5月に一時帰国した際には那須川と練習した堀口(C)那須川天心
堀口恭司(アメリカントップチーム)が自身のYouTubeチャンネルにて、2022年6月19日(日)東京ドームで開催された『THE MATCH 2022』の那須川天心(TARGET/Cygames)vs.武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)について語った。
事前に「KOでも判定でも天心君」と予想していた堀口は「予想通り」と話し始める。
「なんでかって言うと体重がやっぱりね、戻せないっていうのはキツいのかなと。あと武尊君って精神的に追い詰められやすいのかなっていうのがありましたね。試合見ててもいつもの動き…もちろん天心君は穴を突いていくスタイルなので上手く穴を突いていったなっていう感じなんですけれど、なんかいつも通りの動きじゃないような気もしました、武尊君の動きが。固いのもありますし、もちろん天心君が相手の動きを取らせなかった、カウンターを入れて出づらくしたっていうのもありますけれど、もうちょっと武尊君がガチャガチャ行くかなって思ったんですよね。でもそこまで行かなかったので、警戒しているのか、1R目のカウンターを。それなのか体調がどうだったのかなっていうのは思いましたね」
前日58kg、当日62kgまでの体重制限が武尊のパフォーマンスに影響を及ぼしたのではないか、と堀口は指摘する。
「体重って錘なので。パンチにそれが乗って行くのでやっぱり違いはありますよね。で、武尊君は普段から追い込んで落としてるって言ってたじゃないですか。これ動き取れないだろうなって最初から自分は思っていました。やっぱりもう筋肉とかも削っていっちゃう訳なので、そうなると身体って疲弊していっちゃうんですよね。体力とかも戻っていかないし。減量して明けても。だから身体に凄いダメージがあるんじゃないかなって思いますね。精神的にも凄いやられてるじゃないですか。そういうのがあるんじゃないかなと思いましたね」
勝敗を決めたと言っても過言ではない、1Rのダウンについては「あー、やっぱり天心君だなっていうのは思いましたよね。技術もそうだし、穴を突くのが上手いんですよ、天心君って。天心君の親父さんとかもそうなんですけれど、ここが弱点だってそういう見分け方っていうか。見分けて分析できてそれを試合で実行できる力があるので、天心君には。ああいう結果になりましたね。正直、あそこで武尊君立てないかなと思ったんですよね。減量とかでアゴ弱くなるので。これで終わっちゃうのかなと思いましたけれど、立ってきて凄く頑張ってましたよね」と、そこで終わってもおかしくないほどのカウンターだったとする。
そして堀口は「意外と天心君ってパンチ力じゃないんですよね」と説明。「タイミングなんですよね。人間って予想してないところからパンって衝撃走るとすぐ倒れちゃうんですよ。それを上手く突いてきますよね。カウンターだったりとか。分からないところから入れていったりとか。そこが上手いですよね」と、那須川の上手さについて語った。
また、武尊のMMA転向説については「やっぱり難しいと思いますよ。ガラッと変わるので」とは言いながらも「でも本人の頑張り次第では。不可能なんてないと思っているので、自分は。だからすぐ強くなるんじゃないですか、もし行ったら」と、努力次第ですぐに強くなれる可能性はあるとしている。
堀口は他にも那須川天心vs.武尊はもちろん、海人vs.野杁正明、中村寛vs.レオナ・ペタスについても語り、武尊がもしMMAに転向したら…を話している。