ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2022 JAPAN2022年8月11日(木)福岡国際センター
▼第20試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・決勝戦 3分3R延長1R〇軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1 WORLD GPフェザー級王者)KO 1R 2分57秒 ※3ノックダウン×斗麗(WIZARDキックボクシングジム)※軍司が優勝。
「K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」の決勝戦は、1回戦でファク・スアレスに判定勝ち、準決勝で玖村修平を初回KOした軍司と、1回戦の椿原龍矢戦と準決勝のワン・ジュングァン戦をともに判定で勝ち上がった斗麗で争われることになった。
両者は今年4月のK-1で対戦し、延長戦で軍司が勝利している。
1R、斗麗が前へ出ての前蹴り、左ミドル、ジャブで距離をとる。かと思えば前へ出てのワンツーを繰り出す。軍司は前後にステップを踏むが、左足を痛めたのか一瞬気にする。そこへ斗麗は右カーフを蹴る。
斗麗が打ちに来ると軍司は右ボディからの左フックでダウンを奪う。立ち上がった斗麗はカーフを蹴るが、軍司が一気にラッシュをかけてコーナーへ追い込み、顔面とボディへ左右の連打とヒザ蹴りでダウンを追加。最後はヒザ蹴りに来た斗麗を右ストレートで吹っ飛ばし、3度目のダウンを奪ってKO勝ち。
今まで以上のパワフルでスピーディーな戦いぶり、畳みかけの鋭さを見せて優勝した軍司。“K-1 NEXT”にふさわしい勝ちっぷりを見せた。 軍司はベルトを肩にマイクを持つと「K-1フェザー級王者の軍司です。これがK-1です。もう日本人選手にはほとんど勝っているので、後は外国人しかいないと思うので強い外国人を呼んでください。このフェザー級は僕の前から戦国時代と言われてきて、僕が王者になってからもそう言われ続けていて。この機会にいいチャンスをもらえたと思っているので、ここで言います。これからは僕の絶対王者の始まりです。いま武尊選手が休養しているので、次の世代のエース探しじゃないけれどそういうのがあると思うんですけれど、K-1の次期エースに僕がいいんじゃないかなと思っているので、これからも世界最強を示していくのでぜひ応援よろしくお願いします」と、“絶対王者”であることと“武尊の次のエース”になると宣言した。
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▼第19試合 スーパーファイト K-1クルーザー級 3分3R延長1R×K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning/第2代K-1 WORLD GPクルーザー級王者)判定0-3 ※25-30×3〇谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント準優勝)
K-Jeeは福岡を拠点として2019年には初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントで3試合ともKOして初代王座に就いた(同王座は返上)。2020年12月の福岡大会でK-1同級王者シナ・カリミアンに挑戦し、1R1分54秒の速攻勝負でTKO勝ち。第2代王座に就いたが、2021年3月の再戦でカリミアンに王座奪還を許した。今年4月のK-1無差別級トーナメントでは1回戦でムハマード・サッタリにKO負けを喫している。戦績は21勝(18KO)12敗。
谷川は第1回&第3回真正会全日本空手道選手権大会重量級優勝の実績を持ち、極真会館にも挑戦して2016年第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級4位、2016年第48回全日本空手道選手権大会7位入賞の成績を収めた。2017年5月にキックボクシングでプロデビューし、2020年3月よりK-1 JAPAN GROUPに参戦。2021年7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」では決勝へ進出するもサッタリにKO負けで王座戴冠ならず。今年4月の「K-1無差別級トーナメント」でも決勝進出を果たしたがサッタリにKOで敗れた。戦績は9勝(4KO)6敗1分。
1R、右カーフを蹴るK-Jeeに谷川も右ローを蹴る。もみあいになったところで谷川が後頭部へパンチを見舞ってしまい、注意が与えられる。谷川が左ハイをヒットさせ、K-Jeeが左インローを蹴り返したところローブローとなってしまう。再開後、谷川が右カーフ、両者フックを打ち合って右ローも蹴り合う。谷川の右ローでバランスを崩すK-Jee。谷川の左ハイで身体を丸めるK-Jeeに谷川はパンチとヒザ。右ローを蹴り合うが、明らかに谷川の威力が優っている。
2Rも谷川の右ローに身体が傾くK-Jee。接近戦で谷川が右フックを打ち込むとK-Jeeが後退、そこへ谷川が連打を見舞う。動きが鈍いK-Jeeに谷川が右インロー、これはK-Jeeの奥足の内側を中足で蹴るという珍しい技でK-Jeeがダウン。立ち上がると右ハイを見舞う谷川。K-Jeeはワンツーを打つがスピードもパワーも感じられない。谷川は右カーフ、左フックと攻める。
3R、谷川は右ローを徹底的に狙い、左ハイも蹴る。K-Jeeは前へ出て右ストレートを打つが、谷川がブロックして右ローを蹴る。パンチを出すたびに右ローを蹴られるK-Jee。谷川はヒザ、前蹴り、左フックも。右カーフで大きくバランスを崩すK-Jee。そして右フックでついにK-Jeeが崩れるようにダウン。
立ち上がると左フックを繰り出すK-Jeeだが、谷川に右ローを蹴られる。逆転を狙うバックハンドブローは不発。しかし最後の最後にK-Jeeの右ストレートがヒットし、谷川がフラッとしたところで試合終了。
判定はジャッジ三者とも30-25という大差で谷川が勝利。元K-1王者のK-Jee越えに成功した。
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▼第18試合 K-1バンタム級 3分3R延長1R〇石井一成(ウォー・ワンチャイプロモーション/BOMスーパーフライ級王者)KO 3R 2分41秒 ※右ストレート×藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
石井はジュニアキック出身で、アマチュアでは14冠王を達成。タイを主戦場に6連続KO勝利を飾り、2017年2月にはTrue4Uフライ級タイトルを高校生で獲得。2017年6月からは『KNOCK OUT』に参戦し、2018年12月、トーナメントを制してKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座に就いた。WPMF世界フライ級王座、IBFムエタイ世界フライ級王座、BOMスーパーフライ級王座も保持し、那須川天心に対して“西の神童”と呼ばれている。また、少年時代にテレビ出演した際には“魔裟斗二世”と呼ばれたことも。
2021年2月の『NO KICK NO LIFE』では麗也を判定3-0で破り、4月の『BOM』ではサンチャイを三日月蹴りでKO。そのキャリアのほとんどをムエタイルールで戦ってきたが、7月に『RISE』参戦。「DEAD or ALIVE 2021 -53kgトーナメント」に出場したが、1回戦で大崎一貴に敗れた。11月のBOMでは小嶋・Nor Nakusinを判定に破り再起を果たしたが、今年1月の『NO KICK NO LIFE』で花岡竜にまさかの敗北を喫した。戦績は34勝(17KO)12敗2分。
