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【KNOCK OUT】梅野源治の対戦相手はRIZINでKO勝利の大谷翔司に決定「ヤバいよと思われる試合を見せる」(梅野)「格闘技ファンは梅野選手が僕に負ける姿を見たいと思っていると思うので、その期待に応える」(大谷)

2022/05/26 17:05
【KNOCK OUT】梅野源治の対戦相手はRIZINでKO勝利の大谷翔司に決定「ヤバいよと思われる試合を見せる」(梅野)「格闘技ファンは梅野選手が僕に負ける姿を見たいと思っていると思うので、その期待に応える」(大谷)

梅野(左)の対戦相手は4月のRIZINでKO勝利した大谷に決まった

 2022年7月23日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT vol.4』の記者会見が、5月26日(木)都内にて行われた。


 参戦が発表されていた元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者など8冠王の梅野源治(PHOENIX)の対戦相手は、JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者・大谷翔司(スクランブル渋谷)に決定。

 梅野は2016年12月のKNOCK OUT旗揚げ戦から出場し、那須川天心との2枚看板で活躍。2017年9月からは現在のKNOCK OUTと統合されたREBELSに戻り(REBELSには若手時代から出場し、ラジャ王座を奪取したのもREBELSのリングだった)、その後はRISEやRIZINに出場していた。


 大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2019年1月にはREBELS-MUAYTHAIライト級タイトルへの挑戦を経験(ドロー)。他団体の王者クラスと試合経験を積み、2020年8月にはJAPAN KICKBOXING INNOVATIONで紀州のマルちゃんを破り、INNOVATIONライト級王座に就いた。12月にはKNOCK OUT-BLACKライト級バズーカ巧樹とノンタイトルマッチで対戦し、ダウンを奪って判定2-0で勝利。しかし、2021年5月のタイトルマッチでの再戦では逆にダウンを奪われて判定負けで王座奪取に失敗した。12月には王座防衛に成功。2022年4月の『RIZIN TRIGGER 3rd』では力也と倒し倒されの激闘で初回KO勝ち、インパクトを残した。戦績は15勝(8KO)7敗3分。

 大物との対戦を迎えた大谷は「日本ムエタイ界の至宝と言われている選手に勝利して、陸上自衛隊徒手格闘部隊と自分の強さを証明したい。格闘技ファンはヒジありルールで梅野選手が僕に負ける姿を見たいと思っていると思うので、その期待に応えます。その仕事を自分に促していただきありがとうございます」と挑発的な挨拶。


 梅野は「KNOCK OUTに戻って来ました。僕がKNOCK OUTで試合をしていない間にどうなっているのか、それを確認するのが7月23日。リングの上で確認したい思いがある。それとKNOCK OUTのリングのKINGは梅野源治だと。その看板を背負っていたままで戦って来たので、それを分からせてやろうかなと思います」と、KNOCK OUT参戦時に付けられたキャッチフレーズ“KING”の地位は今もそのままだと言い放つ。

 互いの印象を聞かれると大谷は「自分は2016年にデビューしました。その年に梅野選手はラジャ王者になった。その1~2年後にREBELSでタイ人を縦ヒジで倒して、時間差で倒れるシーンが印象に残っています。今回もやってくることは分かっているつもりなのでそこを警戒したい」と、梅野がどう仕掛けてくるかは分かっているとする。

 最近の梅野の試合を見てどう思うかについては「ヒジなしに参加してからは特に注目していたわけじゃなくて、その対戦相手と自分がいずれやる可能性がある、そこを目指していた部分があったので(梅野との試合が組まれたのは)意外と言えば意外でしたが、僕はヒジあり・なし関係なくて日本ライト級の最強になりたいと思っています」と、ヒジなしルールに出場している梅野には注目していなかったとした。


 梅野は「印象は同じジムの選手と2回戦っているけれど、1回はセコンドに就いていてもう1回は見てないです。試合映像もまだ見てないので特別印象はないけれど、パンチが強いと聞いているので気を付けないといけないのかなと思います」と、パンチを警戒。

 どんな試合にしたいのか。大谷は「僕はパンチ、梅野選手はヒジで試合を終わらせる力を持っていると思うのでスリリングな試合を見せたいし、自分もしたいと思います」と、パンチvs.ヒジの戦いになると予想。梅野は「ヒジありルール、ムエタイルールでやっぱり梅野源治はすげぇなってのを改めて、僕の試合を見たことがない人にもそう思わせる試合をしたい。大谷選手はパンチが強いと聞いていますし、お互い得意な技で前へ出て激しくぶつかり合って、見てる人たちに今日の試合は良かったと思わせられるような試合をしたいと思います」と、本来の梅野源治の強さを見せたいとする。


