MMA
インタビュー

【RIZIN】震災で当日試合が中止になってから11年、アギラーが“あの日”を語る「この試合が実現するのは“マジカル”」

2022/07/29 17:07
 2022年7月31日(日)さいたまスーパーアリーナ『湘南美容クリニック presents RIZIN.37』に出場する選手の個別インタビューが29日(金)都内にて行われた。 「RIZINスーパーアトム級ワールドGP」の1回戦で浜崎朱加(日本・AACC)と対戦するジェシカ・アギラー(米国・ATT)がインタビューに答えた。以下、その一問一答。 【RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP】※選手名からインタビュー ▼第15試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R伊澤星花(日本・フリー)6勝無敗・RIZIN女子スーパーアトム級王者ラーラ・フォントーラ(ブラジル・Constrictor Team)7勝無敗・PAWFC女子ストロー級(52.2kg)王者&COFフライ級王者 ▼第14試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R浜崎朱加(日本・AACC)23勝5敗ジェシカ・アギラー(米国・ATT)20勝9敗 ▼第10試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R浅倉カンナ(日本・パラエストラ松戸)19勝6敗パク・シウ(韓国・KRAZY BEE)7勝4敗 ▼第9試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3RRENA(日本・SHOOTBOXING/シーザージム)12勝4敗アナスタシア・スヴェッキスカ(ウクライナ・SC BORETS/SUBHUNTER)2019年IMMAF女子ストロー級(52.2kg)優勝、プロ2勝無敗 ドロドロの血だらけの凄惨な試合になると思う ――現在の心境は? 「準備は出来ています」 ――来日は2011年以来? 「2013年にVTJでもう一度来日しています(浜崎の師匠・藤井恵と再戦、偶発的なサミングで藤井が試合続行不可能となり負傷判定でアギラーが勝利)」 ――久しぶりの日本はどう? 「日本は愛していて、来るたびにその愛が深まるような感じになる。日本は私の一部のような感覚で来ることを楽しみにしています」 ――普段の練習環境やトレーニング内容は? 「キャンプの前半はデンバーのコロラドでティーシャ・トーレス(UFC女子ストロー級)とローズ・ナマユナス(同)と共に練習していました。後半はメキシコのブラジリアン・ウォリアーズというチームでアレクサ・グラッソ(UFC女子フライ級)と練習をして準備は万端です」 ――対戦する浜崎選手の印象は? 「技術が高くて素晴らしい選手だと思います。このマッチアップが組まれたのは2度目で、1度目は不運にも試合が行われなかったんですが、彼女と彼女のチームにたくさんの尊敬を持っているので素晴らしい試合になると思います」 ――どんな試合を見せたい? 「メキシコの戦士というもの、真の戦いを見てもらいたい。この試合はおそらくドロドロの血だらけの凄惨な試合になると思うが、面白い試合にはなると思います。そして私がRIZINルールを上手く使う部分を特に見てもらいたいですね」 ――RIZINルールに合わせて練習を積んできた? 「RIZINと契約してこの試合が決まる前から、RIZINのルールは身体が自然と反応して出るものになっているので、今回の試合に関しては非常に心地よい感覚で試合が出来るのではないかと思います。リングの中でRIZINルールは無理なく自然な形で体現できると思っています」 ――3.11を東京で体感した時、そして試合が当日に中止になった時の気持ちは? 「前の晩に軽く揺れて、それが私は初めての経験だったので『怖いですね』と通訳に言ったら『こんなのいつものことです』と笑われました。そして翌日ホテルを出る直前に物凄い揺れが起きて、私が覚えているのは自分がドアのハンドルにつかまりながら振り回されている感覚でした。周囲から叫び声がたくさん聞こえたのを覚えています。私にとってあの規模の災害を経験するのは初めてだったので、本当に怖かったですね。自分の人生がここで終わるのかもということが頭をよぎりました。