(C)ONE Championship
7月12日(金)にマレーシア・クアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催される「ONE:MASTERS OF DESTINY」に向け、9日、同地にてオープンワークアウトが行われた。
トリを務めたのは、5月17日のシンガポール大会以来の再戦となるジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)とペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)。
公開練習では、パンチングミットでボクシングを披露したペトロシアンに対し、ペットモラコットはキックミットに向けて右ミドルを連打。その後、両者ともに近い距離でフェイスオフに臨んだ。
前戦では、1Rにパンチで圧倒されたペットモラコットが、2Rから首相撲&ヒザ蹴りを多用。これでペトロシアンのペースが乱れ、前へ出て組み付いてヒザを蹴るペットモラコットにペトロシアンは消耗し、判定2-1でペットモラコットが優勝候補本命のペトロシアンを破る大波乱を起こしていた。
しかし、試合後、ONEの競技委員会は「反則のクリンチが適切に裁かれていなかった」として試合のノーコンテストを発表。
ONEキックボクシングルールは相手を掴んでの攻撃が3秒以内といった解説もされており、ペットモラコットは確かに首相撲からのヒザ蹴りを多用していたが、3秒経過のたびにレフェリーがブレイクに入り、ペットモラコットもそれに応じていた。また、ほかの試合でも首相撲で試合を支配した選手も存在しており、今回の再戦で明確なクリンチの定義が明らかになると思われる。
また、同大会のセミファイナルで再起戦に臨む、アンジェラ・リー(米国)とミシェル・ニコリーニ(ブラジル)はともにオープンワークアウトを欠席。3月31日の両国国技館大会でONE世界女子ミニマム級王者ション・ジンナン(中国)に敗れたアンジェラは今回、56.7kg契約でニコリーニと対戦する。柔術強豪のニコリーニも2018年11月にティファニー・テオ(シンガポール)に判定負けしており、ともに復活勝利を目指す。
また、オープンワークアウトには、地元マレーシア系のエブ・ティン(ニュージーランド)と対戦する阿部大治(HMC JAPAN)も参加し、ティンとフェイスオフに臨んだ。対峙すると173cmのティンに対し、180cmの阿部は長身が際立つがその頬は窪んでおり、水抜きの無い2度目の減量でいかにコンディションを作るか。阿部はセミファイナル前の第13試合でティンと対戦する。
そのほか、同大会には森本“狂犬”義久(vsジョシュ・トナー)、秋元皓貴(vsケニー・ズィー)、江藤公洋(vsパク・デソン)、藤沢彰博(vsアレクシ・トイヴォネン)が出場。それぞれ、リングでのオープンフィンガーグローブ戦に臨む。