藤田は2018年11月にKrushでプロデビューし、5勝(2KO)4敗の戦績。2021年2月に大石和希にKO勝ちも11月に池田幸司にKO負け。前戦は2022年3月に豊田優輝からKO勝ち。
1R、石井は右ローを蹴っていき、藤田は左ロー。両者とも序盤は慎重。ステップを踏む石井は右へ動いていき右ローを蹴る。石井は蹴りの空振りが目立つ。石井は左ミドルからワンツー、右ハイも蹴る。藤田はワンツーで前へ出るが石井が回り込む。
2R、ジャブを突く藤田に石井が踏み込んでの右ストレートを見舞い、返しの左フックでダウンを奪う。さらに右クロス、左フック、飛びヒザと一気呵成に攻める石井。藤田は前へ出て行くが石井がジャブの連打で下がらせる。石井は右ストレートから飛びヒザ蹴り。藤田はジャブを出しながらニヤリと笑う。石井は構わず右ストレート、藤田の左フックに左フックを合わせようとする。石井は固さがとれた様子。
3R、ローを蹴る石井に藤田は右ストレート。石井は細かいパンチをまとめて右ローにつなぐ。藤田も左ボディから左フック。石井は細かい連打から左ボディ、さらにパンチをまとめて左フック。ヒザ蹴り、左ボディ、右ローで攻める石井は飛びヒザ蹴りで藤田を左目の上から流血させる。ドクターチェック後、石井は強い右ローを蹴り、藤田の右に右で打ち合う。石井は右ローから飛びヒザ蹴り、さらに右ストレートから連打をまとめ、右ストレートを打ち抜き最後はワンツーでKO勝ち。
K-1デビュー戦をKO勝利で飾った石井は「今日は僕のK-1デビュー戦ということでたくさんの人が集まってくれて嬉しいです。そして18年経った今、こうしてK-1のリングに立ったことを嬉しく思います。そして53kg、K-1がまだベルトも出来てないということで、僕も魔裟斗さんが巻いたK-1のベルトを巻きたいと思います。53kgは強いメンツが揃っているので来年にこの福岡で世界のトーナメントを開いてもらいたいと思っています。黒田選手と池田選手が来てるみたいですけれど、今年まだ試合が決まっていないのでぜひ僕とどっちかやりませんか? 僕の存在を分かってない人もいる思うので、分かりやすくベルトを巻いた人とやって分かってもらいたいと思います」と、2021年K-1バンタム級日本最強決定トーナメント優勝者の黒田斗真、Krushバンタム級王者・池田幸司との年内対戦をアピールした。
解説の魔裟斗は「スター性がある」と石井を絶賛したが、「黒田とかは強いですよ」と簡単ではないと忠告。放送席まで挨拶に来た石井に「1R目からもっと行かないとな。改善点はまだあるよ」とアドバイスを送った。
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▼第17試合 スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R〇江川優生(POWER OF DREAM/第3代K-1 WORLD GPフェザー級王者)判定3-0 ※30-27、30-28、29-28×マキ・チャーチャイ(真樹ジムAICHI/ISKAムエタイ世界スーパーライト級王者)
江川は2013年10月に高校生でプロデビュー。高いボクシングスキルを武器に連勝を重ね、2019年1月にKrushフェザー級王座を奪取。6月には初防衛を果たし、11月の第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントでは3試合連続初回KOで王座に就いた。「K-1 AWARDS 2019」ではMVPにも輝いている。怪我のため12月の武尊とのエキシビションマッチ以来試合から遠ざかり、2020年9月のK-1で椿原龍矢とノンタイトルマッチで復帰戦を行ったが、まさかの判定負け。2021年3月、王座を懸けての再戦でも延長R判定で敗れて王座を失った。今年4月にはスーパー・フェザー級に階級を上げたが大岩龍矢に敗れ3連敗。戦績は14勝(14KO)5敗1分。
チャーチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級3位で、戦績は138勝(32KO)43敗15分(日本での戦績は4勝1敗1分)のサウスポー。2020年12月の『ホーストカップ』で大石駿介と引き分け、7月の再戦では3R43秒、ヒジ打ちによるTKOで大石を破り、ISKAムエタイ世界スーパーライト級王座を奪取した。10月10日の『スックワンキントーン』では鈴木真治に判定2-1で勝利し、WMOインターナショナル・スーパーライト級王座も獲得している。K-1には昨年12月の大阪大会に初参戦、レオナ・ペタスを相手に判定負け。
1R、江川の左ボディをもらったチャーチャイは後退、江川はステップを前後に踏んで飛び込んでの左右ボディを叩き込む。さらに江川は右三日月蹴り、右ロー。身体をくの字にしながらもチャーチャイは左ミドル、左ローを蹴り返す。江川はボディとローでダメージを与えつつ、左アッパーも突き上げる。タフなチャーチャイは左ミドルを蹴りながら前へ出ていき、江川をさがらせてボディへヒザ蹴り。江川のワンツーをおもらってもチャーチャイは前へ出てくる。
2R、江川はチャーチャイとミドルの蹴り合いをして両者笑顔を見せる。江川は右ローも蹴る。前に出てくるチャーチャイへ江川が右フックからの左フック、さらに左ボディも。タフなチャーチャイはロープ際へ追い詰められても左ミドルを蹴り、少し休んで再び前へ出る。江川の左右ボディにチャーチャイは両手を広げて“もっと来いよ”と不気味な笑顔。
3Rも左右ボディを命中させる江川だが、チャーチャイは前へ出て左ローと左ミドルを蹴る。チャーチャイはカモンゼスチャーで江川を挑発。チャーチャイの前蹴りがローブローとなって中断となる。江川は左右にステップで動きながら入り込んでの左右ボディ。チャーチャイは左ミドルと左ローを蹴るが、勝っていると思ったのか完全に流しモード。江川は何度もボディへアタックを仕掛けたが、タフなチャーチャイを仕留めることは出来なかった。
判定は3-0で江川が勝利。連敗ストップに江川は笑顔を見せた。
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▼第16試合 K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R〇鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/第7代Krushスーパー・ライト級王者)KO 延長R 1分09秒 ※左ストレート×近藤魁成(TEAM3K)※本戦の判定は28-28×3。
近藤は幼少期より空手を学び、難病を克服して2017年に高校1年生でK-1甲子園を制覇。2018年3月にプロデビューを飾り、2018年K-1甲子園を連覇。2019年5月、木村“フィリップ”ミノルのKrushウェルター級王座に挑戦し、KO負けで初黒星を付けられたが、ヒザ蹴りでダウンを先制してあわやの場面を作り出した。11月のK-1ではKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーの牙城に挑んだが、2R2分40秒、KO負け。 2020年8月には「第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント」に出場するも決勝でアクシデントによりTKO負けを喫し、またも王座に手が届かなかった。2021年3月にマキ・ドゥワンソンポンに判定勝ちし、2022年1月にはアラン・ソアレスに1Rわずか40秒でKO勝ち。今回から正式にスーパー・ライト級に転向。戦績は7勝(5KO)3敗1分。
鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にKrushスーパー・ライト級王座を獲得。現王者・佐々木大蔵にタイトルを奪われたが、7月大会でFUMIYAを初回KOに破って再起。しかし、12月のK-1では不可思にKO負け、2021年3月にはヴィトー・トファネリにTKO負け、11月に寺島輝に判定負けと3連敗。崖っぷちで臨んだ今年4月の林健太戦では元K-1ライト級王者の林をKOする金星を得た。戦績は11勝(7KO)7敗1分。
両者は2018年6月に対戦して引き分けており、約4年2カ月ぶりの決着戦となる。
1R、サウスポーの鈴木はじりじりと前へ出て左ミドルから左ハイ、近藤は右インローを蹴る。近藤は右の三日月蹴りを狙い打ち、さらに右ボディブローも。両者ともアップライトで蹴りやすい構え方。
2Rも前に出るのは鈴木。近藤は右インローで迎え撃つ。鈴木は左ミドルの5連打を繰り出すが、近藤は顔色ひとつ変えずに右インローを蹴る。そして前へ出てくるところへ右ヒザを突き刺し、ガードの隙間を縫う右ストレートをクリーンヒット。ガクッとして下がる鈴木へ近藤がパンチをまとめて右フックでダウンを奪う。
立ち上がった鈴木へ近藤は右ボディストレート、鈴木も左ストレートを返すが、再び近藤の右ストレートでグラつく。コーナーへ詰める近藤が左ボディ、右ストレート。鈴木もワンツーで前へ出て左ミドル。
3R、近藤が右三日月と右インロー、鈴木は左ハイから左ミドルの連打。近藤がヒザを蹴ると鈴木は連打で勝負をかける。近藤はヒザを突き刺すと右ストレートの連打。鈴木も打ち返して左ミドルを蹴る。鈴木は右足に異常があり、ガクッとなる場面も。前に出てくる鈴木をホールディングしてしまう近藤に警告。接近戦を仕掛ける鈴木に近藤はまたもホールディングしてしまいイエローカード(減点1)。再開後も鈴木は接近戦を仕掛けてガムシャラにパンチを繰り出す。その気迫に押される近藤。最後の10秒で近藤がパンチをまとめたが、最後まで諦めずに戦った鈴木の健闘が光った。
判定はドロー! 鈴木の追い上げが功を奏し、延長戦へ突入する。鈴木は左ミドルから連打で前へ出る。その勢いに押される近藤はクリンチしてしまう。鈴木が寄りかかってきたところでヒザを蹴るが、これは相手をつかんでしまい注意を受ける。さらに前へ出る鈴木の左ストレート、左右フックを浴びた近藤は背を向け、ロープの外に上半身が出てしまいレフェリーはダウンを宣告。最後は鈴木の左ストレートで近藤がマットに沈み、鈴木が執念で逆転KO勝ちに成功した。
鈴木はマイクを持つと「この65kg、いま誰とやっても負ける気がしません。9月横浜でタイトルマッチがありますが、勝った方に自分を挑戦させてください。絶対に勝ちます」とタイトル挑戦をアピールした。
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▼第15試合 K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R〇壬生狼一輝(力道場静岡/第7代Krushバンタム級王者)判定3-0 ※30-29×3×峯 大樹(若獅子会館)
壬生狼は幼稚園から日本拳法を学び、のちにキックボクシングに転向。地元・福岡と九州の大会でキャリアを積み、高校在学中にプロデビュー。九州のキックボクシングイベント「大和」のバンタム級王座も獲得した。高校卒業時に福岡を離れ、力道場静岡に入門。ジムの2階で寝泊まりしながら練習漬けの日々を過ごす。2020年8月にKrush-EXで勝利を収めると、同年11月のK-1福岡大会で元Krushバンタム級王者・晃貴を、2021年1月のKrushでは松本日向を撃破。3月には吉岡ビギンをも破り第7代Krushバンタム級王座を獲得した。しかし、2021年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」では決勝へ進出するも黒田斗真にKO負けで初黒星。12月の黒田との再戦では延長戦で判定負け、2022年3月の初防衛戦では池田幸司に判定負けと連敗中。戦績は12勝(2KO)3敗。
峯は2019年10月にRKSバンタム級王座を奪取すると、同年12月よりKrushに参戦。藤田和希、高橋享祐に勝利するも萩原秀斗、池田幸司、松谷桐に敗れている。前戦は2022年4月に大村修輝から延長戦の末に判定勝ち。K-1には今回が初出場。戦績は8勝(3KO)5敗。
1R、まずは右ローの蹴り合いからスタート。壬生狼はハイキックや左フックを散らしながら右カーフを蹴る。峯は壬生狼がパンチで来ると打ち合うが、先手を取られている印象。壬生狼の左インローがローブローとなって試合は中断。ジャブの差し合いの中、峯が左フック。壬生狼はパンチ&ローでゆさぶりをかけ、サウスポーにスイッチして前へ出ると同時に左ストレート。
2R、クリンチ状態になるとカカトで峯の脚を蹴る壬生狼。両者とも速い回転のパンチを繰り出す。その中で壬生狼が左フック、左ボディをヒットさせる。蹴りからパンチ、ボディから顔面と攻撃を散らす壬生狼。
3R、前に出る壬生狼に峯も打ち合う。至近距離でフック、アッパーを打ち合う両者だがホールディングが増える。接近してパンチを出し合い、ホールディングという展開が続く。峯には警告が与えられた。壬生狼はボディへの飛びヒザ。残り30秒、壬生狼は左フックから右ロー、もう一発右ロー。しかし、両者組み合ってしまう。
勝敗は判定にもつれ込み、壬生狼の勝利となった。
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▼第14試合 K-1クルーザー級 3分3R延長1R×ANIMAL☆KOJI(TEAM ANIMAL)KO 2R 0分20秒〇AKIRA Jr(フィリピン/若獅子会館 総本部)
1R、ANIMALは前へ出て右カーフを狙い撃ち、AKIRA Jrも右ローを蹴り右フックを打つ。距離を詰めて連打するANIMALにAKIRA Jrは突き放しての右ストレート。両者クリンチが多い。近距離で連打したいANIMALに対し、AKIRA Jrは離れて右ストレートを打ちたいという勝負に。
2Rが始まってすぐ、AKIRA Jrがワンツーの右ストレートでアゴを打ち抜き、そのまま左右の連打を出しながら前進。ANIMALがバッタリと後方へ倒れ、AKIRA JrのKO勝ちとなった。
K-1初参戦でKO勝利を収めたAKIRA Jrはマイクを持つと「自分はまだまだこれからもっともっとクルーザー級という階級で活躍していきますので、これからよろしくお願いします」とアピールした。
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▼第13試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・準決勝(2) 3分3R延長1R〇斗麗(WIZARDキックボクシングジム)判定3-0 ※30-27×3×ワン・ジュングァン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP/ENFUSION -57kg級世界王者)※斗麗が決勝戦へ進出。
1R、斗麗はサウスポーに構えて左三日月蹴り、ヒザ蹴りでもレバーを攻める。ワンが前に出てくると左インローを蹴る斗麗は、ワンが下がると前に出て左ストレート。そしてタイミングのいい顔面前蹴りでワンを吹っ飛ばしてダウンを奪う。
