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アントニオ猪木氏を追悼、ジョシュ・バーネット「猪木さんの炎を世界の人々の心の中で燃やし続けるために」、リョート「あなたを通して生きたことを、決して忘れません」

2022/10/08 04:10

MMAにおける私のゴッドファーザー(リョート)

 ジョシュが日本デビューした『ULTIMATE CRUSH』でプロMMAデビューを果たした、後のUFCファイターがいる。

“ザ・ドラゴン”ことマチダ・リョート(ブラジル)だ。

 猪木氏と同じくブラジル移民の空手家の父・町田嘉三氏の三男として生まれたリョート。猪木氏の実兄がサンパウロ市に開設した空手道場の師範を嘉三氏が務めた縁から、2000年に猪木氏にスカウトされ、米国の新日本プロレス道場でMMAのトレーニングを積んだ。

 東京ドームでのデビュー戦では、謙吾と対戦し、判定勝ち。試合後、リングサイドの猪木氏から祝福を受けるとともに、鉄拳で叱咤された。

「私の時代が来たのだ!──そう私が夢見ていたことが、すべて始まろうとしていました。MMAの世界に飛び込むきっかけとなる人物に会うために、日本へ行きました。それが2001年のことです。

 素晴らしい機会でした。多くのファイターがいる中で、彼は私を選んでくれたのです。アントニオ猪木さんは、私がイメージするすべての“チャンネル”でした。彼は私を選び、道を切り拓く機会を与えてくれたのです。そして私は構築され、チャンピオンになった。彼はMMAにおける私のゴッドファーザー!

 今日、彼は逝きました。しかし、彼が世界のファイトのためにしたことは、すべて歴史に残っています。彼は、多くの勇気と規律と決意を必要とする重要な働きをしました。

 今までありがとうございました。私のこの人生や、多くの人にしていただいたことに対し、どう感謝の言葉を述べたらいいか分かりません。“GUIRI(義理)”とは、“私たちの生活に貢献してくれた人たちを忘れない”という意味の言葉です。私は、あなたを通して生きたことを決して忘れません。押忍、センセイ、猪木さん」

 東京ドームでの勝利から4カ月後にリョートは、猪木氏が主催した『Jungle Fight』第1回大会でブラジルに凱旋。翌年の『TUF(The Ultimate Fighter Season 1)』でUFC躍進の立役者となるステファン・ボナーと対戦し、1R TKO勝ちを収めている。

 アマゾンの森林保護を目的としてマナウスで開催された同大会のメインでは、ジョルジ・パチーユ・マカコを相手に、強豪柔術家のホナウド・ジャカレ・ソウザがMMAデビュー。1RにKO負けも、以降10連勝でDREAMでも活躍、Strikeforceを経て、UFC入りした。

 何度か活動を休止した『Jungle Fight』だが、2022年10月22日にサンパウロで第112回大会を行う予定で、リョートをはじめ、これまで多くの選手をUFCに送り込んでいる。

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