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2022年5月5日(木・祝)に都内(会場非公開)にて開催される『RIZIN LANDMARK vol.3』の前日計量が4日、都内にて行われた。
第2試合のフェザー級で対戦する関鉄矢(SONIC SQUAD)が65.95kg、原口央(BRAVE)が65.60kgでともに計量をパス。壇上で「関選手と最高の舞台でいい試合が出来たらいいかなと思います」(原口)、「試合数は少ないですけど、絶対盛り上がると思うので、自分も盛り上げます」(関)とコメントした。
関は、ボクシング仕込みの打撃を武器に、第4代ZSTフェザー級王者となった関は、2020年8月にRIZIN初参戦。実力者・神田コウヤを2R TKOに降すと、2021年3月の名古屋大会で堀江圭功と3Rの激闘の末、TKO負け。再起戦となった9月のDEEPでDJ.taikiにも判定で敗れ、連敗を喫したが、背水の陣で臨んだ12月のDEEPで3連勝中だった山本歩夢を後ろ三角から腕十字で極めて再起を飾っている。
対する原口央は、弟の原口伸とともにレスリングからMMAに転向。朝倉兄弟ともジムの提携で交流を持つBRAVEの原口兄弟として、頭角を現している。央は、2020年にDEEP浜松大会でWARDOG王者・拓MAX相手に判定勝利すると、2021年9月にGLADIATORフェザー級王者・MIKEに2R TKO勝ちで新王者に輝いた。同年11月の前戦VTJでは宇野薫を相手にフルマークの判定勝利で3連勝中(1NC)。
しかし、関が王座についたZSTでは、直斗に三角絞めで一本負けし、河村康博にスプリット判定で敗れるなど苦い連敗の記憶がある。現GLADIATOR王者として、ZSTの先輩・関を相手に成長したMMAを見せられるか。
ストライカーの関とグラップラーの原口の戦いとされるが、MMAのなかでお互いの軸の強みと、引き出しをどちらが持つか。
関は、DJ戦ではテイクダウンディフェンスの強さを見せながらも、最終回に打撃で攻め立てられて判定負け。しかし、前戦の山本戦では、打ち合いに退かず圧力をかけ、相手のシングルレッグをさばいて後ろ三角絞めから腕十字に極める寝技の強さも見せている。
一方で、原口は組み続けられる強さ、スクランブルでも際を制しコントロールする強さが持ち味だ。宇野戦で見せたケージレスリングをリングでも出せるか。同時に関にとっても金網を使わずに立ち上がる術が求められる。
テイクダウンディフェンスと、リーチのある打撃、さらに経験を活かして戦う関に、原口はテイクダウンを混ぜた打撃、打撃を混ぜたテイクダウンで主導権を握れるか。LANDMARK、注目のフェザー級戦だ。
関「今のフェザー級はすごい差があるわけじゃない、自分にも絶対チャンスはある」
──原口央選手との試合を控えた現在の心境は?
「まあやっぱ試合まではいつも緊張するので、いい緊張感を持っている感じで。緊張は、しています」
──2021年3月『RIZIN.27』での堀江圭功戦以来のRIZIN参戦となります。以降、DEEPで1勝1敗で今回のRIZIN参戦でどのように前回と変わったか、スキルアップした点を教えてください。
「RIZINには、去年負けてからの参戦なので、『関は堀江に負けた』っていうイメージがあると思うので、でも“負けて終わりじゃないぞ、格闘技は”っていう、負けて這い上がって来れるんだっていうのを(見せたい)。だから前回より弱かったり、同じじゃダメなのでもうぶっちぎりで強くなっている自分を見せるために今回来ました。それを意識して、もう勝つのは当然なんですけど、勝ち方も試合で魅せていきたいですね」
──関選手は“横浜のアイアンアロー”という打撃のイメージがあります。やはりそこを強化したでしょうか。
「打撃ももちろんなんですけど、やっぱりMMAなので。自分の得意なものを出すためには、自分の苦手な部分も埋めなきゃ行けない。全体的にもうひとつちょっと上のレベルで練習してはきました」
──「上のレベル」とは、所属でGPにも出場した井上直樹選手たちと一緒に練習してきたことでしょうか。
「それもそうですし、出稽古でいろんな人にも来てもらいました。あとやっぱり専門的なレスリングだったり、“ここはこの練習”と専門的な部分にしぼってやりました。今までは全体で、なんとなく練習してきた部分もあったんですけど、パート練習でスキルアップする方法に変えてきました」
──出稽古の選手や、個別に行っているトレーニングとは?
「井上直樹君もそうなんですけど、雑賀ヤン坊(達也)選手、まあ、あとは倉本選手にも何回か来てもらっています。それとマキシモ・ブランコ選手にも教わってたりしますね」
──今回対戦する原口央選手の印象は?
「自分のイメージなんですけど、やっぱりレスリング、組みが強い。ポジション、キープが上手いと思っているんで、まあ取らせてはいけないと思っています。バッチリそこは対策しています」
──原口選手はさきほど「ドロドロの試合になる」と。その組みの展開については?
「させない。させてはいけないなと。向こうのペースになってしまうとドロドロになってしまうので、まあ、させてはいけないなと思っています」
──試合展開的に、立ち技の打撃vs.レスリングになりますか。
「まあ、基本的にはそうじゃないかとは自分でも思うんですけど、でもグラウンドでも負けるつもりはないんで、自分からも行こうと思っています。この試合は、自分が引いたら相手に多分、ペースを取られちゃうので、自分がガンガン行って、相手に何もさせずペースを握り続けたいと思います」
──フィニッシュのイメージもできていますか?
「フィニッシュをいつも心掛けているので。判定はもう自分は負けだと思っているので。常に終わらせに行きます。理想としては、やっぱり1RできっちりKOできたらかっこいいなと思います」
──この試合のテーマをどのようにとらえていますか。
「RIZINに戻ってきた以上、ベルトに絡んで行くような選手とも戦えるくらいには、今回の試合でアピールしたいんで。やっぱり内容が大事ですね、勝つだけじゃなく、勝ち方が大事になってくるので。ベルトに絡む選手と戦えるように、今回はイメ―ジを残したいと思います」
──同じフェザー級の牛久絢太郎選手と斎藤裕選手のタイトルマッチはどのように見ていましたか。
「正直、自分は斎藤選手が勝つかな? と思っていたので。でもやっぱり、ああいう試合って、気持ちもあるんじゃないですかね。全然、みんなが予想するようなことじゃないことが起きるので。それは本当、自分にもあるのかなと思うので、やっぱり周りに何を言われても、自分は上を目指していこうとは思いました。何て言うんですかね。今のフェザー級はみんなすごい差があるわけじゃないので、自分にも絶対チャンスはあると思うので、そのチャンスを掴むためには、絶対今回の試合は逃せないです」