「怪我を怪我と思わない」作戦
「空手をしっかり取り入れてきて、岩崎(達也)先生の武術空手の技術に僕は惚れ込んだというか。新しい打撃の、根本的な強さというか。なにかマジックがかかったような特殊な技術を得たというより、強さというか、地力を上げてきたという感じで、すごく自信をもって戦えると思います。変に空手をやりすぎると自分の中で柔軟に飲み込んでしまう癖があるので、いろんなことを取り入れようとしてしまう癖があるので、自分のボクシングのテクニックと合わせてきて、かなりいい感じになってます」
──かなり落とし込んできている?
「そうですね。自分のボクシングも引き出しつつ、空手の地力の強さも取り入れたというか。喧嘩強いボクシングになっていると思いますね」
──メンタル面は?
「落ち着いています。今回はすごく強い打撃を出すというよりは『置きに行く』という感覚ですかね」
──空手の極意は打たせずに打つ、それを意識している?
「もちろん打たせず打つもそうだし、でも入り込んで勇気を出す瞬間も大事だし、すごく強くなっていると思います。強みを伸ばしてきました」
──今回の怪我で岩崎師範からは何を言われた?
「『怪我を怪我と思わない作戦』と言われました(笑)」
──怪我にフォーカスするなと。
「吹っ切れました、その言葉を聞いて」
──「自分の足じゃないと思え」的な考えでしょうか?
「そういうことですね。怪我の話をしたら『昔、前蹴りの時に指が邪魔だから切っちゃおうかなと言った先輩がいた』とか。ヤバすぎるだろうと思って(笑)。そういう面白い話も聞けたので。自分の中で問題はないですね」
──剛毅會空手が今の自分のなかで大きなパートを占めている?
「自分の強い気持ちを保てている部分のひとつではありますね」
──今回、フェザー級での追い込みは出来なかった。テイクダウンディフェンスや打撃の姿勢も含め、剛毅會空手で得たことが生きてこのピンチを乗り越えられる?
「そうですね。あとは自分の純粋なレスリングの強さというか、来週DEEPでタイトルマッチをする赤沢(幸典)トレーナーがすごいコーチとして信頼できるというか、北米のレスリング技術というか、根本的にその強さに自信があり、そこのプラス岩崎さんの空手がのってきて相乗効果というか。凄くいい感じになっていると思います」