Krush.1422022年10月28日(金)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第10試合)【麺家 あくた川/D-POWER SYSTEMS Presents】Krush女子アトム級タイトルマッチ 3分3R延長1R〇菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/王者)KO 3R 2分29秒 ※右ストレート×チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス/挑戦者)※菅原が3度目の防衛に成功。
菅原はK-1アマチュアを経て2019年1月にプロデビュー。2戦目で初黒星を喫したがその後は負けなしで、2020年11月の「女子アトム級王座決定トーナメント」決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就いた。2020年3月に美容技術専門学校を卒業し、“戦う美容師”として活動している。5連勝の後、2021年5月のMIOとの初対決で判定負けするも、11月のタイトルマッチでの再戦ではダウンを奪っての判定勝利でリベンジ&初防衛に成功した。今年2月には優を退けて2度目の防衛に成功。6月のK-1女子大会では「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」で松谷綺を破るも決勝でパヤーフォンに敗れた。戦績は9勝3敗。
チャン・リーは2018年9月の『KHAOS.6』からK-1 JAPAN GROUPの大会に初参戦、女子アトム級の主力選手として活躍。2021年6月のKrush-EXでは期待のJKホープの紗依茄から判定2-1で勝利をもぎ取ったが、11月のKrushでは山田真子に判定負け。2020年1月には新鋭のKihoに勝利し、6月のK-1女子大会では紗依茄から自身初のKO勝ちを奪い戦績を7勝(1KO)7敗1分とした。
両者は2019年7月のKrushで、菅原はプロ3戦目、リーはプロ2戦目で対戦し、菅原が判定2-0で勝利している。
1R、左右に動く菅原にリーが寄ってくると菅原は前蹴りで転倒させる。その後、リーが前蹴りで菅原に転倒のお返し。ジャブ、前蹴りの遠い距離からワンツーで飛び込む菅原。前蹴りのフェイントから踏み込んでの右ストレートで菅原がダウンを奪う。さらに右フックでダウンの追加。
左右の連打と前蹴りで前へ出る菅原。リーはふらつく。菅原の右ストレート、右フックが連続ヒット。リーはクリンチで耐える。強い右フックをヒットさせる菅原あh左右の連打でリーを追い詰めるがリーも必死のクリンチで耐えた。
2Rが始まると同時に菅原が前へ出てパンチをリーに浴びせる。左フックからの前蹴りでリーは転倒。顔面前蹴りもヒットさせる菅原。ジャブ、前蹴りから顔面前蹴りにつなぐ菅原。リーは前へ出て右ストレートを打つが至近距離になるとパンチの回転で上回る菅原が右をヒットさせる。リーが左ミドルを蹴ったところに菅原が強烈な右フックを叩きつけ、またもダウンを奪う。
3R、リーに蹴られたら蹴り返す菅原。強烈な右をヒットさせてリーをグラつかせる。菅原の右フックをもらったリーは左右のパンチを出しながら前進するが菅原はかわす。左ボディ、右フックを当てるのは菅原。リーが蹴りを出すと菅原はかわしてすがさず左ボディ。リーは蹴りから入り込むもそこへ菅原が右ショートのカウンター。
リーはばったりと仰向けに倒れ、レフェリーはここでストップ。菅原が驚異のパンチの成長を見せつける結果となり、3度目の防衛に成功した。 再びベルトが腰に巻かれた菅原は涙を流し、「K-1のベルトが獲れなくて。少しずつですけれどまた強くなってまた挑戦させてもらえるようにこれからも頑張ります」と、K-1のタイトル奪取を目標に掲げた。
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▼セミファイナル(第9試合)【株式会社 東亜工業所 Presents】Krushライト級 3分3R延長1R×瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス/第6代Krushライト級王者)延長R 判定1-2 ※10-9、9-10×2〇昇也(士魂村上塾/第4代Bigbangスーパー・ライト級王者)※本戦の判定は29-30、29-29、30-30。
瓦田は 伸びのある右ストレートを武器にアグレッシブなファイトスタイルでデビューから5連勝。東本央貴、川崎真一朗、ワン・ジーウェイに敗れたが、その後は覚醒して2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」で優勝し、王座に就いた。2019年12月から8連勝と快進撃を続けていたが、2022年2月のK-1で篠原悠人に判定で敗れて連勝がストップ。4月には初防衛戦に臨んだが大沢文也に敗れ王座を失った。戦績は14勝(6KO)5敗。
昇也は2019年12月のBigbangで行われた王座決定戦を制して第4代Bigbangスーパーライト級王者となった。11月の『スーパービッグバン』では稲石竜弥を相手にドロー防衛に成功。2021年4月にKrush初参戦を果たし、迅也に先制のダウンを奪われるも逆転KO勝ち。7月には瓦田脩二に判定負け、10月もバズーカ巧樹に敗れて連敗し、2022年1月のBigbang王座防衛戦では増井侑輝に判定負けで王座を失った。7月には三宅祐弥に初回KO勝ち。サウスポーから多彩な蹴り技を繰り出し、左フックを強打するタイプ。戦績は15勝(7KO)9敗2分。
両者は2021年7月に「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」の1回戦で対戦が決まっていたが、昇也は前日計量で最終的に1.5kgオーバーで計量をパスすることができず、昇也には減点2が与えられてのワンマッチとして試合が行われた。結果は瓦田が判定3-0(30-27、30-26、30-25)で勝利している。
1R、サウスポーの昇也は両腕をだらりと下げるノーガードで挑発。構わず瓦田は蹴っていくと、昇也が突然左右フックのラッシュ。瓦田はガードを固めてこれに耐えると、右ボディとヒザを返す。昇也も左ボディ。昇也に瓦田が右ヒザを連打すると昇也の動きが止まるが、すぐに昇也が左右フックと左ロー。前に出ていく昇也はガードの上からでも構わず左右フックを叩きつける。
2Rも前に出るのは昇也。左ローを蹴って左右フックをガードの上から叩きつける。瓦田はワンツー、左右ボディからヒザへつなぐ。中盤から瓦田が動き出し、右ミドルを蹴る。
3R、昇也は再びノーガードになって誘うが川原は乗らない。右mぢ折るを蹴り、左右のヒザを突き刺していく。昇也もヒザを返し、左右フックを叩きつけていく。瓦田も同じようにヒザとボディを返す根性比べに。パワーで押していく昇也はガードの上からでも構わずパンチを叩きつけ、攻めの姿勢。瓦田はガッチリとブロックを固めてヒザを突き刺していく。
本戦の判定はドロー。延長戦に入ると瓦田が距離を詰めて至近距離でヒザを突き上げる。昇也はアッパーを突き上げるが瓦田は頭を極端に下げた構えで前へ出て右ローを蹴る。さらにカカトでも足を蹴る。昇也もローで反撃すると瓦田は足が流れて印象が悪い。
判定は2-1と割れ、昇也が接戦を制してリベンジを果たした。
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▼第8試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R〇松谷 桐(ALONZA ABLAZE)判定3-0 ※30-27×2、30-28×白幡太陽(FLYSKY GYM)
松谷は元NJKFフライ級王者。2021年9月にKrush初参戦を果たすと、ハイレベルな技巧で2連勝を飾ったが、今年3月の3戦目で野田蒼に初黒星。今回が再起戦となる。戦績は16勝(7KO)3敗。
白幡はRIZINにも出場した元KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者・白幡裕星の兄で2020年INNOVATIONフライ級新人王トーナメント優勝の実績を持つ。今年7月のKrush-EXのメインで勝利を飾り、今回本戦に初出場。戦績は4勝(1KO)1敗。
1R、サウスポーの松谷はジャブ、左ミドル。サウスポーのセオリー通りではなく左へ回っていく。右ハイ、右ミドルと蹴りがよく出る松谷は今度は右へ回り込んでのジャブと右フック。
2R、松谷は鋭い左ヒザと左前蹴り。白幡は左フックを強振して松谷をひやりとさせる。松谷は左右の顔面前蹴りから左ストレートを伸ばして白幡を仰け反らす。松谷が当て、白幡のパンチはかわされる展開が続く。このラウンドは松谷がヒット&ウェーで上手く戦って差をつけた。
3R、前足外側をとる松谷が左ストレート、左ヒザ、顔面前蹴りを当てていく。白幡は距離を詰めて左右フックを打つがなかなか松谷を捉えられない。右ストレートで松谷を仰け反らす白幡だが、すぐに松谷はが右カーフ、左ストレート、顔面前蹴りで印象を取り戻す。前に出てくる白幡をジャブ、前蹴り、ヒザで迎え撃つ松谷。
逆転を狙う白幡のパンチは空を切り、松谷が相手に1ポイントも与えず上手く戦っての判定勝ちとなった。
