MMA
インタビュー

【Bellator】14戦無敗ウスマン・ヌルマゴメドフ「『ハビブのいとこ』って呼ばれるのは好きだよ」×クリス・ゴンザレス「“ドッグファイト”だ。俺の方が強いドッグだと思っている」

2022/07/22 22:07

ゴンザレス「ウスマンはこれまで自分のようなオールラウンドファイターと対戦した事がない」

──今回の対戦相手のウスマン・ヌルマゴメドフ選手について、どう考えていますか。今回、掛け率的にはアンダードッグとしての試合になると思いますが、試合の夜、どのように世界を驚かせますか?

「やらなければいけない事をやるだけだよ。耐えながら、攻めることが出来るところを攻める。ウスマンは現在無敗だけど、いいレジュメ(経験)な訳ではない。戦う経験が不十分だとは言わないし、準備はできているだろうけれど自分は構えすぎてはいない。彼がどれだけ強いのか分かっているし、彼のファミリーの強さも分かっている。リスペクトをされるべきだと思うし、リスペクトもしているが、“ドッグファイト”だ。俺の方が強いドッグだと思っている」

──アンダードッグとしての参戦が、逆に少し気持ちを楽にしてくれたり、自分の戦いをしやすい環境にさせてくれると思いますか?

「そうは思っていない。アンダードッグだろうがなんだろうが何も関係ない。ケージに入れられて、お互い同じ4オンスのグローブをつけて、2本の腕と2本の足があって。アンダードッグだろうが、フェイバリットだろうが、そんなもの何でもない」

──今回の対戦相手はオールラウンダーだと言われます。TKO勝利もある、サブミッション勝利もある。スタンディングでもグラウンドでもフィニッシュできる事を踏まえて、今回の試合にむけてどのように準備をしましたか?

「彼のこれまでの対戦相手はそんなたいした相手じゃないだろ? だから、彼がそれらで勝ってきたとしても、俺はそれを上回っているから」

──どのようにあっと言わせたいですか?

「特に驚かせるような事はないと思うよ。彼も俺の事を理解していると思うし、俺も彼の事をきちんと研究している。自分はスピードもあるし、爆発力もある、グラップリングもクソ強い。だから、何でも期待できるのではないかと思う。彼もそれに向けて準備しているだろうし、だから驚きとかはないんじゃないかな。だけど、いくつか“袖”にはトリックは忍ばせてはいるから、楽しみにしててほしい」

──ウスマンの戦略は、レスリングを避けてスタンドでのKOを狙っていると思いますか。

「彼はダウンを取ろうとしないのではないかな。彼にとっては残念な選択だけど。もしそれが本当になったら、俺にとってはとても簡単になる。だからそれが彼の戦略だったらいいね。自分のグラップリングにはすごく自信があるし、アドバンテージが取れるようになる。まあ、彼はミクストマーシャルアーティストだから、色々ミックスしてくるだろうね。ストライキングとグラップリングと。ただダウンできると思って、レスリングで向かってくるなら間違っているね」

──ウスマンのこれまでの対戦相手と違い、クリスとの戦いは今回大きなステップになるだろうと言っていましたが、特に何が違いますか?

「ウスマンはこれまで自分のようなオールラウンドファイターと対戦した事がないのではないかと思っている。自分のようなドミネーターでディシプリンな選手とは戦っていないと思う。だから彼が試合中に経験した事のないような事が露呈するだろうし。彼も世界でもかなり優秀なチーム(AKA)でトレーニングはしていると思うし、世界チャンピオンがそこにはいるだろうから、見たことがないという事はないと思うけど、実戦で倒そうと思っている相手と向き合うのは、やはり少し違うのではないかな」

──今回クリスからこの対戦を要望したと聞きましたが、なぜこの対戦を希望されましたか?

「ビッグネームと戦いたいんだ。あの魅力的な名前たちに並んでランキング3に名前が上がっているのが、また魅力的だったんだ。最終的に自分はチャンピオンになりたいと思っている。だから3位との対戦はそこに近づく一歩だし、インスタグラムのフォロワーも増えるだろ?(笑)」

──ウスマンはビッグネームとしてよく取り上げられています。その中で対戦を希望したと聞きましたが、ご自身がスポイラー(かませ犬)のような役割だと感じることもありますか。今話をしてみてすごく楽しんでいるように見えます。

「そうは思っていない。自分はアスリートだし、スポイラーの役割は賭けをしている人の為だろ。今回、集中して準備をしているし自分の中の最高なものをアスリートとして出したいと思っている。スポイラーと呼ばれようが、それは思う人の勝手だし、自分にとってはなんの影響もないよ」

──今回の試合に向けてのトレーニングパートナーは誰と?

「トレーニングパートナーはたくさんいたんだ。メイソン・ジョーンズ、UFCロンドンの対戦カードにいる。クレイル・ロメロもかなり大きな役割を果たしてくれた。次の火曜にコンテンダーシリーズに出るはずだ(Contender Series 2022)。見てみてほしい。これからの選手だと思う。世界のステージに上がってくるだろう。ハイレベルなトレーニングパートナーがCSAにはそろっている。ガストン、ジョージ、サンディエゴでホワイトサイドトーナメントに出る。本当にハイレベルなパートナーとコーチが揃っているよ」

──ところで、今着ているTシャツにもコービー・ブライアントがプリントされていますが、コービーのスタイルをどのように活かしたいと?

「まさしく、それだ。マンバメンタリティー(常に最高の自分になろうと努力を続けること。昨日よりももっと良い自分になろうとし続けること)だ。自分を信じる事、決断力、仕事熱心なこと。この3つはアスリートとして、アスリートとしてでなくても成功のカギになる。そのマインドセットを自分に落とし込んでいるんだ。金曜の夜、それを見せられるといいと思っている」

──ウスマンはこれまで弾丸のような打撃を見せてきましたが、「対戦相手が充分ではなかった」とあなたは言いました。それが故にウスマンは勝ち上がって来れたと思いますか。

「軽く見ている訳ではないけど、彼がこれまで戦ってきた相手はトップクラスの選手ではないと思っている。そして自分はトップクラスの選手だと思っている。もちろんそれなりの相手とは戦ってきていると思うけど、特別なファイターはいなかった。だから、金曜(日本時間・土曜日)も、そうなるか見てみよう」

──前回の試合(アワッド戦)、かなり距離のコントロールをうまく取れていたと思います。今回も同じように戦われますか?

「ウスマンは身長もある(180cm、リーチ182cm)。自分もそれなりのサイズだ(180cm、リーチ185cm)。リーチが長くアドバンテージは自分にあるのではないかと思っている。少しだけ身長も自分に利があるかな。間違えてなければだけど。グラップラーとしては常に決断力にもアドバンテージがあると思っている。彼が何を出してくるかによるが、自分が何を出せばグラウンドに持っていけばいいか理解している。だから、試合をコントロールするのは自分になるだろう」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント