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【Bellator】ストッツがサバテーロに辛勝で王座防衛&バンタム級WGP決勝へ、ミックスがマゴメドフに戦慄の失神一本勝ちで決勝進出! カモーシェが一本勝ち女子フライ級王座防衛で「渡辺華奈と年末に戦いたい」

2022/12/10 08:12
 2022年12月9日(日本時間10日)、米国コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナにて、『Bellator 289: Stots vs. Sabatello』が開催された。  日本ではU-NEXTで生配信される同大会で、優勝賞金100万ドル(約1億3700万円)の「Bellatorバンタム級ワールドGP」準決勝2試合が行われた。   大晦日にRIZINとの対抗戦に臨むBellator勢を知るには必見の今大会。メインカードでは、現バンタム級暫定王者のラウフェオン・ストッツ(米国)とダニー・サバテーロ(米国)がGP準決勝および同級暫定王座戦(5分5R)を争ったほか、もうひとつの準決勝でマゴメド・マゴメドフ(ロシア)とパッチー・ミックス(米国)が決勝進出をかけて対戦した。  GP準決勝は、ミックスがマゴメドフにギロチンチョークを極めて決勝進出。マゴメドフはキャリア初の一本負け。メインのストッツvs.サバテーロは、5Rにわたり組んでコントロールしたサバテーロに対し、前進を続けたストッツがワンツーの左、グラウンドヒジ、ヒザ十字をセットし、スプリット判定でバンタム級王座防衛&決勝進出を決めた。 『Bellator 289: Stots vs. Sabatello』速報 2022年12月9日(日本時間10日朝7時~)U-NEXT生配信米国コネチカット州アンカスビルモヒガンサン・アリーナ 【メインカード】 ▼Bellatorバンタム級選手権試合&ワールドGP準決勝 5分5R〇ラフェオン・ストッツ(米国)暫定王者・19勝1敗 134.4ポンド/60.96kg[判定2-1] ※45-50, 48-47×2×ダニー・サバテーロ(米国)挑戦者 6位・13勝2敗 135ポンド/61.23kg  2022年4月のハワイ2デイズで開幕したBellaorバンタム級ワールドGP。正規王者セルジオ・ペティスが負傷欠場するなか、セルジオと同門のストッツが、元王者のフアン・アーチュレッタを3R、左ハイキックでKOに降し、同級暫定王座戴冠&準決勝進出を決めた。  ストッツの王座に挑戦し、GP決勝進出を狙うサバテーロは、堀口恭司と同門のATT所属。4月大会のワイルドカードで、8戦無敗のジョネル・ルゴ(米国)と対戦し、判定3-0で勝利。6月のレアンドロ・イーゴとの準々決勝では、イーゴにテイクダウンを決め続け、判定3-0で勝利した。  試合後にケージインしたストッツの「最悪だ。お前はレッスルしただけだ。俺と戦えるお前におめでとう」の言葉に、中指を立て、その手をストッツが払いのけるなど、試合スタイルにおけるイデオロギーの違いを見せている。  1R、サウスポー構えのストッツから先に前に。回るサバテーロはオーソドックス構えから右の蹴り。左の前蹴りを打つストッツ。サバテーロは両手を伸ばして足を手繰りボディロックテイクダウン!  すぐに片ヒザ立ちになるストッツに右足をかけてシングルバックになると、足を外して左足をかけみいく。左腕を脇でくぐろうとするストッツだが、サバテーロは左足はかけたまま。ストッツは前転するが立ち上がりで首をがぶるサバテーロ。  首をとられながら左で差して立とうとするストッツだがフックガードに変えて、右で小手に巻いて投げ! しかしすぐにサバテーロもスクランブルから右で差して立ち上がり、金網に押し込む。  金網背に立ち右で細かいパンチはストッツ。体を入れ替えようとするが、再びサバテーロが押し入み、ゴング。  2R、右ジャブを突いて前に出るストッツ。サバテーロもワンツーの右を伸ばし、右前蹴り、ミドルで牽制。じりじり詰めるストッツは右前蹴り。遠間からのサバテーロのタックルを切るもがぶれず。  