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インタビュー

【RIZIN】クレベル、萩原戦は「1Rに一本勝ち、間違いない」「1人トーナメントの決勝が王座戦」「斎藤はバイバイ」「私が一番ヤバい」=5月5日(木・祝)『LANDMARK vol.3』

2022/04/28 22:04
 2022年5月5日(木・祝)、都内某所で行われる『RIZIN LANDMARK vol.3』の68kg契約試合で、萩原京平(SMOKER GYM)と対戦するクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が4月28日、所属ジムにて公開練習を行った。  BELLWOOD FIGHT TEAMから指導・出稽古に通う鈴木博昭が持つミットに、独特のフォームでパンチ・キックを打ち込んだクレベルは、萩原戦に向け、「1R、一本勝ちで間違いない」と語った。  試合まで1週間。減量中ではあるが、コンディションは「一番いいと思う。次は68kg契約だから計量もあまりキツくない。問題ないです」と、フェザー級より2kg重い、キャッチウェイト戦を語る。  今回の対戦相手の萩原は、大晦日に鈴木が対戦し判定負けした相手。鈴木から直に対峙した印象を「スズキ先生からポイント、ポイントで教えてもらっている」と、アドバイスを受けていることを明かしたクレベルは、「いつもスズキ先生に習って、打撃をアップさせたいと思っている。キックもパンチもちょっとずつ頑張って、もう強いです」と自信ものぞかせる。  ストライカーの鈴木を寝技で抑え込んだ萩原だが、続く3月の弥益ドミネーター聡志戦では、背中ごしに手首を掴まれる「糸通し」からの三角十字に一本負けを喫した。  クレベルは、「あの試合を見たけど、何でもないね。ドミネーターがすぐに一本勝ち。あまりサプライズは無いな」と、1R決着だった試合を見るべきものが無いとし、  萩原が柔術家の岩崎正寛と寝技の練習を強化していることについても、「それも問題ないな。心配しない。彼は寝技ではまだ全然出来ない。寝技でチャンスがあっても上だけ」と、トップポジションでのパウンドのみを警戒し、「ハギワラは喧嘩は強いな。でもMMAでのテクニックはない」とバッサリと斬っている。 「彼が誰と練習しようと、いろんな人が手伝おうと関係ない。私が心配するのは私の練習だけ。相手のことも何度も調べたりはしない。心配するのはサウスポーかオーソドックスかという構え方だけ。ボクシングが上手い、ハイキックが上手い、ストレートが強いとか、相手は関係ない。“自分がどうするか”だけを考えている」と強者の理論を語るクレベル。  打撃戦の可能性を問われても、「次の試合はMMA。柔術だけじゃなく、打撃だけでもなく、両方大事。最初に打撃がありグラップリングがある。“自分の時間”でやる。それを間違えたら変えればいい。プランはない。あるとしたら、一回、チャンスがあれば極める──それだけを考えている」と、これまで通り、ミスを逃さず極め切るつもりだ。 [nextpage] 牛久vs.斎藤は「サイトウがちょっと落ちた」  群雄割拠のフェザー級戦線。そのベルトを巻くのは、牛久絢太郎(K-Clann)で、4月17日に斎藤裕と再戦し、2Rに左ハイキックでダウンを奪うなど攻勢に立ち、判定勝ち。初防衛に成功している。  その試合をクレベルは、「いい試合だけど、あまりサプライズは無かった。ミスが多い。牛久のハイキック? 当たるか当たらないかはやってみないと分からない。それが試合だから」と、淡々と語る。  自身のYouTubeでは、「ジュンタロウがサイトウに勝ってすごい自信をつけて変わった。ウシクは強い。でも私は心配していない」と言い、対戦相手の元王者・斎藤裕については、トップ戦線から一歩後退したとする。 「サイトウはちょっと落ちたかな。サイトウは自分と『試合しなかった』とか彼が言葉ばかりいろいろ言ってたから、以前はサイトウとすごい戦いたかったけど……いまはやりたくない。レベルが違うな。怖い発言じゃないよ。