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2022年9月19日(月・祝)後楽園ホールで開催される「プロフェッショナル修斗公式戦 2022 Vol.6」の全7カードが決定した。
修斗ストロー級世界王者・箕輪ひろば(総合格闘技道場STF)の王座返上により、暫定王者・猿丸ジュンジ(修斗GYM東京)が第9代世界ストロー級王者に昇格。
正規王者となった猿丸の初防衛戦の相手は、ストロー級で最も勢いのあるランキング1位の新井丈(キングダムエルガイツ・和術慧舟會HEARTS)に決定した。
両者の共通点といえば「諦めずに這い上がった」こと。猿丸ジュンジは2011年にタイトル初挑戦となるチャンスを掴むも(当時の王者はランバー・ソムデートM16)試合前日に東日本大震災が起こり大会自体が中止に。その後、生駒純司、山上幹臣、室伏シンヤ、内藤のび太を相手にタイトルショットを行うがいずれも敗戦。最後のチャンスと挑んだ2021年11月の黒澤良平との「暫定王者決定戦」で黒澤をリアネイキドチョークで斬って落とし、最初の挑戦から実に10年目にして念願のタイトル奪取となった。
今回初のタイトルマッチに挑む新井丈(キングダムエルガイツ・和術慧舟會HEARTS)も猿丸ジュンジ以上の苦境を乗り越えここまで上り詰めた。2016年にデビューし、デビュー3戦目から2019年まで9連敗という不名誉な戦績を残してしまう。
しかしそこから新井の快進撃は始まり、現在に至るまで6連勝。ここ3戦は得意の鋭いパンチを武器に3連続KO勝利と、まるで別人のような驚異のV字回復を見せている。
王座挑戦の新井は「今の心境はやっとここまで来たんだなという感じ。修斗のベルトに5回挑戦してやっと獲った猿丸選手。9連敗から這い上がってやっとそのベルトに挑戦する俺。どっちが根性があるのか、どっちが最後まであきらめないのか見届けてほしい」とコメント。
王者・猿丸は「久々に熱い選手が来たと思っていて…楽しみだな」と独特の表現で呼応している。
パンチの種類は違うが、共に打倒するパワーを持つ超打者。“ストロー級最強の拳”を持つ猿丸ジュンジと不屈の闘志と拳で這い上がってきた新井丈。KO決着必至か、それとも王者がMMAで上回るか、諦めない男同士による至高のタイトルショットに注目だ。
そして今大会ではトップランカー達による刺激的なサバイバルマッチが並ぶ。
まずはフライ級世界ランキング1位の関口祐冬(修斗GYM東京)が登場。パラエストラ千葉ネットワーク期待の19歳・内田タケル(パラエストラ松戸)と対戦する。
内田は6月9日シンガポールで開催された「ROAD TO UFC 」SINGAPORE QUARTERFINALS 1に出場。非トーナメントながらオーストラリアのショーン・エチェルを相手に1R電光石火のリアネイキドチョークで一本勝ちを収め、大舞台でビッグインパクトを残したばかり。早くも決まった凱旋試合がトップコンテンダー・関口となれば、普段は静かに闘志を燃やす内田のテンションもMAXに達するに違いない。
迎え撃つ関口は2022年3月の宮城友一とのランカー対決で完封勝利を収め、続く7月大阪大会ではキック1Dayトーナメントに挑戦。1回戦は不戦勝となり、迎えた準決勝で松山和弘と対戦し持ち前のトリッキーな動きで翻弄。スプリット・デシジョンで敗れはしたが会場を盛り上げた。
今回は修斗に帰還してランキング下位から猛追する内田タケルが相手となればこの勝負を落とす訳にはいかない。世界王者・平良達郎がUFCとの専属契約中の為、この試合が今後を占う重要な一戦になることは間違いない。フライ級新時代に向け役者が揃ってきた中、注目の大一番が決定した。
また“修斗黄金の階級”と言われるバンタム級でもサバイバルな2試合が決定。“アンストッパブル”後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA)が半年ぶりに登場。
後藤は3月のダイキ・ライトイヤー戦で快勝するも怪我を負い負傷明けとなる今大会で更なる強敵が立ち塞がる。その対戦相手となのが“遠州の用心棒”加藤ケンジ(K.O.SHOOTOGYM)。加藤も7月の大阪大会でダイキ・ライトイヤーと対戦し、1Rワンパンチ失神KOで斬って落としたばかり。世界ランカーとして迎え撃つ形となる後藤だが、パンチの切れ味に磨きがかかった加藤をどう攻略するのか。
もうひと試合が“津田沼の新特攻隊長”齋藤翼(総合格闘技津田沼道場/FIGHT FARM)vs.スソン(KRAZY BEE)という異色のマッチアップが決定。
2022年4月に開催され大きな話題となったLDHが手掛けたイベント「POUND STORM」に出場したスソンは宇佐美正パトリックの実弟、宇佐美秀メイソンを相手に見事勝利を収め、今回修斗プロデビュー戦を迎える。勢いに乗るスソン。迎え討つ特攻隊長・齋藤。打撃が交錯する激しい試合が期待できそうだ。
他にもリーグ戦の終盤を迎え大混戦となっている初代女子アトム級王座を決める「インフィニティリーグ2022」公式戦2試合も決定。現在先頭を走る澤田千優(勝ち点5/AACC)、そのあとを勝ち点4で久遠(ZERO)と中村未来(マルスジム)が追う状況だが、上位3名には優勝の可能性が残っており、こうなると“勝ち方”が重要となってくる。どれだけ早く勝つかがカギとなるインフィニティリーグ。誰がどのように勝利を収めるか。