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【UFC】マカチェフがUFC11連勝でライト級新王者に! オリヴェイラが一本負け、スターリングが負傷ディラショーにTKO勝ち、11位オマリーが1位ヤンを下す、ダリウシュがガムロ下す、ムハマッドが無敗ブレイディを下し5連勝、モカエフが一本勝ち

2022/10/23 00:10
 2022年10月22日(土)23時から、アラブ首長国連邦・アブダビのエティハド・アリーナにて『UFC280』が開催された。 UFC 280: Oliveira vs. Makhachev 速報 【メインカード】(WOWOW/UFC FIGHT PASSS)※写真は実際の「本計量」の写真 ▼UFC世界ライト級王座決定戦 5分5R〇イスラム・マカチェフ(ロシア)23勝1敗(UFC12勝1敗)※UFC11連勝 154.5lbs/70.08kg[2R 3分16秒 肩固め] ×シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)33勝9敗(UFC21勝9敗)154.5lbs/70.08kg※マカチェフが新王者に  メインイベントは、シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)vs.イスラム・マカチェフ(ロシア)の「UFC世界ライト級王座決定戦」(5分5R)。空位の王座を争う。  UFC11連勝中のオリヴェイラと、UFC10連勝中のマカチェフは初対戦。  前王者で1位のオリヴェイラ(33歳)は、シュートボクセのディエゴ・リマ&ジョルジ・パチーユ・マカコチーム出身。2008年3月にプロMMAデビュー後、驚異の12連勝でUFC入り。  オクタゴン初期は黒星も喫したが、2017年12月にポール・フェルダーに2R TKO負け以降、4年10カ月間、敗れておらず、2020年12月のトニー・ファーガソン戦の判定勝ち以外は、すべてフィニッシュ勝利している。  2021年5月「UFC 262」での「UFC世界ライト級王座決定戦」で元Bellator同級王者のマイケル・チャンドラーをパウンドによるTKOで王座獲得。2021年12月「UFC 269」で1位のダスティン・ポイエーの挑戦を3R リアネイキドチョークに極めて退け、2022年5月の「UFC 274」で、1位のジャスティン・ゲイジーと対戦。  まさかの0.5ポンド体重超過で王座剥奪のなか、先にゲイジーに右アッパーでダウンを奪われるも、右ストレートでダウンを奪い返しリアネイキドチョークで1R一本勝ち。今回の王座決定戦を決めた。MMA33勝(9KO・TKO/21SUB)8敗1NC。ゲイジー戦前後に視力の矯正手術を行い、裸眼の視力が大幅にアップした。  対する4位のマカチェフ(31歳)は、ダゲスタン共和国マハチカラ出身で、ハビブ・ヌルマゴメドフと同じくアメリカン・キックボクシング・アカデミー(AKA)でもトレーニングする。  サンボ、ダゲスタンレスリングをベースに、2010年にプロMMAデビュー。2016年にコンバットサンボ世界選手権(74kg未満級)でも金メダルを獲得している。  こちらも驚異の11連勝でUFC入り。オクタゴンデビューイヤーの2015年10月にアドリアーノ・マルチンスに1R TKO負けで、キャリア13戦目にして初黒星を喫した以外は、MMA22勝1敗(4KO・TKO/10SUB)で、10連勝中。  ランカー相手には、2021年7月にライト級14位のティアゴ・モイゼスにリアネイキドチョークで4R 一本勝ち後、2021年10月の「UFC 267」で6位のダン・フッカーに1R キムラロックで一本勝ち。  2022年2月の前戦では、当時3位のベニール・ダリウシュと対戦予定だったが、ダリウシュが怪我で欠場したため代役のボビー・グリーンと対戦。パウンドで1RTKO勝ちを決めている。  オリヴェイラはいつも通り、ケージイン後のサークリングで相手セコンドとグローブタッチする。  1R、サウスポー構えのマカチェフ、オーソのオリヴェイラは跳びヒザから入る。しかしマカチェフは左を当てて前進。オリヴェイラも右で入るがそこに組んだオリヴェイラは、引き込み!  クローズドガードのオリヴェイラは下から三角絞め狙い。上体を張るマカチェフに右腕をオーバーフックし、右ヒジを頭に入れる。  