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▼第7試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R×黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)判定0-2 ※29-30×2、29-29〇倉田永輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
黒田は2018年5月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、林勇汰、森坂陸、蒼士、椿原龍矢、小倉尚也らと対戦。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では準決勝に進出するも、璃明武に判定で敗れ、今年2月の「K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では1回戦で金子晃大に敗れている。戦績は5勝10敗1分。174cmの長身を誇る。
倉田は2019年11月にKrushでデビューし、壬生狼一輝や池田幸司と拳を交えてきた。今年2月の愛瑠斗戦、5月の紫苑戦と連続KOで勢いに乗って今回の試合に挑む。戦績は5勝(4KO)4敗1分。
1R、左フックを狙っていく倉田に黒田はジャブから左ボディ、左右フックから右ロー。両者とも上を叩いてボディへつなぐ。
2R、ジャブを伸ばす黒田に倉田は近付いて左ボディ、黒田も至近距離でヒザを突き上げ、左ミドルを蹴る。互いに左ボディを叩き合う。
3R、倉田がワンツー、右フックで前へ出る。黒田がワンツーを打ち返すと倉田はノーガードになって顔面で受けニヤリと笑う。さらに接近戦を仕掛ける倉田が左ボディ、右ストレート、右フックをヒットさせ、黒田も打ち合ってくると右ストレートを何度もヒットさせる。最後は両者足を止めての打ち合いとなったが有効打を奪うのは倉田。
判定2-0で倉田が勝利、リング上で嬉し涙を流した。
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▼第6試合 Krushスーパー・ウェルター級 3分3R延長1R〇藤村大輔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定3-0 ※30-29×2、30-28×夜叉猿(力道場静岡)
ドラマ『シコふんじゃった』に出演中の夜叉猿は、リングに上がると四股を踏む。1R、左右ローを繰り出す夜叉猿。両者とも左フックを強振する。左のパンチを狙い撃ちにする藤村に夜叉猿は右ローを連打。藤村は左フックを軽く当てての右ストレートをヒットさせる。夜叉猿は左右ローを徹底的に蹴り、藤村が足踏みする場面も。
2R、ジャブを当てていく藤村に夜叉猿は蹴りで応戦。パワフルなロー、ミドルに藤村はジャブと右ローを返す。藤村の左ボディにもしつこくローを蹴っていく夜叉猿。左奥足ローに耐えながら右ストレートを返す藤村。
3R、夜叉猿の左右ローに藤村は右アッパー、右ストレート、ジャブをしっかり当てに行く。しかし、夜叉猿の左ローをまともにもらう。前蹴りを出すとローのダメージで自分がフラついてしまう藤村。それでもパンチを当てているのは藤村だ。細かくパンチを当てていく藤村と、ローを蹴り続ける夜叉猿。
ローでダメージを与えた夜叉猿だったが、パンチを当てていった藤村が判定勝ちした。
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▼第5試合 Krushスーパー・ウェルター級 3分3R延長1R〇山崎陽一(KIKUCHI GYM/第3代Bigbangスーパー・ウェルター級王者)KO 1R 0分30秒 ※左フック×アラン・ソアレス(ブラジル/ブラジリアンタイ/FIGHT DRAGON-67kg王者、GOLD RUSH-67㎏王者)
1R、左右フックで襲い掛かるソアレスに山崎が狙いすました左フック一閃。この一発がクリーンヒットし、バッタリと倒れるソアレス。山崎の豪快な一発KO勝ちとなった。
山崎はマイクを持つと「4年前に引退して1年前に復帰を決めてこうしてリングに立てているのはきっかけは娘なんですけれど」と言うとたくさんの人たちにお礼。「Krushと誕生日が一緒なので39になるんですが、まだまだ強くなりそうなのでこれからもいい試合をします。強い相手と戦って勝っていきます」とアピールした。