ストッツの左の蹴りがローブローとサバテーロは主張も、レフェリーは続行をうながす。左ミドルを当てるストッツに、遠間から組みに行くサバテーロは2度目の組みで右を差すと金網まで押し込み。両脇を差して回してテイクダウン!  フルガードのストッツに、左パス狙いから右に変えて、ストッツの立ち際にさらにダブルレッグからアンクルピックでテイクダウン、バックを奪いに行くが、ストッツはスロエフストレッチからヒザ十字へ! 尻を蹴って抜けるサバテーロがバックについてゴング。  3R、中央に出るストッツに、左回りのサバテーロ。ストッツはワンツーで詰めるが、サバテーロは低いタックルから右で差しに。がぶりで片ヒザ立ちのストッツに、反則のヒザはサバテーロ。減点は無く口頭注意。  再開。詰めるストッツに足をからませたサバテーロ。シングルを2度切ったストッツは得意の左ハイ。ブロックしたサバテーロは、左フックで飛び込み。しかしさばいたストッツからダブルレッグで金網際でテイクダウン! バック狙いにサイドを許して正対したサバテーロに、ノースサウスチョーク狙いのストッツ。  仰向けになり立ち上がったサバテーロはここで右を差して押し込み、左足をかけてバックテイクへ。正対するストッツをがぶり。ストッツは左を伸ばして立ち上がり際に左ハイもかわすサバテーロ。  4R、右前蹴りのサバテーロ。左を突くストッツ。ストッツは右前手の飛び込み。遠間からシングルレッグを2度、3度とトライして、テイクダウンはサバテーロ。下から足を手繰ろうとするストッツの腕を切り、アナコンダチョークを狙いつつ、バックテイク。さらにクラッチして前転してボディロック。サイドを奪うと亀になるストッツをボディロックでコントロール! 左足をかけて前転。しかし足を抜きストッツも正対。すぐに脇差し立ち上がるサバテーロ。  右から金網に詰めて左を当てるストッツ! ストッツのダブルレッグを切って体を入れ変えるサバテーロ! 中央に戻してゴング。  5R、ジャブを突いて前に出るストッツ。金網背にサークリングはサバテーロ。右で牽制し、ダブルレッグもここはスプロールするストッツ。右ストレート、右ヒジを打つサバテーロ。ブロックするストッツは追う。  サバテーロは金網背にダブルレッグも、切るストッツ。前蹴りに後退したサバテーロだが、シングルレッグから背中を見せて足を抜くストッツを追って、スクランブルにボディロックでバックを奪う!  背後のサバテーロにヒジを突き、出血させるストッツだが、起き際にシングルバックで前転してグラウンドに引き込むサバテーロ。足を戻すストッツはフックガードで浮かすが、またもスタンドバックのサバテーロはシングルバックから両足をかけてシートベルトで組む。残り15秒で正対したストッツは跳びヒザも、サバテーロも跳びヒザで返すと互いに打ち合いも決定打は打たせず。判定へ。  5R、やるべきことをやり切ったサバテーロ。グラウンドコントロールの時間は、ストッツの43秒に対し、サバテーロは10分11秒。判定は2-1(50-45サバテーロ支持, 48-47×2ストッツ支持)でストッツが勝利。場内はブーイング。  前進を続けたストッツはジャブや蹴りを当て、ニーバーがニアフィニッシュと見られたか。テイクダウン&コントロールは評価されなかったサバテーロは信じられないと両手を広げて、そのままケージの扉を開けて、退場。  マット上のストッツは、「『グッドバイ、●ァックユー、サバテーロ!』」と歌い、「あいつはコントロールしようと思っていただろうけど、俺はダメージを与えていた」とコメント。マゴメドフに一本勝ちしたGP決勝の相手パッチー・ミックスとのフェイスオフに臨んだ。  また、放送席の正規王者セルジオ・ペティス(怪我でGPを欠場)は、「(元同門の)ストッツがサバテーロに勝って脱帽したよ。ストッツとは一度戦う予定だったし、決勝はストッツとミックスのどっちが勝ってきてもいい」と、優勝者との統一戦について語っている。 [nextpage] 王者カモーシェがヴェラスケスとの再戦で一本勝ち ▼Bellator世界女子フライ級選手権試合 5分5R〇リズ・カモーシェ(米国)王者・17勝7敗 124.8ポンド/56.60kg[2R 4分24秒 腕十字]×ジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)挑戦者・1位 12勝1敗 124.2ポンド/56.33kg※カモーシェが初防衛に成功 王者リズ・カモーシェ(米国)が、前王者で同級1位のジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)を挑戦者に迎え、初防衛戦に臨む。カモーシェは、ルイジアナ州ラファイエットで生まれた後、米国海兵隊員だった父親の仕事の都合で幼少期に日本の沖縄クリスチャンスクールインターナショナルを卒業。20歳で自身も海兵隊に入隊し、航空電気技師として5年間任期を務めた。  柔術黒帯ながら、MMA17勝7敗のうち8つのKO勝ちを誇る強打者。2010年3月のプロデビュー後、マルース・クーネンが持つStrikeforce女子ウェルター級王座、ロンダ・ラウジーが持つUFC世界女子バンタム級王座、ヴァレンティーナ・シェフチェンコが持つUFC世界女子フライ級王座に挑戦も、戴冠ならず。  無冠のウェルラウンダーとして2020年9月にBellator参戦。ディアナ・ベネットを3R、リアネイキドチョークで極め、2021年4月にはヴァネッサ・ポルトに判定勝ち。同年6月に日本の渡辺華奈と対戦し、打撃で寄せ付けず、1R TKO勝ち。渡辺に初黒星をつけている。2022年4月に当時の王者ヴェラスケスも4R、小外からのテイクダウンでパウンドアウト。4連勝で新王者に輝いている。  対するヴェラスケスは、2010年柔道PJCワールドカップ70kg級5位入賞など、柔道ブラジル代表として活躍。2014年のプロMMAデビューからMMA11戦無敗で、Bellatorでも6連勝。2020年12月に前王者のイリマレイ・マクファーレンに判定勝利し、王座を獲得した。2021年7月にはデニス・キーホルツの挑戦をスプリット判定で退けている。2022年4月のカモーシェ戦のTKO負けは、自身初のMMAでの黒星。戦線を12勝1敗としている。  前戦ではヴェラスケスがカモーシェからダウンを奪うなど、攻勢だったものの、4R終了間際にカモーシェのパウンドを受けてのレフェリーストップ。ストップ後、ヴェラスケスはすぐに上体を立てて、抗議をしていた。今回のダイレクトリマッチでは、カモーシェが王者の力を証明するか。それともヴェラスケスが雪辱を果たすか。  今大会では、フライ級のタイトルマッチに加え、2022年5月の前戦で元コンテンダーのデニス・キルホルツ(オランダ)の復帰戦も組まれており、一本勝ちした同級2位の渡辺華奈(日本・FIGHTER'S FLOW)の次戦がどうなるのかにも、注目が集まるフライ級王座戦だ。  1R、ヴェラスケスの左に対し、いきなり左右の連打で前に出るカモーシェ! 右で差して金網に押し込むと四つでクラッチも放して左手でボディにこつこつパンチしヒザも。左で小手に巻くヴェラスケスは体を入れ替え、右で差して押し込み。互いに細かいヒザを突く。  アゴ下に頭をつけるヴェラスケスに、金網背にするカモーシェもヒザ蹴り。上体を立てさせるヴェラスケスはヒザを突き上げるが膠着ブレーク。  左を振って早々に組みに行くカモーシェはダブルレッグテイクダウン! 尻を着くヴェラスケスに背中を着かせてマウントを獲ったところでゴング。  2R、ここも右から左を振って金網に詰めて右で差して押し込むカモーシェ。体を入れ替えるヴェラスケスも右差し。左が差させないカモーシェは中央に押し込み。そこにヴェラスケスは首相撲ヒザを狙うが、なおも詰めるカモーシェがダブルレッグテイクダウン!  金網で上体は立てるヴェラスケスの両足を足で三角に束ねて、アゴ下に頭をつけるが自身も動けない。ヴェラスケスの立ちの動きに合わせて、一気にまたいでマウントを奪うカモーシェは、マウント三角から腕十字へ!  シザーズで右足を顔にかけたヴェラスケスだが、ヒジが極まっており、カモーシェが絞るとタップした。  初防衛に成功したカモーシェは、「これで疑いようがない。