再開後、ワンが前へ出てくるタイミングで飛びヒザ蹴りを発射する斗麗。サウスポーに構えての右回りで左ボディ、さらに左飛びヒザ。ワンも前へ出て右ストレートを放つ。
2R、ローの蹴り合いからクリンチになると斗麗は顔面へヒザを突き上げる。前へ出るワンだが斗麗は右へ回り込んでかわし、ヒザ蹴りと左ロー、そしてバックステップで距離を取る。斗麗の動きに翻弄されるワン。ワンは右フックを打つが斗麗はスリッピングアウェーでかわす。ワンのパンチをかわし、左ローを蹴って左ストレートを入れる斗麗。まさに当てさせずに当てるを実践する斗麗。
3R、斗麗はワンが出てくるところに左ミドルと左前蹴りを迎え撃ち、左ローを蹴って反応を見ると左ローを徹底して狙い撃ち。ダウンになってもおかしくないほどの倒れ方をするワン。さらに斗麗はジャブ、前蹴り、右フックで翻弄する。最後はジャブで突き放し、斗麗が判定3-0で完封勝利。軍司の待つ決勝戦へ駒を進めた。
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▼第12試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・準決勝(1) 3分3R延長1R×玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス/Krushフェザー級王者)KO 1R 3分00秒 ※2ノックダウン〇軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1 WORLD GPフェザー級王者)※軍司が決勝へ進出。
1回戦で優勝候補のムエタイ戦士ジャオスアヤイをKOした玖村と、スアレスを相手に3Rフルに戦った軍司が準決勝を争う。両者は2019年10月に対戦し、軍司が判定勝ちしている。
1R、軍司が左フックのヒットを皮切りに一気にパンチでラッシュ。左ボディ、左ヒザを織り交ぜて玖村を圧倒する。玖村もヒザで反撃し、ジャブで一度距離をとり、左ストレートを入れるが軍司は構わず前へ出る。左フックの相打ちにも軍司は揺るがず、逆に玖村はフラつく。軍司が右ストレートから左右ボディ、左右フックで玖村にロープを背負合わせてのラッシュでダウンを奪う。
襲い掛かる軍司が右ストレートから左右フックのラッシュ、右ストレートで玖村がロープへ吹っ飛んだところでレフェリーがストップした。
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▼第11試合 スーパーファイト -63kg契約 3分3R延長1R〇ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/第4代K-1 WORLD GPライト級王者)TKO 1R終了時 ※ドクターストップ×岩﨑悠斗(PURGE TOKYO)
ゴンナパーはタイで100戦以上のキャリアを積み、2010年から日本を主戦場に。日本人キラーとして名を馳せ、2016年9月からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2018年4月に佐々木大蔵を下して第5代Krushライト級王座に就き、同年9月に大沢文也、2020年1月に横山巧、6月には篠原悠人の挑戦を退け3度の防衛に成功した。そして12月のK-1で林健太を破り、第4代K-1 WORLD GPライト級王座に君臨したが、2021年7月の初防衛戦で朝久泰央に判定2-1で敗れ王座を失った。その後は 3連勝で2連続KO勝ち。6月の『THE MATCH 2022』では白鳥大珠を1R2分42秒、右フックでマットに沈めた。戦績は112勝(25KO)30敗3分。
岩﨑は高校時代にK-1甲子園に出場し、プロデビュー後はJ-NETWORKスーパー・ライト級王座とS-BATTLE KICKライト級タイトルを獲得。2013年7月からKrushに参戦すると、東本央貴、佐々木大蔵、安保瑠輝也から勝利を収めた。しばらく試合から離れていたが、2022年4月にPURGE TOKYO所属としてKPKB(九州プロキックボクシング)に参戦し、ダルビッシュ黒木から復活のKO勝利を収めている。戦績は20勝(9KO)4敗2分。
『THE MATCH 2022』での勝利からK-1に凱旋出場となるゴンナパーの対戦相手に大抜擢という形となった岩﨑だが、中村拓己K-1プロデューサーは「実力的には勝つ可能性も十分にある」と評した。
1R、サウスポーのゴンナパーに岩﨑はジャブと右インロー、ゴンナパーはノーモーションの左ストレートを出しつつ、左ミドルと左ローを蹴る。このノーモーションの左ストレートが岩﨑の顔面にヒット。岩崎は左フック、左ボディを打つがゴンナパーの左ストレートをもらってしまう。そして左ミドルからの左ストレートでゴンナパーがダウンを奪う。ラウンド終了直前にはゴンナパーが左ハイキックを直撃。
そして2R開始前、岩﨑はハイキックで鼻を負傷し、試合続行不可能であることが告げられ、ゴンナパーのTKO勝ちとなった。 ゴンナパーはマイクを持つと「応援してくれた皆さん、ありがとうございました。次回はぜひタイトルに挑戦したいと思います。随分長い間待っています」と、現王者・朝久泰央へのタイトル挑戦&再戦をアピールした。
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▼第10試合 K-1ライト級 3分3R延長1R×篠原悠人(DURGA/第6代Krushスーパー・ライト級王者)KO 2R 1分14秒 ※左アッパー〇与座優貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
篠原はK-1甲子園2015 -65kgで優勝し、2016年4月にK-1初参戦。2018年K-1ライト級世界最強決定トーナメントでは1回戦でゴンナパーをKOする大番狂わせを起こして3位になり、2018年8月にはKrushスーパー・ライト級王座に就いた。同王座は返上してライト級に本格転向し、2020年6月ゴンナパーが保持するKrushライト級王座に挑んだが判定で敗れ王座奪取ならず。9月のK-1大阪大会で卜部功也、2021年3月のK’FESTAで西京佑馬に敗れて3連敗を喫したが、7月に谷山俊樹に判定勝ちすると続く12月も石田勝希に判定勝ち。今年2月のK-1では瓦田脩二にも勝利。戦績は16勝(6KO)6敗。
与座は2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。その後は久保政哉、喜入衆に連勝したが、2021年3月の『KNOCK OUT』で宮越慶二郎に判定2-1で惜敗。12月にKrush初参戦を果たし、蓮實光を左ハイキックで豪快KO。今年2月の第2戦でいきなり現ライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。戦績は11勝(5KO)2敗。
1R、近付いてくる与座に篠原はワンツー。圧力をかける与座に篠原はロープを背負う形となるが、ジャブを付いて左へ回り込んでいく。篠原はスイッチも見せる。与座は両腕ブロックを固めて前へ詰めていき、左ボディを打って右ロー。篠原はガードの上からでも構わずパンチを打って与座を下がらせようとするが、与座はどんどん前へ出て左ボディと右ロー。篠原は与座のガードの隙間を縫うようなショートアッパー&フックをねじ込んでいく。
2R、与座が踏み込んでくると篠原はスイッチしてのワンツーで迎え撃つ。コーナーに詰めた与座が右カーフを蹴ると篠原はついに耐えきれずダウン。立ち上がった篠原はパンチの連打とヒザ蹴りで応戦するが、与座が右ローを蹴って左アッパーを突き上げると片足立ちになり、レフェリーがストップした。
