堀口に続いて扇久保もフライ級へ。一気に激戦区となってきそうだ
2021年RIZINバンタム級(61.0kg)JAPANグランプリ決勝で朝倉海(トライフォース赤坂)を判定3-0で破り、優勝を果たした扇久保博正(パラエストラ松戸)がバンタム級からフライ級に転向することを決断した。
扇久保は『湘南美容クリニック presents RIZIN.39』が行われた10月23日の前日に自身のYouTubeチャンネルを更新。その中で「前々からスーチョルと戦う前から自分の適正階級をよく考えるようになって。バンタム級でずっとやってきたんですけれど、それは堀口選手がバンタム級にいたっていうのも大きくて。そういうのも含めてバンタム級でずっと戦ってきたんですけれども、自分の中でベラトールで堀口選手が2連敗したじゃないですか。ああいうのを見たりしていて本当に世界と戦っていくのであれば自分はフライ級なのかなというふうに考えることが多くて」と、以前からフライ級に階級を戻すことを考えていたと打ち明ける。
「今回スーチョル選手と戦って、フェザー級から落としてきて本当にバンタム級の世界の上の方の選手と戦ってみて、フィジカル差というのを少し感じていて。いい感じで入ったパンチでもすぐ回復してきましたし。これがやっぱり世界のバンタム級の外国人選手の強さだなと思って。自分が世界で戦っていくのであればフライ級がいいかなって今回戦ってさらに強く感じたので。自分の中では今は一度バンタム級は卒業して、フライ級で戦っていこうかなと今そういう風に決めましたね」と、9月のキム・スーチョル戦で敗れたことでフライ級転向を決意したという。
扇久保はフライ級に思い入れがあるとし、「TUFで戦ったのもフライ級でしたし、修斗でもフライ級の王者としてやってきたので、自分の中の適正階級、本当に一番の実力が出せるのはフライ級だなっていう風に思っている」と、フライ級が世界と戦える適正階級だとした。
その言葉通り、扇久保は2016年に修斗世界フライ級王座に就き、2021年1月の返上まで保持。また、2016年にUFCのリアリティショー『The Ultimate Fighter』シーズン24に参加し、準優勝してUFCとの契約まであと一歩と迫った実績がある。
そのうえで「アメリカとかではフライ級ってあまり人気がないんですよね。だからRIZINの舞台で今フライ級もありますけれどまだそんなに盛り上がってないので、堀口選手もフライ級に転向するって言っていましたし、ここで俺もフライ級に戻して戦って、RIZINの中でフライ級っていうものを凄い盛り上げて世界中からフライ級の選手はRIZINに行けば世界一が決められると、そういう風に世界中が思うくらいの盛り上がりをフライ級で作っていきたいなっていう風にこの1カ月ですか、休みながら考えていました」と、RIZINのフライ級を“世界最高峰”にしたいとの目標を掲げる。
「自分の使命、適正階級であるフライ級を盛り上げる。それが俺の使命かなと思っています」と、残りの格闘技人生をフライ級の世界的確立だと扇久保は話した。
また、「1カ月はコンタクト系のスパーリングとかは控えてと言われているので、今はウエイトトレーニング、サンドバッグ、走ったりという感じで1人で鍛えています」とまだ練習を完全に再開できていないというが、「大晦日に出るつもりで身体を作って行こうと思っています」と大晦日での再起戦を目標にしているとも語った。