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インタビュー

【ONE】岡見勇信「20年以上やってきた僕のマーシャルアーツの全てを総動員してぶつける」×アウンラ・ンサン「ユーシンと昔戦ったマーコートやベルチャーとも練習してきた」=11月19日(土)シンガポール

2022/11/17 10:11
 2022年11月19日(土)19時からシンガポール・インドアスタジアムで開催される、ONE Championship『ONE 163: AKIMOTO VS PETCHTANONG』(ABEMA PPV ONLINE LIVE配信)に向けて16日、同地にてヴァーチャルフェイスオフ記者会見が両選手、別室にて行われた。 ▼ONEミドル級(※93.0kg)5分3R岡見勇信(EXFIGHT)37勝14敗アウンラ・ンサン(米国)27勝13敗  岡見は、2002年のプロデビューから20年目。柔道からMMAに転向し「DEMOLITION」での判定勝ちでMMAのキャリアをスタートさせた。  日本人選手にとって絶対的に不利とされるミドル級で、2011年には世界の頂点、アンデウソン・シウバが保持するUFC世界ミドル級王座にも挑戦。ONEには2019年から上がり、5月に水抜き禁止の83.9kg=ONEウェルター級でキャムラン・アバソフにTKO負け。8月にジェームズ・ナカシマに判定負けと苦しい日々を送ってきたが、2019年10月の両国大会でアギラン・ターニに判定勝ち。新天地で初白星を掴んだ。  その岡見が3年ぶりの試合で、ONEミドル級(※93.0kg)で復帰戦に臨む。2022年1月にレアンドロ・アタイデスと対戦予定だったが、アタイデスの新型コロナウイルス感染により試合が中止となっていたが、アタイデス戦前から対戦を希望していたアウンラ・ンサンと対戦することになる。  対するンサンは、ONEでミドル級&ライトヘビー級の二冠王者に君臨も、両王座をライニアー・デ・リダーに奪われ、現在は無冠。2021年7月の再起戦でレアンドロ・アタイデスに1R KO勝ちして復活したが、2022年2月の前戦ではヴィタリ・ビグダシュに判定負けで、再び王座に返り咲くべく、37歳でキャリアを立て直しているところだ。 岡見「階級を上げることで、よりエネルギッシュな自分を見せることができる」 ──アウンラ選手、髭を剃ったのですね? コンディションはどうですか? アウンラ どうだろうね。妻は嫌いなようだけど。でも戦いには髭はいらないから大丈夫だ(笑)。 ──アウンラ選手、待ち望んだ対戦ですが、心境は? アウンラ 嬉しい気持ちだよ。僕は昔からユーシンのビッグファンだった。彼と戦えるのは光栄だし、今からワクワクしている。 ──岡見選手、現在の心境は? 岡見 やっと、久しぶりの3年ぶりの戦いなので、やっとここまで来たかと。すごく嬉しい気持ちです。 ──アウンラ選手、以前のインタビューで、「岡見はスタンド勝負はしないのでは」と言っていますが、それはあなたのパワーある打撃を警戒している、という意味ですか。 アウンラ よりグランドでの勝負を仕掛けると思う。彼のグラップリング能力は強みだし、彼は当然、私の過去数試合の映像を見ているはず。私の対戦相手なら、当然同じ部分をついてくるはずだ。 ──岡見選手、先ほどのアウンラの発言についてどう思ますか。 岡見 アウンラは僕も大好きな選手で。彼と戦うためにここまでやってきました。自分のこれまでやってきた20年間、全てぶつけたいと思う。そうすれば勝つことができると思うので、自分を信じて、11月19日、アウンラに全てぶつけます。 ──岡見選手、今回はスタンドか、グランド、どちらの展開で戦いますか。 岡見 アウンラは僕に真っ向勝負をしてくると思うので、20年以上やってきた僕のマーシャルアーツを全てを総動員して、アウンラにぶつけます。何を特別にやるというより、全てをミックスさせてアウンラに挑みます。 ──アウンラ選手、これまで多くの選手をフィニッシュしてきました。今回の対戦ではどうですか。 アウンラ グラップリングは沢山練習してきたし、通用するはず。自分の戦いの総合力、ファイトIQ、全てに自信を持っています。今回の戦い、スタンドであっても、グラウンドであっても、ファンが楽しめる内容になると思います。 ──岡見選手、対戦相手の警戒するポイントは? 岡見 アウンラはタフでアグレッシブ。