セコンドの野杁正明と勝利を喜ぶ与座。リングサイドで試合を見ていた現王者・朝久泰央の前でまたもインパクトのあるKO勝ちを収めると、マイクで「言いたいことは一つだけで、自分がこれからK-1ライト級、そしてK-1を引っ張って行きたい存在になりたいと思います。そのためには王者でないと始まらないと思うので、そこにいる朝久選手、怪我を治してタイトル懸けてもう一度戦ってください」とアピール。
すると朝久がベルトを持って立ち上がり、サムズアップするとその親指を下に向けて宣戦布告。与座は「じゃあ、決まりってことで」と話した。
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▼第9試合 K-1ライト級 3分3R延長1R〇大沢文也(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER/第7代Krushライト級王者)判定3-0 ※30-28、30-27、29-28×デンサヤーム・アユタヤファイトジム(タイ/Ayothaya Fight Gym/True4U CPトーナメント優勝)
大沢は小学生の時から始めたボクシングで優れたテクニックを持つベテラン選手。2018年9月にはKrushライト級王座に挑戦してタイトル奪取ならずも、同年12月の「K-1ライト級世界最強決定トーナメント」では準優勝を果たした。2020年7月のKrushで蓮實光にKO負け、12月のK-1では瓦田脩二に延長戦で判定負けと連敗を喫したが、2021年3月の川崎真一朗戦に延長戦で勝利して脱出。7月の卜部功也戦では判定で敗れるも、12月の弘輝戦で延長戦の末に勝利をもぎ取った。今年4月には瓦田脩二からKrushライト級王座を奪取。戦績は28勝(3KO)19敗3分。
デンサヤームは20歳ながら77勝(8KO)25敗3分の戦績を持つムエタイの猛者。175cmの長身サウスポーで、ロングリーチを活かして蹴り技を得意とする。2019年、タイのテレビ局が主催するムエタイイベント『True 4U』のバンタム級トーナメントで優勝。2020年3月の『K'FESTA.3』でK-1初参戦を果たし、判定負けも武居由樹を長い手足から繰り出すパンチと蹴りで苦しめた。2022年から日本に移住し、ウィラサクレック・フェアテックスジム三ノ輪で練習を続けている。先日の女子大会でK-1 WORLD GP初代女子アトム級王者となったパヤーフォンとは同門。武居戦から3階級上げての参戦となる。
1R、サウスポーのデンサヤームはよく伸びる左ミドルを蹴っていく。大沢はいつも通りガードを低く下げて前後にステップを踏む。ガードを高く上げているデンサヤームとは対照的だ。大沢は飛び込んでの右ストレート、次に左右ボディ。デンサヤームの左ミドルに対し、大沢はかなりスイングの大きい左ボディからの右ボディを打つ。大沢は徹底してボディ狙いだ。
2Rも左ミドルを蹴っていくデンサヤームに大沢は距離を詰めてのボディ打ちで対抗。前に出る大沢にデンサヤームはクリンチが増えて注意を受ける。デンサヤームは左ミドルと左ハイを蹴るが、大沢のボディをもらうとクリンチにしてしまい痛いイエローカード(減点1)をもらってしまう。
3Rも同様の展開でデンサヤームにはまたもクリンチで注意。大沢は鋭く踏み込んでの右ロングフックをクリーンヒットされる。デンサヤームにはクリンチで警告。踏み込んでの左右フックを見せる大沢にデンサヤームは左ミドルを蹴るも下がり続け、距離を詰められるとクリンチで2枚目のイエローカード(減点2)。左右フックを叩きつける大沢へデンサヤームが左ミドル2発、大沢も左フック。試合終了のゴングが鳴ると、大沢は不満げな表情を見せた。
2度の減点が響き、判定3-0で大沢が勝利したが、大沢に笑顔はなかった。かつてK-1 WORLD MAXで活躍したTATSUJIからトロフィーを受け取っても大沢の表情は晴れなかった。
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▼第8試合 K-1ライト級 3分3R延長1R×西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第8代Krushスーパー・フェザー級王者)判定0-3 ※28-29×3〇里見柚己(team NOVA)
西京はK-1甲子園2016 -60kgで優勝し、2017年4月にプロデビュー。4戦目でレオナ・ペタスに判定で敗れたが、2019年3月にわずか7戦目にして島野浩太朗を破り、18歳で第8代Krushスーパー・フェザー級王座に就いた。しかし、同年9月の初防衛戦で再びレオナに敗れて王座を失い、2020年9月の再起戦でも横山朋哉に敗れて連敗。ライト級に階級を上げると2021年3月のK-1で篠原悠人から判定2-1で勝利をもぎ取り、7月には竜樹を破って連勝したが、12月にはゴンナパーに判定2-0で惜敗。4月のKrushでの再起戦では増井侑輝をKOしている。戦績は9勝(3KO)4敗。
里見は2019年8月にベテランの山本真弘から得意の左ストレートでKO勝ちして名を上げた。スーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて連敗を喫したが、2020年1月の金子大輝戦では得意の右のパンチを炸裂させてKO勝ち。7月の瓦田脩二戦で敗れ、ジムを移籍しての再起戦では堀井翼に勝利。2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」では川崎真一朗にKO勝ち、弘輝に判定勝ちで決勝へ進出するも瓦田脩二に敗れて戴冠ならず。今年2月の再起戦では龍華を延長Rで振り切った。戦績は17勝(8KO)10敗1分。
1R、サウスポーの里見に西京は左ロー&カーフ。里見が一歩前へ出ると西京はバックステップで距離を外す。西京は右インローも蹴る。パンチ主体の里見が前足重心のところへ前足への蹴りを狙い撃ちする西京。右ミドルもどんどん蹴る。里見は左ミドルから左ストレートを伸ばすが西京はかわす。西京は右ストレートで下がらせての右ミドル。西京のペースで進んでいたが、ラウンド終了直前、里見が頭を下げながら飛び込んでの左ロングフックを繰り出し、意表を突いてダウンを奪った。
2R、西京は再び左カーフを蹴り、右インローでもカーフを蹴る。ワンツーも繰り出すがこれは里見がブロック。西京は左フックからの右ストレートを放つが里見のガードは固い。顔面へのパンチを意識させて左カーフ&右インローでのカーフを的確に当てていく西京。里見は西京が前へ出てくるところへヒザを突き上げる。
3Rも里見の前足を狙い撃ちにする西京。里見も左ローを返すと西京は左フック。里見はステップを踏んで前蹴りを出し、西京がパンチで来るとそこへ合わせようとする。西京はヒザ蹴りから左フック。里見は西京が前へ出てくるところへ左ストレートを合わせるが、西京が逆転を狙って連打で詰める。
判定は3-0でダウンを奪った里見が勝利。追い上げを見せた西京を振り切った。
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▼第7試合 K-1スーパー・ヘビー級 3分3R延長1R×坂本英則(修実館)KO 2R 2分30秒 ※右フック〇丸山公豊(宮田ジム)
両者は6月14日に行われた対戦カード発表記者会見にて、坂本が「動けるデブはちゃんと強いっていうところを見せられればと思っています。やっぱりデブ同士で一番重い階級として、破壊力があるところを見せられればなって思っています」と言えば、丸山も「坂本選手は動けるデブ、キックが得意な方だと。自分も動けるデブと言えばそうですね、動けるデブのパンチが得意な方といったところで、しっかり自分の得意分野を生かして、相手をKO出来るようにやっていきたいと思います」と、両者とも“我こそは動けるデブ”だと張り合った。
