大﨑(左)はスペインの無敗選手と、宮崎は韓国の一階級上の選手を迎え撃つ
2023年3月26日(日)東京・有明アリーナ『Cygames presents RISE ELDORADO 2023』の対戦カード発表記者会見が、2月15日(水)都内にて行われた。
RISEスーパーフライ級王者・大﨑一貴(OISHI GYM)と、RISE QUEENアトム級王者・宮﨑小雪(TRY HARD GYM)がそれぞれ海外強豪選手を迎え撃つ。
大﨑はタイ・ルンピニースタジアムで8連続KO勝利を飾り、同スタジアム王座に挑戦したこともある。2018年には「KING OF KNOCK OUT初代フライ級(51kg)王座決定トーナメント」で準優勝。RISEには2020年2月に初参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2022年10月に「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」優勝者・風音に判定勝ちして53kg最強を証明した。今年2月にはムァンコーンをKOして16連勝中。戦績は38勝(19KO)5敗2分1無効試合。
今回迎え撃つハビエル・セシ―リオ(スペイン/ELITE GYM)は、22歳のオーソドックスで戦績は12勝(5KO)1分と無敗。伊藤隆RISE代表は「世界前哨戦と捉えていただければ。世界戦の前としてどのような試合をするかが重要」と、この試合を世界タイトル前哨戦として位置づけた。
大﨑は「世界前哨戦として試合を組んでいただきありがとうございます。僕の世界戦へ向けて後押ししてくださったファンの皆様ありがとうございます。次の試合、しっかりいい勝ち方をして、世界戦につないでもらうためにせっかくいただいたチャンスなので後は自分の力でつかみ取って世界のベルトを巻きますので3月楽しみにしておいてください」と意気込み。
前回のムァンコーン戦で「いい勝ち方が出来たのでいいアピールも出来たと思いますし、今回の試合を組んで下さったのでありがたい。次の試合も前回のような勝ち方をして世界戦につなげたいと思います」とし、「まだまだ世界に目を向けたら強い選手がいっぱいいると思うので、その中でどれだけの勝ち方が出来るのかが僕の課題。軽量級で倒せる力を僕は持っていると思うので、それを世界のみんなに見てもらってRISEの大﨑一貴が強いことを見せたい」と、世界へ向けて強さを証明していきたいとした。
対戦するセシーリオについては「映像を見させてもらって、海外選手特有の身体の強い選手で、その身体の強さを活かしてパンチとキックを繋げて前へ出てくる選手。まだ負けがないということなんですけれど、今まで無敗だった選手とやって勝っていますし、そこは問題ないと思っています。あとは今回の試合は世界王座へ向けての試合なので変な勝ち方は出来ない」と、世界王座を争うにふさわしい勝ち方をしなければいけないとする。
この試合は通常のスーパーフライ級(-53kg)よりも500グラム重い-53.5kg契約で行われ、しかも外国人選手ということでフィジカルの違いが気になるところだが、大﨑は「僕も身体が強いと思うので、フィジカルで負けなないように逆に上から潰してやろうと思っています」とフィジカルでも負けないと自信を見せた。
セシーリオからは「3月26日、日本で会いましょう」とのビデオメッセージが寄せられた。
宮﨑は小学3年生から空手を学び、アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月にプロデビュー。新人離れしたテクニックを見せて関係者から高い評価を受け、2021年1月「アトム級NEXT QUEENトーナメント 2021」で優勝。3月にはRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑戦し、判定2-0で破り第2代王座に就くと、9月に伊藤紗弥から延長戦で勝利、2022年5月には小林愛理奈に大差の判定勝ちで初防衛に成功し、10月にはペットルークオンに判定勝ち、12月にはシュートボクシング日本女子アトム級王者MISAKIとの女王対決を制して8連勝。戦績は10勝1敗1分。
今回迎え撃つビョン・ボギョン(韓国/MUYEMARU)は27歳のオーソドックスで戦績は18勝4敗。2014年に来日して元J-GIRLSフライ級王者・松田玲奈と引き分けている。昨年12月には小林愛三と2度対戦経験のあるイ・ドギョンに勝利してKTK10 -52kg王座に就いた。
伊藤代表から「宮﨑小雪は圧倒的なテクニックを持っているが、ぜひしっかり白黒つける戦いをして欲しい」との檄を受けた宮﨑は「今回47.5kg契約で試合をするんですけれど、相手が一階級上の王者ですが自分の強さを証明するために頑張ります。スピード、技術、パワー全てにおいて圧倒して勝ちます」と意気込む。
2月5日には20歳の誕生日を迎えたばかりで「20歳になって初戦なのでしっかりいい勝ち方をしないといけないし、しっかりと白黒つける。誰が見ても勝ちって試合をしないといけないのでそこにこだわって練習して試合まで仕上げていきたい」と気合いが入り、「アトム級で強い選手がたくさんいると思うし、他団体の王者もいるのでそういう選手とやっていけるようにいい勝ち方をしたいと思います」と“アトム級に宮﨑小雪あり”を示す試合にしたいとする。
ボギョンの印象は「いくつか試合映像を見て、パンチより蹴りが主体。身長が7cm私より大きいですね。階級も上なので威圧感がどんなものなのか不安が少しあります。でも、そこまで心配はしていなくて、階級が上の選手に自分がどこまで通用するかが楽しみです」と、不安要素が逆に楽しみだという。
宮﨑も通常戦っているアトム級(-46kg)より重い-47.5kgの契約体重。1.5kgの差は女子ではかなり大きく、しかも相手は階級が上の選手。フィジカルの差が気になるところだが、宮﨑は「階級が上の選手と戦うのは初めてなので、蹴りの強さ、パンチの強さが分からない。それが少し不安ですが、それも消すくらいのスピードと技術で圧倒できる部分があると思うので、フィジカルを強化しつつスピードと技術をさらに上げて全てにおいて優って勝ちたいと思います」と自分の武器をさらに磨いていくとした。
ボギョンからは「8年ぶりの日本での試合で、RISEでは初めての試合なので万全の準備をしています。良い試合を見せるために最善を尽くします。RISE、ファイティン!」とのビデオメッセージが寄せられた。
また、大﨑と宮﨑は今大会で行われるRISEとK-1の対抗戦についても聞かれ、宮﨑は「女子の対抗戦はまだ行われていないので、今回いい勝ち方して自分が先陣を切っていけるようにアピールしていきたい」との意欲を見せる。大﨑は「組まれたらやりたいと思いますが、まず自分の目標である世界タイトルを獲ることに集中しているのでまずはそっちかなと思っています」と、RISEの世界タイトルを獲ることが優先だと答えた。