BOMプロモーション「BOM WAVE08 -Get Over The COVID-19-」2022年4月24日(日)大分・別府ビーコンプラザ
▼メインイベント(第12試合) 56.0kg契約 3分3R延長1R〇イッセイ・ウォーワンチャイ(=石井一成/ウォーワンチャイプロモーション)KO 2R 0分54秒 ※左フック×クン・ナムイサン・ショウブカイ(タイ/尚武会)
当初、イッセイはクンスック・ソーデッチャパンと対戦予定だったが、空港検疫でクンスックは新型コロナウイルスの陽性者と判明したため欠場し、クン・ナムイサンが代替出場することに。クン・ナムイサンは昨年12月のBOMで吉成名高と-55.35kg契約で対戦し、吉成の攻撃を最後まで耐えきったタフな元MAX MUAYTHAI 55kg王者。イッセイは今年1月のKNOCK OUTで花岡竜に判定負けを喫しており、再起なるか。
1Rからイッセイは左右のローを飛ばしていき、随所で左ボディブローを決める。クン・ナムイサンは左ミドルを返していくが、イッセイの右ローで徐々にダメージを負う。1R終盤にイッセイが左フックを当てて右ローでダウンを奪う。立ち上がったクン・ナムイサンに、終了のゴングと同時にイッセイが左フックを放ちダウンを奪ったがこれはノーダウン。
2Rもイッセイが右ローを効かせて前進。クン・ナムイサンも前に出るが、イッセイは一気に勝負に出て右ロー、右ストレート、左フックを浴びせるとクン・ナムイサンはバッタリ前に倒れて立ち上がることができず。
豪快KOで勝利したイッセイは涙を浮かべながら「格闘技人生17~18年間、大きな壁にぶち当たっていました。今日はどうしても言いたかったことがあります。残りの格闘技人生に全てを懸けて挽回して格闘技を盛り上げていきます」とマイクアピールした。
[nextpage]
▼セミファイナル(第11試合) 55.0kg契約 3分5R〇名高・エイワスポーツジム(=吉成名高/エイワスポーツジム)TKO 2R 2分34秒 ※セコンドからタオル投入×内藤啓人(BELLWOOD FIGHT TEAM)
当初、メインイベントで名高がペットニポン・サックチョロボーが保持するタイ国プロムエタイ協会フライ級王座に挑戦する予定だったが、ペットニポンが空港検疫で新型コロナウイルスの陽性者と判明したため欠場、代替としてSB日本バンタム級ランカーの内藤啓人が3日前に急遽出場決定。内藤は4月10日にHIROYUKIに判定負けを喫しており、2週間という短い間隔だが「急なオファーで周りからは反対されましたが、最強の男と戦いたくて」参戦を決意したという。名高は前戦となった3月の『RIZIN LANDMARK vol.2』では白幡裕星から2RKO勝ちしている。
1R、名高は内藤の蹴りに対しすぐに左ミドルなどを蹴り返し。組みの展開ではヒジ打ちを即座に入れて内藤は足が崩れる。圧倒的なスピードの吉成は内藤をコーナーに詰めるとテンカオ、ヒジとラッシュを仕掛けると、内藤は耐え凌いで吉成の左ストレートに右ストレートを合わせる。さらに手数を増す吉成が圧倒するも、内藤は打ち返して粘りを見せた。
2R、さらに名高の猛攻は止まらず内藤は攻撃を返すものの攻められる展開に。コーナーに詰めた吉成は左ストレートをクリーンヒットさせてダウンを奪う。立ち上がった内藤に、吉成は一気にラッシュを仕掛けるとヒジ連打、飛びヒザをお見舞いし、内藤はサンドバック状態と化す。内藤が倒れたところで内藤のセコンドがタオルを投入し、名高が圧倒的な差を見せてTKO勝ちした。
マイクを握った名高は「当初はタイ人現役選手との対戦が決まってましたが、試合が流れてしまい、試合を受けてくれた内藤選手に感謝しています。KOで終わりましたが、見直すところは多く、これから工夫して練習し、また強くなった姿を見せられるように頑張ります」とアピールした。
[nextpage]