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▼第4試合 Krushライト級 3分3R延長1R〇古宮 晴(昇龍會/K-1甲子園2021 -65kg王者)判定3-0 ※30-29×3×龍之介(K-1 GYM HIKARIMACHI TEAM BEAST)
1R、互いにジャブ。古宮はワンツーを伸ばしていき、龍之介は右カーフ。蹴りからパンチにつなげていくのは古宮。手数も多い。
2Rも蹴りからパンチ、パンチから蹴りとつなげていくのは古宮。龍之介はバックステップから右カーフ、ジャブを出すが古宮の攻撃に下がっている印象を与える。
3R、前に出て攻めるのは古宮で、左ハイから右/トレーt、ワンツー、右カーフ。龍之介も右ストレートを狙っていくが、古宮の右ミドルに阻まれる。最後に古宮が左右フックで倒しに行ったが判定3-0で古宮の勝利となった。、
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▼第3試合 Krushライト級 3分3R延長1R×大利賢佑(team ALL-WIN)判定0-3 ※26-30×2、27-30〇児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
1R、大利は右のガードをしっかり上げ、真っ直ぐなジャブと右ストレートを突く。接近戦では顔面とボディにヒザ。児玉はは距離を詰めての左右フック。大利は距離が出来ると右ローも蹴る。児玉は右フックを思い切り叩きつけると、大利はヒザが折れ、続く右フックでダウン。さらに右フックで畳み込んでいく児玉に赤田はヒザで対抗する。
2Rも距離を詰めて左右フックの児玉に大利はヒザと右ロー。児玉は左ボディも繰り出し、大利は右アッパーを返す。児玉の左ボディが強く決まり、右フックにグラつく大利。先手をとっていく児玉が左右ボディ、大利もヒザで応戦するが児玉の左フックをもらう。
3R、両者は接近戦でやりあう。左右フック、大利はヒザ蹴りとロー、児玉はパワフルな左ボディ。児玉の左右フック3連打をもらった大利は後退し、児玉は右ストレート、右フック、左フックと強打を浴びせる。大利のヒザ蹴りには仁王立ちとなって“効かないぞ”のアピール。大利に打たせて左右フック、左右ボディを返す児玉。
判定3-0で児玉が勝利を収めた。
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▼第2試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R×南雲大輝(スタースポーツクラブ/Air KBZゴールデンベルトチャンピオンシップ 2017年67kg級王者)判定0-3 ※26-30×3〇赤田功輝(ALONZA ABLAZE)
南雲はMMA(総合格闘技)からミャンマーの頭突きありの超過激格闘技ラウェイに転向し、2017年12月にはミャンマー・ヤンゴンで開催されたAir KBZ(エアカンボーザ)チャンピオンシップにて67kg級の2017年王者となった。2019年6月、K-1への参戦を表明し、11月に初参戦したが5連敗。「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」に抜擢され、7月の1回戦は不戦勝も9月の準決勝では瓦田脩二にKO負けを喫した。2022年2月には因縁の堀井翼との決着戦を延長戦の末に制したが、6月の伊藤健人戦ではKO負け。キックボクシングの通算戦績は3勝8敗。
赤田は2020年10月にKrush-EXでプロデビューし、2連続KO勝ちのあとドロー、初黒星となったが、前回8月に松本和樹からKOを奪った。
1R。サウスポー同士。両者とも距離は近く左右フックを打っていく。南雲は落ち着いてジャブ、顔面とボディにフックを打っていくが、赤田の左フックをもらってたびたびグラつく。南雲は三日月とヒザ、そしてパンチでボディを攻める。
2R、南雲は左ボディを強打、すぐに赤田が左フックを返す。赤田はヒザから左右フックにつなげ、南雲がボディを打って来るとすかさず左右フックでグラつかせる。赤田のヒザ、パンチでボディを打たれた南雲は後退、一方的にパンチを浴びてスタンディングダウンをとられる。赤田は攻撃の手を緩めず南雲を左右フックでグラつかせるが、南雲はフラフラしながらも耐える。
3R、打ち合う両者は互いに顔面にヒットを奪う。赤田は左ハイを連発するが南雲はブロック、ならばと左ローを蹴る赤田。このローで南雲は明らかなダメージ。それでも踏ん張ってパンチを出す南雲は左ストレート。タフなファイトはダウンを奪った赤田がフルマークの判定勝利を収めた。
