『KNOCK OUT』初参戦で元王者との対戦のチャンスを掴んだREITOは、「アウェイは燃える」と意気込む。大分から乗り込んでくる
REITOが、この試合で見せたい戦いとは?
左ストレートと左ミドル。それだけ見れば僕のことは分かる
──『KNOCK OUT』初参戦で、元王者のスアレック選手との対戦となりました。
「いやあ、オファーの話を聞いて、単純に『これ勝ったらデカいな!』と思いましたね。それに、昨年12月の地元・大分での興行でウチの先輩のNOBU BRAVELYがスアレック選手と対戦したのを目の当たりにして、『すごい試合だな』と思ったんです。で、NOBUが負けてスアレック選手がM-1世界スーパーライト級のベルトを獲ったのもありますし、同じ日に僕はM-1ライト級の日本チャンピオンになったので、これで勝てば必然的に地元で世界戦も組まれることになるだろうし、一石二鳥だなと思ってオファーを受けました」
──その時も含めて、スアレック選手にはどういう印象ですか?
「僕がデビューした頃から、日本のトップ選手たちを倒していたので、よく知っていました。前に前に出てガツガツ来るスタイルで、すごく強いなとずっと思ってましたね」
──REITO選手は基本的にムエタイスタイルですよね?
「はい、そうですね。僕は身長が180cmあるので、左ミドルを使って自分の距離で戦いながら、相手が近づいてきたらヒジなりヒザなりで勝つのが得意です。基本は左ミドルと左ストレートで戦ってます」
──そのスタイルが、ガンガン前に出てくるスアレック選手を相手にしても生きる?
「そうですね。スアレック選手はガンガン前に出て、パンチをガンガン振ってくるので、僕はそれに付き合ってしまったら押されて負けると思うんですよね。だから僕は僕のスタイルを貫いて、その距離にいないような戦い方をするのが理想ですね」
──最終的には?
「今回の大会には龍聖選手も出るし、けっこう注目される選手もいますけど、その中でも『REITOとスアレックの試合が一番すごかったね』と言われるような、インパクトを残せるようなKOを見せたいと思ってます。これまでのKOはヒジが2回とハイキック1回なんですけど、KOを狙いすぎると力んでしまうので、当たるなと思った技で倒そうと思ってます。とりあえず、勝つことだけしか考えてないです」
──REITO選手自身は、昨年10月以来の試合ということになりますね。
「はい。前回は初の後楽園ホールで、新日本キックの大会で重森陽太選手に判定負けでした。重森選手は『KNOCK OUT』の王者でもあるので、近い将来リベンジマッチまでいけたらと思っています。それに一番近いのはスアレック選手に勝つことだと思うので、それも視野に入れています」
──BRAVELY GYMにはプロ選手も複数いて、ジム主催の「魂動」だけではなく、さまざまな団体のリングに上がっていますが、『KNOCK OUT』にはジムとしても初参戦で、REITO選手が先陣を切る形になりますね。
「『KNOCK OUT』という大きな大会に出られること自体が、単純にうれしいです。ずっと前から出たかったですし。地方の選手にはそういうチャンスはあまり巡ってこないし、いろんなお客さんにBRAVELY GYMの存在を知ってもらえる機会なので」
──やっぱり地元での大会と、今回のように遠征しての試合だと気持ち的に違いますか?
「全然違いますね。僕は今までの19戦中10試合ぐらいが関東なんですけど、地元の大会だと友達が来てくれたり、スポンサーの人たちも来てくれたりして、やっぱりホーム感が強いじゃないですか。熱い応援の声が聞こえる中での試合なので、気持ち的にもリラックスできます。ただ、東京での試合で感じるアウェイ感は大好きなんですよ。アウェイで下馬評を覆して勝つのが大好きで、燃えますね」
──なるほど。大分大会と言えば、スアレック選手がカード発表会見で大分での焼肉のことを言っていましたよね。REITO選手には「大分から肉を持ってこい」というメッセージがありました。
「スアレック選手からしたら僕は格下だし、名前も知らないでしょうから、ただの日本人と思ってるだけでしょうね。その大分での大会では一つ前に試合をしてるんですけど、自分の試合の直前だから見てないでしょうしね。でも、そう思って試合に臨んでくれるなら、僕の名前をしっかり覚えさせてやりますよ」
──今回勝てば、一気に浮上することになりますね。
「『KNOCK OUT』のライト級って、層が厚いじゃないですか。チャンピオンの重森選手を筆頭に、スアレック選手だったり潘隆成選手だったり、古村匡平選手も出てますし」
──古村選手は同じ九州ですしね。
「はい。ジュニアの頃から何回も彼の試合を見ていることもあるし、このライト級でチャンピオンになれたら、正真正銘、日本で一番強いと胸張って言えると思うので、そこに今回の試合で入り込めたのはうれしいです。ここで、みんなが『うわ、コイツ危ないな』と思うような試合をしないといけないですね」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「左ストレートですね」
──即答でしたね。
「左ミドルと左ストレートだけ見てもらえれば、『こういうことなんだ』っていうのは分かりますから」