キックボクシング
ニュース

【RIZIN】那須川天心、メイウェザー戦を「正直怖かった」「あの試合をやったことに一切後悔はしていません」=『しくじり先生』完全版も公開

2019/06/25 20:06
那須川天心(TARGET/Cygames)が6月24日深夜放送のテレビ朝日系『しくじり先生 俺みたいになるな!!』に出演。2018年の大晦日に行われたボクシング5階級王者・フロイド・メイウェザーとの激闘の裏側をテレビで初告白した。また、AbemaTVでは、同番組と完全連動したオリジナル番組企画を展開。那須川のジュニア時代の空手・キックの映像も交えて、地上波放送直後に授業の「完全版」を「Abemaビデオ」にて配信している。(番組写真(C)AbemaTV) 24日の放送で「しくじり先生」として登壇した那須川は、琉球少林流空手出身の女優・武田梨奈や、3月の新日本キックボクシング協会『MAGNUM 49』でのプロデビュー戦で判定勝利したモデルの高橋アリスらと共演。メイウェザーとの世紀の一戦での“しくじり”や知られざる舞台裏を語った。 2018年の某日、ジムでの練習後に父・弘幸氏から説教を受けていた那須川は、突如「お前、メイウェザーと試合やるか?」と聞かれたという。競技も階級も違う相手にもかかわらず那須川は「いいよ」と即答。それは「格闘家なら来たチャンスは絶対に断らないと自分のなかで決めていて、相手を選ぶのは格闘家じゃないと思っています」という信念から出た言葉だったという。 しかし「メイウェザー選手のことをさほど知らなかった。自分は自分のペースでやるだけだと思い、メイウェザー選手がいかにヤバい選手か深刻に考えていなかった。完全に舐めてました」とも語る。“自分に有利なルールしかやらない”といわれるメイウェザーに対し、那須川は「どんなルールでもやります」と返答したことに、「今思えばもう少し慎重にやるべきだった」と振り返った。 同じパンチを打つ競技でありながら、ボクシングとキックのパンチの違いについて「キックのコンビネーションからのパンチだったり、いろいろなフェイントしながらのパンチ」があると説明する那須川は、メイウェザー戦で用意していた「もともとボクシングにはない動き」である「足をあげるフェイントからのパンチ作戦」「ジャンプをして飛び込んでいってパンチ作戦」などのスーパーマンパンチを番組で実演しながら紹介。秘策を携えて試合に挑んでいたことを明かした。 しかし、試合の1週間前にメイウェザー陣営は「キックしたら罰金5億円」、試合直前には「足でフェイントしたり、ジャンプしたら罰金5億円」、さらに試合当日は、リングイン1時間ほど前に巻き終えていたバンテージを、「バンテージの下に凶器を仕込んでいる可能性があるから巻き直せ」など急な要望を突きつけ、「リングチェック30分、バンテージを巻くのに40分、ウォーミングアップは入念に60分かけよう」と想定していた那須川は自分のペースを完全に乱されてしまったという。 「(バンテージの巻き直し要求について)拒否はしたけど、巨大なSP2人が控え室に入ってきて『巻き直せ』としか言わなかった」と、憮然とした表情を見せた那須川は、続けて「入場口に走って向かいました。正直めちゃめちゃ焦っていて、僕の精神状態はドン底で、イライラがマックスで頭に血が上ってしまいました」と、大一番直前の状況を振り返る。 「1、2R目はフットワークを使って相手のスタミナを奪い、3R目で勝負しよう」と作戦を立てていたが、ゴングが鳴ると「真っ白になって」ペース配分を無視して怒りのラッシュ。そんななかでも決めたのが、メイウェザーの右の打ち終わりに合わせたカウンターの左フックだった。 「当たって、目が赤くなった」という那須川だが、その渾身の左をメイウェザーは突っ込みながらもスリッピング・アウェーでずらしていた。その直後、「信じられないくらい重いパンチを打つようになった。ガードのスタイルも変えて、一番、嫌な戦い方をしてきた。圧力・圧力で」と、階級差を活かしたプレッシャーをかける動きに変化した5階級制覇王者について、那須川は「それを瞬時に選べるのはすごいなと思う」と、拳を交えた感想を語る。 さらに「階級がひとつ違うだけでパンチの重さが全然、違う」というなか、ボクシングで5階級差のあるメイウェザーを相手に那須川は、「服を脱いで入場して対峙したときにデカく感じて、そこで、正直怖くなってしまった。ガードの上からのパンチも効いた」と吐露。「これも全て、僕がメイウェザー選手を舐めて、自分のペースを乱された事が原因なのかなと思います。負けるにしても、自分の本来やってきた事や姿が出せずに、負けてしまった事が、悔しくて悔しくて仕方がありませんでした」と本音を打ち明けた。 キャリア初のKO負けを経験した“神童”だが、「今思えばやって良かったなと思います」と言う。「あの試合をやったことに一切後悔はしていません。悔しい負けをプラスにするのか、マイナスにするのか全ては自分次第。負けがあるからどんな人も強くなれる。やってきたことを信じていけば、必ず成功に繋がる」と前を向く。 最後に、失敗をして落ち込んでいる人やこれから何かに挑戦しようとしている人々に向けて那須川は、「“なんとかなるさ”。どんなに失敗しても自分次第で何とかなります。失敗した後にも成功があります。そこで歩みを止めてはいけないと思います。メイウェザー選手と戦えて良かったと心の底から思う」と語りかけ番組を締めくくった。 その他、番組内で那須川が明かした“記者会見の裏で起きていた事件”や、教室でパンチを披露した模様など、“那須川天心先生の授業完全版”は、現在無料配信中の「Abemaビデオ」にて視聴が可能だ。また、同ビデオコーナーでは、那須川天心と亀田興毅の試合後の“未公開”独占インタビューの模様も無料配信されている。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント