「負けたら本当に死ぬつもりだった」という覚悟を告白した那須川
2022年6月19日(日)東京ドームにて開催された『THE MATCH 2022』のメインイベントで、武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)に判定5-0で勝利し、キックボクシング42戦無敗で終えた那須川天心(TARGET/Cygames/RISE世界フェザー級王者)が試合後インタビューに答えた。
その中で那須川が、終盤に武尊がノーガードで向かって来たときの気持ちを問われ、「ここで乗ったらいけないと思いました。笑ったらこのパンチが来るとか、こういう動きするという癖とかを全部研究して、対策もしていました。だから落ち着いて戦えたと思います」と、徹底した武尊対策をしてきたことを明かした。
さらに、無敗ながらリング上で「これまで最強と思ったことはなかった」と吐露したことについて、「ずっと寂しかったですね。やっぱり、ずっと試合はあるんですけどワクワク感があんまりなくて。(武尊と)やっとここで戦えたというか、やっと出会えたというか、だからすごい自分の中で”俺、この人に勝てば本当に強いと認めてもらえる”とか。世間からいろいろ言われたりして、”これに勝ったら俺は強いということでいいのかな” と、ずっと思っていたから、正直戦えないで引退するのは心残りがすごいあったから、こういうふうに戦うべくして、運命的な出会いだったんじゃないかって、その言葉で片付けるのはあまり良くないと思うけどそういう感覚でした」と、武尊を超えることで、初めて自他ともに「最強」と認められる安堵の気持ちを語った。
「今は次の日をやっと迎えられるって思ってよかった。(会見とかで)『人生最後の日』って言っていたのは、人生終わるんだと思っていたから。良かったです、明日も生きれて」と、悲壮な決意を遺書代わりの動画として用意していたことも打ち明けた。
今後、ボクシングに転向するのになぜと聞かれると「ボクシングというものを一度何も考えないようにしたんです。これに全てを懸けないと勝てないって。次の日は無いって思って。今は次の日が生きれるってことでマジハッピーです」と笑った。