2022年6月4日(日本時間5日)、米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて「UFC Fight Night Vegas56 : Volkov vs. Rozenstruik」が開催。同大会は、日本時間6月5日(日)2時にプレリムがスタート、5時開始のメインカードの全試合がUFC FIGHT PASSでライブ配信された。
UFC Fight Night Vegas 56: Volkov vs. Rozenstruik 速報
現地時間2022年6月4日(土)、日本時間5日(日)米国・ネバダ州ラスベガス /UFC APEX
【メインイベント】
▼ヘビー級 5分5R〇アレクサンドル・ヴォルコフ(ロシア)256.5lbs/116.35kg[1R 2分12秒 TKO]×ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)259lbs/117.48kg
メインイベントは、ヘビー級の5分5R戦。7位のアレクサンドル・ヴォルコフ(ロシア)は256.5ポンンド(116.35kg)、8位のジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)は259ポンド(117.48kg)でいずれもパスしている。
元Bellator王者ヴォルコフは、極真空手の黒帯で、2021年2月にアリスター・オーフレイムを2R左フックでTKOに降し、オーフレイムをUFCリリースに追い込んでいる。
その後、シリル・ガーヌに判定負け、マルチン・ティブラに判定勝ちも、2022年3月の前戦では、UFC4戦無敗のトム・アスピナルにストレートアームバーで一本負けしている。MMA34勝10敗(UFC8勝4敗)。
対するホーゼンストライクは、RIZINで1勝後、UFCに参戦。2019年12月にヴォルコフ同様にオーフレイムを5R 右クロスでKO。UFC4連勝をマークした。しかし、その後は2勝3敗。フランシス・ガヌー、シリル・ガーヌとトップどころに跳ね返されており、2021年9月の前戦では、カーティス・ブレイズを相手にグラウンドでの弱点を露呈している。MMA12勝3敗(UFC6勝3敗)。
6月11日の「UFC 275: Teixeira vs. Prochazka」では、同じくRIZIN出身のイリー・プロハースカがグローバー・テイシェイラの王座に挑戦するなか、両者はタイトルに近づくファイトを見せられるか。
1R、ともにオーソドックス構え。右前蹴りから入るヴォルコフ。さらに左の前蹴り。ブロッキングのホーゼンストライクに、今度は左ボディストレートで牽制。上下に散らして攻める。
左前手を伸ばすヴォルコフに左右で飛び込みはホーゼンストライク。ヴォルコフは右を伸ばすも打ち返しに警戒。ヴォルコフの右ローに右を狙うホーゼンストライク。
詰めるヴォルコフの右ストレートでホーゼンストライクの動きが止まると、ヴォルコフは、さらに打ち下ろしの右の突きを当てると左右連打から右ショートアッパーも入れての左右に、ホーゼンストライクはヒザを落とし、頭を抱えて動けず。レフェリーが間に入りかけたところで左に回るが時遅し。ヴォルコフがTKO勝ちした。
試合後、ヴォルコフは、「連勝できて幸せな気分だ。助けてくれた人、応援してくれた人、みんなありがとう。彼はケージ際で良いディフェンスをしていないことが分かっていたので、隙をついてノックアウトを狙ったんだ。今後? どんな挑戦でも準備はできている」と語った。
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【コ・メインイベント】
▼フェザー級 5分3R〇モフサル・エフロエフ(ロシア)146lbs/66.22kg[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×ダン・イゲ(米国)145.5lbs/66.00kg
コ・メインでは、プロMMAデビュー以来15連勝、UFCでも5連勝中のフェザー級13位のモフサル・エフロエフ(ロシア)が、フェザー級10位のダン・イゲ(米国)と対戦する。
UFCではすべて判定勝ちのエフロエフは、マイク・グランディのテイクダウンにスクランブルで競り勝ち、ニック・レンツ戦ではタッチキックボクシング&ダーティーボクシング、2021年6月の前戦ハキーム・ダウドゥ戦では、堀江圭功にKO勝ちしているダウドゥを相手に15分で9度もテイクダウンを奪い、バックコントロールと、脅威のスタミナで相手を消耗させている。
対するイゲは、15勝5敗(UFC7勝4敗)。2021年3月にギャビン・タッカーに1R TKO勝ちも、ジョン・チャンソン、ジョシュ・エメットにいずれも判定負け。エフロエフを相手に上位ランカーの座を守ることができるか。
1R、ともにオーソドックス構え。出入りから右ストレートを突くイゲ。下がらされたエフロエフは右ロー。押し戻しガード上に重いワンツーを打ち込む。イゲの右ローにカウンターのワンツーを突くエフロエフは右の後ろ蹴りも。
これはかわしたイゲがワンツーの左ジャブを伸ばし、左ボディ打ちをヒット! しかしエフロエフも跳びヒザを当てて前に。左ミドルを当てる。ワンツー、右前蹴りを見せたエフロエフはイゲの入りにダブルレッグテイクダウン!
