2022年12月10日(土)東京・後楽園ホール『RISE 163』にて、女子によるオープンフィンガーグローブマッチが解禁。ファーストマッチは-46kg契約3分3Rで小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/同級1位、ミニフライ級2位)と平岡琴(TRY HARD GYM/同級2位)が対戦する。その両者のインタビューが主催者を通じて届いた。
小林愛理奈「何当たっても顔やったら倒れるんちゃうかな」
――ついにオープンフィンガーグローブマッチの日が近づいてきましたけど、最初にオファーを受けた時の心境はいかがでした?
「思ってたより早く女子のオープンフィンガーが決まったんで嬉しかったですね」
――前の試合の宮﨑若菜戦からわずか5週間という短いインターバルですけど。
「でも短い方が動きやすいんで、そこは全然大丈夫です」
――ちなみに宮﨑若菜戦が終わってから何日くらい休んだんですか?
「3日ですね。3日後にビッグミットしました」
――3日で疲れ取れました?
「でもあんまり外傷はなかったんで(原口)健飛くんにも『愛理奈ちゃんはもう試合決まってるから無理しろ』って言われて無理しました(笑)」
――試合が決まってるから無理しろと?
「はい」
――決まってからもうずっとオープンフィンガーグローブでの練習ですか?
「拳が痛くなったりするのもあるんで、たまに4ozグローブに変えたりとかそんな感じで交互にしながら練習はしてます」
――実際オープンフィンガーで練習してみてその感触はいかがですか?
「めっちゃ軽いですね、やりやすいです自分は」
――空手時代には似たような拳サポーターをつけて練習したり試合をしたりっていうことはあったんですか?
「空手の試合は素手なんで何もつけないですね。練習は拳サポで」
――拳サポとオープンフィンガーって似てるものはありますか?
「親指がないのとかも似てるし、でも拳の部分はオープンフィンガーの方が分厚いですね」
――オープンフィンガーで練習してたら、いつものボクシンググローブと気持ちの上がり具合が変わってくる部分はありますか?
「打つのに関しては打ちやすいんで気持ち上がるし、逆にマスとかしたらオープンフィンガーはあんまりブロックとか出来ないんでブロックの練習だったり色々難しいとこはありますね」
――オープンフィンガーでのクリーンヒットした時の感触は通常のグローブと比べてどうなんですか?
「手がだいぶ痛いです(笑)」
――今回RISE史上初の女子のオープンフィンガーグローブマッチになりますが、史上初っていう部分はこだわります?
「初めてやるなら自分を選んで欲しかったんでそこは嬉しいですね」
――対戦相手が平岡琴選手になったことに関してはどうですか?
「でも平岡選手しかいないんじゃないかなって思ってました」
――平岡選手とは去年の4月に一度やってますけどグローブが変わったらやっぱり試合展開も変わってきますかね?
「前回やったときは6ozなんで4ozでもやってないし、だいぶデカいグローブでやってたんで、オープンフィンガーとなると自分ももらうこともあるやろうし、初めてのことなんでやってみないとそこはどうなるか分かんないですね」
――明かせる範囲内で構わないんですが周囲からはどんなアドバイスを受けてますか?
「思い切った方がいいっていうのは、アドバイスというか自分らしさは出していこうかなって思ってます」
――それは原口選手から言われてるんですか?
「いつも試合前に『愛理奈ちゃんらしさを出し過ぎてもあかんし冷静に行きすぎるのもあかんからその中間で行け』みたいな(笑)。難しいですけど」
――ちょうど中間の小林愛理奈をとらなきゃいけないってことですね。
「でも自分的にもそれが一番強いんじゃないかなって思うんで」
――現状では今回の試合どんな試合展開になってどんな勝ちをイメージしますか?
