2022年4月23日(土・現地時間)に英国ウェンブリー・スタジアムで行われたWBC世界ヘビー級王座統一戦のリングに、UFC世界ヘビー級王者フランシス・ガヌー(カメルーン)がサプライズ登場した。
試合は正規王者タイソン・フューリー(英国)が6R 2分59秒で暫定王者ディリアン・ホワイト(ジャマイカ)にTKO勝ちで王座統一。勝利者インタビューを受けたフューリーがガヌーをリングに呼び込み、この2人はいずれ戦うことになると発言したのだ。
(C)Zuffa LLC ガヌーは1月22日の『UFC270』にて正規王者として暫定王者シリル・ガーヌ(フランス)と対戦。判定3-0で勝利し王座を統一した。その試合後の会見でガヌーは、今回の王座統一戦が、現在のUFC契約下での最後の試合となることを認めながらも、チャンピオンクローズ(※チャンピオンになった時に発生する契約期間や試合数の延長)契約のため、チャンピオンであり続けるためには、UFCであと3試合もしくは1年契約が延長される条項があるのだと明かしている。
カメルーンでボクシングジムに通い、王者を夢見てフランスに出てきたガヌーは、WBCヘビー級王者のタイソン・フューリーや元王者デオンテイ・ワイルダーとの対戦を望んでいるが、UFCはコナー・マクレガー対フロイド・メイウェザー級のメガファイトが実現しない限り、UFC契約下のファイターがボクシングリングに上がることを許可しない方向にある。
フューリーとガヌーは過去1年間、インターネット上で4オンスのオープンフィンガーグローブを着けてのボクシングルールで戦う可能性があることを示唆し続けてきた。しかし、前述のようにガヌーがUFCとの契約下にあるため実現は難しいだろうとの見方がされていた。それが今回の行動により、実現へ向けて動き出したようだ。
フューリーは「実現すれば爆発的なファイトになるだろう」と語った。
海外メディアはガヌーが最近受けた膝の手術から回復したら、フューリーと戦うつもりなのでは、と報じている。