▼第10試合 日タイ対抗戦 62.0kg契約 3分5R〇キヨソンセン・FLYSKYGYM(タイ/FLYSKY GYM)判定3‐0 ※49‐48×2、49-47×コウヘイ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)
キヨソンセンは約200戦のキャリアがる豪州ムエタイ王者。梅野源治とは1勝1敗の戦績を収め、昨年11月には健太から圧勝している。 当初、レンタ・ウォーワンチャイがキヨソンセンと対戦予定だったが、レンタの負傷によるドクターストップで欠場となり、レンタの同門のコウヘイが出場となった。コウヘイは地下格闘技15戦を経験し、プロでは7戦5勝(1KO)2分と無敗を誇る。
1R、圧力をかけるキヨソンセンに対し、コウヘイは下がりながら左ローを返す。キヨソンセンは徐々に攻撃のペースを早め、左ミドル、組んでのヒザ、前蹴りと多彩な攻めで圧倒する。
2Rもペースを濁るキヨソンセンは前蹴り、右ハイ。3R、押されっ放しのコウヘイだが、キヨソンセンにパンチ連打を仕掛ける。キヨソンセンは被弾しながらも応戦し激しい乱打戦に。
4Rもコウヘイはパンチで勝負を仕掛け、キヨソンセンは重い打撃に加え、前蹴り、組んでのヒザと巧みな攻めでコウヘイのペースにはさせない。
5R、勝負に出た応援団の声援を背にコウヘイは右ストレートをヒットさせてキヨソンセンをダウン寸前まで追い込むが、キヨソンセンも打ち負けず組んでのヒザ、ヒジを当てて反撃に出る。キヨソンセンの強打をもらうも、コウヘイは気持ちを前面に出して最後まで前に出るが時間切れ。キヨソンセンの判定勝ちだったが、急遽出場のコウヘイの奮闘が大いに光った内容だった。
[nextpage]
▼第9試合 日タイ対抗戦 ミドル級(72.57kg) 3分3R延長1R〇チューチャイ・ハーデスワークアウト(タイ/HADES WORK OUT GYM)延長R 判定3‐0 ※10‐9×3×喜多村 誠(HORIZON KICK BOXING GYM)※本戦は29‐29、30-29、30-30
チューチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級5位、ルンピニーでは6位にランクイン。日本では長島☆自演乙☆雄一郎、ダニロ・ザノリニといった選手と対戦経験があり、昨年12月にはホーストカップでミドル級王者に輝いた。対する喜多村は新日本キックのミドル級戦線で長らく活躍していた元王者。フリー転向後はハイペースで試合をこなしている。
1R、右ロー、右ミドル、前蹴りと攻撃を散らす喜多村に、チューチャイは組み付きを多用し揺さぶっていく。
2Rも蹴りを散らす喜多村に、チューチャイは組んでのヒザ、蹴り足を掴んでのミドル連打と老獪なテクニックでペースを乱していく。
3R、勝負に出る喜多村が強打を振るうも、チューチャイは冷静に組み付いて反撃を許さない。本戦はドロー。延長Rもチューチャイがすぐに組んでの展開でペースを乱し、喜多村を翻弄。チューチャイがムエタイテクニックで寄せ付けず判定勝ちした。
[nextpage]
▼第8試合 日タイ対抗戦 42.0kg契約 2分5R×ダオサイアム・ソーデッチャパン(タイ/Sor Dechapant Thai bocing gym)判定0-3 ※47‐50、48-49、47-49〇コウシ・ウォーワンチャイ(=曽我昂史/ウォーワンチャイプロモーション)※プロデビュー戦
アマチュアで250戦以上のキャリアがあり、ジュニア50冠という前人未到の記録を持つ14歳のコウシが遂にプロデビュー。対戦するダオサイアムはイサーン地区でタイトル獲得歴のある15歳。
1R、ダオサイアムの右ミドルに、コウシはすぐに蹴り返し。組みの攻防ではダオサイアムにヒジ・ヒザを見舞っていく。
