武尊の盟友・大岩(左)と再戦することになった小澤は、かつてのライバル武尊と3度目の対決を実現させると宣言
2023年3月12日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2023 JAPAN ~K’FESTA.6~』の対戦カード発表会見の第2弾が、1月27日(金)都内にて行われた。
スーパー・フェザー級3分3R延長1Rで大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vs.小澤海斗(Team KK)の再戦が決定。
大岩は幼少期に空手を学び、中学・高校時代はラグビーで活躍して愛知県代表にも選ばれたアスリート。大学在学中にキックボクシングを始め、卒業後にプロデビュー。重いパンチを武器にスタウロス・エグザコスティディスと芦澤竜誠に勝利。2021年11月には第4代Bigbangライト級(-61.23kg)王座に就いた。2022年4月、江川優生に判定勝ち。9月の「第5代K-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」では準決勝でレオナ・ペタスに敗れた。戦績は22勝(7KO)9敗。
小澤は空手とアマチュアボクシングをバックボーンに2014年6月のKrushでプロデビュー。11戦目で武尊の相手に抜擢され、乱闘騒ぎを起こすなど武尊に喧嘩を売って注目を浴びた。2016年8月には大岩龍矢を破り、第2代Krushフェザー級王座に就く。武尊には2016年11月の初代フェザー級王座決定トーナメント決勝戦で連敗を喫するもののライバルとして君臨。しかし、西京春馬に連敗を喫して2戦目でタイトルを奪われ、ジョージ・バレラ、芦澤竜誠にも敗れるなど大きく後退。今回よりスーパー・フェザー級に階級を上げて、2022年2月の玖村修平戦(判定負け)以来の再起戦に臨む。戦績は15勝(7KO)10敗2分。
小澤は「階級を上げて一発目の試合になります。スーパー・フェザー級で俺は手足が短い方なので不利だと結構言われているのですが、そんなの関係なく身体能力でカバーします」と復帰の挨拶。
それに対して大岩は「鎖野郎の大岩龍矢です。本物の大岩龍矢が帰ってきました。小澤選手と6年ぐらい前にやってその時は負けていますが、リベンジマッチということで、ちょうどいいというか、最高なカードになったと思います。小澤選手はスーパー・フェザー級に階級を上げてくるということで、太って階級を上げて通用するような甘い階級ではないです。甘くないよ」とけん制する。
小澤はその階級を上げる理由を「ここ何試合かフェザー級でやっていて、試合前のアップの時に汗が出にくくなっていて、階級を上げるかどうか迷っていました。それで今回が上げるタイミングだと思ったので上げることにしました」と説明した。
また、所属が変わったことは「自分は格闘家としてもラストスパートに入ってくると思っていて、縛られるのは性に合わないので自由に俺らしくぶっ放そうと思って、自分でやっていくことに決めました。今練習しているところが、以前のジムでお世話になった左右田泰臣さんのLIBERTADというジムにプロ選手が集まって練習させてもらっています」と説明。
試合間隔が空いたこの1年間は何をしてきたのかと聞かれると「1年間、女のケツを追っかけていました」と言って笑いをとると「というのは冗談で(笑)、自分のケツと股関節をしっかり鍛えてきました。スーパー・フェザー級でも通用する瞬発力をつけるために週2回ケツを鍛えてました。より攻撃力が上がると捉えてもらえれば。Team KKなので新しい小澤海斗を見せたいと思います」と、瞬発力を徹底的に鍛えてきたのだという。
大岩の印象を聞かれると、小澤は「金魚の糞でしょ」と吐き捨てる。これは、大岩が武尊の盟友であることからだろう。これに大岩は「うんこ食わすぞ」と返答し、「最近の小澤選手は全然良いところが出てないので、良いところを出させつつバチバチに殴り合ってお互いのどちらかが倒れる試合をして勝つ。うんこ食わすぞと。(前回とは)全てにおいて違うと思いますし、選手として一回り大きくなったと思います」と、相手のいいところを引き出して倒すと言い放った。
対する小澤は「相手は頑丈っぽくて、脳みそも筋肉で出来ているのかなと思うので、その頭をカチ割ってやろうかなと思います」と悪態をつく。
大岩は「卒業します」と一度捨てたはずの鎖を再び身につけてきたが、これは「失って気付くものがあるなと思いました。江川選手に勝って調子に乗っていた部分がありました。鎖=大岩龍矢だし、大岩龍矢といえば鎖で、鎖を失って色々と気づかされたので、本当の大岩龍矢で復活しようと思って鎖を付けました」と、原点回帰のようだ。
そして最後に大岩は「正直、ここは通過点でしかないし、もちろんK-1のベルトは僕が巻きます。チャンピオンのレオナ・ペタス選手はチャンピオンとしてパッとしてないし、自分がチャンピオンになって、もっとK-1を盛り上げていきたいです。そんな気持ちでいつも練習しているので、ここでしっかり勝って次に向けて、どんどん挑戦をアピールして必ずベルトを巻きます」と、現王者レオナはK-1王者にふさわしくないので自分が王者になると意気込む。
小澤も「俺はもちろんベルトが目標」だとし、「相手は世川(武尊の苗字)くんの金魚の糞ということで、こいつに勝って世川くんともう一回やって勝って、K-1を俺がもう一回盛り上げてやりますよ」と、かつてのライバル武尊と3度目の対決を実現させたいと語った。