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▼第1試合 Krushライト級 3分3R延長1R×SATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)TKO 2R 0分02秒 ※ドクターストップ〇堀井 翼(K-1ジム五反田チームキングス)
成合は2019年12月に元Krush王者・島野浩太朗に敗れはしたものの、場内熱狂の打ち合いを展開して名を挙げた。2020年11月のK-1福岡大会ではベテランの山本真弘から勝利を奪い、2021年3月のKrushでは西元也史に2RでKO負け。7月のK-1では山本直樹に敗れたが3Rにはガムシャラな打ち合いを展開した。10月の「第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント」の1回戦で中島千博にTKO負けを喫し、今年4月には“狂拳”竹内裕二にKO負けと4連敗中。今回から心機一転、ライト級に階級を上げる。戦績は4勝(3KO)7敗。
堀井は2019年3月にK-1 JAPAN GROUPに初参戦、1Rにダウンを奪われながらも3度のダウンを奪い返して1R2分46秒でKO勝ち。その試合のインパクトもさることながら、もっと話題を集めたのは試合前の個性的すぎる“メンチ切り”だった。堀井が「フラッシュバック」と命名したこのメンチ切りは、相手に背中を向けてエビ反りになって相手を睨みつけるというもの。しかし、6月の瑠久戦では喧嘩っ早さが仇となり、記者会見で乱闘騒ぎを起こして会見は中止に。試合では瑠久に判定で敗れ、その後も不可思と山崎秀晃にKO負け。2020年6月の南雲大輝戦では相手のローブローにより反則勝ち。2021年4月に里見柚己、7月(不戦敗)と今年2月は南雲に判定負けと3連敗中。戦績は7勝(5KO)6敗3分。
1R、左インローからパンチに行く両者。前に出る堀井に成合は左三日月を刺してジャブ&右ストレート。堀井が距離をどんどん詰めるため成合はやりにくそうだが、コーナーに詰まった成合が揉み合いの中でダウンを奪う。すぐに立ち上がった堀井が猛攻を加え、右フックで成合をグラつかせると右アッパーでダウンを奪い返す。堀井のパンチをまともにもらい続ける成合は口から出血。
2Rが始まると同時に成合にドクターチェック。ここでストップがかかり、堀井のTKO勝ちとなった。堀井はマイクを持つと「こんな感じで中途半端に終わって申し訳ないけど、2試合目は南雲がしっかりKOしてくれるから南雲のことチェックしてね」と、宿命のライバル・南雲にバトンを渡した。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushフェザー級 3分3R×寺島 想(AX GYM/K-1カレッジ2020 -60kg王者)KO 3R 3分02秒 ※左フック〇山本 陸(K-1ジム総本部チームペガサス)
1R、寺島が右カーフを蹴ったところへ山本がカウンターの右ストレートでダウンを奪う。立ち上がった寺島は猛攻に転じるが、山本がかわす。右フックの相打ちでグラついたのは寺島。互いに三日月を蹴り、右ストレートを打つ。両者とも被弾が多い。
2R、寺島は左三日月を連発、右カーフも蹴る。山本は右から左の逆ワンツーで寺島を転倒させ、右カーフを蹴り返す。
3R、至近距離での打ち合いでフックを交錯させる両者。寺島が左フックで寺島のアゴを上げる。右カーフを蹴り合い、山本の右カーフに右ストレートを合わせる寺島。ラスト10秒で両者打ち合いとなり、先に仕掛けた寺島の左フックに山本が左フックのカウンターを直撃。バッタリと倒れた寺島は後頭部を強打し、即座に山本のKO勝ちとなった。
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▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R×豊田優輝(B.W/K-1カレッジ2019 -60kg王者)判定0-3 ※28-29×2、28-30〇坂本寿希(リーブルロア/初代KROSS×OVERスーパーバンタム級王者)
1R、サウスポー同士。ローの蹴り合いから互いに左ストレートを繰り出すがヒットは奪えない。坂本は左ミドルも蹴る。
2R、豊田は顔面とボディへの前蹴りを使って前へ出る。豊田は顔面へのヒザも狙う。坂本の左フックがヒットするも前へ出るのは豊田の方。豊田の左インローが効果を現わし始めた。
3R、左ローからのワンツーを当てた坂本が一気に攻めていき、左ミドルから右を伸ばしてダウンを奪う。両者距離が近くなってパンチを交錯させ、豊田が右フックを当てに行くが坂本はクリンチで凌ぐ。最後まで攻めた豊田だったが、ダウンを奪った坂本が勝利した。