リング上で挨拶した(左から)山田、原口、海人、笠原
2022年12月25日(日)東京・両国国技館にて、RISEとシュートボクシングが協力して開催する『Cygames presents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022』。
10月15日(土)東京・大田区総合体育館にて開催された『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2022』にて、対戦カード第一弾が発表された。
まず発表されたのは、RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)vs.GLORYフェザー級(-65kg)1位ザカリア・ゾウガリー(オランダ)。
原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISEライト級王座に就いた。
2020年10月11日には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。2021年2月には白鳥大珠に圧勝、9月もタップロンにKO勝ちしたが、11月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンに敗れて連勝がストップ。今年4月、ロンペットを初回KOして復活すると、6月の『THE MATCH』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ち。しかし、9月のペットパノムルンとの再戦では延長戦で敗れRISE世界スーパーライト級(-65kg)王座を逃した。戦績は22勝(14KO)3敗1分。
ザカリアは2014年4月にシュートボクシングに初来日し、鈴木博昭と対戦して判定負けも好試合を展開。2014年11月には選手欠場のため大会前日にオファーを受け、大会当日朝に来日してそのまま試合に出場、1回戦でボーウィー・ソー.ウドムソン、準決勝でウシネ・ベノーイと強豪を撃破して決勝へ進出するという離れ業を見せた。決勝での鈴木との再戦でも2回の延長戦へもつれる接戦を演じている。
そこからはシュートボクシングの外国人エースとして活躍し、2016年のS-cup -65kg世界トーナメントでは優勝、2017年4月には海人からも勝利を収めている。また、RISEには2度参戦して裕樹にKO勝ち、吉本光志にはTKOで敗れた。近年はGLORYを主戦場にし、2017年12月にはペットパノムルンとGLORY世界フェザー級王座挑戦者決定戦でKO負け、2017年4月以来、実に5年ぶりの来日を果たす。
原口はリング上で「ザカリア・ゾウガリー選手は日本でも有名な強いファイターです。僕も2回もペットに負けている状態でペットに負けている者同士の試合でムカつく部分もあるんですけれど、ペットを追い詰めた男と一発で仕留められた男の違いを見せたい。ペットとは違うやり方でゾウガリー選手をマットに沈めたいと思います」とKO宣言した。
そして、今大会で引退することを発表したRISEスーパーライト級王者・山田洸誓(正道会館KCIEL)の最後の相手は、GLORY世界フェザー級&RISE世界スーパーライト級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)に決定。
山田は正道会館仕込みの強烈な打撃でKOを量産し、2019年9月に強打者・山口侑馬を2RKOで下してRISEスーパーライト級王座を獲得。デビュー以来11連勝(7KO)と快進撃を続けていたが、2020年11月の北野克樹戦で初黒星。再起戦となった2021年1月の実方拓海戦では判定勝利で初防衛を果たし、6月には北野にリベンジして2度目の防衛に成功。2022年4月にはライト級王者・直樹との王者対決に臨み、3Rに右フックでKO勝ちを収めている。6月の『THE MATCH 2022』ではK-1の安保瑠輝也に判定3-0(30-29×2、30-28)で敗れたが、8月にはGLORY世界フェザー級5位ヤン・カッファを3RでKOしている。戦績は15勝(9KO)2敗。
ペットパノムルンはサウスポーで172勝38敗4分の戦績を誇り、2011年にプロムエタイ協会バンタム級王者、2013年にスーパーフェザー級王者となって2階級制覇。2015年にはトーナメント戦の『トヨタ・ムエマラソン』-64kg級で優勝、2016年にWMC世界ライト級王者となった。
セクサン、サムエー、ペットモラコット、チャムアックトーンらスター選手としのぎを削って勝利を収め、2016年8月からはGLORYに参戦。ザカリア・ゾウガリーやアブデラ・エズビリらから勝利を収めると、2018年9月に ロビン・ファン・ロスマレンに挑戦し、判定勝ちでGLORY世界フェザー級王座を奪取した。同王座は4度の防衛に成功している。また、2018年にはGLORYの“ノックアウト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。2021年11月にRISEに初来日を果たし、原口と対戦して判定3-0で勝利すると、2022年8月の再戦でも延長Rで原口を降して初代RISE世界スーパーライト級王座に就いた。10月のGLORYではアブラハム・ビダレスに判定勝ちでGLORY世界王座3度目の防衛に成功している。
山田はリング上で「RISEさん意地悪やなって(笑)。最後の試合でめちゃくちゃ強敵をもってこられた。でも、どうせやるんやったらみんなが、日本中が、世界中が知っている強い選手とやるのが格闘家だと思うので、目の前の試合に集中して自分が笑顔で終われるように頑張りたいと思います」と、有終の美を飾りたいと語った。
また、出場が決定しているシュートボクシングの海人(TEAM F.O.D)と笠原弘希(シーザージム)もリングに上がり、笠原は「チャド・コリンズ選手でもいいですし、強いヤツなら誰でもいい。誰でもぶっ倒したいと思います」、海人は「対戦相手はまだ決まってないんですけれど、どんな世界の強豪が来ても僕は僕の強さを見せて、皆さんに『コイツは世界一になれる男や』と思ってもらえる試合を必ずします」と、それぞれアピールした。