最後は腕を折ってもしょうがないと思っていた。ケージコントロールもして、三角、腕十字を極めた。日本で渡辺華奈と年末に戦いたい」と、2023年に向けて王者の抱負を語った。 [nextpage] 堀口下したミックスが、マゴメドフを失神させる一本勝ち ▼Bellatorバンタム級ワールドGP準決勝 5分5R〇パッチー・ミックス(米国)2位・18勝1敗 135ポンド/61.23kg[2R 2分39秒 ギロチンチョーク]×マゴメド・マゴメドフ(ロシア)3位・19勝4敗 134.4ポンド/60.96kg もうひとつの「ワールドGP準決勝」に出場するダゲスタンのマゴメドフは、6月のGP準々決勝でエンリケ・バルゾラに4R ギロチンチョークで一本勝ち。  対するミックスは、4月大会で堀口恭司に判定勝ちし、準決勝進出。マゴメドフと対戦する。ともにギロチンチョークを得意とするが、バックからの攻めも多彩なミックスに対し、マゴメドフはレスリングからのドミネートが持ち味だ。果たしてバンタム級で長身のミックスをもテイクダウンし、ギロチンチョークを防いでパウンドを当てられるか。  1R、サウスポー構えのミックスと、オーソドックス構えのマゴメドフ。右ジャブから入るミックス。前争いからマゴメドフも右ストレートで飛び込み。ブロッキングのミックス。ともにインロー。マゴメドフは左前手フックから右ボディストレート、右ミドル。ミックスも左前蹴りを返す。  左回りのマゴメドフ。その入りに右ジャブを当てるミックス! 左ミドルを打つミックスの足をつかみテイクダウン狙いのマゴメドフにギロチン狙いのミックス。  前転してズラすマゴメドフにスイープするミックスはなおもギロチン狙いからがぶりでダースに切り替えるが、セットさせないマゴメドフが亀から立ち上がる。  遠間から低いシングルレッグ狙いのマゴメドフをがぶるミックス。立ち上がり際にヒザも突く。スタンドで左フックを突くマゴメドフも遠い。  2R、右関節蹴りを見せるミックス。マゴメドフは左を突いて右ミドルから組みに行くが、脇を差されないミックスが左の蹴り。マゴメドフは左右の飛び込み。さばくミックスが左ミドルから左ストレートを狙う。  ミックスのワンツーをステップバックするマゴメドフ。左を突いて詰めるが、そこに右のテンカオ! しかしそこでダブルレッグテイクダウンはマゴメドフ。しかしそこにはミックスが得意のギロチンチョーク!  アームインギロチンから前転しようとするマゴメドフの右足をからめて、組み手を脇下からノーアームのマッケンジーチンに変えて失神させた。  マゴメドフは初の一本負け。勝ち名乗りにミックスは感極まった表情。「トレーニングパートナーたちが10週間付き合ってくれた。感謝したい。一度タイトルの機会を失って成熟したんじゃないかな。このトーナメントは俺がフェイバリットだ。タイトルを獲りに行くぞ!」と語った。 [nextpage] 7勝無敗のダルトン・ロスタとLFA→コンテンダーシリーズのアダムスが激突 ▼ミドル級 5分3Rダルトン・ロスタ(米国)5位・7勝0敗 185.6ポンド/84.18kgアンソニー・アダムス(米国)10位・9勝2敗 185.4ポンド/84.09kg  NCAA王者レスリングエリートのロスタはMMA7勝無敗、ミドル級5位。10位のアダムスはLFAからコンテンダーシリーズで元UFCのインパ・カサンガナイに判定負けも、9月のBelaltorでハリド・ムラタザリエフに判定勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右カーフキックはロスタ。アダムスは左インロー。ロスタのワンツーの飛び込みをかわす。互いに右ローの打ち合いからワンツーはロスタ。かわすアダムスに右ミドルを当てるが、アダムスも左ロー。ロスタも左ローを返す。  前進しスイッチするアダムス左右で歩いてオーソに戻すが、左前手のフックをガード上に当てるロスタ。アダムスは左ミドルを当てる。  右から左をアゴもとに当てるロスタ。サークリングするアダムスに、左ボディストレート。さらに右スーパーマンパンチ狙い。かわすアダムスはワンツー。