「試合展開とかはやってみないと分かんないんですけど、もしかしたら普通に長引いちゃう可能性もあるかもしれないし、自分のイメージ的にはもう普通に開始1分ぐらいで終わるんじゃないかなって思ってます」
――1Rわずか1分でKOで終わるということですね。
「終わるんじゃないかなと思ってます」
――フィニッシュブローはどんな感じか明かせますか?
「何当たっても顔やったら倒れるんちゃうかなって思ってます。右でも左でも」
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「いつも応援ありがとうございます。今回は女子初のオープンフィンガーなんですけど、4ozでも自分は倒してるんでオープンフィンガーとなると秒殺が見れるんじゃないかなと期待して試合を待っててください。応援よろしくお願いします」
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平岡琴「早く殴らせろって感じです(笑)」
――念願のオープンフィンガーグローブマッチが決まりましたが試合が決まった時どんな心境でしたか?
「やっと自分の時代が来るな、みたいな感じでしたね。本当に待ちわびてたのですごい嬉しかったです」
――OFGマッチ=自分の時代っていう定義づけなんですね。
「元々グローブでやってた時代からもっと小さいのでやりたいなって思ってたんで、絶対自分はそっちの方が向いてるとも思ってましたし、最近は小林選手がどんどん倒すようになって小林選手の方がオープンフィンガー向いてるんじゃないかみたいな流れがあると思うんですけど、私はもっと前からずっとオープンフィンガーは絶対自分が向いてると思ったのでこっちの時代だよっていう感じですね」
――今日もオープンフィンガーつけての練習を見させていただきましたが、実際オープンフィンガーをつけての練習ってこんな感じですか?
「やっぱり打ち方だったり避け方だったりで多少変えなきゃいけないところあるんですけど、空手の時の経験だったりとか今までの色んな経験を交えてやってて色々フィットしてきたかなっていう感じですね」
――空手時代は拳サポーターをつけて練習したり試合をしたってことは何度もありましたか?
「試合は素手なんですけど練習はオープンフィンガーでずっとやってて、もっと薄い形のオープンフィンガーでやったので、指が出てる状態での蹴りの捌きだったりとかはもう空手時代のやつと変わらないので、その辺はやりやすいかなと思います」
――実はキャリアがあるってことですね。
「指が出てる状態の戦いの方が長いのかなっていう感じなので、だからこそ自分の時代かなっていうのもありますね」
――よくオープンフィンガーになったら通常のボクシンググローブと比べてグローブでディフェンスしたつもりでもその空いた隙間から相手の腕が入ってくるとか、ディフェンスが変わってくるとか距離が全然違うって話を聞くんですがその辺はどうですか?
「やっぱりブロックとかしても自分の手が当たって痛かったりとかそういうのがあるので多少変わってくるんですけど、私元々あんまりブロックして避けるタイプではないのでそんなに気にならないですね」
――対戦相手の小林選手ですけど11月3日に同門の宮﨑若菜選手と戦ってますが、あの試合はどのように分析されてますか?
「やっぱりパンチが強いな、フックが強いなっていうのはちょっと前からずっと思ってたことで、それはもう想像通りっていうか昔よりパワーアップはしてるなっていう風には思うんですけど、穴はたくさんあるしここ直近ずっとTRY HARD GYMの選手と試合してるので、そういう意味では情報がたくさんあるのでそこを突いていけば問題ないかなと思います」――すでに弱点は見出してるってことですね?
「そうですね、言えないですけど(笑)」
――明かせる範囲内で構わないんですけど、RISE史上初の女子のOFGマッチはどんな試合展開になると予想しますか?
「それは私次第なのかなって思ってて、小林選手はもう前に出てくる打ち合いしかできないと思うので私がポイントアウトするのか打ち合いに持ってくのかで試合内容って変わっていくと思う。でもこのオープンフィンガーに求められてる事って打ち合いだと思うので、私はガッツリ打ち合う気でいます」
――TRY HARD GYMの周りがどんなに打ち合うなって言うところでも、平岡選手はスイッチが入っちゃったら行っちゃうような気もするんですけどそれはどうですか?
「最近ちょっとセコンドの言うことが聞けるようになってきたなって自分では思ってるんですけど、やっぱオープンフィンガーつけて練習とかしてると自分でもテンションが上がっちゃって練習でも結構いっちゃうんで、試合では多分我慢できなくて打ち合いになるんじゃないかなと思います」
――練習からしてモチベーションが違うって感じになりますか?
「やっぱりワクワクする試合っていうのが自分の中で久々だったので、すごく練習から充実してますしやるかやられるかみたいな試合が久々だなと思うし、あと青コーナーで試合するのもすごい久々なんですよね。なので挑戦者という気持ちが久々に出てきてすごく楽しいです」
――不安なんかよりも期待で胸がいっぱいで、試合の日を迎えるっていう感じになりますか?
「早く殴らせろって感じです(笑)」
――そこまで楽しみ?
「めちゃめちゃ楽しみです。どうなるのかもやってみないと分かんないんですけど、でも絶対面白くなるのは間違いないと思ってるんで自分も思いっきり打ち合えて楽しめると思うし、お客さんを楽しませる自信があるのですごい楽しみです」
――試合を半年間待った甲斐がありましたね。
「本当長かったです。もう待ちくたびれてたんで早く試合したいですね」
――小林選手に以前敗戦してるんですが、そこに関してのリベンジへの意気込みはいかがでしょうか?
「1回負けてる相手なので同じ相手に2度負けるなんてありえないと思ってるんで、そこはしっかりリベンジしたいって思いもありますし、結構勢いに乗ってる選手だと思うのでここで潰せば美味しいと思うのでそこは絶対リベンジしたいなと思ってます」
――オープンフィンガーの初戦で相手が小林選手ということについてはどうですか?
「やっぱりオープンフィンガーは打ち合いしてナンボだと思ってるんで、しっかり打ち合ってくれる相手と試合が決まって文句ないっていうか、もうオープンフィンガーやるなら最初は小林選手しかいないなと思ってたんで、やっぱりきたかっていう感じでしたね」
――元々はRISEのベルトを目標に掲げていたと思うんですけど、オープンフィンガーに参戦することによってオープンフィンガーでの新たな目標って出てきそうですか?
「グローブでのアトム級のベルトは変わらずずっと狙ってるんですけど、やっぱり(現王者が)同門でなかなか試合が組んでもらえないっていうところがあるので。そこでこういうオープンフィンガーでの新しい目標ができたので、そこでしっかり盛り上げてベルトを作ってもらってオープンフィンガーのベルトを巻きたいなって今は思ってます」
――求められていることはわかってるとTwitterでもコメントされてましたけど、それを実現するための練習で意識して取り組んでいることはありますか?
「殴り合う、それだけですね(笑)。前に出て殴り合うそれだけなんで。もちろん最低限の作戦はありますけどそういう小手先のものじゃなくて、とにかく真っ向勝負でと思ってるんで。思いっきりぶん殴る、思いっきり前に行くみたいな練習をしてます(笑)」
――スパーリングで付き合ってくれる選手っていらっしゃるんですか?
「若菜がめちゃめちゃ体強くてどんなにブン殴っても大丈夫なんで、思いっきりブン殴らせてもらってます」
――殴った感覚とかはどうなんですか?
「角度とかをちょっとミスると指がちょっと怖いなっていうのはあるんですけど、殴った感覚だったりはすごい『これはドンピシャで当たったら倒せるだろうな』みたいなのがあるのでそこは楽しみだし、グローブとは違う殴り方っていうのをしっかり身にしみ込ませれば倒せるんじゃないかなと思ってます」
――小林選手もKOを狙って出てくると思うんですけどKOを狙うっていう中で言える範囲でどんな倒し方を狙ってますか?
「今まで私が倒してきたのは全部蹴りなので、パンチで倒したいなっていうのはすごいある。パンチで倒すためにはどう持っていくかっていう練習を今やってますね」