2022年12月31日(土)『RIZIN.40』(さいたまスーパーアリーナ)の「RIZIN vs. Bellator 5対5 全面対抗戦」の副将戦でフェザー級王者対決に臨んだパトリシオ“ピットブル”フレイレ(ブラジル)が試合後、個別インタビューに応じた。
【写真】Bellator(戦士)のロゴにある甲冑を着用して入場したパトリシオ
Bellatorではフェザー級とライト級の二階級を制しているパトリシオ。鋭い出入りの打撃を武器に、強いテイクダウンディフェンスを持つため、ボンサイ柔術の寝技を武器とするクレベルにとって厳しい組み合わせだった。
試合は、パトリシオが圧力をかけるなか、クレベルもロープを背にしながらも長いコンパスを活かした蹴り技で応戦。しかし、テイクダウンを警戒し、深追いしないパトリシオは、クレベルの組みや寝技を徹底的にカット。
引き込まれても、いい形で引き込ませず、クレベルの得意の首投げも投げられた瞬間に相手を突き放す形でスタンドに戻し、有効打を当てて判定勝ち。リスクを避けた危なげない試合運びで王者対決を制した。
試合後、Bellator王者は、「思っていたよりとても難しかった。実際、クレベルは自分の攻撃をうまくかわしていて、顔に前蹴りを当てられたりと、とても強い印象だった。正直、もっと簡単に倒せると思っていたけど、とても強かった」とRIZIN王者を評価。
フィニッシュはされずとも完封されたクレベルは、「強い選手だとは分かっていたし、難しい試合になるとも分かっていた。今日は自分の信じる力が少し足りなかっただけで、勝てる可能性は見せられたと思う。言い訳はない。もっと強くなって帰ってくる」と再起を誓っている。
また、試合後、パトリシオは「クレベルは世界でも必ずトップクラスに入る選手。27回もフィニッシュしてチャンピオンであることにはそれなりの理由がある。クレベルともう一度戦いたい。対抗戦という大きな大会で、自分たちの試合はチャンプvs.チャンプだったけど、この試合にはベルトがかかっていなかった。今度は互いにベルトを賭けて戦いたい」と、ダブルタイトル戦での再戦を希望。
クレベルも「タイトルを賭けて戦いたならそれもいいし、自分もBellatorのベルトを狙いたい。次はもっと強くなり、成熟した自分になって戻ってきたい」と上を向いている。
大方の予想を上回る接戦と見るか、大きなダメージは与えられずも何もさせなかったピットブルと見た目以上の差があると見るか。いずれにしてもクレベルにとっては、強化すべき点があらためて浮き彫りになった王者対決といえる。
果たして互いのベルトを賭けたダブルタイトルマッチでの再戦は実現するか。パトリシオとの一問一答の全文は以下の通りだ。
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パトリシオ「子供の頃からPRIDEを見ていたから、さいたまでの試合にすごく感動して感情のコントロールが難しかった」
──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
「気分はとても良いです、強い相手に勝ててとても嬉しく思っています、日本に来れてとても嬉しいです」
──RIZINフェザー級王者のクレベル・コイケ選手と戦い、イメージと違う部分はありましたか?
「正直言ってとても難しかったです、実際彼は自分の攻撃をうまくかわしていて、思ったより難しい試合になりましたが、勝利できてよかったです」
──大晦日に、さいたまスーパーアリーナで試合をしたことについての感想を聞かせてください。
「子供の頃からPRIDEを見ていました、RIZINはPRIDEの次のイベントだと思ってますので、小さい頃からの夢である舞台に立てて嬉しく思っています」
──2023年の展望を伺えますか。
「2023年には、クレベル選手ともう一度戦いたいです」
──パトリシオ選手の入場曲が国歌であったこと、映像のなかでPRIDEのオマージュがたくさん入っていましたが、どんな思いでしたか?
「もちろん夢が叶って、すごく感動して感情のコントロールが難しかったです。小さい頃の思い出を思い出し、感動しました」
──AJの対戦相手であったRIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ選手、同じくRIZIN王者フェザー級王者で、ご自身の対戦相手であるコイケ選手という同じボンサイ柔術の二人についての印象は?
「正直言ってクレベル選手はもっと簡単に倒せると思っていたのですが、とても強かった。攻撃も避けていたし、顔に前蹴りを当てられたりと、とても強い印象でした。最後は自分のほうが上だということを見せられて良かったです。サトシ選手はリードしていたと思います。試合をうまく進めていました。1R目も彼の方が上でした、2R目はよく見ていませんが、3R目もよく戦っていたと思います」
──真夜中にブラジルでも見てくれたファンにメッセージを。
「真夜中でも見てくれているブラジルのファンの皆さんありがとうございました。一生懸命練習してきた成果を見せられて嬉しいですし、夢を信じれば実現できることを見せられて嬉しいです。MMAは人生での大切な一歩を踏み出させてくれると思います。世界の反対にいる日本はもちろんBellatorもRIZINもそういうスポーツに価値を置いてくれています。対戦相手のクレベル選手はとても強かったので『おめでとう』と言いたい。呼んでくれて出場機会をくれた榊原(信行)CEOにも感謝を伝えたいです」
──今回、打撃で終始プレッシャーを与え、クレベル選手の寝技もカットし完封したものの、ノンタイトル戦としては慎重な試合運びだったとも思います。「クレベル選手ともう一度戦いたい」と言ったのは、どういう気持ちからですか?
「彼ともう一度戦いたい理由は、彼は自分の打撃をうまくかわし、自分は彼の寝技をうまくかわすことができました。対抗戦というこのような大きな大会で、自分たちの試合はチャンプvs.チャンプでしたが、この試合にはベルトがかかっていませんでした。大きなイベントですし、今度はベルトを賭けて戦いたいと思います」
──BellatorとRIZINのダブルタイトル戦にしたいと思っていますか?
「それぞれのタイトルを賭けて戦いたいです」
──クレベル選手に対し、事前のオッズでパトリシオ選手が圧倒的に有利だという数字が出ていたのに、競った試合になって驚いたかと思います。クレベル選手はBellatorでどのくらいのランクに位置すると思いますか?
「必ずトップクラスに入る選手です。自分は相手選手を見下したことはないのですが、自分のパンチを感じながら、うまく避けていた。彼の戦績を知って驚きましたが、私も27回もフィニッシュしている選手とは戦ったことがなく、彼がRIZINのチャンピオンであることにはそれなりの理由があると思います、だから、彼には本当におめでとうと言いたい」