ステップでかわすロスタに、右跳びヒザのアダムス。ロスタの入りに左の蹴りで迎撃する。  2R、先に中央を取るロスタ。左ジャブを突いて詰める。右前蹴りで間合いを取ろうとするアダムス。詰めるロスタは左ジャブ連打からダブルレッグ、シングルレッグでテイクダウン!  後ろ手に右手をつかみニアマウントに。足を引いて座るアダムスが背中を見せて巻き込んだところで片足をかけてバック奪取。両脇を差してリストコントロールからバックに引き込むが、アダムスは正対して立ち上がり際に逆にバック狙い。ここは取らせないロスタと向き合うと、アダムスの蹴りがローブローに。  再開。前手争いから左ミドルを当てるアダムス。ロスタは自らの右の蹴りでスリップもすぐに立ち上がり。そこにアダムスは右の蹴りを狙う。詰めるロスタに走るようにかわすアダムス。ロスタがスーパーマンパンチで当たらずも詰めたところでゴング。  3R、互いの蹴りが交錯。アダムスの左の蹴りに、ロスタの右前蹴りが股間に当たりローブローに。中断後、再開。  左ミドルを当てるロスタ。さらに左ジャブを突くが、頭が下がるとサウスポー構えのアダムスは左の蹴りを狙う。ジャブのダブルでアダムスを下がらせるロスタ。アダムスも左ミドルをヒット。  ロスタの左アッパーは空振りも金網に詰めて左ストレート、左ハイ。アダムスも左の蹴りで応戦。ロスタはワンツーで押し返し、右ストレートで前に。  アダムスは左ボディストレートも単発。互いにローの打ち合いから右オーバーハンド、左フックで詰めるロスタ。たまらず低いダブルレッグのアダムスをしっかり切るロスタはバックへ。  金網で座るアダムスを離して左連打を当てると、さらに起き際に右でダウンを奪い、パウンドでゴング。  判定は3-0(30-27×3)でロスタが勝利。27歳のロスタはこれでMMA8連勝に。 [nextpage] 渡辺華奈に敗れたキールホルツとジョアニの試合は、ジョアニが競り勝つ 【プレリム】 ▼女子フライ級 5分3R×デニス・キールホルツ(オランダ)3位・6勝5敗 124.2ポンド/56.33kg[判定1-2] ※27-30, 30-27, 28-29〇イララ・ジョアン(ブラジル)・11勝6敗 124.8ポンド/56.60kg  渡辺華奈戦の一本負けから再起のキールホルツ。対するジョアニは、日本大会で渡辺華奈にTKO負け後、ヴァネッサ・ポルトにも敗れたものの、アレッハンドラ・ララに判定勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。先に前蹴りから右で飛び込むジョアニ。間合いを取り直すキーホルツに、オーバーハンドを振るジョアニ。  近い距離での打ち合いは大きなジョアニに対し、キーホルツの左が当たる。しかしジョアニも左ボディから左フック。その左にキーホルツは足が揃う。  左から右で飛び込み、右ローに繋ぐジョアニ。左はジョアニの方がヒット。詰めるキーホルツに、ジョアニは右で小手巻き払い腰を狙うが、ここは残した柔道ベースのキーホルツ。左で差して押し込むもブレーク。  2R、圧力をかけるキーホルツ。左ミドルのジョアニに、左を狙う。左の踏み込みが速いジョアニ。キーホルツの左ジャブが届くが、右は遠い。ジョアニの左右にカウンターの右を当てるキーホルツ。ジョアニも右から左を返す。  キーホルツの左フックをかわしてボディロック&小外がけテイクダウンはジョアニ! 小手に巻きバックを狙うキーホルツを前に落として上になる。キーホルツはフルガード、上のジョアニに早めのブレークがかかる。スタンドで右バックフィストを振るジョアニに、キーホルツも左を返してゴング。  3R、左右を当てたキーホルツ。ジョアニの組みに小手に巻いて内股投げも際で上になるのはジョアニ。フルガードのキーホルツは抱き寄せて凌ぐが、細かいパウンドのジョアニにブレークがかかる。  ジョアニの大きな左に内側から右を突くキーホルツ。距離が近くなるとキーホルツは首投げも残したジョアニがバックテイク! 両足をフックしてダブルアンダーで両脇を差してキープ。バックを取られながらキーホルツも後方にパウンチしゴング。  