パスガードのプレッシャーはマカチェフ。そこに潜りの足関節から立ち上がり押し込むオリヴェイラも、マカチェフは引手を掴んで払い腰テイクダウン!  下のオリヴェイラはクローズドガード。金網に押し込み駒かいパウンド、左ヒジ! オリヴェイラは右目尻をカットする。  まだクローズドガードのオリヴェイラ。ヒジと鉄槌のマカチェフに、足を開いたオリヴェイラは下から蹴り上げ! アゴをとらえ、ホーン。  2R、中央を取るオリヴェイラ。右前蹴りから左右え前に。首相撲ヒザのマカチェフにボディロックから反り投げのオリヴェイラだが、押し込むのはマカチェフ。  右で差すマカチェフ。前方に崩すが、戻すオリヴェイラ。オリヴェイラはヒジを突いてマカチェフに放させる。圧力をかけるマカチェフ。左をブロック上に振る。さらに左ハイもブロック上に打つ。  押し戻すオリヴェイラは左右で前に。しかし跳びヒザの着地時に右から左を顔面にヒット! ダウンしたオリヴェイラの足をさばき、右に巧みに腰を切り、パスガード! マカチェフはハーフから肩固め! さらにサイドに足を抜き絞めると、オリヴェイラはタップした。マカチェフがUFC11連勝で新王者となった。  ハビブ・ヌルマゴメドフから直にベルトを腰に巻かれたマカチェフは、ハビブの肩車に乗って歓喜。  試合後、マカチェフは「神に願いをかなえたまえと常に言ってきた。アブダビ、ありがとう。この瞬間をずっと待っていた。簡単な試合にならないことは分かっていた。彼は常に前に出てきた。これは、ハビブ・ヌルマゴメドフとともに勝ち取ったベルト。彼の父、アブドゥルマナプ(ヌルマゴメフ)に捧げます」と言い、ハビブの肩にベルトをかけた。  ハビブにもマイクが渡されると「20年以上ずっと練習してきた。彼が一番だとずっと言ってきたんだ」と、かつて自身が巻いたUFC世界いライト級のベルトをチームに取り戻した新王者を賞賛した。  次戦について問われたマカチェフは、スクリーンに現UFC世界フェザー王者で、今回のメインのバックアップファイターとしてアブダビ入りしていたアレクサンダー・ヴォルカノフスキーの姿が映し出されると、「彼をここに呼び込んでくれ」とケージに呼び込み。  二階級制覇を宣言していたヴォルカノフスキーは、ケージのなかで「(2023年2月)豪州で、ぜひパウンドフォーパウンドをかけて戦おう」とマイク。マカチェフとがっちりと握手をかわした。  続けて、オリヴェイラにもインタビューが行われ、ダニエル・コーミエーから「予想外の展開に巻き込まれたか?」と問われた敗者は、「彼はファイターだ。今日は僕の日じゃなかった」とコメント。そしてケージサイドのダナ・ホワイト代表を向いて「ダナ、いつも全力でファイトしてきた。次のチャンスを俺にくれ。約束する。必ずベルトを取り戻す」と語り、ケージを後にした。 [nextpage] ▼UFC世界バンタム級世界選手権試合 5分5R〇アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)22勝3敗(UFC14勝3敗)※UFC8連勝 135lbs/61.24kg[2R 3分44秒 TKO] ※×TJ・ディラショー(米国)17勝5敗(UFC13勝5敗)135lbs/61.24kg 「UFC世界バンタム級世界選手権試合」(5分5R)で、王者アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)に、TJ・ディラショー(米国)が挑戦。  1R、ともにスイッチを繰り返すなか右ローはディラショーも、蹴り足を取ってテイクダウンはスターリング! 左手を気にするディラショー。マウントを奪うスターリング。下のディラショーは手首を両手で掴んで凌ぐが、手を解いたスターリングは右のパウンド連打! 防ぐディラショーにスターリングはリアネイキドチョークへ!  ディラショーはブリッジから金網を蹴って亀まで持っていくが、ここもバックマウントをキープするスターリングは4の字ロック。脇の下の右腕を掴むディラショー。残り1分半。背後からパウンド連打し、ディラショーの立ち上がり際をボディロックから投げる。  その際で立ち上がるディラショー。すぐに金網に詰めてダブルレッグはスターリング。背中を着けながらもシングルレッグで立ち上がるディラショー。ホーン。コーナーに戻るディラショー。シングルレッグの着地時に腕を着き、左肩を傷めたか。  