリングを大きく使って右へ回り込む。山元が連打で来ると拳剛もすぐに左右ストレートを打ち返す。手数を出すのは山元だが、拳剛がしっかり返して当てていた印象。  2R、拳剛の左右の猛打でロープに釘付けとなる山元だが、ブロックしてダメージは少なそう。拳剛のラッシュがやむと前へ出ていくが、拳剛の左ぼえぃ、ヒザをもらう。左右フックの打ち合いとなり、拳剛は左ボディも打つが山元の右フックをもらったか。  3R、やや疲労が見える拳剛を山元は首相撲で拳剛をコカしまくる。さらに前へ出て右フック。拳剛は下がり、防御に徹する場面が目立つ。しかし、拳剛が下がりながら左右フックをヒットさせると、山元は一気に後退。すかさず拳剛が前へ出て左右フック、ヒザを蹴る。山元も左ボディとヒザで反撃し、右ストレートを入れるが、拳剛の右ストレートに転倒。ラスト10秒、山元が右フックをヒットさせた。  判定3-0でフェザー級転向第一戦を勝利で飾った拳剛には、「FLASH to CRUSH TOURNAMENT'06王者」の水谷秀樹からトロフィーが贈られた。 [nextpage] ▼第7試合 ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R〇中島将志(新潟誠道館/同級10位、ウェルター級2位)判定2-0 ※29-29、29-28×2×翔真(SEED GYM/同級13位)  10勝(6KO)8敗の中島と8勝(3KO)1敗1分の翔真のミドル級戦。  1R、強いワンツーで前へ出る中島に翔真もワンツー&右ローで応戦。ミドル級だけに一発一発重い音が響き渡る。中島は左ボディから左ロー、左三日月。顔面からボディへつなげる。翔真は右ローを蹴り続けるが、パンチは空振りが目立つ。逆に中島は攻撃を散らし、右ストレートや左ボディをしっかり当てていく。  2R、右ローの蹴り合いから翔真がワンツー、ジャブとパンチを当て始める。さらに右アッパー。中島の動きが鈍る。途中、翔真のファウルカップが外れてしまい、付け直したため遅延行為によりイエローカード。再開後、前に出るのは中島で左ボディを打つが、翔真の左フック、ジャブをもらう。  3Rも前に出るのは中島で顔面から左ボディ、右ローとつなぐが、翔真のジャブ、左フックもヒットする。ラスト1分、左ボディ&左フックで畳み込んでいく中島。コーナーへ詰めて強烈な左ボディを何発も入れ、右ストレートも打ち込む翔真はブロックする場面が多くなり、左ボディに顏が歪む。左ボディで畳み込んだ中島が判定勝ちした。  中島には第2代RISEミドル級王者・龍二よりトロフィーが贈られた。 [nextpage] ▼第6試合 -45kg契約 3分3R延長1R〇百花(魁塾/アトム級3位)判定3-0 ※30-28×3×松本徐倫(ボスジム/初代KROSS×OVER KICK女子-45kg王者)  44戦ものキャリアを持ち、現在もアトム級のトップ戦線に君臨するベテランの百花と対戦する松本は、今回がRISE初参戦。年齢は32歳で百花よりも2歳年上だが、今回が11戦目で初代KROSS×OVER KICK女子-45kg王者になったばかりの勢いのある新鋭だ。  松本のリングネーム徐倫(ジョリーン)は、『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』の主人公である空条徐倫から名付けたもので、松本のマッチョな肉体を包むコスチュームも徐倫風。  1R、序盤からローの蹴り合い。百花は右フック、左ボディをヒットさせ、百花の左に松本は右フックを被せる。右を顔面とボディへ巧みに当てていくのは百花だが、松本のジャブも入る。  2R、ローの蹴り合いで松本の左内股は真っ赤に。前に出る松本を百花は左インローとワンツーで迎え撃つ。松本はジャブ。しかし、入り込んだところで百花の左フックがクリーンヒット。松茂は下がらずにもらいながらも左フックを打つ。左右フックで前へ出る松本に百花は下がりながらの左フック、左右ロー。打ち合いになると松本はニヤリと笑う。  3R、間に出て左右フックで攻める松本に百花は下がりながらジャブ、右ストレート、左インロー。松本の左内股は赤黒く変色。攻める松本だが的確にヒットを奪うのは百花か。右オーバーハンドが特に決まる。  その差が出て判定は3-0。勝者の百花には第2代RISE QUEENの神村エリカからトロフィーが贈られた。 [nextpage] ▼第5試合 スーパーフライ級(-53kg) 3分3R〇長谷川海翔(誠剛館/第4代DEEP☆KICK-53kg王者)KO 2R 2分23秒 ※左ヒザ×黒田直也(ハーデスワークアウトジム/西日本統一プロKICK BOXINGバンタム級トーナメント優勝)  7勝(6KO)1無効試合と無敗の快進撃を続けるサウスポーの長谷川に挑むは、広島で活躍s留う黒田で戦績は11勝5敗2分。黒田のセコンドにはタップロンが就く。  1R、黒田のパンチをよく見てかわし、右フックから左ローにつなぐ長谷川。緩急をつけていきなり飛び込んでの左ローや左ストレートも。長い距離からジャブを突いて、左ストレートを伸ばす。黒田は左右フック、構えをスイッチして長谷川の入り際を左フックで迎え撃つ。  2R、左ストレートでの飛び込みを多用していた長谷川が左ストレートでダウンを奪う。長いジャブを突き、黒田が打ち合いに出たところで左ヒザをグサリ。