前回のケラモフ戦でも勝ったけど内容はまあまあ、ウシクとの初戦もカット、アサクラにも負けて、3試合負けてる。ほんとうは(ケラモフ戦を入れて)4試合、同じレベルじゃないかな。斎藤はしょうがないね、ちょっと弱いけど頑張ってね。彼自身もいくつかのことを変えなければいけないことを分かっているはず。彼がまた3、4試合勝ったら、自分の戦いたい気持ちも戻ってくると思う。ごめんなさいね、とりあえずいまはバイバイ」。  ポーランドKSWから日本に主戦場を移し、MMA5連勝、RIZINで4連勝。そのすべての白星が一本勝ち。頂きを見据えるが、萩原戦をベルトに向かう前哨戦ととらえている。 「次が7月になるか9月になるか分からない。長い期間が空くのはちょっと(調整が)難しい。1年に5、6回の試合は無理。でも1年に3、4回はちょうどいい。でも1年に2回だと長い期間が空いてしまってダメ。タイトルマッチの前だったらやっておきたい」と、萩原戦のオファーを受けた。  1週間に6日、あるいは7日というハードな練習。「たまに日曜日に休む。あるいは練習しないで走っている」というクレベルは、その合間に、4年前から月1回、試合前になると週1回のメンタルトレーニングも受けている。「それが始まると変わる。もっと自信になる」。  試合での集中と解放──そのタフマッチの連続がなかなか「王手」に繋がらないことに一時はストレスを溜め込んだが、いまは、その先が見えているという。 「RIZINのなかで自分はトーナメントだと思っている。すぐ“タイトル、タイトル”ではなくて、1戦ずつが大事。カイル・アグォンに、摩嶋一整、朝倉未来、佐々木憂流迦に勝って、今回は準決勝。萩原に勝ったら、次が決勝でタイトルマッチ──そんな感じで考えている」と、1人トーナメントの勝ち上がりの勝者は自身だと語る。  一番警戒している選手は? と問われると「自分。私が一番ヤバい。鈴木先生と自分、あとはみんな心配ない」と笑う。 「私はチャンピオンとやりたいけど、でも誰と戦っても、100%、絶対勝つ自信がある」と豪語するクレベルは、Bellatorとの対抗戦も視野に入れている。  4月の「Bellator世界フェザー級選手権」では、王者・AJ・マッキー(米国)と、挑戦者パトリシオ・ピットブル・フレイレ(ブラジル)が再戦。パトリシオがリヴェンジを果たし、ベルトを腰に戻した。  ハイライトだけ見たというクレベルは、「私はずっとピッチブルを応援していたから嬉しい」と同朋の戴冠を祝福するが、いつか挑戦したいか、と問われ「もちろん。私もサトシ先生と同じようにチャンピオンになって、Bellatorのチャンピオンを相手に日本でタイトルを守りたい」と、目標を掲げる。  4月の『RIZIN.35』ではクレベルの盟友・ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)が、ジョニー・ケースを相手に打撃でも立ち会って、最後は三角十字で一本勝ちを決めた。  SNSで「あの試合は私も緊張した。サトシが前にケースに敗れてたから。みんな“サトシどうかな?”と言っていたけど、彼は自信があったし、私もあの一本勝ちにサプライズは無い。ラッキーじゃないから。サトシはMMAファイターとして強くなっている。それが面白いし、自分もそうありたい」と語ったクレベル。  サトシが試合後のリカバリーでスパーリングに参加しない2週間を、「ボコボコにされないのが良かった。これで2週間、ジムで一番強い! と思ったけど……まだマルキーニョス先生がいた(苦笑)。あの兄弟、強すぎてダメね」と、苦笑する。  しかし、サトシがケースに極めたフィニッシュも、「もちろん私もできる。サトシ先生がいつもジムで教えてくれるから」と、まだ見せていない引出しを自身も開ける用意が出来ているという。 「1R、一本勝ち。間違いない」──ゴールデンウイークのリング上で、クレベルは「ボーペガー(極める!)」と叫ぶことが出来るか。柔術鬼神は不適に笑顔で締めくくった。
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