2022年10月17日(月)、ONE Championshipが『ONE 163: AKIMOTO VS PETCHTANONG』(11月19日・シンガポール・インドアスタジアム)の記者会見を日本で行い、日本人選手らのカードを発表した。
創始者兼CEOのチャトリ・シットヨートン会長が3年ぶりに来日した同会見には、青木真也、岡見勇信、若松佑弥が登壇。
青木は2022年3月の『ONE X』での秋山成勲戦での2R TKO負けからの再起戦となる。MMA21勝2敗、ダゲスタンのハビブ・ヌルマゴメドフ門下生のザイード・イザガクマエフと対戦する青木は、「こういう厳しい試合はいま日本に少ない。朝倉未来だったら受けていないんじゃないかなと思います。ちゃんと見出しに使ってもらえたらと思います」と笑顔。続けて、「“強さ”と“戦い”を表現できる。日本の格闘技界を見ると、損得を考えてそろばん弾いて格闘技をやっている状況ですけど、戦いとはこういうものだというのを見せられる」と意気込んだ。
イザガクマエフは、2022年1月のONEデビュー戦ではジェームス・ナカシマを2R、ダースチョークで下し「キル・アオキ!」と対戦を要求。9月には元UFCファイターのジャン・リーポンもテイクダウンからのパウンドでドミネートし判定勝ち。解説席の青木は「戦ってみたい」と語っていた。
青木はイザガクマエフについて「厳しい相手、強い選手だと思います。ONEライト級の中でクリスチャン・リーを除けば一番危険な相手ですけど、こういうことをやっていかないといけない立場」と高く評価。対するイザガクマエフはビデオメッセージで「伝説の青木真也と戦えて光栄。小さな頃から彼の試合を見てきたから、リスペクトの気持ちをこめて、俺が彼を引退させる」と引導を渡すとした。
そのコメントに青木は「『引退させる』とか大きなお世話。40歳まで半年という年齢のなかで、ファイナルカウントダウンが聞こえてくるのも重々理解している。でも、やる・やらないは自分で決めるくらいのことはやってきた。格闘技を選手として50(歳)まで続けていきたい、ということは結局、僕、これ以上やりたいことはないですから。格闘技より楽しいこと、格闘技より情熱を燃やせることが無いからやっているので、たぶん50というか、死ぬまで命尽きるまで格闘技を探求していきたいなと思っています」と決意を語った。
両者の試合について、チャトリ代表は、「イザガクマエフはグラウンドに持ち込んでパウンドを打つタイプ。シンヤはグラウンドでサブミッションを仕掛ける。最初にグラウンドでトップポジションを取った方が勝つと予想しています」と語った。いかにトップを取るかは、どうアプローチして組むかが鍵となる。その意味で、スタンドに課題を残すイザガクマエフに青木がMMAムエタイでどう立ち会うのか、目が離せない大一番だ。
ONEミドル級(※93.0kg)でアウンラ・ンサンと対戦する岡見は、「やっと自分の仕事ができる。ずっと対戦したかったアウンラ・ンサンとの対戦。ONEではウェルター級でやってきましたが、アジア人として二階級で活躍した彼と戦いたい。その想いでやってきた。小手先の技術では通用しない、自分の格闘技人生のすべてを賭けて戦う」と語った。
韓国のウ・ソンフンと対戦する若松佑弥は、「1発のKOパワーがある選手。1分くらいで倒しても、MMAなので寝かせてボコボコに削ってもいい。単純に相手をブッ倒して、KOします」とフィニッシュを予告した。
また、チャトリ会長兼CEOは、ハム・ソヒと対戦する平田樹について「ハム・ソヒに勝てばアンジェラ・リーとタイトルマッチで対戦する」と明言。ABEMA PPV大会について、「ABEMAとは毎年PPV中継を行い、日本向けには日本のゴールデンタイムで流したい。ABEMAとONEが協力して、それを通じて日本人の世界チャンピオン誕生に繋がっていけば」と語っている。この日、発表された追加カードは以下の通り。
ONE Championship『ONE 163: AKIMOTO VS PETCHTANONG』
11月19日・シンガポール・インドアスタジアム ABEMA PPV中継
▼ONEライト級(※77.1kg)5分3R青木真也(Evolve MMA)ザイード・イザガクマエフ(ロシア)
▼ONEミドル級(※93.0kg)5分3R岡見勇信(EXFIGHT)アウンラ・ンサン(米国)
▼ONEフライ級(※61.2kg) 5分3R若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA)ウ・ソンフン(韓国)
▼ONEアトム級(※52.2kg)5分3R平田 樹(KRAZY BEE)ハム・ソヒ(Team MAD)
【既報】
▼ONE世界バンタム級(※65.6kg)キックボクシング選手権試合 3分5R秋元皓貴(Evolve MMA)王者ペッタノン・ペットファーガス(タイ)挑戦者