▼第10試合 フライ級 5分3R
〇カイラット・アクメトフ(カザフスタン)
[判定3-0]
×和田竜光(日本)
日本から和田竜光(フリー)が出場し、ONEフライ級2位のコンテンダーで元ONEフライ級世界王者のカイラット・アクメトフ(カザフスタン)と対戦する。
勝てば上位入りが見えて来る強豪との対戦に、実両者・和田は、「チャンピオン以外の上位選手の中で試合をしたことがないのはカイラット君だけだったのと、彼のことを強いと思っていたし、次はカイラット君と試合をしたいと思っていました。勝って今までのことを全部ひっくり返します。あのサークルケージの中でどっちが強いのか、皆さん楽しんでみてください」とコメント。
第2代&第4代DEEPフライ級王者の和田は、2018年にONEデビュー。翌年に開催されたONEフライ級WGPに出場し、準決勝でデメトリアス・ジョンソンと対戦。判定で敗れたものの、得意の “おたつロック”でファンを魅了するなど “最強DJ”を相手に大激闘を見せた。
2020年1月には無敗のイヴァニルド・デルフィノを相手に、得意のカーフキックを効かせ、近づけば首相撲&ヒジ・ヒザ、そして小外刈りテイクダウンを合わせるなど判定勝ち。2020年12月のヨッカイカー・フェアテックス戦では、1Rに和田がバックを奪い削ったかに見えたが、インローとガード上のハイキック、右アッパーなどの手数でヨッカイカーが上回り、判定2-1でヨッカイカーに惜敗した。
その後は、2連勝。2021年10月の「Road to ONE: 5th Sexyama Edition」で、実力者・竹中大地と対戦し、スプリット判定で勝利すると、2022年1月には体重超過した中国のワン・シュオと61.5kgのキャッチウェイトで戦い、判定勝ちを収めている。
対する元王者アクメトフは、MMA28勝2敗。2017年8月にアドリアーノ・モラエスに判定負けで王座陥落し、2018年1月にジェヘ・ユースタキオとの再戦を非常に接戦の内容で落として暫定王座ならず。しかし、以降は、マ・ハオビン、リース・マクラーレン、キム・デファン、ダニー・キンガドにすべて判定勝利するグレコローマンレスラーだ。
精緻な打撃と組みを持つ和田は、テイクダウン&コントロールで極めさせないアクメトフをいかに攻略するか。必見のONEフライ級戦だ。
1R、サウスポー構えのアクメトフにオーソドックス構えの和田。遠間から左ハイで牽制するアクメトフ。和田は左前手争い。右ストレートを見せる。上下にレベルチェンジを見せるアクメトフ。和田はその入りにアッパーを狙う。さらに詰める和田はボディストレート。
アクメトフも左右を振り、和田はダックして避ける。左ローを当てる和田。アクメトフはワンツーをともに強振。さらに左インロー。サークリングする和田は一瞬止まって右フックを入れる。和田の右の入りにアクメトフの左インローがローブローになり中断。再開。
喧嘩四つの前手争いから右ミドルを当てる和田。右ハイはブロックするアクメトフが詰めて左を振ってダブルレッグテイクダウン。すぐに立つ和田にシングルレッグを仕掛けるアクメトフに右足を外に出すが、内に入れたアクメトフが回して尻を着かせる。すぐにここも立つ和田をボディロックから崩すアクメトフ。立つ和田を持ち上げ投げて手を着かせてゴング。
2R、右から左を突く和田。中央を取って圧力をかける。右ボディストレートは和田。フックを振るアクメトフは組みに出るが、和田は首相撲を仕掛けるとアクメトフは離れる。
ワンツーの左を突くアクメトフ。かわす和田は、右ボディストレート。近くなったところでアクメトフは力任せに崩すが、すぐに中央に戻す和田。右ボディストレートを突く和田に左の蹴りはアクメトフ。互いに頭が上がる入りに首相撲は和田。ここも離れるアクメトフ。右の飛び込みは和田。アクメトフの打ち返しはかわす。
さらに右ボディを当てる和田。左ミドルを返すアクメトフだが、右ストレートは和田! さらに右ボディ! ここで組んだアクメトフはテイクダウン。和田の立ち際に右足をかけてゴング。
3R、近い距離で詰める和田。アクメトフの左はかわす。ワンツーの右を伸ばす和田。アクメトフの左ストレートを首もとに受ける。
右で差して組む和田。それを絞ってヒザを突くアクメトフが突き放す。ボディストレートを当てる和田。しかしアクメトフはここでダブルレッグテイクダウン! バックに回ろうとするが、前に落とした和田が前に! 首相撲も離れるアクメトフ。差し合いでヒザを突く。
さらに押し込んでからシングルレッグへ。ここは足を抜く和田はバックを取らせず正対。首相撲にヒザはアクメトフ。ヒジを突く和田! ダーティーボクシングで打ち合いのなかヒザはアクメトフ。和田も右アッパーもアクメトフは手数を出す。
突き放し前に出る和田は右ヒザ! しかしこれを掴んだアクメトフはシングルレッグのまま押し込んでテイクダウン! 背中を着かされた和田は下からも打撃を見せながらゴング。咆哮するアクメトフに、和田もすぐに立ち上がった。
打撃の精度は和田。手数、テイクダウンはアクメトフ。判定は3-0でアクメトフが勝利。アドリアーノ・モラエスが持つフライ級王座挑戦に近づいた(※8.27『ONE 161』でアドリアーノ・モラエスとデメトリアス・ジョンソンが1年4カ月ぶりに再戦が決定)。
Kairat Akhmetov wants a ONE Flyweight World Title shot after his impressive unanimous decision win over Tatsumitsu Wada 👀 #ONE158 | #ONEChampionship | https://t.co/eBUfsODAFL pic.twitter.com/GIbk0Yp3xr
— ONE Championship (@ONEChampionship) June 3, 2022