 大谷は「(最近の自分は)KNOCK OUTでBLACKルールに出たりとか、RIZINに出たりとかでヒジなしのルールでやることが多く、このままの路線でやっていくのかな、という時のオファーだった」と梅野との対戦が組まれたのは意外だったと言うが「どっちが得意とかというのはないので」と、ヒジありでもなしでもどっちでもいいと強気。「梅野選手はいま一番注目されているキックボクサーだと言っても過言ではないので、美味しい相手だと思います」と、RIZINでの皇治戦でいろいろな意味で注目を集める梅野は美味しい相手だとした。

 それに梅野は「自分も大谷選手もどの試合も全部大事だったでしょうし、今回の試合は勝ったら得るものがデカいという意味で気合いが入るかもしれないですが、どれも大事な試合だと思う。僕にとっても大事だし、お互い一生懸命に身体を作って当日いい試合を見せられたらと思います」と、試合は全て大事なものということはどの試合でも変わらないと答えた。

 今回は特にヒジ、ヒザありでの強さを見せたいのでは、と聞かれた梅野は「キックボクシングとムエタイの何が違うかは伝わりづらいと思う。でもムエタイだとここまで動きが違うんだな、というところを見ていただきたいですね」と、RISEやRIZINでやってきた試合での動きとは全く違うところを見せたいという。

 さらに「昨日宮田さんがTwitterで『(梅野に)手を出さない方がいいと断言されたと書いていたんですね。誰が言ったかは知らないですけれど。でも僕はそんな筋違いなことは1回もしていない。それはおいといて、久保賢司君が言っていたのがあって。『ギャンブルは手を出しちゃいけないお金に手に出してからが本当のギャンブルだ』と。そういった意味では手をつけない方がいいと断言された、それがもし本当だとしたらそれでも梅野源治に手を出した宮田さんは、僕に懸けていただいたわけですよね。その気持ちに僕は応えたいと思いますし、しっかりと恩を返せればなと。そういう試合をします」と、自分を起用したことは間違いではなかったと思わせる試合をしたいと話す。

 また、皇治戦以降のSNSでの梅野はキャラクターがかなり変わってしまったが、それはどういう意図なのかと聞かれると「みんなが思うキャラと本人が本来持っている性格や考え方には違いがある。あまり僕がここで細かいことを言ってもまた23分長いよと言われてしまうので(笑)。今後試合を重ねていく中で、あの時の意図や考え方は発言していきたいと思います。今回はとにかく大谷選手といい試合を一緒に作り上げていきたいと思います」と、今後明らかになっていくだろうとした。

 梅野は「やはり試合内容もかなり問われると思う。ただ勝てばいい試合じゃなくて。ヒジがヤバいんだな、ムエタイだとこんなにテクニックあるんだなって思われる、圧倒的な試合を見せたい。大谷選手は前へガンガン来るでしょうから、そこでお互いの気持ちと気持ちがぶつかって激しい試合をして、KNOCK OUTのリングで2人でアツい試合を作れればなと。あとは、いま僕が保持しているベルトはBOMの初代ライト級王座。BOMの王者としてふさわしい試合内容を、僕の仲間や大谷選手に感じてもらえるような、戦ってみたけれど梅野源治って凄いヤツだったなって見に来た人だけじゃなくて戦った相手にも伝わるような試合をしたいなと思います」と、試合内容にもこだわりたいとする。

 これまでヒジありルールではvs.日本人無敗の梅野が、今回の試合で勝つメリットは何だと思うかと聞かれると「大谷選手もチャンピオンですし、今回の試合に限らず一戦一戦落としていい試合はないですし、一個一個の点を作り上げていって積み重ねてきた戦績の中で歴史は動いていく。大谷選手はKNOCK OUTのリングで活躍されていると思うので、その中で“KING”梅野源治はヤバいよと思っていただけるような試合を見せて、今後のことは自分の頭の中で構想は出来ているので勝って発言したいこともありますし、メリットはあるんですけれど今はあまり発言しない方がいいのかな。とにかくKNOCK OUTのリングで勝って、そこで発言することにも注目して欲しいと思います」と答えた。

 最後に大谷は「今回の試合は格闘技ファン、僕を応援してくれる方々、自分のジムの関係者、そして自分自身の期待に応える。もう裏切りたくないので必ず皆さんと自分の期待に応えます」と期待通りの結果を出したいとし、梅野は「一戦一戦変わらない想いで最強を目指して戦っているので、今回も最強を目指している男はどれほどヤバいのかと。そういう存在感を示すようなものをKNOCK OUTのリング上で見せるので。ぜひムエタイルールの梅野源治に期待していてください」と締めくくった。

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