黒田は悶絶してダウンし、長谷川がKO勝ちで連勝を「8」に伸ばした。  長谷川には第3代RISEバンタム級王者・久保賢司からトロフィーが贈られ、長谷川は「なかなか対戦相手が決まらない中、対戦してくださった黒田選手ありがとうございました。なかなか対戦相手が出てくれなくて、誰でもいいので、全員断られたら王者とやらせてください。1月に妹が生まれたので僕は最強のお兄ちゃんを目指します」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級(-57.5kg) 3分3R〇翔(REVOLT)判定3-0 ※29-28、30-28×2×藤井海人(EX ARES)  RISE WESTに出場している翔が後楽園に初登場、戦績は8勝(4KO)4敗1分。藤井は2021年JAPAN CUPの-60kg優勝者で戦績は3勝3敗。  1R、前に出る翔は左ボディ、左ヒザとボディ攻め。藤井はジャブから強い一発を打ち、翔の左フックをまともにもらってもすぐに打ち返す。右ローを強く蹴る藤井に翔はコンビネーションパンチを回転させるが、その合間に藤井も打ち返す。  2R、藤井は後ろ蹴り、後ろ廻し蹴りと回転系も使い、パンチもローも強く打つ。翔は左ボディから左フック、さらに右アッパーから左ボディと巧みなボクシングを見せ、コーナーへ詰めて左ボディを何度も命中させる。明らかに効いた様子ながらも藤井は右ストレート、右ローで反撃。翔はヒザも突き刺す。  3R、パンチでコーナーへ追い込んでいく翔だが、藤井は左フック&右ストレート、右ローで反撃。翔は左ヒザと左ボディで明らかなダメージを与え、右アッパーも叩き込むがタフな藤井はすぐに打ち返す。翔の左ボディが何度も快音を発して叩き込まれるが、それでも下がらず打ち返す藤井。  驚異のタフネスを見せた藤井だったが、判定3-0で翔が勝利。第3代RISEフェザー級王者・工藤政英からトロフィーを受け取った。 [nextpage] ▼第3試合 フェザー級(-57.5kg) 3分3R延長1R〇都筑海杜(TEAM3K/同級10位)KO 1R 0分56秒 ※左ローキック×しん太郎(KRAZY BEE)※しんの漢字は王に申  都筑は3勝(1KO)3敗1分の戦績で2022年は3戦3敗と連敗中。対するしん太郎は空手ベースの蹴り技の選手。  1R、前に出た都筑がしん太郎の身体を抑えながらの左ロー4連打でさっそくダウンを奪う。立ち上がったしん太郎だが、明らかに様子がおかしく、都筑が左ローを3発入れたところでレフェリーがストップした。  秒殺KO勝利を飾った都筑には、R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '05優勝者の百瀬竜徳からトロフィーが贈られた。 [nextpage] ▼第2試合 ライト級(-63kg) 3分3R延長1R〇陽勇(TEAM3K/スーパーライト級10位、Stand Up King of Rookie 2022 -65kg優勝)判定3-0 ※30-29×2、30-28×吉岡龍輝(及川道場/同級16位、Stand Up King of Rookie 2022 -63kg優勝) 「Stand Up King of Rookie」の優勝者同士の対戦。陽勇は2戦2勝、吉岡も2戦2勝の無敗同士対決となる。両者サウスポー。  1R、吉岡は出入りしながらジャブ&ローで距離をとった戦い方、陽勇はジャブを突いて左フック狙い。終盤に陽勇が左カーフを連打して優勢の場面を作る。  2R、左ローを蹴り、左フックにつなぐ陽勇に吉岡は出入りしてローを蹴ってくると一気に入り込んでパンチをまとめる。離れると前蹴り。パワフルな左フックを放つ陽勇だがヒットは奪えない。陽勇が左ローで攻勢に出ると吉岡はワンツーからパンチをまとめに来るが、左ローのダメージが目立ったか。  3R、両者とも前蹴りからパンチにつないでいく中、吉岡がショートの左を連続ヒット。両者とも前に出ようとして密着するような接近戦となり、そこで吉岡が小さい左を当てていく。離れると陽勇が左右フック。ジャブ、右フックをヒットするのは陽勇。吉岡も左フックを打ち返す。  判定は3-0で陽勇の勝利。吉岡の手数よりも距離をとったパンチのインパクトの印象が優った形だ。第2代RISEバンタム級王者の寺戸伸近からトロフィーが贈られた。 [nextpage] ▼第1試合 フライ級(51.5kg) 3分3R〇柊真(新潟誠道館/Stand Up King of Rookie 2022 -51.5kg優勝)KO 1R 2分35秒 ※3ノックダウン×平山龍馬(サクシードジム team EXCEED)  柊真はフライ級初の新人王、平山は1勝1敗のサウスポー。柊真の右の三日月が突き刺さり、平山は腹を抑える。一気にラッシュする柊真はヒザも突き刺し、ブロックの上から右ミドルを蹴ってダウンを奪う。  さらなるラッシュでコーナーへ詰めるも、平山も打ち返して反撃。平山はオーソドックスに構える。そこへ柊真は左の三日月を2発、そして左フックでダウンを追加。  続けてパンチで畳みかけ、ワンツーで3度目のダウンを奪って柊真が20周年記念大会のオープニングをKO勝利で飾った。柊真は初代アトム級RISE QUEENの紅絹からトロフィーを受け取った。
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