立ち上がりにスタンドバックにつき、スラム。すぐに立ち上がるイゲは背後のエフロエフにヒジを突くが、エフロエフは力強く回してテイクダウン。ここもすぐに立つイゲは金網際で正対。右で小手に巻いて押し戻す。スタンド。左ミドルを当てるエフロエフ。ブザー。
2R、オーソから左ハイを打つエフロエフ。ブロックするイゲも左ジャブで前に。そこに前手のエフロエフの指がアイポークに。再開。
右ローを突き、近づくと組みも狙うエフロエフ。イゲは左オーバーハンドをガード上に叩くと、続く左右を左にかわし、右の跳びヒザ。イゲも踏み込んでの右ローをヒット。エフロエフも強い右をガード上に打ち込み。前に出るがそこにイゲも右を返す。
さらに左に回り左フックをひっかけるイゲ。サウスポー構えに。エフロエフの1度目のテイクダウン狙いは切ったが、2度目の低いシングルレッグからの踵を掴まれ下に。クローズドガードのイゲにパンチが届くエフロエフ。イゲは顔面から出血。
3R、サウスポー構えのイゲ。エフロエフは左を差して押し込み崩して早々にテイクダウン。左足をかけて背後からパンチ。立ち上がるイゲにスタンドバックからヒザを突き、ボディロックから背後に投げてテイクダウン。イゲはアームロックで回そうとするが、そこでパスしたエフロエフ。イゲはシングルレッグで上を取り返そうとするが、エフロエフもイゲの左足を掴み、右手で鉄槌。イゲは亀から正対しガードに。
下からの腕十字狙いをかついでパスするエフロエフにスクランブルで立ち上がるイゲだが、すぐにエフロエフはダブルレッグテイクダウン。ハーフから背中を見せたイゲに背後からパウンド。圧倒してブザーを聞いた。
判定は3-0(30-27×2, 30-26)でエフロエフが無敗をキープ。
UFC6連勝をマークしたエフロエフは、ATTへの感謝の言葉を英語で語ると「最高の気分だよ。コーチとチームのみんなに感謝している。とてもいい準備ができた。彼は常に非常に危険だった。この試合はファイト・オブ・ザ・ナイトに値すると思う。僕は次代のチャンピオン。次はビッグネームと戦いたい。(誰と?)アーノルド・アレンはUFC無敗だけど、英国大会か、ただ彼をフィニッシュするだけだ。約束する」とフェザー級6位でUFC9戦無敗(MMA18勝1敗)のアレンとのUFC無敗対決を望んだ。
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【メインカード】
▼フェザー級 5分3R〇ルーカス・アウメイダ(145.5lbs/66.00kg)[3R 0分55秒 TKO] ※左フック→パウンド×マイケル・トリザーノ(145.5lbs/66.00kg)
2018年のThe Ultimate Fighter 27 Finale出身のトリザーノ。UFC2勝2敗で、2022年2月の前戦でハキーム・ダオドゥに判定負け。
対するアウメイダは、2021年9月のコンテンダーシリーズでダニエル・ゼヒューベルに判定負けで初黒星。2021年11月にジャングルファイトで1R ギロチンチョークで勝利し再起を飾り、今回がUFCデビュー戦。MMA13勝1敗。フェザー級でオクタゴンデビューとなる。
1R、ともにオーソドックス構え。ワンツーの右が長いアウメイダ。左右から右の蹴りに繋ぐ。右で差して組んだトリザーノ。金網に押し込むも突き離すアウメイダ。右カーフを当てるが、圧力をかけるトリザーノが、左のカウンターを当ててグラつかせると右ヒザ! ダウンしたアウメイダはパウンドを受けながらもハーフで凌ぐ。アウメイダは額から出血。
2R、先に圧力をかけるトリザーノ。アウメイダは左に回りながら左フックでダウンを奪い返すと、トリザーノはフルガード。アウメイダがガードの中に入って行くとそこで頭が当たり、トリザーノは出血も、バックに乗るアウメイダを前方に落として立ち上がり。ここでドクターチェック。再開、左フックを当てるトリザーノにアウメイダも跳びヒザを見せる。
3R、左右ローを前足に突くアウメイダ。ボディ打ちも織り交ぜ上下に散らすと、トリザーノの右からの左にカウンターの左フックでダウンを奪うと、鉄槌連打。逆転勝利を決めた。
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▼女子フライ級 5分3R〇カリーニ・シウバ(125lbs/56.70kg)[1R 4分55秒 ダースチョーク] ×ポリアナ・ボテーリョ(125.5lbs/56.93kg)
ブラジルのカリーニ・シウバは2021年10月のコンテンダーシリーズでギロチンチョークで勝利し、今回のUFCデビューを決めた。キャリア14勝すべてがフィニッシュ勝利で、2020年10月のSFTでは、PANCRASE女子フライ級王者シッジ・ホッシャを1R腕十字で極めている。
同じくブラジルのボテーリョはUFC3勝3敗。ストロー級時代の2018年5月に近藤朱里を1R KOに降し、フライ級転向後は1勝2敗。2021年5月の前戦ではルアナ・カロリーナにスプリット判定で敗れている。
1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけ右ローを当てるボテーリョ。シウバは右オーバーハンドを振ってボテーリョの上体を上げてそのままボディロックテイクダウン! サイドを奪うと右足をかけてダースチョーク! ボテーリョからタップを奪った。
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▼フライ級 5分3R〇オデー・オズボーン(126lbs/57.15kg) [1R 1分01秒 KO] ※右オーバーハンド×ザルーク・アダーシェフ(125.5lbs/56.93kg)
2021年8月に体重超過したマネル・ケイプに跳びヒザでKO負けを喫したオズボーン。その後、2021年11月にCJ・ヴェルガラに判定勝ちで再起。シンジケートMMAでSASUKEとも練習をともにしている。
1R、ともにサウスポー構え。右から左で前に出るアダーシェフ。下がりながら左をかすめるも、その打ち終わりに右オーバーハンドフックを当ててダウンを奪うオズボーンがパウンド。レフェリーが割って入ると、オズボーンは正座して、アダーシェフの回復を待った。
“ジャマイカン・センセーション”オズボーンは、2連勝に、「オーデ、オデオデオデー!」と場内にコールした。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇アロンゾ・メニフィールド(205lbs/92.99kg)[1R 4分40秒 TKO] ※クルスフィックスからヒジ×アスカル・モジャロフ(204.5lbs/92.76kg)
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【プレリム】
▼女子ストロー級 5分3R〇カロリーナ・コバルケビッチ(115.5lbs/52.39kg)[2R 4分01秒 リアネイキドチョーク] ×フェリス・ヘリッグ(115lbs/52.16kg)
試合後、ヘリッグは事前に宣言していた通り、マットにグローブを置いて引退を表明した。
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▼ライト級 5分3R〇ジョー・ソレッキ(155.5lbs/70.53kg)[判定2-0] ※28-28×2, 29-27×アレックス・ダ・シウバ(155.5lbs/70.53kg)
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▼フェザー級 5分3R〇デイモン・ジャクソン(145.5lbs/66.00kg)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ダニエル・アルグエタ(145.5lbs/66.00kg)
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▼ライト級 5分3R〇ブノワ・サン・デニ(155.5lbs/70.53kg)[2R 1分32秒 リアネイキドチョーク]×ニクラス・シュトルツェ(156lbs/70.76kg)
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▼バンタム級 5分3R〇トニー・グレーブリー(135.5lbs/61.46kg)[1R 1分08秒 KO] ※右アッパー×ジョニー・ムニョス(135lbs/61.24kg)
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▼フライ級 5分3R〇ジェフリー・モリーナ(125.5lbs/56.93kg)[判定2-1] ※28-29, 29-28, 30-27×ジャルガス・ジュマグロフ(126lbs/57.15kg)
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▼ウェルター級 5分3R〇リナト・ファクレトディノフ(170.5lbs/77.34kg)[判定3-0] ※30-26×2, 30-27×アンドレアス・マイカライディス(170.5lbs/77.34kg)
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▼女子バンタム級 5分3R〇エリン・ブランチフィールド(124.5lbs/56.47kg)[2R 2分38秒 ギロチンチョーク]×J.J.アルドリッチ(125lbs/56.70kg)