前日計量で坂本は129.2kg、丸山は124.15kg。
1R、坂本はジャブから右ロー、丸山はワンツー。両者とも巨体を揺らしてリング上にステップで弾む。ジャブの相打ちから坂本は右ロー。丸山の右フックをかわした坂本は左フック。前に出る丸山へ坂本は左右ロー。前に出る丸山が思い切り右フックを打ち、坂本を脅かす。坂本は軽快なステップを踏むと左ミドル。すぐに前へ出る丸山が豪快な左フック。
2R、丸山はクラウチングに構えてのパンチ重視の構え。坂本はややアップライトの蹴りやすい構え。このラウンドも前へ出るのは丸山で、ステップで回り込もうとするのは坂本。丸山が左右フックで坂本にロープを背負合わせるが、坂本は前蹴りとローで脱出。コーナーへ詰めた坂本が右ストレートをクリーンヒット。ステップで逃げる坂本だが丸山が追いかけてまたも右ストレートをヒットさせる。ロープを背負う坂本は丸山のパンチを浴び、坂本が前へ出たところで丸山が右ショートストレートを合わせる。
この一発で坂本が崩れ落ち、丸山のKO勝ち。地元での勝利に丸山は涙を見せた。丸山にはドレス姿の熊田曜子からトロフィーの贈呈。
丸山はマイクを持つと「どうでした? 動けるデブ。去年、この場で失神KOして正直なにも覚えてないんですけれど、こうやってしっかりK-1の舞台で勝てたことを心より嬉しく思います。またどんどん…リベンジマッチでもいいですよね、実方選手。ぜひそういった試合を組んでもらえたらありがたいと思います」と、涙を流しながらのマイクアピール。2021年7月のK-1福岡大会でKO負けを喫した実方宏介へのリベンジを希望した。
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▼第6試合 K-1ウェルター級 3分3R延長1R〇海斗(LEGEND)KO 1R 2分56秒 ※右フック×幸輝(インタージム)
海斗は9勝(7KO)6敗と勝っても負けてもKOというスタイルだが、現在は2020年3月から4連敗中。対する幸輝は初代九州プロキックボクシングスーパー・ウェルター級王者で、戦績は10勝(4KO)6敗。2021年4月のKrush初参戦ではFUMIYAをKOしたが、7月のK-1初参戦では安保瑠輝也にKO負け。
1R、サウスポーの海斗は右ローを蹴り、幸輝は長いジャブを突いて右ミドル。蹴ってワンツーを打つ幸輝。右インローもよく蹴る。幸輝の右ハイに左ストレートを合わせに行く海斗。飛び込んだ海斗が伸ばしたジャブからの左ストレートでダウンを奪った。右ストレートで反撃する幸輝に海斗が左右フックで迎え撃ち、ロープに詰めての連打。そしてレフェリーがスタンディングダウンを取ろうとして近付いた時に、海斗の右フックがクリーンヒット。これでダウンを奪い、レフェリーがストップした。
海斗はマイクを持つと「福岡のみんな、まいど。どうやった? 強くなったところ見せられましたか。12月の大阪大会狙っているのでよろしくお願いします」と、12月のK-1大阪大会への出場をアピールした。
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▼第5試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・一回戦(4) 3分3R延長1R×新美貴士(名古屋JKファクトリー/第5代Krushフェザー級王者)判定0-3 ※29-30×3〇ワン・ジュングァン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP/ENFUSION -57kg級世界王者)※ワンが準決勝へ進出。
新美は2018年8月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」で1回戦が不戦勝、準決勝で優勝候補と目されていた玖村修平を破り、決勝では森坂陸に延長戦の末に勝利して王座に就いた。2021年2月には6戦無敗の麗斗を退けて初防衛に成功、6月には岡嶋形徒に1Rわずか16秒でTKO勝ちして2度目の防衛に成功。5連勝と絶好調だったが、9月のK-1で軍司泰斗に敗れて連勝はストップ。12月には篠塚辰樹をKOして3度目の防衛を果たすも、今年4月のK-1では椿原龍矢に判定負け。5月のKrush王座4度目の防衛戦では玖村に敗れて王座を奪われた。戦績は14勝(6KO)6敗のサウスポー。
ワンは中国・武林風でキャリアを積み、2016年に中国で行われた中日対抗戦では倉崎昌史からKO勝利。その本能的なファイトスタイルから“中国の武尊”とも呼ばれる。翌2017年7月のKrushに初来日すると里見柚己に勝利。9月のK-1では武尊の持つK-1フェザー級王座に挑戦。判定で敗れるも真っ向勝負の打ち合いを展開した。2019年8月にK-1にも参戦したホルヘ・バレラをKOしてEnfusion-57kg世界王座に就くと、ONE Championshipに参戦。同団体のストロー級(56.7kg以下)王座にも挑戦するなど活躍した。今回は5年ぶりのK-1復帰となる。戦績は26勝(5KO)5敗1分。
1R、サウスポーの新美は開始と同時に前進して左右フックと左右ローでラッシュをかける。左右フックでワンにブロックさせて左ローと左ミドルを蹴る新美。さらに左右のボディも。攻撃の手を休めない新美になかなか手が出なかったワンだが、狙いすました右フック&右ストレートを打つ。ワンは顔面前蹴りをヒットさせると右のパンチを中心に押し返すが、新美もヒザ蹴りで応戦。ワンの右ローが強烈だが新美は前へ出て手数足数を出し続ける。
2Rもすぐに前へ出て左ローを蹴り、左右フックをガードの上から打つ。ワンも下がりながらワンツー、右フック。新美をプッシュして下がらせるワンだが、新美はすぐに距離を詰める。ワンは前蹴りで距離をとり、左ボディと右フック。新美も左ボディ。お互いに前へ出る中、ワンは強い左右フックと右ロー、新美は押し返しての左ロー。ワンのパンチと右ローをもらっても前へ出て左ローでワンのバランスを崩す。ワンの一発の強さをとるか、新美の前進と手数をとるか難しい展開に。
3Rもひたすら左ローを蹴る新美にワンは左右フック、すぐに前に出る新美が右ロー、左んろー。ワンは新美の太ももにヒザを入れる。強烈な左右フック、右ストレートを打つワン。それでも新美は前へ出る。ワンの右ストレートにアゴが上がる新美。ワンが左右フックと左右ボディと新美からヒットを奪う場面が目立つ。前に出る新美だが目立った攻撃がなかった。
判定は3-0でワンがタフファイトを制し、斗麗の待つ準決勝へ駒を進めた。
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▼第4試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・一回戦(3) 3分3R延長1R×椿原龍矢(月心会チーム侍/第4代K-1 WORLD GPフェザー級王者)判定0-2 ※30-30、29-30×2〇斗麗(WIZARDキックボクシングジム)※斗麗が準決勝へ進出。
椿原はK-1甲子園2017 -55kg王者。2020年7月にフェザー級に階級を上げ、その一戦目ではかつて江川優生に勝利した桝本翔也を左ハイキック一発でKO。同年9月、K-1で江川から番狂わせの勝利を奪い、2021年3月のタイトルマッチでの再戦でも返り討ちにして第4代K-1 WORLD GPフェザー級王者となった。5月の王者としての第一戦はノンタイトル戦で玖村修平に判定で勝利したが、12月の初防衛戦で軍司に敗れて王座を失った。今年4月のK-1で新美貴士に判定勝ちで再起を果たしている。戦績は14勝(3KO)4敗1分。
