撮影/安村発
NJKF 2022 2nd
2022年6月5日(日)東京・後楽園ホール
▼ダブルメインイベントⅡ IBF世界ジュニアフェザー級タイトルマッチ 3分5R
×波賀宙也 (立川KBA/IBF世界ジュニアフェザー級王者)
判定0-3 ※48-49×3
〇ペットング・ゲッソンリット (タイ/ゲッソンリット/ジップヌンスタジアム認定フェザー級王者)
※ペットングが新王座に就く。波賀は初防衛に失敗。
波賀は2009年7月デビューのベテラン選手で、戦績は26勝(4KO)12敗4分。第2代・第4代NJKFスーパーバンタム級王座、第5代・第7代WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王座に就き、2019年9月にトンサヤーム・ゲッソンリットを破り日本人4人目のIBFムエタイ世界王者となった。2021年9月には大田拓真に判定勝ち、11月にはクン・ナムイサン・ショウブカイとドローとなっている。戦績は26勝(4KO)11敗3分。
ペットングは17歳(波賀は32歳)、波賀と同じサウスポーで65勝(40KO)13敗との戦績が示す通りKO率の高いアグレッシブなファイター。かつて日本で大人気だったムエタイ戦士チャンプアと同じゲッソンリットジム所属で、チャンプアと同様サウスポーで左の蹴りが得意だという。
1R、共にサウスポーで左ローを蹴っていくのは波賀。ペットングの左ローは波賀がカットする。2分過ぎ、いきなり前へ出て襲い掛かるペットングだが波賀は焦らずクリンチ。ペットングが左ミドルを2発当てると、波賀はミドルを蹴り返すが、ペットングはキャッチしてコカす。
2R、波賀は左ローを狙い撃ちにし、左ミドルの蹴り合い。ペットングは左右フックからボディを打つがヒットは奪えず。組んでのコカし合いでは上になって倒れた波賀だったが、その後にペットングの左ミドルで2度バランスを崩して転倒する場面があり、これはマイナスポイントか。
3R、左ミドルからパンチでどんどん前へ出て行くペットング。波賀をロープに詰めて左ボディを連打する。波賀はこの猛攻を凌ぐと左ロー、左ミドル。ペットングの左ミドルをかわしての左フック。ペットングは波賀の左ローにカウンターの左ミドルを何度も合わせる。この左ミドルが快音を発した。
4R、ペットングは左ミドルを蹴っていき、波賀の前へ出るタイミングに合わせて当てる。波賀も前蹴りと左ミドルと右ローを蹴る。ペットングの左ミドルと波賀の左ローの対決。ペットングの左ミドルに波賀が左ミドルをしっかりと返し、左ローでもバランスを崩す。
5Rは首相撲に来たペットング。波賀の右ローとペットングの左ミドルの蹴り合いとなり、ジャブで下がらせた波賀が左ヒジをクリーンヒット。さらにボディを打つとペットングが後退。ペットングは右フックを打つと首相撲でコカす。最後は波賀が左ローを何度か蹴って、残り10秒で両者とも流した。
判定は3-0でペットングの勝利に。波賀は初防衛に失敗した。リング上ではダブルメインイベント第1試合でS1レディース世界スーパーフライ級王座に就いたザ・スターと共にベルトを巻いて記念撮影に収まった。