2022年6月11日(土)シンガポール・インドアスタジアムで開催される『UFC 275: Teixeira vs. Prochazka』に、マネル・ケイプ (アンゴラ)が出場。フライ級8位のホジェリオ・ボントリン(ブラジル)と対戦することがUFCから発表された。元RIZINバンタム級王者のケイプにとって、アジア凱旋試合となる。
ケイプは当初、4月23日(日本時間24日)の『UFC Fight Night: Lemos vs. Andrade』でス・ムダルジ(中国)と対戦予定だったが、ネバダ州アスレチックコミッションのドーピングチェックにより、欠場が発表されていた。
ケイプは、ネバダ州アスレチックコミッションから「DHCMTトリナボルM3代謝物」の警告を受けて欠場したが、検出されたM3トリナボルの量がUFCの規定(100ピコグラム)以下であったため、処分は下されておらず、今回のシンガポール大会出場となった。
【写真】UFC/Zuffa LLC
MMA17勝6敗、同級14位のケイプは、2019年大晦日に朝倉海に2R TKO勝ちでRIZINバンタム級王者となり、2021年2月からUFCに参戦。アレッシャンドリ・パントージャとマテウス・ニコラウに判定負けで2連敗の船出も、2021年8月にオデー・オズボーンを右跳びヒザ蹴りからのパウンドで1R KOに降すと、12月のジャルガス・ジュマグロフ戦でも1R TKO勝ちで2連勝。UFC戦績を2勝2敗の五分に戻していた。また、ラスベガスでは米国修行中の朝倉海とも合流し、次戦に備えていた。
今回、シンガポールで対戦するボントリンはMMA17勝4敗。2020年8月の『UFC 252』でケイプと予定だったが、ボントリンが足首を負傷し中止となっていた。
日本でも試合経験があり、2016年12月にPANCRASEで春日井“寒天”たけしから1R 腕十字でタップを奪うも、前日計量で体重超過していたためノーコンテストに。2017年10月にはGRANDSLAMで元UFC・現LFAファイターの田中路教とバンタム級で対戦。3R リアネイキドチョークで一本負けしプロ初黒星を喫している。
【写真】UFC/Zuffa LLC
UFCでは3勝3敗で、2019年にマゴメド・ビブラトフにスプリット判定勝ち、ハウリアン・パイヴァを首相撲&ヒザ蹴りでカットさせTKO勝ちで2連勝を飾るも、2020年2月に体重超過のレイ・ボーグを相手に判定負けを喫し、2021年3月にカイ・カラフランスに1R TKO負け。5月にマット・シュネルに判定勝ちで再起を飾るも、2022年1月のブランドン・ロイヴァル戦でスプリット判定負け。テイクダウンから上を取ったものの、打撃で劣勢となり、惜しい星を落としている。
ここ2戦でオクタゴンのマットにも慣れ、持ち味のボクシング、打撃を活かしているケイプにとって、ロイヴァルのように打撃で攻勢に立ち、組みを切って、あるいは倒されても立ち上がることが出来れば、トップ10入りも見えてくるシンガポールでのフライ級戦だ。
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テイシェイラvs.プロハースカ、シェフチェンコvs.サントスの2大王座戦。『ROAD TO UFC』にも注目
なお、同大会では、UFC世界ライトヘビー級王者グローヴァー・テイシェイラ(ブラジ)に、元RIZIN同級王者のイリー・プロハースカ(チェコ)が挑むタイトルマッチのほか、UFC世界女子フライ級選手権試合として、ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(キルギス)と、19勝1敗のタイラ・サントス(ブラジル)による王座戦も決定している。
2大王座戦のほかにも、元UFC世界女子ストロー級王者のジャン・ウェイリー(中国)と、ヨアナ・イェンジェイチック(ポーランド)が2020年3月以来の再戦、UFC2連勝中のブレンダン・アレン(米国)とジェイコブ・マルクーン(豪州)によるミドル級戦も決定。
また、韓国からフェザー級でUFC3勝3敗のチェ・スンウが参戦。豪州のジョシュア・クリバオと対戦するほか、バンタム級でカン・ギョンホ(17勝9敗1NC)が参戦。3連勝から前戦のハニ・ヤヒーラ戦の判定負けを経て巻き返しを図る。ギョンホに対するは同級トップ15入りを狙うダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ出身のサイモン・オリベイラ(18勝4敗、ブラジル)だ。
女子ストロー級では、上海のUFCパフォーマンス・インスティチュートのUFCアカデミー出身の中国人ファイター・リャン・ナがUFC2戦目で、アルゼンチンのシルヴァナ・ゴメス・ファアレスと対戦。女子バンタム級で、ラモナ・パスカル(中国)がUFC2戦目で、UFC1勝2敗のジョセリン・エドワーズ(パナマ)を相手にオクタゴン初白星を目指す。
また、中国で初めてコンテンダーシリーズからUFCの契約を勝ち取ったマヘシャテが、元BellatorでUFC1勝1敗のスティーブ・ガルシア(米国)と対戦するライト級戦も組まれている。
この『UFC275』の前日&前々日には、シンガポールで『ROAD TO UFC』の1回戦(フライ級、バンタム級、フェザー級、ライト級の4階級・各8選手)が組まれており、日本からも選手が参戦予定となっており、日本のファンにとっても見逃せないファイトウィークとなりそうだ。