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【PANCRASE】再起戦の藤野恵実「相手は伸びていく選手だけど、まだそこに私が潰されるわけにはいかない、強さを証明したい」×メイン抜擢の渡辺彩華「相撲はいなします」=10月10日(月・祝)13時開始

2022/10/10 11:10
 2022年10月10日(月・祝)13時から東京・品川インターシティホールにて『PANCRASE NEO BLOOD!』(PANCRASE YouTubeチャンネル/U-NEXT配信)が開催される。  メインイベントは女子ストロー級戦。前王者の藤野恵実(トライフォース赤坂)が、怪我で欠場したソン・ヘユンの代役の渡辺彩華(AACC)と対戦する。  藤野は、PANCRASE3連勝で2019年12月に同級王座を戴冠。しかし、2021年9月のRIZINで浜崎朱加と激闘の末、判定負け。2022年3月のPANCRASEでのKAREN戦で4R ヒジ打ちによるカットでレフェリーストップによるTKO負けで初防衛に失敗し、王座陥落した。  再起戦となる今回は、当初、9月11日大会でソン・ヘユン(KOREAN TOP TEAM)との国際戦が予定されていたが、ビザトラブルのため、今大会に延期されていた。しかし、そのヘユンが怪我で欠場。緊急参戦の渡辺と対戦する。  9月大会に向けて減量していた藤野は、「今回も減量は大丈夫でした。前回は、もう水抜き直前まで作っておいていたんですけど、今回もどうなるか分からなかったので。でも、精神的には疲れました」と、体重はキープできていたものの、2回目の減量に気持ちが疲弊した部分はあったとした。  そして直前の対戦相手の変更については、「対戦相手は変わりましたけど、元の相手も対策って意味だと、最初の相手も対策も何もなかったんで、試合があるだけありがたいです」という。  前戦の王座戦の5Rでは、KARENの打撃を攻略し、中盤まで組みで支配し、ポイントでもリードしながらも、セコンドの津田勝憲氏から「集中できていない」と指摘されていた。 「集中してないつもりはなかったんですけど……セコンドの指示には全く従えてなかったです。(セコンドの声は)聞こえてるけど、違うことをしてるのは自分では分かっていました」と藤野も振り返る。  組みの展開から変化を指示されていたが、最後はボディロックから小外がけのテイクダウウンを際で切り返されて下になり、KARENのヒジ打ちでカットした。試合後には傷口を縫うこともなくストップにも不満があったが、あの状態になったことには、悔いもあったという。 「(カットの)ダメージは全然無かったですけど、あの試合展開は『5Rだともたないから止めろ』って(津田から)言われてたのをやってしまって。結局、最後は手がもたなくなってクラッチが切れちゃって(倒し際で上を取られた)。そこから作り直してきました」  ベルトを手放し、仕切り直しの一戦に向け、「強さを証明したい」という。 「前々回はRIZINさんだったんですけど、(浜崎朱加に)負けてるんで。PANCRASEのベルトを獲ってから2連敗で、やっぱりベルトを獲ってから負けてるのは、これじゃダメだなと思っているので、強いんだよ、っていうのをちゃんと見せたいですね。自分の強さを証明したいっていう気持ちはあります」  16歳の年齢差がある対戦相手の渡辺彩華は、柔道出身で思い切りのいい打撃と強い投げを持つと同時に、ポジショニングには粗さも残す新鋭だ。 「気持ちが強くて前に出てくる選手だし、こういう状況でも(試合を)受けてくれたので、すごく伸びていく選手だろうなと思っています。でも、伸びていく選手だけど、まだそこには私が潰されるわけにはいかないよっていうのをしっかり見せられたらなと思っています。(12月には横浜大会もあるが?)まずはこの試合でしっかり集中して勝って、それから考えたいと思います。今回、メインイベントとしてふさわしい試合をして勝ちたい。メインイベントでしっかり復活したいと思います」  目指すは王座奪還。藤野は強さを証明できるか。 [nextpage] 渡辺彩華「大島沙緒里選手が『AACC来なよ』と言ってくれて──」  対する渡辺彩華は、2020年12月の「DEEP JEWELS 31」での前戦からブランクがあり、所属を変えての復帰戦となる。  2020年10月にDEEP JEWELSアマチュアで竹田有里に判定勝ち。2020年12月には神野あかりを相手に1R 払い腰からのパウンドでTKO勝ちし、プロデビュー戦を勝利している。  計量後のコメントでは「ジム移籍(パラエストラ柏から移籍)や、しばらく格闘技から離れていたのですが、ここに戻って来れて嬉しいです。藤野選手、いつも『BBA、なめんな』と仰るんですけど、1ミリもなめていないんで、明日は『BBA、なめんな』と言われなくても済むような試合をしたいと思います」と強気なコメントを残した。  今回の第1試合からメイン抜擢に「正直“ラッキーだな”と思いました。すぐ『やります』とお返事しました」と強心臓ぶりを見せる。  1年10カ月のブランクからの復帰について、「怪我したりして、いろいろゴタついてパラエストラ柏を離れて、それからしばらく格闘技自体も離れて、通院してリハビリとかしていました。そんなとき、たまたま以前から交流があったAACCの大島(沙緒里)選手が『AACC来なよ』って言ってくれて。大島選手とは格闘技で知り合って、パラエストラ時代から交流があって。それで、久しぶりにやってみたら楽しかった」という。  いきなりの前王者との対戦にも臆することはなく「今回、自信はあります。全体的に対応できるかなと。AACCも強い女子選手が多いのでそういう部分で手応えを感じています」と、藤野の盟友でもある浜崎が率いるAACCで、藤野と対峙する自信を得たとする。  打ち合いも辞さず、強い組みを持つ藤野について、「根性でずっと前に詰めてくるようなイメージです。『激闘』みたいな。(相撲組みにどう対する?)いなします」と笑顔を見せた。  藤野さんに勝ったらベルトが見えてくると思うので、しっかり12月に繋げようかなと思います」──12月25日の横浜武道館大会も見据えるルーキーは、アップセットを起こせるか。
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