斗麗はオランダの名門Mike's Gymでも練習を重ね、2018年12月に16歳の若さでプロデビュー。5連勝で「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」にエントリーされ、優勝候補と目されていたが、右手首キーンベック病(手首の月状骨がつぶれて扁平化する病気)で全治2カ月のため無念の欠場。2021年2月に6戦無敗でKrushフェザー級王者・新美貴士に挑んだが、判定で初黒星を喫した。5月のK-1で亀本勇翔に判定勝ちして再起すると、9月には佑典を2RでKO。12月には森坂陸に完勝。4月に軍司とK-1で対戦し、敗れはしたものの延長戦までもつれ込む接戦を演じた。戦績は9勝(4KO)2敗。
1R、軽快なステップを踏む椿原は出入りを駆使して右ボディストレート、斗麗はジャブと前蹴りを多用して前へ出ていく。斗麗の右ハイには右軸足蹴りで対抗。椿原はサイドキック2連発で斗麗を突き放す。距離は椿原が制したか。
2R、椿原は左へ回り込みながらの左インロー、斗麗はフェイントを使いながら狙うが入りにくそう。斗麗は左フックをヒットさせるが、椿原はステップで離れる。斗麗は左右に構えをスイッチして距離を詰めに行き、椿原は右ローを蹴るがこれがローブローに。再開後、両者とも前蹴りとジャブ、椿原は斗麗の蹴りをかわしての右ロー。椿原が入って来るところへ斗麗が右フックを合わせ、椿原が両手をマットに着くがすぐに立ち上がって向かって行った。このラウンドは斗麗がパンチを当てた。
3R、サウスポーから左ハイを放つ斗麗。椿原は右ローを返す。椿原は左ミドル、右インローを当てに行き、斗麗の左ボディストレートに右ストレートを返す。斗麗は笑顔で両手を広げ“来いよ”と挑発。受けて返す椿原が右フックをヒットさせるが、斗麗もすぐに左フック。最後は椿原が打ち合いに行き、試合終了。
判定は2-0で斗麗が勝利。アグレッシブとクリーンヒットの差で元K-1王者の椿原を破る金星を得た。
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▼第3試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・一回戦(2) 3分3R延長1R〇軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1 WORLD GPフェザー級王者)判定3-0 ※30-28、30-27×2×ファク・スアレス(アルゼンチン/WGP Kickboxing 世界-60kg王者)※軍司が準決勝へ進出。
軍司はK-1アマチュア優勝を経て2015年2月にプロデビュー。2016年にK-1甲子園優勝を果たし、2017年9月にはKrushバンタム級王座を獲得(第2代)。2020年9月に2階級制覇を懸けてKrushスーパー・バンタム級王者の玖村将史に挑戦したが判定負け。12月からフェザー級に階級を上げると3連勝を収め、12月に椿原龍矢の持つK-1 WORLD GPフェザー級王座に挑戦。延長戦の末に判定勝ちで第5代王座に就いた。2月には武尊とエキシビションマッチで拳を交え、続く3月には斗麗を延長戦の末に退けた。戦績は17勝(4KO)5敗1分。
スアレスは南米の立ち技格闘技イベント『WGP Kickboxing』で活躍するアルゼンチン出身・在住のファイター。多彩なパンチのコンビネーションとローキック、そして打ち合いを好むアグレッシブなファイトスタイルで「WGP Kickboxing」の-60kgのベルトを巻いた。戦績は20勝(7KO)7敗。2020年3月に江川優生との試合で初来日を果たす予定だったが、江川の欠場で来日が中止となっていた。
1R、スアレスの左フックをもらってグラついた軍司だがすぐにワンツーで反撃。左ボディ、右ローを交えたパンチの連打で逆襲する。右ボディストレートと左ボディで軍司が攻めれば、スアレスも右ストレート&左右フックで前へ出る。軍司は左ミドル、左ヒザとレバーを攻めて右ストレート。スアレスは右フックを思い切り振るが、軍司は見えている様子。
2Rもスアレスは右フックを思い切り振って来るが、軍司はしっかりガードして左フックを合わせ、ボディから顔面へとつないでいく。左ボディの連打とヒザ蹴り、さらに顔面へもヒザを突き上げる軍司。スピードが落ちてきたスアレスへ軍司が右フック。コーナーへ詰めてパンチの連打からボディへヒザを突き上げ、さらにパンチでもボディを攻める軍司にスアレスは防戦一方。身体がくの字に曲がる。
3R、軍司はガードを固めて前に出て距離を詰め、ワンツーと左フックで攻める。スアレスもワンツーを返していくが、軍司のパンチをボディにもらうと身体を丸めてしまう。下がるスアレスの左右フックを余裕でかわし、左ボディとヒザ、そして左フックで追い回す軍司。反撃を見せるスアレスだが軍司にボディを詰められると後退を繰り返し、判定3-0で軍司が玖村修平の待つ準決勝へ進出した。
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▼第2試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・一回戦(1) 3分3R延長1R〇玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス/Krushフェザー級王者)KO 2R1分03秒 ※2ノックダウン×ジャオスアヤイ・ソー.デッチャパン(タイ)※玖村が準決勝へ進出。
玖村は空手を学び、キックボクシング転向後は2017年6月にNJKFバンタム級王座を獲得。2018年6月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2019年6月には「K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント」に出場。同年10月の試合を最後に網膜剥離(全治3カ月)で戦線離脱していたが、階級を上げて復帰。2020年11月の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準決勝で新美貴士に敗れて涙をのんだ。その後は2021年3月に鷹大に勝利、5月には椿原龍矢に敗れるも、12月には才賀紀左衛門を1Rでマットに沈めると今年2月には第2代Krushフェザー級王者・小澤海斗をも破った。そして5月には新美貴士を破りKrushフェザー級王座を奪取したばかり。戦績は18勝(8KO)9敗1無効試合。
ジャオスアヤイはタイ国BBTVスタジアム・フェザー級8位で、2019年11月の「第3代K-1フェザー級王座決定トーナメント」に初来日。1回戦で安保璃紅を必殺の飛びヒザ蹴りでKO、準決勝でも卜部弘嵩との延長戦に及ぶ激闘の末に勝利。決勝こそ江川優生の左ボディに沈んだものの、鮮烈なインパクトを残した。2020年3月『K'FESTA.3』で小澤海斗からも勝利を収めている。今回はそれ以来の来日。戦績は70(22KO)37敗2分。
1R、玖村は右ロー、右ミドル、左ジャブで先制。ジャオスアヤイは玖村の蹴りをカットせず、右ローと左ミドルを返す。玖村は右カーフから右フック。ジャオスアヤイは得意の飛びヒザを繰り出しつつパンチを狙うが、玖村はヒザを合わせる。玖村の右フックにジャオスアヤイが右ストレートを返そうとしたところへカウンターの右ハイでダウンを奪う。