インターバルでのチェックに肩を回して見せるディラショー。  2R、痛めた左から振るディラショー。しかし、スターリングは組んでマット中央でテイクダウン。半身になるディラショーはフルガードに戻して立ち上がるが、そこにアナコンダチョークを合わせるスターリング!  首を外して立ち上がるディラショーだが、再び左腕を触り、肩をハメようとする。しかし、なおも詰めるスターリングはダブルレッグテイクダウン! すぐにバックマウントを奪い、パウンド。レフェリーが遅めのストップに入った。  試合後、スターリングは「(肩の怪我は知っていたか?)いや、そんなことはもちろん知らなかった。ダメージを与えても反撃してくるタイプだから油断はしなかった。でも今日はがっちり勝った。これは戦争になると分かっていたから、万全の戦いを見せるだけだった。がっちり勝った。誰が出てきても試合をするよ、(マルロン)ベラでもいい。誰がチャンピオンなのか、これでよくわかっただろう?」とコメント。  続けてディラショーにダニエル・コーミエーが「試合前に『言いたいことがある』と言っていたが?」と問うと、ディラショーは、「脱臼だね。4月に痛めて、キャンプでも万全ではなかった。それでも戦わないといけなかった。残念だけど肩は動かなかった。もう限界だった」と語った。  試合前のメディカルチェックを行っているディラショーだが、試合後に負傷を明かしている。  試合後、ダナ・ホワイトUFC代表は会見で、ディラショーの試合前の怪我について、「コミッションからは何も言われていない。(試合前に)怪我してる様子があるなら言うべきだった」と語っている。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ショーン・オマリー(米国)16勝1敗(UFC8勝1敗)135.5lbs/61.46kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ピョートル・ヤン(ロシア)16勝4敗(UFC8勝3敗)136lbs/61.69kg  バンタム級(5分3R)で、前王者で1位のピョートル・ヤン(ロシア)と11位のショーン・オマリー(米国)が対戦。  ヤンは2022年4月のアルジャメイン・スターリングとの再戦でスプリット判定負け以来の試合。オマリーは、3連勝から2022年7月にペドロ・ムニョスに偶発的なサミングを入れてしまいノーコンテストとなっている。会場にはピンクのアフロヘアの観客の姿も。  1R、サウスポー構えのオマリー。近づくヤンに左の蹴りはオマリー。しかし圧力をかけるヤン。オマリーは左ミドルも動じずさばいてじりじり前に。  金網背にするオマリーはヤンの右を右にかわしてサークリング。右ミドルを打つヤン。オマリーも左ロー。右ストレートを伸ばすオマリー。2発目をダッキングするヤン。フェイントをかけるオマリー。ヤンはサウスポー構えの左ロー。ダブルレッグからバックテイク。スタンドバックも正対するオマリーは離れる。  詰めるオマリー。オーソに戻すヤンはサウスポー構えから左! 左のトリプルからダブルレッグ、尻下でクラッチし、持ち上げてテイクダウウン!  下のオマリーは背中を着けるが立ち上がり、左を振る。ワンツーから左アッパーをブロッキングするヤン。低いシングルレッグからバックに回ろうとするオマリーだが、ヤンも離れる。ホーン。  2R、オーソから右ミドルで前に出るヤンに左ストレートを当てるオマリー! さらに左に下がるヤンだが右で逆襲のヤンがテイクダウウン! マット中央で背中を着いてガードのオマリーはフルガード。パウンド、ヒジを打つヤンは、立ち際にスタンドバックにつくと正対するオマリーになおもダブルレッグへ。切るオマリーに、スタンドでヤンは大外刈!  すぐに立つオマリーだが疲労が見えるか。オーソから右の蹴りを出すが、ヤンが左ミドル! ジャブで制空圏を張るオマリーだが、詰めるヤンはダブルレッグテイクダウン! 中腰でパウンド。足をさばいてハーフにしたところでホーン。  3R、左ミドルのオマリーだが空振り。サウスポー構えのヤンはジャブをかわす。二段蹴りで飛び込むヤンはシングルレッグも足を抜くオマリー。5R戦を何度も経験しているヤンは前に。右ミドルから左フックは空振り。  オマリーは右ジャブ左の蹴りも、ヤンはダブルレッグも切るオマリーは右ミドル、右ボディ! さらに左の蹴りでヤンは出血。