2R、右ミドル、右ストレート、前蹴りといった遠い距離でコントロールするコウシは速い攻めを見せ、ダオサイアムが前に出ると首相撲の展開へ。
3Rもダオサイアムの右ミドルに、コウシは右ストレートを合わせ、蹴りの攻防でも一歩も譲らない。4R、巻き返したいダオサイアムは前に出るも、コウシは下がりながらも右ミドル、組み付きで挽回を許さない。5R、下がりながらもコウシは右ハイ3連発、さらに組んでのヒザでダオサイアムを寄せ付けない。最後に勝利を確信したか、コウシは流しに入る。コウシが期待通りのテクニシャンぶりでダオサイアムに勝利した。
[nextpage]
▼第7試合 WPMF世界ミドル級(72.57kg)王者決定戦 3分5R×松島勲也(MSJ KICK BOXING GYM)TKO 4R 1分31秒 ※レフェリーストップ〇クリスチャン・ジョセフ(アメリカ/尚武会)※クリスチャンが新王者に
実家が教会であることから“リアル神の子”の異名を持つ松島はKOSとJ-NETWORKのミドル級で二冠王。これまでにT-98、プライチュンポーン、MIKE JOEといった選手を撃破している国内ミドル級屈指のファイター。対するジョセフは米軍基地に勤務し、アメリカや韓国での試合経験があるという。2020年12月のBOM初参戦時には柿沼慶を4RTKOで破り、IMCインターコンチネタル王座を獲得した。
1R、松島は左右ローを散らしながら強烈な左ボディを当てていくのに対し、クリスチャンもローから組んでのヒザで対抗。2R、組み付きを多用するクリスチャンに、松島はパンチで出てペースを握ったかに見えたが、縦ヒジを合わせられて額をカットしてしまう。
3R、クリスチャンの左ジャブを被弾しながらも松島は前へ。クリスチャンの長いリーチからのパンチに苦戦するもののボディブローで削るなど、手数て追い込む。ここまではオープンスコアで松島がリード。
4R、松島は左ボディブローを当てるなど前進するが、クリスチャンは剛腕を振るいながら前に出る。左ジャブをクリーンヒットさせられ後退する松島に、クリスチャンはコーナーに追い込みヒジのラッシュでダウンを奪う。立ち上がるのがやっとの松島に再びラッシュを仕掛けたクリスチャンがダウンを追加したところで、レフェリーがストップ。クリスチャンがTKO勝ちでWPMF世界王座を獲得した。
[nextpage]
▼第6試合 ONEムエタイフライ級(59.5kg契約) 3分3R〇ピンサヤーム・BOMスポーツジム(タイ/BOM SPORTS GYM)TKO 2R 2分54秒 ※レフェリーストップ×ライヤマン(ナックルズジム)
ピンサヤームは元ルンピニースタジアム認定バンタム&スーパーバンタム級王者の実績を持ち、日本を主戦場にしてからは“日本人キラー”の異名で日本のトップ選手を次々と撃破。18年に引退表明したが、19年12月に復帰し、初のオープンフィンガーグローブ(OFG)マッチに挑む。対するライヤマンは24戦15勝(3KO)7敗2分の戦績を持つKOSスーパーフェザー級王者。
1R、ライヤマンが積極的に左ストレート、ピンサヤームはスウェーで交わして右ストレート。さらにカウンターのヒジ、右ミドルで応戦する。
2R、ピンサヤームが左フックをヒットさせていき、巻き込むような左ハイを連発。さらにピンサヤームがガンガン前に出てヒジを連発させてコーナーに追い込むと右ストレートでダウンを奪う。さらに追撃するピンサヤームはライヤマンをコーナーに詰めてラッシュを仕掛けたところでレフェリーがストップ。ピンサヤームがTKO勝利した。
[nextpage]
▼第5試合 ONEムエタイストロー級(54.0kg契約) 3分3R×Gang-G(ゴリラジム)判定0-2 ※28‐29×2、29-29〇雄一(TRASH)
大和KICK-55kg王者のGang-Gと30戦のキャリアを持つ雄一の一戦。1Rから雄一が徹底した組み付きするのに対し、Gang-Gはローからパンチで応戦もすぐに組まれてしまう。