どんどん攻めてくるので、彼のどんどん前に出てくるパワーは彼の1番の武器だと思っています。 ──アウンラ選手、今回の対策として練習パートナーは? アウンラ グレゴリー・ロドリゲスや友人の佐藤天らが練習をサポートしてくれたけど、今回は特にコーチのレイ・ジョーンズの指導に従い準備をしてきた。また、ローガン・グレイシーも練習のサポートに入ってくれたよ。あと、ユーシンと昔戦ったことのあるネイサン・マーコートやアラン・ベルチャーも練習を手伝ってくれた。最高のファイトキャンプだったよ。 ──岡見選手、アウンラがネイサン・マーコートなど過去の対戦相手と練習をしてきたことをどう感じますか。 岡見 マーコートと戦ったのは懐かしい記憶。ずいぶん時が経って自分も沢山の経験を経ているので、違った岡見勇信というマーシャルアーツをアウンラにぶつけるつもり。だから、過去の自分の動きと比べると違ったものになっているので、そこを楽しみにして欲しいです。 ──アウンラ選手は「この試合で勝利してタイトル挑戦したい」と発言していますが、そのことについて考えを聞かせてください。 アウンラ 土曜日の試合だけを考えているので、それが以外は関係ない。今回の試合だけに集中しています。 ──アウンラ選手、過去に王者として重圧の中で戦った経験は生かされそうでしょうか。 アウンラ 競技者にとってプレッシャーとの戦いはつきものです。その中で常に自分のベストの状態を作ることに集中します。だから、国の期待を背負う様な過去の重圧は自分の力になっています。しかし、今回は今の自分にだけ集中しています。土曜日のことだけに集中しています。 ──岡見選手にとっては、3年ぶりの試合ですが、そのことについてどう思っていますか。 岡見 この3年間は自分にとって良い期間だったとポジティブに捉えています。色々と新しい練習だったり、階級を上げるということで、新しい取り組みをやってきたり、選手の育成だったり、新しい仲間たちと練習を共にする中で、(彼らが)戦っている姿を見ることで、自分はこの3年間で成長できたと思います。この3年間があったからこそ、自分の今の強い姿を見せることができると思います。 ──岡見選手、久々の試合で階級アップ、この点で不安な気持ちはありますか。 岡見 階級を上げることで、よりエネルギッシュな自分を見せることができると思います。自分の元気な姿を見せることが、今までのONEでの新しい戦いになるのかなと思います。 ──アウンラ選手、対戦相手が久々の試合だということについてどう思いますか。 アウンラ ユーシンはこれまでキャリア50戦で、世界トップのプロモーションで戦ってきた実績を持っている。数年の試合のブランクは彼にとって問題にはならないと思う。その期間、彼自身は試合をしていなくても、若手のコーチやセコンドについて練習をしたり、格闘技には常に携わり続けていた。そのことを考えると、彼のファイトIQは下がっていないし、数年間の試合の開きは関係ないと思います。 ──アウンラ選手はこの試合に勝利した後、タイトル挑戦を望んでいますが、岡見選手はどう考えていますか。 岡見 アウンラに勝って、その後タイトル挑戦はもちろん考えていますが、今の自分はアウンラに全てをぶつけると、そのことしか、今は考えていません。 ──岡見選手、プロ51戦の実績を持ちながらも、現役を続けていくモチベーションとは。 岡見 日々、自分の弱さを感じていて、もっと成長できると、試合をする度に思います。その気持ちがあるからこそ、自分は成長できるかなと思い、ここまで続けられていて、ここで自分がリスペクトしているアウンラと戦えることは誇りに思って、そのモチベーションを持って、今ここまできています。 ──アウンラ選手、このレジェンド対決、あなたのモチベーションは? アウンラ 私はずっと彼を尊敬していましたし、ビッグファンでもある。彼と戦えること自体が光栄です。ですので、フィニッシュで勝利できれば最高です。 ──岡見選手自身は、試合展開をどう予想していますか。 岡見 1ラウンドから勝負だと思います。アウンラと、小細工なしに真っ向から戦いたいと思います。 ──アウンラ選手はどう試合展開を予想しますか。 アウンラ やってみないとわからない。全局面、どの時間帯出会っても、何が起きるかはやってみて分かるだろう。二人の偉大な戦士が真っ向勝負で素晴らしい戦いを見せるんだ。“瞬き厳禁”の戦いになるはずだ。
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