2R、玖村の右にフラつきながらも左ミドルを返すジャオスアヤイ。左ミドルを蹴ろうとしたジャオスアヤイを玖村が左でプッシュするようにして倒し、これがダウンに。最後は右フックからラッシュをかけて玖村がKO勝ちで幸先のいいスタートを切った。
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▼第1試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント・リザーブファイト 3分3R延長1R〇寺田 匠(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定3-0 ※30-27×2、30-28×銀次(VAINQUEUR GYM)※寺田がリザーバーに決定。
寺田は幼少期から様々な格闘技を学び、地元・九州のアマチュア大会でキャリアを積んで同じく『格闘代理戦争』に出演。2020年4月にプロデビューすると、現在まで5勝(2KO)無敗。2021年12月には無敗のホープ対決として注目された松山勇汰戦で豪快KO勝ちを飾り、今年5月には稲垣澪に大差の判定勝ち。
銀次は福岡在住の選手で、九州プロキック・フェザー級王者、TENKAICHI同級王者、大和57.5kg王者の三冠王。戦績は16勝(7KO)3敗3分。2021年5月のKNOCK OUTに初参戦し、小笠原裕典と延長戦の末に引き分けた。9月の九州プロキックボクシングでは、過去2度勝利を収めている栗秋祥梧と3度目の対決を行い、2R1分40秒で右ボディブローによるKO勝ち。10月には龍聖とKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦を争ったが判定で敗れている。
1R、前に出る銀次に寺田は左フックを合わせに行く。銀次は右カーフ。寺田が前へ出てくると銀次は右のクロスを狙う。すると寺田は左ボディ。銀次は顔面とボディへ打ち分けるが、入り込むところに寺田に左フックを合わされてダウンを奪われる。立ち上がった銀次に寺田は右フックを連打、銀次は寺田の左ボディに左フックを返す。至近距離での打ち合いとなり、銀次も強気に返す。
2R、前に出てくる銀次の前足を寺田は蹴り。ロープに詰めると寺田は左ボディ、銀次もすかさず左フックを返す。銀次は左ボディから左フックのダブルをヒットさせる。前に出る銀次に寺田はやや手数が減った。お互いに相手の入り際に左フックを打ち、銀次は左のダブル。寺田も左右フックを返す。
3Rも前に出るのは銀次。右ローを蹴ってパンチにつなぐ。寺田は下がりながら左ミドル。銀次は左右ボディを打って顔面へパンチをまとめる。寺田は足払いで2度銀次を転倒させた。中盤まであまり手が出なかった寺田だが、中盤を過ぎるとジャブ、左フックを出して前へ出て、足払いで銀次をまたコカす。前に出る寺田が左右フック、銀次もこれに応え足を止めて打ち合うが、寺田がヒットで上回ったか。
判定は3-0で寺田が勝利。トーナメントリザーバーとなり、デビュー以来無傷の6連勝となった。
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▼プレリミナリーファイト第4試合 K-1ライト級 3分3R×力斗(SHINE SPORTS CLUB)判定0-3 ※27-29×3〇龍之介(K-1 GYM HIKARIMACHI TEAM BEAST)
1R、力斗は右ロー、龍之介はワンツーを繰り出すとこれがクリーンヒット。しかし深追いはせず距離をとる龍之介。力斗は前に出て接近戦での左右フック、龍之介はバックステップで距離をとりワンツー、そして右カーフを蹴る。
2Rも前に出るのは力斗。そこへ龍之介がタイミングよく左ハイを放ち、ダウンを奪う。それでも力斗はパンチを繰り出して前へ出るが、龍之介は冷静に距離をとりつつ右ストレート、左ボディ、右ローを蹴る。ローを蹴られないように距離を詰める力斗だが、接近戦でも龍之介は負けていない。
3R、バックステップで距離を取りながら右カーフを蹴り、右ストレートを突き刺す龍之介。力斗は前へ出て強烈な左ボディを狙い撃ち。これを嫌がる龍之介に力斗が左フック、左ボディ。龍之介は身体を丸めてガードして耐えるのみ。力斗は逆転を狙ってボディと顔面へ強打。龍之介はこれに耐える。左ハイで反撃する龍之介だが力斗は攻撃の手を休めず右フック、左ボディをヒットさせる。ラスト10秒は打ち合いとなり、試合終了。 最後は追い上げを見せた力斗だが、判定3-0でダウンを奪った龍之介の勝利となった。
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▼プレリミナリーファイト第3試合 K-1フェザー級 3分3R〇健介(Jay's Box)KO 1R 2分20秒 ※左フック×林 眞平(SOLARE KICKBOXING GYM)
1R、サウスポーの健介は左ロー&左ハイ、林は右フックを蹴るが健介は蹴りを多用する。前に出るのは健介で左ローを蹴り込む。林はヒザを打つが、健介の左フックをもらって後退。さらに連打とヒザ蹴りでロープ際へ追い込み、最後は左のショートフック。林は座り込むようにダウンし、健介が今大会初のKO勝利を飾った。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 -51kg契約 3分3R〇西林翔平(K-1ジム福岡チームbeginning)判定3-0 ※30-29×3×虎(CMG)
1R、両者とも左ミドルを蹴り、西林は右ローを蹴る。蹴りの距離が続くが、西林は前へ出て接近するとボディを打ち、右アッパーを突き上げる。虎は右フックをショートとロングで使い分ける。
2Rも前に出るのは西林だが、虎が序盤に左右連打で一気にラッシュを仕掛ける。西林は右ローを多用し、左ミドルも蹴り合う。虎は右ロングフック、左フックを当てに行く。前に出る西林を虎はプッシュして押し返すが、すぐに西林が前へ出て攻めていく。
3Rも前に出る西林がヒザ蹴り。至近距離でフックを交わす両者だが、西林がボディと右アッパーで虎にロープを背負わせる。右で反撃する虎だが、西林は前へ出て手数を出す。虎は飛びヒザも繰り出す。ラスト10秒、西林が左右フックをヒットさせて前へ出たところで終了。西林がK-1福岡大会3年目にして初の勝利をつかんだ。
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▼プレリミナリーファイト第1試合 -51kg契約 3分3R×宗一郎(朝久道場)判定0-3 ※28-30×2、27-30〇長野 翔(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
1R、いきなり前に出ていったのは宗一郎。長野もワンツーで迎え撃つ。前に出る宗一郎が左ハイを軽くヒットさせれば長野も顔面へ前蹴り。長野はジャブを繰り出し、宗一郎はフックで飛び込む。ジャブ、右ストレート、前蹴りで距離を獲る長野に宗一郎はサウスポーにスイッチして左ボディを打つ。
2R開始と同時に宗一郎が右飛び前蹴りを繰り出したが、長野はそれをかわしながら右フックを合わせてダウンを奪う。長野はジャブを突きまくってリズムに乗り、宗一郎は左右に構えを変えながら左右のロングフック。長野は右ローで宗一郎のバランスを崩す。長野は宗一郎のパンチをよく見てかわし、ジャブを当てていく。
3Rは宗一郎がさらに前進を強めて左右フックを振り回しながらどんどん前へ出る。長野は冷静に右ローを蹴り、ジャブを突く。左フックと右ローを放つ宗一郎だが、距離を完全に支配している長野が空振りさせる。宗一郎の右フックには胴廻し回転蹴りのカウンター。宗一郎も負けじと同じ技を返す。
判定は3-0でダウンを奪った長野が勝利を飾った。