判定は2-1(30-27, 27-30, 29-28)でジョアニが勝利。ララ戦に続き2連勝。キーホルツは2連敗となった。 [nextpage] 元LFA王者ウィリスが、3連勝中のD1レスラー・クラッチマーを下す ▼ウェルター級 5分3R×カイル・クラッチマー(米国)9勝2敗 170.8ポンド/77.47kg[判定0-3] ※27-30×3〇ジャリール・ウィリス(米国)16勝4敗 170ポンド/77.11kg  1R、ともにオーソドックス構え。ウィリスは長い左フック、右を振るが、ディビジョン1レスラーのクラッチマーは右で差して組み。突き放すウィリスは左ジャブ、右ミドルで組み。離れ際に左を振り、バランスを崩したクラッチマーを詰めてウィリスが組む。  2R、右カーフキックを当てるクラッチマー。しかし詰めるウィリス。左ジャブを当てて、右に繋ぐと右前蹴りも当てる。  左フックで前に出るウィリスに右で差して組むクラッチマーもブレーク。左から右アッパーのウィリス。クラッチマーの左前手は空を斬る。ボディ打ちから右アッパーと上下に散らすウィリス。  ダブルレッグでドライブしたクラッチマーは金網に押し込むも、差し上げるウィリス。いったん突き放すも再び右で差して押し込むクラッチマー。膠着ブレーク。互いの左が交錯する。  3R、左ミドルを当てるウィリス。クラッチマーより遠い間合いからワンツーの飛び込み。金網に詰まりながらダブルレッグに入るクラッチマーだがすぐに差し上げるウィリス。  しかし仕切り直しからすぐにダブルレッグ、これをスプロールされても再びアタックしたクラッチマーが金網に押し込むも、早めのブレーク。  クラッチマーはワンツーを振りながら強引に組むが、差し上げて突き放すウィリス。クラッチマーのバックフィストをかわし、ダブルレッグも切ると、そこに圧力をかけたウィリスにクラッチマーはガードポジションを自ら取る。  右を浴びながら金網まで這い立ち上がろうとするが、その際で手が離れると右ヒザを突くウィリスが突き放す。さらに前がかりのクラッチマーに右で差して組むのはクラッチマー。そのままゴングを聞いた。 [nextpage] コンバット柔術常連のレンシオーニが下から仕掛けてスプリット判定勝ち ▼フェザー級 5分3R×コーディ・ロー(米国)6勝2敗 145.4ポンド/65.95kg[判定1-2] ※27-30×2, 29-28〇クリス・レンシオーニ(米国)10勝3敗 146ポンド/66.22kg  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるレンシオーニが左ジャブ、右カーフ。回りながらローも右カーフを当てる。後ろ蹴りを当てるレンシオーニはガード低めで詰めるが、左手を背中に隠してから左ジャブを突き、高笑いを浮かべる。  ローはスイッチしながら左ストレート。詰めるレンシオーニだがローの左を浴びながら、左を返すと、ギロチンチョーク狙い。すぐに首を抜くローに、下から頭にヒジを突き、ラバーガードを狙う。ローは上からヒジを突く。  2R、ダブルレッグテイクダウンを奪うロー。レンシオーニの三角絞めを防ぎ。足を戻すレンシオーニを担ぎパス。しかしレンシオーニも下から横三角絞めを狙い、足をフルガードに戻す。ローは上から細かいパウンド。  3R、詰めるレンシオーニは左ジャブを伸ばすが、そこにシングルレッグからダブルレッグでテイクダウンはロー。下になっているのはレンシオーニだが、ローの押さえ込みに場内からブーイング。  レンシオーニの下からの腕狙いをかわしてバックテイク。立ち上がりバックを譲りながらアームロック狙いのレンシオーニは、そのまま足をかけてバックから後ろ三角の形で腕を狙うが、前方に落としたロー。下のレンシオーニはボディトライアングルで固めるが、上にいるローがコントロールしてゴング。  左を当ててテイクダウンのローはパウンドで決定打は与えられず、下からサブミッションを仕掛けるもニアフィニッシュは無かったレンシオーニ。判定は2-1でジャッジは下から仕掛けたレンシオーニを支持した。 [nextpage] ガス欠ダウニーがエコールズにTKO負け ▼ミドル級 5分3R×パトリック・ダウニー(米国)1勝1敗 185.8ポンド/84.27kg[1R 2分27秒 TKO] ※右アッパー→パウンド〇クリスチャン・エコールズ(米国)3勝2敗 185.4ポンド/84.09kg  ミドル級戦。ディビジョン1レスラーのダウニーは、2022年8月のMMAデビュー戦をBellatorで戦い、ケイス・ネルソンに1R 三角絞めで一本勝ちしている。エコールズはBellator初参戦。MMA2勝2敗。  1R、大きな右を打ち合う両者。ダウニーはダブルレッグからテイクダウン。エコールズの立ち上がりにアナコンダチョークを合わせるが、外すエコールズは再び右を振る。  そこに組み付くダウニーを切り、ダウニーの右に、内側から左ストレートを当ててダウンを奪うエコールズ。立ち上がるダウニーだが、スタミナ切れか。エコールズは右を当てると、ダウニーの左に右アッパーを突き上げ、2度目のダウンを奪い、試合を決めた。 [nextpage] カイ・カマカ3世が見事な左ボディ、ミドル、三日月蹴りでTKO勝ち ▼フェザー級 5分3R〇カイ・カマカIII(米国)10勝5敗1分 145.2ポンド/65.86kg[3R 2分23秒 TKO] ※パウンド×ケビン・ベーム(米国)9勝6敗 145.1ポンド/65.81kg  フェザー級。カマカはUFC1勝2敗1分け。2012年にBellatorに参戦し、ジョン・デ・ジーザスに判定勝ちも、ジャスティン・ゴンザレルにスプリット判定負けで1勝1敗。ベームはMMA9勝5敗。Bellatorは7月に参戦し、アクメド・マゴメドフにリアネイキドチョークで1R一本負け。  1R、右カーフの蹴り合いから左ボディを当てるカマカ。さらにカーフキック、左ミドルを効かされるベーム。  2R、オーソから左の三日月蹴りを刺したカマカ。効かされたベームがシングルレッグに入るが、カマカは潰してバックへ。亀のベームにパウンド連打で試合を決めた。  勝者は試合後、「次は誰でもいいけど、ボーナスステップでランカーと戦いたい」と話した。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇マーク・レミンガー(米国)13勝3敗 170.8ポンド/77.47kg[1R 4分23秒 KO] ※左フック×マイケル・ロンバルド(米国)12勝6敗 169.8ポンド/77.01kg [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇キャス・ベル(米国)6勝2敗 136ポンド/61.68kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ジャレッド・スコギンズ(米国)10勝3敗 135.2ポンド/61.32kg  バンタム級戦。元UFCのジャスティン・スコッギンスの実弟のシャレッドと、Bellator5連勝から2連敗中のベルが対戦。  1R、サウスポー構えのベルとオーソドックス構えのスコギンスはインロー。ベルはサイドキックで押し戻す。スイッチからオーソに戻すスコギンス。ベルの右サイドキックを掴み、右で差して金網に押し込み。両差しでアゴになるも四つに持ち込んだベルがいったんは体を入れ替えるも再び両脇を差される。  2R、左フックを当てるベル。さらにベルの左の入りにボディロックテイクダウンはスコギンス。サイドを奪うが。腰を切り足を戻して左で差し上げてブリッジでスイープし立ち上がるベルはシングルレッグへ。背中を着かされたスコギンスはクローズドガード。腰を切り腕十字狙いのベルを潰して細かいパウンド。スコギンスも下から三角を狙う。  3R、サウスポー構えになるスコギンス。左フックのベルをまたも脇を潜り組むスコギンスは金網に押し込むとテイクダウン。しかし金網使い立つベルが体を入れ替え押し込み。そこにハイエルボーギロチンを合わせるスコギンスだが、サイドに出てパウンド。  判定は2-1でベルが勝利。
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