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2019年6月14日(金・現地時間/日本時間15日)米国ニューヨーク州マジソン・スクエア・ガーデン(MSG)にて開催される『Bellator 222』の全カードが発表された。
メインカードでは、堀口恭司がダリオン・コールドウェルが持つBellator世界バンタム級王座に挑戦するタイトルマッチをはじめ、ウェルター級ワールドGP準決勝として、元UFCのローリー・マクドナルドと9戦無敗のネイマン・グレイシーが激突。さらにライトヘビー級で元UFC王者のリョート・マチダとチェール・ソネンの初対決も組まれている。
アンダーカードでは、日本からシュートボクシング女子世界フライ級王者のRENA(シーザージム ※海外では本名の「久保田玲奈」で出場)がBellator初参戦。MMA5勝1敗のリンジー・ヴァンザント(米国)と112ポンド契約(50.80kg)で対戦する。
さらにアンダーカードには、注目の試合がズラリ。
Bellatorの秘蔵っ子アーロン・ピコがアンダーカードに登場。
カデットとジュニア時代に、フリースタイル、グレコローマン、フォークスタイルの3つのレスリングで全米王者に輝いたピコは、ボクシングでもカリフォルニア州王者となっている22歳の超新星。MMAは4勝2敗で、プロデビュー戦こそギロチンチョークで敗れたものの、以降、4連続KO・TKO勝利を挙げている。前戦は1月にヘンリー・コラレスから右アッパーで先にダウンを奪ったものの、クリンチボクシングの最中に右フックを浴び、逆転のKO負けを喫しており、今回が再起戦となる。
しかし、対戦相手のアダム・ボリクス(ハンガリー)も無敗の強豪だ。名将ハリー・ホーフト門下生の25歳はMMA12勝0敗。HFCで連勝後、2017年4月にBellator初参戦。3戦全勝で2試合をリアネイキドチョークで極め、1試合を跳びヒザ蹴りでKO勝ちしている。
180cmの長身ながら“THE KID”の異名を持つボリクスは、オーソドックス構えから繰り出す打点の高い跳びヒザは山本“KID”徳郁ばりの決定力を誇る。キックボクシングの試合でもこの跳びヒザでダウンを奪うなど左右で打つことが可能で、懐の深い打撃では下がりながら右アッパーでダウンを奪うなど、蹴りもパンチも破壊力を持つ。さらに、長い手足で絡み獲るリアネイキドチョークでの一本勝ち、下になっても三角からのヒジ打ち、さらに三角絞めと、死角のない状態だ。
オーソドックス構えのピコの強い体幹から繰り出される鋭い左フック、左ボディ、アッパーは一気に間合いを詰め、カウンターで先に当てることが可能なスピードを持つ。しかし、やや前傾姿勢の構えはボリクスのヒザ蹴りの的にもなりうるため、両者がどんな距離で戦うのか、注目だ。
また、イリマ・レイ・マクファーレンが頂点に君臨する女子フライ級(-56.7kg)では、元ボクシングWBCインターナショナル女子スーパーバンタム級&フェザー級王者のヘザー・ハーディー(米国)が登場。Bellatorデビュー戦となるテイラー・ターナーと対戦する。
なお、同大会はDAZNにて全世界で生中継。日本では6月15日(土)11時からDAZNにてメインカードを放送、RENAの試合も録画放送が予定されている。
◆Bellator 222
【Main Card】
▼Bellatorウェルター級ワールドGP準決勝 5分5R
ローリー・マクドナルド(カナダ)20勝5敗1分
ネイマン・グレイシー(ブラジル)9勝0敗
▼ライトヘビー級 5分3R
リョート・マチダ(ブラジル)25勝8敗
チェール・ソネン(米国)31勝16敗1分
▼175ポンド 5分3R
ダリオン・デニス(米国)1勝0敗
マックス・ハムフレイ(米国)3勝2敗
▼バンタム級 5分3R
リッキー・バンデハス(米国)11勝2敗
パトリック・ミックス(米国)10勝0敗
▼フェザー級 5分3R
エドゥアルド・ダンタス(ブラジル)21勝6敗
フアン・アルチュレタ(米国)22勝1敗
▼Bellator世界バンタム級選手権試合 5分5R
ダリオン・コールドウェル(王者/アライアンスMMA)13勝2敗
堀口恭司(挑戦者/アメリカントップチーム)27勝2敗
【Undercard】
▼フェザー級 5分3R
アーロン・ピコ(米国)4勝2敗
アダム・ボリクス(ハンガリー)12勝0敗
▼女子フライ級 5分3R
ヘザー・ハーディー(米国)2勝1敗
テイラー・ターナー(米国)3勝5敗
▼女子フライ級 5分3R
ヴァレリー・ローレダ(米国)1勝0敗
ラーキン・ダッシュ(米国)0勝1敗
▼ウェルター級 5分3R
ホブシン・グレイシーJr(ブラジル)1勝0敗
オスカー・ヴェラ(米国)プロデビュー、アマ1勝2敗
▼バンタム級 5分3R
マイク・キンベル(米国)2勝1敗
セバスティアン・ルイズ(ペルー)2勝2敗
▼175ポンド 5分3R
ハイム・ゴザリ(イスラエル)10勝6敗
グスタヴォ・ウリツアー(ブラジル)22勝22敗1NC
▼女子112ポンド(50.8kg)5分3R
RENA(日本)8勝2敗
リンゼイ・ヴァンザント(米国)5勝1敗
▼ミドル級 5分3R
フィル・ハウェス(米国)4勝2敗
マイク・ウィルコックス(米国)6勝3敗
NCAAディビジョンIII王者
▼ライト級 5分3R
マーカス・シュリン(米国)5勝1敗
ニクルズ・ミルコハエフ(米国)4勝2敗
▼フライ級 5分3R
ブランドン・メディナ(米国)プロデビュー、アマ4勝1敗
ブランドン・ポルケア(米国)1勝2敗
▼165ポンド 5分3R
カストリオット・シェマ(米国)2勝3敗
ウイットニー・ジーン・フランコイス(米国)2勝6敗1分
▼フェザー級 5分3R
ジョン・ベネデューズ(米国)2勝2敗
ケニー・リヴェラ(米国)2勝1敗
RENA「相手は気が強いイメージ。久々に試合を楽しみたい」
「昨日(9日)無事にニューヨークに到着しました。初ニューヨークです!(現在のコンディションは?)4月に試合(サマンサ・ジャン=フランソワに判定勝ち)をしてそのイメージをキープしたまま練習に取り組んでいたのでコンディションはいいです。(4月の試合のダメージなどはない?)どこかしら痛いのもシンドいのもプロ格闘家ですから頑張ってきた証です。(対戦相手リンジーの印象は?)リンジー選手の試合映像は何戦か見ましたが、見た目は可愛いくて華もあるのに凄く気が強いイメージがあります。
(どんな試合になりそう?)柔術がベースで寝技の極めのスピードも強さもあるのにパンチでのKO率が高いのですが、立っていても寝ていてもとにかく殴りたがるあの気性は私と噛み合うと思います。(MSGで日本人女子プロ格闘家として初めて試合をする気持ちは?)私自身アメリカでの試合が初めてで、それをマジソンスクエアガーデンで挑戦させてもらえることになったのは凄く光栄ですし何よりワクワクしています。久々に試合を楽しみたいと思っています。これからセントラルパークを走って来ようと思います」