けれども、自分があれを体験したことによって、その後の日本の復興に勇気をもらいましたし、自分も経験した者として自分の中で強くなれた感覚があります」 ――2度対戦した藤井恵選手の弟子である浜崎選手と対戦すること、そして藤井選手がセコンドに就くことにはどう感じている? 「マジカルな状況と言うか、運命的なものを感じます。私は当時、ベストなレジェンドと戦って彼女に勝ちました。そして彼女の引退試合の相手となったわけですが、藤井選手は私がこの競技を始めた時からの憧れの存在。そんな選手と尊敬を持って戦えて彼女の引退試合の相手となることが出来ました。そこから巡って彼女の一番の教え子である浜崎選手と対戦することになり、浜崎選手はおそらく今キャリアの中で一番ベストな状況でリングに上がり、私もベストな状態で上がれると思います。ですからこの試合はたくさんのマジカルな部分があってこの試合が実現するものだと思いますし、私たちの試合は女子格闘技、特に女子アトム級にとっていろいろな効果をもたらす一戦になると思っています。まさにドリームファイトだと思います。  正直に言うと複雑な心境もあります。ただ、こういうストーリー、こういう試合をMMAファンたちは臨んでいるし見たいと思っているだろうから、私たちはリングに上がってファンが喜ぶようなものを提供します。ビジネスとして捉えているので、日曜日が終わったら一緒にビールを飲みながらお話をしたいですね。個人的な敵意はないですし、100%の尊敬を持って彼女と向き合いたいと思います」 [nextpage] 年齢は関係なくて身体がついてくる限りはずっと続けたい (写真)浜崎の師匠・藤井恵(左)とは2度対戦しているアギラー(右)――2020年11月のダニエル・テーラー戦後、コロナの影響もあって試合が途切れた。その間は何を考えて過ごしていた? 「あそこで敗北してからも常にトレーニングをしています。あの試合からノンストップで常にキャンプをしていると言っても過言ではありません。そしてその期間、私は常に上手くなっています。そして身体を治すことにも専念していましたし、他の女性アスリートの手助けをたくさんしていました。なにより人生を楽しんでいます。人生を楽しむことがいいファイトにつながると思っています。私は今、人生を物凄く楽しんでいますので今回の試合はとてもいいものになると思います」 ――浜崎選手を上回れると自信があるところは? 「私たち2人はたくさんの経験を持っていますし、私は自分のキャリアの中でベスト・オブ・ベストな選手たちと戦ってきたつもりですし、今回もベストな相手になると思っています。彼女には彼女の強味があるでしょうし、私もブラジリアン柔術の黒帯を持っていますし、どんな状況でも心地よく対応できると思っています。今回は特に自分のメキシカンボクシング(しっかりしたガードからノーモーションでフルに伸ばしきるようなジャブやストレート、左の上下に打つフック・アッパーを打つスタイル)を見せつけたいと思います。基本的にはどのような状況になっても私は動揺することなく気持ちよく戦えると思います」 ――GPで最も警戒している選手、あるいは戦いたいと思っている選手は? 「このGPの中で特に警戒する相手はいません。現時点では浜崎選手しか見ていません。自分自身が一番の敵だと思っています」 ――浜崎選手が「極めて勝ちたい」と言っていることには? 「それはいいですね。私はKOで勝ちたいと思います」 ――優勝する自信は? 「優勝する自信がなければここには来ていません。もちろん優勝する自信はあります。この競技に対しての愛や情熱、自分が楽しむためにやっていますので、それに加えてこういう機会をいただいたRIZINや応援してくれるファンの人たちに素晴らしいものを届けるという義務を持って来ているので、自分の好きなものを楽しんで大晦日にパーティーがしたいです」 ――一番の武器は? 「全ての武器が強い武器だと思っています」 ――40歳になり、今はどのようなモチベーションで戦っている? 「人生は40歳から始まるということわざがあるように、年齢は関係なくて身体がついてくる限りはずっと続けたい。私はこの競技を愛しているので辞める理由がありません。続ける理由しかないと思っているので、なんならあと10年は続けたい。女子格闘家史上初の50歳現役ファイターを目指してやっていきたいと思います」
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