2R、左右フックで振り回すGang-Gに、雄一は前蹴りで突き放し首相撲からヒザ。3R、組まれても暴れながら振りほどいて前に出るGang-Gだが、徹底した前蹴りと組み付きで主導権を握る雄一が判定勝ちした。
[nextpage]
▼第4試合 ONEムエタイアトム級(50.80kg契約) 3分3R×天馬(WSR西川口)KO 2R 2分01秒 ※右ストレート〇イオリ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)
WMC日本ライトフライ級王者の天馬とウォーワンチャイプロモーションの新鋭イオリの一戦。両者は2019年12月のBOMで対戦しており、この時は天馬が判定勝ちしている。
1R、右ミドル主体の攻めを見せるイオリは近距離でパンチをまとめ、天馬は下がりながらも左ミドルを返す。
2R、天馬の左ミドルの蹴り終わりに、天馬は左右フックで前に出るものの偶発性のバッティングで試合は中断。イオリに警告が与えられる。ペースを乱されたか、天馬に対し、打ち合いを仕掛けたイオリが強烈な右ストレートを当てると天馬は立ち上がれず。イオリがKO勝ちした。
[nextpage]
▼第3試合 WMCインターコンチネンタルスーパーフライ級(52.16kg)次期挑戦者決定戦 3分3R延長1R×日畑達也(FKD)TKO 2R 0分54秒 ※セコンドからタオル投入〇響貴・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム)※響貴が王座挑戦権を獲得
グラジエーター、KOS、WKBAのタイトルを獲得している44戦のキャリアを誇る日畑が地元・福岡に近い大分でエイワの新鋭でMA日本フライ級王者の響貴を迎え撃った一戦。
1R、右ロー、左ミドルの日畑に、響貴は冷静に左ジャブ、右ハイを出しながら距離を取る。終了間際に日畑は飛び込みながらの左ストレートでダウンを奪う。
2R、響貴は蹴り足をキャッチしてこかすと、日畑は右足を捻ったかすぐにすぐに立ち上がれずダウンを奪われる。日畑は前に出るが、再びこかされて苦痛の表情。何とか立ち上がった日畑だったが、セコンドからタオル投入され、響貴がTKO勝ちした。
[nextpage]
▼第2試合 WMC日本女子バンタム級(53.52kg)次期挑戦者決定戦 2分3R延長1R〇NANA☆SE(MSJキックボクシングジム)判定3‐0 ※29-28×3×有里(Team S.R.K)※NANA☆SEが王座挑戦権を獲得
2009年にプロデビューし、今回が27戦目となるベテランのNANA☆SEと、DBS女子王者の有里の一戦。計量オーバーのNANA☆SEは減点、グローブハンデからのスタートとなった。
1RからNANA☆SEがパンチとヒジで積極的な攻め。有里も組まれてヒザを返すが押されてしまう。2R、NANA☆SEの右ストレートがクリーンヒットし、有里の顎が跳ね上がる。有里も応戦するがNANA☆SEの前にパワー負けしてしまう。
3R、NANA☆SEの突進に削られる有里だが、接近戦でヒジを混ぜて最後まで反撃するが時間切れ。NANA☆SEが判定勝ちで王座挑戦権を獲得した。
[nextpage]
▼第1試合 WMC日本スーパーフライ級(52.16kg)ランキング戦 3分3R△希羅(MSJキックボクシングジム)ドロー 判定1‐0 ※29‐29×2、29-28△黒田直也(HADES WORK OUT GYM)
BOM本戦2度目となる希羅は5戦3勝2敗。対する黒田は13戦6勝5敗2分の戦績を持つ。1R、黒田の力強いパンチに希羅は前蹴り、左ミドル。お互いにアグレッシブな攻めを見せた。2R、希羅は黒田の蹴り足をキャッチしてからの崩しでペースを乱す。3R、黒田は右ハイ、希羅は右ミドル、右ストレート。お互いに激しく攻め合うが決め手に欠け、ドローに終わった。