(C)GRACHAN
2022年8月7日(日)大阪・176boxにて『GRACHAN56』が開催された。
第三代GRACHANフェザー級王者だった山本琢也が、防衛期間内に試合が出来ず王座返上。今大会から「フェザー級王者決定戦トーナメント」が開幕した。
39歳の鍵山は、大阪Real Rhythmで活躍後、DEEPを主戦場とすると、2010年にチェ・ドゥホにスプリット判定勝ち。2011年にDEEP静岡で佐々木憂流迦とドロー。2012年にZSTフェザー級王者・奥出雅之にも1R TKO勝ちの戦績を誇るベテラン。
2014年以降は黒星先行となり、4連敗も喫するが、2017年からGRACHANに参戦し、青柳洸志にも判定勝ちするなど、2018年9月から3連勝。2020年12月に山本琢也に2R TKO負けで王座戴冠ならず。今回のトーナメントで悲願のベルトを目指す。
対する24歳の大搗は、天理大学柔道部出身。在学中の2019年に「朝倉未来1年チャレンジ」のオーディションにも参加している。
自衛隊就職後に総合格闘技宇留野道場に入門し、2021年7月の「wardog32」でプロMMAデビュー。ALIVEの関羽マサノリに判定勝ちすると、2戦目でレスリングの強豪・原口伸にTKO負けも、2021年12月に高須将大、2022年5月に高橋孝徳を立て続けにTKO。MMA戦績を3勝1敗としている。
▼第6試合 GRACHANフェザー級トーナメント1回戦 5分2R延長1R
〇鍵山雄介(総合格闘技道場コブラ会)
[延長R 1分25秒 TKO] ※本戦2Rは3者ドロー
×大搗汰晟(宇留野道場)
1R、ともにサウスポー構え。鍵山の左ローに大搗は前手の右フックを狙う。鍵山の右フックをかわして組んだ大搗は大外刈でテイクダウン!
そのままサイドを奪うと袈裟固め&パウンド。鍵山は右腕を取られないようクラッチし、左右に足を振りバック狙いも、回させずに押さえ込む大搗が細かいパウンド。1R終盤に鍵山がケージを蹴って足をかけようとすると、大搗は袈裟の体勢から二の腕にクラッチして絞るもゴング。ラウンドの大半を大搗が袈裟に固めて駒かい打撃を入れた初回に。
2R、鍵山が右ミドルハイから。ガードする大搗に右ローも、そこは大搗が右を狙う。鍵山の右ローをキャッチしに行く大搗だが、切る鍵山が跳びヒザで前に。
頭を左に傾けての右オーバーハンドに、その頭をがぶろうとする大搗だが、すぐに頭を抜く鍵山は詰めて右ミドル! その打ち終わりに組んで、またも首を抱えての大外刈りから袈裟固めは大搗!
しかし、首をとらえられながらも半身になれた鍵山は袈裟からのアームロックを警戒してのボディロックからブリッジで後方に投げ! 両足を広げて身体は返させない大搗は再び袈裟に戻る。
鍵山は2度目の投げもそれを残してハーフから首を枕に大搗の右腕を抱えるが、大搗の左腕をハーフバックからリストコントロールした鍵山は、またも投げを打った瞬間に頭を抜き、立ち上がり!
右フックで前進すると大搗が後退。そこで組む大搗は、四つからの鍵山の小外がけを崩してマウントに! 頭はマットに着く大搗は打撃は打てず。左脇から頭を出す鍵山。
大搗はギロチン気味に抱えた首を外して左で枕に抱えるが、その瞬間に鍵山はブリッジ! 足を戻して立ち上がりに。それを押さえ込もうとする大搗を下から跳ね上げて、後転スイープを仕掛けるも頭が抜いたところで大搗が上を取る。
ハーフの鍵山は、左腕を首下に巻く大搗に対し、左足を内側に押し込んでから右足でまたぐと同時に右側にスイープ!
ハーフで下になる大搗に肩パンチ、右で脇差し、左でパウンド。さら上体を離しての強いパウンド連打でマウントになると、すぐに大搗は背中を見せる。そこにバックマウントで両足をかけた鍵山は、中腰になって抜けようとする大搗の左足をバックから手繰って立たせないようにして、背後からパウンド。
前に落とそうとする中腰の大搗に鍵山は、ボディトライアングルで4の字に組み、背後からパウンドしたままゴング。2Rを取り返したか。
本戦の判定は3者ドローで延長戦へ。
延長Rはこのラウンドのみの判定。右ローを放つ鍵山に対し、大搗の右ローは動きが遅くスタミナ苦しいか。
ジャブ&ローの鍵山は、右ハイ、右フックで前に、そこで組もうとする大搗を剥がして、大搗の右ストレートもかわし、左ローをヒット。
前手の右フックの飛び込みをガード上に当てる鍵山。サウスポー構えから右ミドル、右フックを振ってから、大搗が左フックで頭が下がったところに左ハイは鍵山!
金網まで後退した大搗に、鍵山は右を突きダウンさせると、ハーフも足が効かない大搗に中腰で右のパウンド連打! レフェリーが間に入った。
15歳下のプロスペクトをTKOに下したコブラ会の鍵山は1年8カ月ぶりの再起戦で勝利。ケージの中で「僕には簡単に諦められない理由もあるんで、やっぱり自分からアタックしないと何も始まらないんで、今日はそのテーマで行きました。このままタイトル目指して頑張っていきます」とベルト獲得を掲げた。
同トーナメントでは、9月4日の千葉大会(G・G幕張幕張ベイパークアリーナ)でケージで、小島勝志(STYLE PLUS GYM)vs.和田健太郎(ストライプル新百合ヶ丘)、高橋孝徳(リバーサルジム新宿Me,We)vs.村田俊(ノースキングスジム)、崎山勲(マッハ道場)vs.萩原一貴(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)が発表されている。