東北から『KNOCK OUT』に初参戦するTAaaaCHANには、タイムリミットを定めた目標があるという。その実現のためにも、初戦でいきなり現役王者越えなるか?
母ちゃんがガンになってしまって、『3年だけ頑張ってくれ』って言ってて
──先日のカード発表会見は欠席でしたが、バズーカ巧樹選手の発言にはどう思いましたか?
「面白い選手だと思いましたね。俺のことを『ローマ字』って言ってましたけど、『ローマ字vsカタカナ』の図式になるのかなと思って(笑)」
──「試合映像は見る必要もない」などの発言がありましたが……。
「いや、ジムごとにそれぞれのスタイルがあると思うので、あそこは見ないスタイルなんだろうなと思っただけで、ああ言われてムカついたとかは特に。面白そうだなと思ったぐらいですね。まあ俺ももうちょっと若かったら、噛みつき返したりしてたかもしれないですけど、もうベテランと言っていいキャリアに入ってきたので、そんなにイラつくこともないです」
──では逆にバズーカ選手の印象は?
「試合映像見ましたけど、メンチ切ってくるところだけじゃないですかね、怖いのは。まあ、メンチのわりにはうまい選手だなとは思いますけど」
──警戒するところは?
「そんなに怖いところはないですかね。でも、殺傷能力を上げたみたいなことは言ってたので、少しは注意しときたいですね」
──今回、『KNOCK OUT』には初参戦ですが、自分のファイトスタイルを自己紹介すると?
「面白い試合をする選手だと思いますし、リング上の姿を見ていただければ分かると思います。私事になるんですけど、今年のはじめぐらいに地元での試合で、『あと3年以内に強いヤツと戦ったり、大きい会場で試合をしたい』と言ったんですね。何で3年かというと、母ちゃんがガンになってしまって、『3年だけ頑張ってくれ』って言ってて。その間にもうちょっといい景色を見させてあげたいなと思ってるんです。そういう目標があるので、もしよかったら『KNOCK OUT』のお客さんとも共有して、一緒にいい景色を見られたらなと思ってます」
──今回は『KNOCK OUT』現役王者との対戦です。ではここで勝って、そのまま王座を狙いにいく……?
「もしそういう風に組んでいただけたらすごくありがたいですし、目標にはすごく近づけると思います」
──では今のモチベーションとしてはお母さんのことが一番で、そのためにいろんなことを目指すという感じなんですね。
「そうですね。東北の田舎のジムですし、露出する機会もあんまりないじゃないですか。俺も31歳になって、格闘家としては引退とかも近づいてくると思うし、自分の花を咲かせるだけじゃなく、ジムの後輩とかキッズたちも少なからずいるので、そういう子たちのための種まきにもなるかなと思って、目指してるところはあります」
──ではその上で、バズーカ選手とどういう試合をしてどう勝ちたいですか?
「もちろん勝つ前提でいくんですけど、結局はフタを開けてみて、っていうところですね。4連続KO勝利中で、3年近く負けてなかったんですけど、8月の新潟での試合でコケちゃって。連勝中は倒せる動きができてたんですけど、8月は倒せる相手に欲が出ちゃってポカして負けた感じだったんですよ。なので今回はよかった時の動きをまた出して倒せればと思ってます」
──そして次につながればと。
「今回バズーカ選手に関しては、現役王者というところが大きいです。僕も聖域(サンクチュアリ)のベルトを持ってるんで、タイトルマッチじゃなく、現役王者同士でワンマッチで戦えるというところが面白いんじゃないかなと」
──では自分も現役王者として、王者同士の対戦で負けられないという意地がある?
「正直、それはそんなにないですね(笑)」
──ええっ、自分から振っておいて!(笑)
「まあ、自分は背負える分を背負ってるだけなんで、自分のベルトの重みとかはそんなに感じてないです。ベルト持ってなくても強いヤツもいますしね。ただ現役王者同士の対戦っていうのが、客観的に見てお客さんからすると面白いのかなと」
──では最後に、今回の試合で特に自分のここに注目してほしいというポイントは?
「『TAaaaCHAN』という人間を見てもらいたいです。リングの上で活躍するためにSNSとかもやってたりするんですけど、リング上でもリング外でも自分を見ていただければと思ってます」