スパーリングパートナーが少ない分、考えて練習をしている
――ここ3試合連続フィニッシュ勝利。選出された理由をご自身ではどのようにとらえていますか。
「僕の性格によるところもあって、一本をバンバン極めを狙って、あんまり固めたりはしないというか、できないというか(苦笑)、極めに行っちゃうところがあるので。結果サブミッションでの勝利が多い。そういうところで面白いと思ってもらえたのかなと思います」
――極めのタイミングの強さがある、初期の試合のように空回りして疲弊するようなことが無くなってきたように感じます。
「はい。一本は常に狙いたいんですけど、デビュー戦当時のキャリア前半の1戦目、2戦目、3戦目くらいまでは、極めに行きすぎてバテちゃうことがあったので、そこを少し変えながらも、極められるときはもちろん一本を常に狙っていくスタイルは変えないでいきたいと考えていいます」
――相手のレベルも上がっていくなか、どんな部分を強化してきましたか。
「今やっているのが、5分3ラウンド、常に動き続けて15分もつようにする練習を、重点的にやっています。自分の得意なテイクダウンに行って、もしそこで切られても、またすぐにテイクダウンに入って、それでもバテないように。ずっと、いろいろな相手と5分3ラウンドやって、あえてピンチにしたり、ピンチになったときでも、また冷静にそこからリセットしてできるようにというのを、師匠にやってもらいながら、追い込んでもらっています」
――東京や大阪ではなく、マスタージャパン福岡という場所で、スパーリングパートナーに苦労する部分もありますか。
「そうですね。やっぱりスパーリングパートナーが少ないというところはあると思います。出稽古に来てはもらっているんですけど、もしマスタージャパンの選手の誰かが怪我とかしたり、欠けたら、首都圏と違って、スパーリングパートナーが減るので、そういう部分では少し不利かなとは感じます。
でもだからこそ、技の研究とか、ガツガツなスパーじゃなくて、怪我をしづらいポジションスパーリングとか、バックを取られたとこからスタートとか、そういうシチュエーションスパーリングなどの細かい練習は、他のチームよりかなり多くやっていると思います。防具をつけて、“全部あり”のスパーは週に1回やるかやらないかで、壁レスでお尻を着いたところからとか、片足を取られたところからとか、細かく分けてやっています」
――たとえば、テイクダウン出来ないとき、極め切れないときにどうやって戦うのかを考えてやってきていると。前戦の藤川戦では、ギロチン前にバックフィストも見せました。RISEなどの立ち技競技に出るなかで、身に着けた動きでしょうか。
「あれは練習のときに試しにやってたのが、流れで出ました。やるぞって決めてたわけじゃなくて、その1週間くらい前のMMAスパーのときにうまいこと当たったので、それが頭の中に印象にあって、身体が動いた感じです」