しかしここでダブルレッグダイブへ。金網に押し込みさらにダブルレッグテイクダウン! キムラ狙いから立つオマリーのスタンドバックにつくヤンだが、離れるオマリー。  オマリの大きな左をかわしたヤンは左を打ち込みダブルレッグへ。尻を着きながらもヒップアタックから立つオマリー。組みに行くが、これを小手に巻いて倒したのはヤン! パウンドでホーン。大差のアンダードッグのオマリーは判定まで持ち込んだ。ヤンはテイクダウン数とコントロールタイムで上回るが、ヒット数はオマリーが上回る。  判定は2-1で割れ、29-28×2, 28-29で、オマリーが勝利。ヤンのテイクダウンアテンプト、パウンドは厳しい評価となった。翌日に28歳の誕生日を迎える勝者は「どっちが勝ちか分からなかった。こんな思いは初めてだ。(ヤンのレスリングに驚いた?)多少驚いたけど、あんなに打たれるとは思わなかった。ブーイングなんて聞こえなかった。(次は誰と?)次の試合(スターリングvs.ディラショー)をじっくり見るよ。みんな僕がチャンピオンとやるのを見たいんじゃない?」と語った。  なお、判定について会見で問われたダナ・ホワイト代表は、「ジャッジは間違っていたとは思わない」と私見を語っている。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ベニール・ダリウシュ(米国)22勝4敗(UFC16勝4敗)※UFC8連勝 156lbs/70.76kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×マテウス・ガムロ(ポーランド)21勝2敗(UFC4勝2敗)156lbs/70.76kg  ライト級で現6位のダリウシュと、9位のマテウス・ガムロが対戦。2位ポイエー、3位ゲイジー、5位チャンドラー、7位ハファエル・フィジエフ、8位ハファエル・ドス・アンジョスというランキングのなか、次期挑戦者争いの試合となる。  柔術ベースのダリウシュはUFC7連勝中。2021年5月の前戦ではトニー・ファーガソンに判定勝ち。元KSW王者のガムロはクレベル・コイケに判定勝ちした経歴を持つ。4連勝中で 2022年6月の前戦ではアルマン・ツァルキヤンに判定勝ち。  1R、いきなり組みに行ったガムロ。サウスポー構えのダリウシュは切ると左右で前に出るが、そこにダブルレッグテイクダウンはガムロ。バックにつくと、走って金網まで行くダリウシュは突き放す。  左ローを蹴るダリウシュ。その蹴り足を取ってテイクダウンはガムロ。潜り足関節のダリウシュは両足を取って右足をヒール狙いも抜くガムロは立ち際にバックに。  ダブルレッグはガムロ。差し上げるダリウシュは左手首をコントロール。ガムロはアンクルピックで尻を着かすが、すぐに立つダリウシュ。はまたも離れる。左ミドルを当てるダリウシュ。その蹴り足を取りに行くガムロ。右耳周辺から出血も。  2R、先に右ミドルはガムロ。低いシングルレッグから脇を潜ろうとするがさせないダリウシュ。サウスポー構えのダリウシュ。入りに右を打ち込むガムロ。ダリウシュは左ヒザで飛び込む。入りにカウンターのシングルレッグでかかとを持ち上げようとするガムロだが、足を抜くダリウシュ。  テイクダウンのフェイントからシングルレッグも切られるガムロ。ワンツーで入るダリウシュ。それをかわしてテイクダウンに入るガムロだが切るダリウシュ。ガムロの右に左をかぶせにいくダリウシュ。  左ボディのダリウシュに右を当てるガムロ。さらに跳びヒザからシングルレッグも、そこに鉄槌はダリウシュ。ガムロも足を手繰りテイクダウンからストレートフットロックもホーン。  3R、高速タックルから足関節も切るダリウシュは左ローをヒット。右で飛び込むガムロに、左を合わせに行くダリウシュ。ガムロは詰めるとシングルレッグから背中を見せたところでスタンドバックに付くが、すぐにクラッチを剥がすダリウシュ。  右ローを打つガムロだが、そこに左をクリーンヒットしたダリウシュ! ダウンからすぐに立つガムロは前に。左をかわしてシングルレッグもバックに回ろうとするダリウシュを持ち上げてテイクダウンも、亀から立つダリウシュ。追うガムロもホーン。  判定は3-0(30-27×2. 29-28)でダリウシュが勝利。「イランの皆さんにこの勝利を捧げます。自由があります。(ヒザ蹴りは)さんざん練習でやってきた。