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インタビュー

【GLEAT】田村潔司はなぜGLEATのMMA部門『GLEAT MMA』を旗揚げするのか「プロレスラーと名乗る以上は強さとか表現が必要だと思う」

2022/11/24 14:11
【GLEAT】田村潔司はなぜGLEATのMMA部門『GLEAT MMA』を旗揚げするのか「プロレスラーと名乗る以上は強さとか表現が必要だと思う」

12月14日(水)東京・後楽園ホールで旗揚げする『GLEAT MMA』について語る田村潔司

 2022年12月14日(水)東京・後楽園ホールにてGLEATのMMA部門『GLEAT MMA』を旗揚げする田村潔司。UWF、UWFインターナショナル、リングス、PRIDE、HERO'S、DREAM、巌流島と渡り歩いた田村が、エグゼクティブプロデューサーとして『GLEAT MMA』で見せたいものとは何か。そこにはアントニオ猪木、前田日明、高田延彦から受け継がれてきた田村の“こだわり”があった。

『ゴング格闘技 2023年1月号 NO.323』に掲載された田村潔司インタビューより、『GLEAT MMA』に関する部分を抜粋・掲載する。

「これは1回目で終わる可能性もあるかもしれない」その理由


――田村さんが立ち上げるMMAイベント『GLEAT MMA』についてお聞きしたいと思います。なぜ今回、このイベントを開催することにしたのですか?

「僕がやっていることって、猪木さん、前田さん、高田さんたちがやってきたことなんだなって薄々感じてきているんですね。僕が観ていたプロレスって、やっぱり強くないといけないし、戦いを表現しないといけないと思うんですよ。2022年のプロレスってロープに飛んで跳ねたりとか宙返りをしたりするイメージだと思うんですけれど、僕は猪木さんたちの戦い方がインプットされているので、プロレスラーは強さが前提であって。その前提があっていろいろな広がりを持つのはいいとは思うんですけれど、今は強さを表現するプロレスラーが少なくなってきているので……別に少なくてもいいんですけれど。僕自身はあまり表に評価されていないと思うし、評価されていようがしていまいがどうでもいいんですけれど、僕自身は強さっていうのは根底にないといけないと思っているので。


 僕が下に教えるのであれば、僕が新弟子の頃とは時代が違うので精神的なところは昔に比べてちょっと甘いですけれど、基本的にプロレスラーと名乗る以上は強さとか表現が必要だと思うので、そういう意味で『GLEAT MMA』というのはプロレスラーが総合格闘技に挑戦……あえて挑戦と言いますが、挑戦するというコンセプトなんです。ガチガチの総合格闘技って技術も最高峰に凄く洗練された技術があるじゃないですか。だからUFCとかRIZINとかと比べると技術的には劣るんですけれど、目指すのはそこじゃないんですね。

 アントニオ猪木、前田日明、高田延彦がやってきたことに僕がちょっとだけですけれど関わらせていただいたので、それを僕よりも下の世代に、僕はUWFに入門したのでUWFからの流れっていうのを僕自身の思考でちょっとでも伝えられたらなというのがあります。プロレスラーの中でも強さを求めない選手もいますけれど、ちょっとでも『GLEAT MMA』の意向に賛同と言うか共有してもらえたらな、というところはあります。ただ、これは1回目で終わる可能性もあるかもしれないです」


――えっ、それはなぜですか?

「そういう選手がいなかったら大会が出来ないからです。僕はUWFをずっと語っていきます。それは1人でも出来るからです。でも大会となると人がいないと出来ないので。1人でもいれば何らかの形で伝わって行けばいいなと思っています。今回は井土(徹也)がメインで近藤(有己)選手とやるわけですけれど、近藤選手も近藤選手で猪木→前田・高田→船木という流れがあるわけですが、近藤選手は船木・鈴木の血は受け継いでいてもイメージとしては格闘家だと思うので、その近藤選手と井土が戦うのを単純に僕が見てみたいってイメージでマッチメイクさせてもらいました」

――それは、田村vs.船木をイメージして見てもらいたいってことでしょうか?

「そうですね。だいぶ世代が違いますけれど、面白いかなと思って。僕はマッチメイクするにあたって勝ち負けはどうでもいいんですよ。この戦いが歴史の1ページとして残ることが重要なことだと思うので」

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