テコンドーは「当てられない」競技
対する江畑は、2020年11月の「RIZIN.25」ではキックボクシングルールに挑戦も、佐野勇海に判定負け。今回の「転落」によるKOはなく、転落した回数は判定にのみ影響する「巌流島特別ルール」での試合に向け、「今回はMMA、キックボクシングをやる気はさらさらない。ザ・テコンドースタイルで戦おうと思っている」と語る。
試合4日前のオファーにも、「マーカス選手はカポエイラのプロ中のプロ。カポエイラをやっている知人からも『世界的に有名』と聞いている。そんな選手の蹴りを間近で見られるなら面白いと思うし、マーカス選手もテコンドーの蹴りなんかとは戦ったこともないだろうから、違うところから蹴りが出てくるところを見せられたらいいなと思っている」と、蹴り勝てるとした。
アウレリオのカポエイラと江畑のテコンドースタイルの潰し合いとなるが、江畑は、「マニアックな話になるけど、カポエイラは遠心力を結構使い、左右に動く。テコンドーは逆で前後に動く。テコンドーはどちらかというと前と後ろに蹴るのが得意。カポエイラは横からや下からが多い……正直、やってみないと分からないけど、僕のイメージでは『カポエイラの蹴りはテコンドーには当たらない』ですね。これが金網かリングだったら、正直怖かった。でも巌流島は丸いマット(※前半戦はリング不使用)。ある意味、外に出られる。言い方は悪いけど最終手段で逃げられる。相手がどんなに蹴ってきても下がれるので当たらないかなと。近くに入った時はもちろん怖いですけど」と、アウレリオの蹴りは当たらないと断言。
また、カポエイラ独特のマットに手をついての蹴りについては、「カポエイラYouTuberの清水喬さんとコラボさせてもらったことがあって、カポエイラvs.テコンドールールでやってみました。清水さんはマーカス選手とは体格が違うけど、僕には一発も当たらなかったし、手をついて蹴って思った以上に伸びるなとは感じましたけど、僕らテコンドーは“倒す種目”じゃなく、“当てるか・当てないか”の種目。言い方を変えれば“当てられない”競技。だから、結構距離を取って戦う。マーカス選手から一発もらったらヤバいなとは思うので、下手には近づかないし、こちらもずっと圧力をかけていくし。向こうも下手に蹴れないようにカウンターを準備しなければいけないな、ということはイメージトレーニングしていますと語った。