テイクダウンを取られないことは想定していた。(ベルトまであと何試合?)いい質問です。でもその答えを私は知りません。誰が相手でも全力で戦う。神が自分を見てくれている、絶対に勝ちます」と語った。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇マノン・フィオロ(フランス)10勝1敗(UFC5勝0敗)※UFC5連勝 125.5lbs/56.93kg[判定3-0] ※29-28×3×ケイトリン・チュケイギアン(米国)18勝5敗(UFC11勝5敗)127.5lbs/57.83kg※チョケイジアンが規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のフィオロに報奨金の20%を支払う  女子フライ級戦からチュケイジアンの1.5ポンド体重超過でキャッチウェイトに。だったが、フライ級では1位のチューケイギアンに、6位のフィオロ。  1R、オーソドックス構えのチュケイジアンにn、サウスポー構えのフィオロは右サイドキックで関節蹴り。チュケイジアンは左回りで細かくワンツー。右前手のフックはフィオロ。かわすチュケイジアンは左ジャブを刺し、フィオロが頭を下げて右を打つとそこに右ハイを返す。右のサイドキックをストッピングに使うフィオロ。  2R、詰めるチュケイジアンはワンツースリーとコンビネーションで前に。かわすフィオロは右サイドキックは腿に当てるも、ワンツーの左は遠い。フィオロの入りに右を合わせるチュケイジアン。そこに右前手のフックを狙い、ワンツーを突く。右ジャブを突くフィオロ。さらに頭を下げての左ストレートがヒット。チュケイジアンの打撃が空を斬る。  3R、右サイドキックを突くフィオロ。詰めたいチュケイジアンはニータップを狙うが、それを右ヒジを押し当てて防いだフィオロ。動きが止まらない両者。右の蹴りも混ぜるが、前進にフィオロは右サイドキック。チュケイジアンは中に入っていくが、そこにフィオロはジャブを突く。  チュケイジアンの入りについにダブルレッグテイクダウンはフィオロ。スイープ狙いから立つチュケイジアンは追う。左回りのフィオロが組みに行くと、そこにヒザを打つチュケイジアンでホーン。判定は3-0(29-28×3)でフィオロが勝利。  上位ランカーを下したフィオロは「ランク1位のケイトリンにスタンドで戦おうと思いました。組んでしまうとリスクもあります。誰が相手でもいいですけど、もちろんヴァレンティーナ(シェフチェンコ)でも」と語った。 [nextpage] 【プレリミナリー】(※UFC FIGHT PASSS)10月22日23時~(予定) ▼ウェルター級 5分3R〇ベラル・ムハマッド(パレスチナ)22勝3敗(UFC13勝3敗)※UFC4連勝 170lbs/77.11kg[2R 4分47秒 TKO] ※左右ラッシュ×ショーン・ブレイディ(米国)15勝1敗(UFC5勝1敗)171lbs/77.56kg  ウェルター級5位のムハマッドは4連勝中、8位のブレイディは5連勝中。  1R、ともにオーソドックス構え。ハビブ・ヌルマゴメドフがコーナーマンとしてつくムハマッドは最初から圧力をかける。ワンツーの右がムハマッドのアゴをかすめるブレイディ。ムハマッドもワンツーで詰めるが、ブレイディは左ハイ。さらにダブルレッグも切るムハマッド。ワンツーを突く。スイッチも見せるブレイディ。  左ミドルハイを打つムハマッド。同じくオーソから左ミドルハイのブレイディ。今度はムハマッドがスイッチし左ミドル。詰めるムハマッドにサークリングしながら右を返すが、ムハマッドの怒涛の詰め。  2R、中央を取るムハマッド。右ローを打つブレイディ。右ローから右を伸ばすムハマッド。しかしブレイディも左ジャブ、右の前蹴り。ムハマッドは前進を止めず。ワンツーの左はブレイディも、ムハマッドはかわして右を当てる。  圧力をかけ続けるムハマッドに、金網を背にするブレイディ。ダブルレッグに入るが、切るムハマッド。左フックを当てるブレイディ。構わず前に出るムハマッドはワンツーの右を当てる。組みに行くブレイディだが切り続けるムハマッド。右ローでバランスを崩したムハマッドだが、すぐに立つムハマッドは追って右!  ムハマッドは金網背にするブレイディに右アッパー! 足が泳ぎながら回るブレイディをなおも詰めて左右から右アッパー、右フックにレフェリーが間に入った。  