新設されたK-1女子アトム級王座を巡って4選手がワンデートーナメントで争う
2022年6月25日(土)国立代々木競技場第二体育館で開催されるK-1初の女子大会『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』の対戦カード第一弾が、3月29日(火) 都内にて行われた記者会見で発表された。
今大会では「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」が、4選手によるワンデートーナメントで行われる。1回戦の組み合わせは、MIO(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vsパヤーフォン・アユタヤファイトジム(タイ/Ayothaya Fight Gym)、菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)vs松谷綺(ALONZA ABLAZE)に決定。
MIOはシュートボクシング女子軽量級のエースとして活躍したが、2019年7月に突如シュートボクシングからの引退を発表。同年8月24日にK-1電撃参戦を表明し、2020年9月のK-1大阪大会でK-1デビュー戦を行ったが、高梨knuckle美穂に判定3-0で敗れた。今年3月、2戦目でボクシング&キックボクシングで15戦無敗だった元プロボクシングWBO女子世界ミニフライ級王者・山田真子からダウンを奪って初黒星を付けると、5月には菅原にも判定勝ちした。しかし、11月のKrushタイトルマッチでの再戦ではダウンを奪われて判定負け。今年2月のKrushで再起戦が決まっていたが左卵巣成熟嚢胞性奇形腫の手術のため欠場していた。戦績は40勝(4KO)6敗。27歳。
パヤーフォンは19歳にして64勝(10KO)14敗1分の戦績を持つ、元WPMF世界女子ピン級王者。日本では2017年11月に『M-ONE』でLittle tigerに判定勝ち。COMACHIと2018年2月に対戦して判定勝ちでWPMF世界女子ピン級暫定王者となり、2019年2月にCOMACHIと王座決定戦で再戦して判定勝ち、WPMF世界王座を手にした。10月にはKrush初参戦でKrush女子アトム級王者・高梨knuckle美穂に挑戦し、右ストレートの連打で会場をどよめかせ、延長戦の末に判定3-0で敗れたものの高梨を苦戦させた。2020年2月にはMOE戦で判定勝利。今回はそれ以来の来日となる。従姉妹は大人気の韓国の4人組ガールズグループ「BLACKPINK」のメンバーであるLISA。
菅原はK-1アマチュアを経て2019年1月にプロデビュー。2戦目で初黒星を喫したがその後は負けなしで、2020年11月の女子アトム級王座決定トーナメント決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就いた。2020年3月に美容技術専門学校を卒業し、“戦う美容師”として活動している。2021年3月には3戦全勝のホープNOZOMIからダウンを奪って勝利し5連勝。5月のMIOとの初対決で判定負けするも、11月のタイトルマッチでの再戦ではダウンを奪っての判定勝利でリベンジ&初防衛に成功した。今年2月には優を退けて2度目の防衛に成功している。戦績は8勝2敗。22歳。
松谷は兄・桐と共に2021年7月から卜部功也が代表を務めるALONZAに所属。2021年8月にKrush初参戦を果たし、森川侑凜からダウンを奪って判定勝ち。今年2月には豊嶋里美に判定勝ちし、戦績を5勝2分無敗とした。キャリアは浅いながらもそのテクニックには定評がある。今春に高校を卒業したばかりの18歳。
会見でMIOは「今回初めての女子大会でトーナメントを開催していただけることを心から嬉しく思います。パヤーフォン選手はK-1に来る時から気になっていた選手で、初戦で戦えるのは光栄です。後はしっかり勝って覚悟を持ってベルトを獲りに行きたい」との意気込み。
タイ在住のパヤーフォンからは「再び日本で試合をするチャンスをもらえて凄く嬉しいです。今回の大会は女性K-1チャンピオンのタイトルを懸けたトーナメントです。もし勝つことが出来ればタイ人初の(K-1)女性チャンピオンになることが出来ます。気合いを入れてベストを尽くします」とのビデオレターが上映された。
松谷は「大きいK-1の舞台でトーナメントが出来るのを感謝しています。6月は自分が勝ってベルトを巻きたいと思います」とコメント。
菅原は「今回こうやって念願叶って大きい舞台でトーナメントが出来るのを嬉しく思います。自分が言ってきた分、ここで自分が何をしないといけないのかは分かっています。最後までリングに立っているのは自分です」と、K-1女子アトム級王座の新設とトーナメント開催を熱望して口にしてきただけに、自分が優勝しなければならないとの決意を語った。