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【ONE】アラゾフがスーパーボンをKO、スーパーレックが苦戦の末、新王者に。緊急参戦の佐藤将光が強打者ジェウォンを下す! マイキーが王座防衛、ンサンが連勝、ロッタン判定勝ち、キック戦で相手変更のスタンプとスーパーガールが激闘、トノンがキムラ極める

2023/01/14 10:01

▼コ・メイン フライ級キックボクシング世界選手権試合3分5R
○スーパーレック・キアトモー9(タイ)
[判定3-0]
×ダニエル・プエルタス(スペイン)
※スーパーレックが新王座に就く。

 ONEフライ級キックボクシング世界王者のイリアス・エナッシ(オランダ/モロッコ)が、フライ級契約体重61.2kg(※水抜きなし)への体重調整が不可能であるため王座を返還。これにより同級世界王座は空位となり、コ・メインで、当初エナッシと対戦予定だったスーパーレック(タイ)が、ダニエル・プエルタス(スペイン)とフライ級キックボクシング世界王座を争うこととなった。

 スーパーレックは、ルンピニーのフライ&バンタム級王座、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王座のほか数多くのタイトルを獲得した名選手。2012年にはタイのスポーツ省が認定するムエタイMVPにも選ばれている。2017年6月、2018年8月と2度来日経験があり、ヤスユキにハイキックでKO勝ち、小川翔にヒジによるカットでTKO勝ちと圧倒的な強さを見せつけた。


 ONEでは2020年7月大会でONEムエタイ世界フライ級1位にいたパンパヤックを判定3-0に破り、変わらぬ実力を発揮。9月にはファディ・カレッドにも難なく勝利して2連勝で、2021年2月にイリアス・エナッシが保持するONEフライ級キックボクシング世界タイトルに挑んだが、判定3-0で敗れている。2022年の「ムエタイ・フライ級ワールドGP」では決勝へ進出するも、パンパヤックと両者が体重オーバーとなり、パンパヤックが判定2-1で勝利するも優勝者は無しという珍事となった。戦績は129勝30敗4分でKO数は不明。


 プエルタスはISKA K-1ルール世界-60kgと-65kgの2階級を制覇、2019年には武林風の-67kgワールドカップトーナメントで優勝。2018年9月にはK-1に来日し、武尊と対戦して初回KO負けを喫したことがある(日本での名はダニエル・ピュータス)。戦績は36勝(12KO)9敗。ONEには今回初参戦。


 1R、スーパーレックはワンツーをガードの上からでも打ち、プエルタスが前へ出てくるとその分下がって距離を保持。序盤こそプエルタスのボディをもらう場面があったらスーパーレックだが、プエルタスをテンカオや右ローで迎え撃つ。タイミングのいい右ヒザが何度も突き刺さり、右ローでもプエルタスがバランスを崩す。プエルタスも右アッパーを突き上げた。


 2Rも相手が出た分だけ下がって距離を保つスーパーレック。右ミドル、ワンツー、から右ヒザ。プエルタスの左ボディにも右ヒザをカウンターで突き刺す。すかさず右ローも蹴る。プエルタスは前へ出てパンチを当てに行くが、スーパーレックは抜群のタイミングで前蹴り、右ヒザ、右ローでダメージを与えに行く。プエルタスは左ボディからの左右連打で左ストレートをクリーンヒットさせ、スーパーレックは一瞬腰が落ちる。


 3R、つかみを注意されたスーパーレックが、プッシングから右ストレートを打ち込むとプエルタスは大きくグラつく。一気にパンチを連打するスーパーレックにプエルタスは防戦一方に。右ハイ、ヒザ、右ストレートと畳み込むスーパーレックにプエルタスも左ボディ、右フックを打ち返す。ラッシュを見せたスーパーレックだが仕留めることは出来なかった。


 4Rは右ローを多用するスーパーレックにプエルタスは右アッパー、左ボディ。スーパーレックは下がりながら左右ミドル、左右ローを蹴り、ヒザを突き刺すがかなりの消耗が見える。前に出るプエルタスにスーパーレックはミドルを合わせてヒザ。最後は右ハイもヒットさせたが、プエルタスは下がらずスーパーボンのボディを攻める。


 5Rも前に出るプエルタスにつかんでのヒザを繰り出したスーパーボンにイエローカード(減点1)。再開後、前に出るプエルタスへスーパーボンは右ハイを連発。さらに左ミドル。プエルタスのパンチはボディワークでかわすが、左ボディをまともにもらってしまう。前に出て攻めるプエルタスにスーパーボンは劣勢も、最後はヒザ蹴り連打で盛り返した。


 判定は3-0でスーパーレックの勝利。苦戦を強いられたスーパーレックは手を挙げられると全身で喜びを表現した。

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