初黒星のブレイディはMMA15勝1敗に。UFC連勝も「5」でストップ。ムハマッドはUFC4連勝をマーク。「2023年にはタイトルにからみたい」と語り、ハビブ・ヌルマゴメドフと肩を組んで記念撮影に臨んだ。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇カイオ・ボハーリョ(ブラジル)13勝1敗(UFC3勝0敗)186lbs/84.37kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×マフムート・ムラドフ(ウズベキスタン)25勝8敗(UFC3勝2敗)185.5lbs/84.14kg [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R〇ニキータ・クリロフ(ウクライナ)29勝9敗(UFC10勝7敗)206lbs/93.44kg[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×ヴォルカン・オーズデミア(スイス)18勝7敗(UFC6勝6敗)206lbs/93.44kg  1R、いきなり左から右で詰めるオーズデミア! 下がるクリロフも左ミドルを打つが、その打ち終わりにオーズデミアは右! 足を泳がせながらダブルレッグも、切るオーズデミアが前に。  右ローを当ててさらに前に出るオーズデミア、クリロフはダブルレッグからスタンドバックにつき崩し。すぐに立ち上がるオーズデミアを押し込むも、突き放すオーズデミア。ワンツーから首相撲ヒザのオーズデミアに、クリロフは右を当てて前に! 脇潜りスタンドバックから後方に引き込み!両足をかけるとリアネイキドチョーク! しかし片腕をたぐり正対するオーズデミアは、立ち上がると、クリロフの左の蹴りをそのまま持ち上げてテイクダウウン! 立ち上がるクリロフ。  2R、ともにオーソドックス構え。左で飛び込み、左ハイで前に出るクリロフ。ワンツーから前に出て右ハイはクリロフ。かわすオーズデミアにダブルレッグテイクダウン! クリロフはインサイドガードからパウンド狙い。背中を見せて立つオーズデミアにスタンドバックを取るクリロフはなおもダブルレッグ、さらに後方への崩し、立ち上がり際にハイキックも狙う。  右足から左ハイに繋ぎ、金網に詰めてダブルレッグテイクダウンはクリロフ! インサイドガードから細かいパウンド。  3R、オーソから左ミドルを当てるクリロフ。ささらに前蹴りから左右ラッシュ、首相撲ヒザを突いて、ダブルレッグテイクダウンはクリロフ! ハーフから腰を切ってフルガードに戻すオーズデミアに、クリロフはインサイドガードから細かいパウンドを腹に突く。  スタンド再開。右ハイを見せて前に出るクリロフ。オーズデミアのパンチは軸が乱れる。クリロフは蹴りも混ぜて前進し、ダブルレッグテイクダウン! 下から腕十字も狙うオーズデミアだが、潰してパウンドはクリロフ。背中を着かせて、パウンド。半身で立とうとするオーズデミアを潰してブザー。  判定は中盤以降を制したクリロフが判定3-0(30-27,29-28×2)で勝利した。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇アブバカル・ヌルマゴメドフ(ロシア)17勝3敗(UFC2勝1敗)170.5lbs/77.34kg[判定3-0] ※29-28×2, 30-27×ガジ・オマルガジエフ(ロシア)13勝2敗(UFC0勝2敗)171lbs/77.56kg  1R、サウスポー構えから先にダブルレッグはヌルマゴメドフ。がぶりからヒザはオマルガジエフ。  オーソのヌルマゴメドフに、オマルガジエフはダブルレッグをドライブしてテイクダウン! 下からシングルレッグのヌルマゴメドフにカウンターのギロチンチョークへ。首を抜くヌルマゴメドフに、下のオマルガジエフはクローズドガード。センタク挟みを胴で絞めて足を解いて立ち上がり。そこでモカエフはを左で差して立ち上がり。  2R、ともにオーソドックス構えに。バックヒジを見せるオマルガジエフ。しかし詰めるヌルマゴメドフは、ダブルレッグから脇を潜り、スタンドバックへ。グラウンド状態のヌルマゴメドフにヒザを突いてしまう。中断後、再開。際で引き込む形になるオマルガジエフに、バックを奪いヌルマゴメドフだが、正対したオマルガジエフは下からセンタク挟み狙いも、外したヌルマゴメドフは上のままブザー。  