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2022年6月9日(木)と10日(金)にシンガポールで『ROAD TO UFC』が、『UFC 275』(6月11日)ファイトウィーク中に開催される。
フライ級、バンタム級、フェザー級、ライト級の4階級に、それぞれ8名のMMAファイターが出場する予定の同大会は、アジア全域からMMAのトップアスリートが一堂に会し、UFCとの契約を懸けて勝ち上がっていくトーナメント形式で実施される(準決勝は9月、年末に決勝戦)。
その『ROAD TO UFC』に、4月24日の『POUND STORM』で「UFC間近」と言われるアリアンドロ・カエタノ(ブラジル)に判定勝ちした中村倫也(EXFIGHT /LDH martial arts)が名乗りを挙げた。
「PUREBRED大宮」を主宰した父・晃三氏のもと、幼少時から強豪格闘家と交流してきた中村は、レスリングU-23世界選手権フリースタイル61kg級で優勝、プロMMAでも4戦無敗。初の国際戦となった『POUND STORM』では、カエタノの打撃で出血したものの、レスリングで終始コントロールし完封勝ちした。
中村は試合後、「(世界を)正直全く感じなかったです。これでいいの? と思いました。こんなものでコントロールできるのかな、このスピードなの? 最初のギロチンの仕掛けがきたときも“ああ、このくらいか、全然大丈夫だな”とはちょっと思っていました。僕は次のステップに行ってもいいのかなと思います。日本のMMAの歴史を背負う気でいるんで、格闘の神様が僕を望むところに連れて行ってくれると思います」と、世界進出を希望。
そのコメント後、高谷裕之LDH martial arts代表取締役CEOと、岡見勇信ヘッドコーチも、「UFC側に引っかかれば送り出したい」(高谷)、「倫也はUFC一択で、UFC間近のカイタノ選手を選んで勝ち切ったので、『ROAD TO UFC』にコンディションが整っていけるのであれば送り込みたいという気持ちがあります」(岡見)と、バンタム級の日本代表として、送り込む用意があることを語っている。
国際戦で日本勢の敗北が続くなか、安定感ある戦いで白星を掴んだ中村は、UFCとの契約に進むか。
UFCでは、4月30日(日本時間5月1日)の『UFC Fight Night: Font vs. Vera』のフライ級で、修斗世界王者の平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が、米国のカルロス・カンデラリオと対戦するなど、日本人選手の挑戦が待っている。
平良達郎UFCデビュー戦の試合スタート時間が決定致しました‼️
— Atelier Tatsuro Taira【official】 (@tatsuro_ch) April 26, 2022
ぜひ、5月1日(日)は早起きして応援よろしくお願いします🙏#UFC#inspiritjapan#TatsuroTaira pic.twitter.com/eD4W5CA8Hj
「世界」を目指す、さらなるサムライの登場が注目される。
『ROAD TO UFC』は、東南アジア初のペイ・パー・ビューイベントとなる6月11日の『UFC 275:テイシェイラ vs.プロハースカ』の前日と前々日の6月9日(木)および10日(金)の2日間(日本時間15時30分から21時)にわたり、シンガポール・インドア・スタジアムにて開催される。
2回戦となる準決勝は9月を予定し、年末に決勝戦を実施した上で、各階級を制した4名が、UFCとの契約を勝ち取る。
『ROAD TO UFC』には、日本、韓国、フィリピン、タイ、インドネシア、インドからトップアスリートが参加するほか、中国の「UFCアカデミー」に在籍する選手も出場する。
加えて、アジアのMMA界で今後の活躍が期待されている有望選手にも機会を与えるべく、『ROAD TO UFC』のトーナメントに関わらない形で、各階級1試合ずつが実施される予定。
トーナメントは1回戦から決勝戦まで、すべてのラウンドを有観客で開催し、1回戦以外の開催地ならびに日程は後日発表となる。
同大会は、UFCのシリーズとしては初の試みとなる全編4K解像度で制作され、各エピソードはアジア圏のプライムタイムの放送を予定。日本では「UFC Fight Pass」を通じて視聴が可能となる。
なお、同大会のチケットは5月にTicketmaster.sgにて先着順で販売されており、『UFC 275』のVIPパッケージには、2日間の『ROAD TO UFC』の指定席も含まれている。