3R、ハグしてスタート。サウスポー構えで入るヌルマゴメドフ。オーソに戻し右ボディストレート。さらに右ロー。ジャブを突く。ともにサウスポー構えになり、右ジャブを当てるのはヌルマゴメドフ! オマルガジエフの右は軸がぶれるように。ヌルマゴメドフのシングルレッグをがぶるオマルガジエフ。立ち上がるヌルマゴメドフはサウスポー構えから左、さらにヒザ蹴りにオマルガジエフが後退。  詰めるヌルマゴメドフに組んで突き放すオマルガジエフはなおもシングルレッグへ。足を後方に飛ばして切るヌルマゴメドフ。ドライブして押し込もうとするオマルガジエフを、何とか切ろうとするヌルマゴメドフは、テイクダウン狙いを切り、スタンドに。  オマルガジエフのワンツーからの組みをスプロールして切ってブザー。判定は3-0(29-28×2, 30-27)でヌルマゴメドフが勝利。オクタゴン2連勝とした。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇アルメン・ペトロシアン(アルメニア)8勝2敗(UFC2勝1敗)186lbs/84.37kg[判定3-0] ※30-27×3×AJ・ドブソン(米国)6勝2敗(UFC0勝2敗)185lbs/83.91kg [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇ムハンマド・モカエフ(英国)9勝0敗(UFC3勝0敗)※アマMMA 23勝0敗 126lbs/57.15kg[3R 4分26秒 腕十字] ×マルコム・ゴードン(カナダ)14勝6敗(UFC2勝3敗)126lbs/57.15kg  1R、オーソから左ミドルはモカエフ。ゴードンもワンツーで押し込み、モカエフを後転させるが、すぐに立つモカエフはダブルレッグテイクダウン! 両脇を差してから左で差して立ち上がるゴードンだが、そこにギロチンチョークを狙うモカエフ。首を抜くと、モカエフはすぐに両足を手繰りテイクダウン。  ハーフから腰を切りフルガードに戻すゴードン。モカエフはインサイドから左足を越えてハーフに。下のゴードンも首を抱えて殴らせずにブザー。  2R、ともに右ハイキックから入る。詰めて追うゴードンに、ノーガードで挑発するモカエフはサイドキックからカンガルーキックも見せるが、打ち終わりに詰めるゴードン。その前に出て来たところをダブルレッグテイクダウン。ゴードンはフルガードで両脇を差す。  かつぎパスからサイドを奪うモカエフ。ゴードンは亀からの立ち上がりで前転するが、ついていくモカエフにガード。ここも左に片足をパスするモカエフ。ゴードンの立ち上がりをがぶりクォーターネルソンで寝かせて上に。  ゴードンの起き上がりに合わせて三角絞めに入るモカエフだが、外してかつぎパスのゴードンがバックに! バックからリアネイキドチョークをパームトゥパームですぐに仕掛けるがブザー。モカエフは若干、疲労したか。  3R、早々にダブルレッグテイクダウンはモカエフ! しかし右で差すゴードンはすぐにバックへ。バックスープレックスからシングルバックでリアネイキドチョーク狙い。さらにトラックポジションからツイスター狙いも際で外して上を取り合う両者。上はゴードン。  下から両足を手繰り、押し込み尻下でクラッチしてテイクダウンはモカエフ! ゴードンの立ち際にバックを奪うが乗りすぎか、左足はかからず。しかし、右腕を背後から手繰ったモカエフは下に降りながら腕十字へ! 見事にタップを奪った。 [nextpage] ▼女子バンタム級 5分3R〇カロル・ロサ(ブラジル)16勝4敗(UFC5勝1敗)135lbs/61.24kg[判定2-0] ※29-27×2, 28-28×リナ・ランズバーグ(スウェーデン)10勝7敗(UFC4勝6敗)135lbs/61.24kg 【中止】▼フェザー級 5分3Rズバイラ・ツフゴフ(ロシア)20勝5敗(UFC5勝2敗)ルーカス・アウメイダ(ブラジル)14勝1敗(UFC1勝0敗) ※シャミル・アブドゥラヒモフが負傷欠場。対戦予定だったジャイルトン・アウメイダは、日本時間11月6日(日)の「UFCファイトナイト」で220パポンドのキャッチウェイトでマキシム・グリシンと対戦する。
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